エイの尾棘(びきょく)
- 2013.08.23
- 魚類チームの日記
海遊館の「太平洋」水槽では様々なエイを飼育していますが、エイの尾のトゲ=尾棘(びきょく)を皆さんご存知ですか?
尾棘とは毒針の事です。尾棘の無い種もいますが、マダラトビエイ、アカエイなど海遊館で飼育している多くの種類のエイは尾棘を持っています。
下の写真を見ていただくとわかるように、尾棘の先は尖り、端はのこぎり状になっています。
尾棘が刺さると毒が注入され、強く痛みます。私も過去に刺されたことがあり、幸い大事には至りませんでしたが、毒で激しく痛みました。
また、毒だけではなく、のこぎり状の部分で皮膚が切れたりすることもあります。
このブログをご覧の皆さま、決して不用意にエイを触ってはいけません。大変、危険です!
「太平洋」水槽にいるエイたちをよーく観察すると、同じ種類でも尾棘があるものとないものがいます。これは海遊館にエイを運ぶ際に、狭い輸送水槽内でエイ同士が刺し合わないよう、尾棘を折ってしまうためです。
それでは、なぜ、尾棘のあるエイがいるのでしょうか? 実は尾棘は少しずつ伸びてくるのです。搬入して時間が経ったエイの中には立派な尾棘があるものも。
上の写真のホシエイには尾棘はありませんが、下の写真のホシエイには尾棘があります。
そんなエイたちですが、触わることができるのが「新・体感エリア」の「モルディブ諸島ゾーン」にある エイとサメのタッチプール水槽です。
この水槽のエイはすべて定期的に尾をチェックしているので安全です。
しかし、尾棘以外にも尾の周りには堅い部分があったり、また万が一のこともあるので、エイを触る時には背の中央部のみを触ってください。
そして、やさしく触ってくださいね。
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