実はフグの仲間です。

  • 和名:マンボウ
  • 英名:Ocean sunfish
  • 学名:Mola mola

体の後ろ半分を切ってしまったような、ユニークな姿が人気のマンボウ。見かけによらず、実はフグの仲間です。フグと言えば、体を風船のようにふくらませるイメージですが、マンボウの体表はとても硬く、体をふくらませることはできません。また、成長すると全長3mにもなり、フグの仲間で一番大きくなる種類です。

マンボウの学術名

ユニークな体型には理由がある!

マンボウの部位説明

フグの仲間の多くは沿岸性で、岩場や海藻の茂った場所、サンゴ礁などに生息しています。マダイなど一般的な魚類と異なり、尾ビレはあまり使わず、胸ビレと背ビレ・尻ビレを使って“ちょこまか”“パタパタ”と泳ぎます。速いスピードで泳ぐのは苦手ですが、小回りがきくため、岩の隙間や海藻についたエサをとるのに適しています。

マンボウは同じフグの仲間ですが、世界中の温帯および熱帯の外洋に生息しています。

一般的なフグ(ヒガンフグ)

日本近海に回遊することが知られていて、高知県土佐清水市にある海遊館の研究施設「大阪海遊館 海洋生物研究所以布利センター」では、冬季に定置網に入網することを確認しています。
外洋を広く回遊して暮らすため、背ビレと尻ビレが大きく発達したと考えられています。また、尾ビレはなくなり、背ビレと尻ビレの一部が変化してできた「舵ビレ」という特殊なヒレになりました。舵ビレは、船が方向を変えるための舵と同じ役割を果たしています。
のんびりしていて泳ぎが下手なイメージのマンボウですが、エサをとるときにはすばやく泳ぐことができます。
「以布利センター」で撮影した俊敏に泳ぐマンボウの映像をご覧ください。

海遊館チャンネル

「マンボウはエサを食べるとき
には素早いのです!」

エサは特性の"お団子”

マンボウは、自然の海でクラゲやイカ、エビなどのやわらかい生き物を食べています。
海遊館では、代用食として、エビとイカをミンチにしたものにビタミン類を混ぜた特製のお団子を準備し、健康管理のための観察を兼ねてダイバーが水槽に潜り、手渡しでお団子を与えます。

マンボウのエサを食べる姿

健康管理と寄生虫

自然の海で見られるマンボウの体表には、寄生虫が付いていることがあります。寄生虫が増えすぎると体調を崩してしまうので、1匹ずつピンセットで取り除いたり、薬を溶かした海水に入ってもらったり(薬浴と呼びます)して駆除します。

マンボウの健康管理

卵の数は魚類でナンバーワン!

マンボウは、姿形以外にもスゴイ特徴があります。
それは一度に産む卵の数です。
かつては3億個とも言われていましたが、最近の研究によると、全長2.7mのメスのマンボウがおよそ8,000万個の卵を持っていたそうです。
生まれた直後のマンボウの赤ちゃんには尾ビレがあり、体はトゲトゲでまるでお菓子のコンペイトウのような形をしています。 成長するにしたがって体型が変化し、全長30cmくらいで成魚と同じ形になります。

マンボウの赤ちゃんのレプリカ

体型だけでなく、その生態も不思議でユニークなマンボウの世界。いかがでしたか?
マンボウの生態については、まだまだ謎が多く、現在明らかになっていることはごくわずかです。
海遊館では、「以布利センター」での調査研究活動や、海遊館での飼育展示を通して、
マンボウの謎に迫るとともに、 マンボウの魅力を皆さんにお伝えできればと考えています。