ウミガメレスキューのその後②
- 2013.11.04
- 魚類チームの日記
「海遊館日記」11月1日号(http://www.kaiyukan.com/connect/blog/2013/11/post-284.html)の続きです。
さてさて、やっと餌を食べるようになった保護アカウミガメさん。
いつからかは分かりませんが、結構長いこと防波堤の中に閉じ込められていたようなので、健康診断を行うことになりました。
さて、この写真、写っているのは獣医です。何をしているでしょう!!
獣医の手にご注目ください。持っているのは注射器です。実はこれ、採血をしています。
カメは首に太い血管があるので、その血管をめざして針を刺すのですが、人間とは違ってまったく血管が見えません。
採血できるかは、獣医さんの腕の見せ所!!もちろん、海遊館のベテラン獣医は余裕です。
続いての写真です。何をしているでしょう?
これはエコー検査(超音波診断)です。カメの甲羅は超音波を通さないので、脚の付け根からお腹の中をチェックします。
最後の検査はこちら。
カメが乗っているのは、水槽を改造して急遽作成した特設レントゲン台です。青いシートの下にレントゲンのフィルムを設置できるようになっています。
(そのままフィルムに乗せるとカメの重みでフィルムのケースが割れてしまうので)
早速撮影。 カメさん動かないでね~
「はい!チーズ!」 獣医のポーズも重要です。(ウソ)
撮影されたレントゲンがこちら↓
写真の形がいびつになっているのは、何回にも分けて撮影したからなんです。ウミガメの身体が大きすぎて、1枚にはおさまりきらないので写真を組み合わせて全体の写真を作ります。
カメフジツボもしっかり写っていますね~。
イガイの殻がまだ少し腸の中に残っていますが、それ以外は問題ないとのことでした。
その後、血液検査、結果も無事クリア!!
獣医のお墨付きももらいましたので、海へ返しても元気でやっていけると判断しました。そこで、野生の勘が鈍くならないうちに、海遊館の研究施設「海遊館以布利センター」のある高知県土佐清水市以布利沖で放流することになりました。
少し寂しくなりますが、彼女の元気を祈って!!保護から19日目、アカウミガメは海へ帰って行きました。
頑張れよ~~~!!
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