トビエイ科。南日本から東シナ海、南シナ海、ハワイにかけて分布する大型のエイの仲間で、頭部の両端にある”糸巻きのような”頭ビレが特徴です。
外洋で生活し、翼のような大きなヒレをはばたかせて泳ぎ、成長すると体の幅が3mにもなります。
一般に知られるマンタ(オニイトマキエイやナンヨウマンタ)と姿が似ていますが、口の位置と幅の違いから見分けられます。
イトマキエイの口は腹側に位置し、マンタの口は幅広く頭部の前にあります。
マンタは、国内でも沖縄県などに有名な観察ポイントがありますが、イトマキエイを確実に見られる海域は今のところ知られておらず、詳しい生態は解っていません。

高知県土佐清水市に「大阪海遊館 海洋生物 研究所 以布利(いぶり)センター」を設置し、
地元の漁業関係者の協力を得て、大型海洋生物の飼育下研究を行っています。
イトマキエイも対象種で、特に今回は健康管理のためのトレーニングを行い、船の甲板に直径8mの大型水槽を設置して、
イトマキエイが自由に泳げる状態で高知県から大阪までの長距離輸送を行いました。