ラッコ担当のブーム
- 2016.11.29
- 海獣担当
それは、ラッコのパタの似顔絵を描くことです。
私はもともと絵を描くのが得意ではないため、なかなかパタに似せて描くことが出来ません。
しかし、パタを20年間お世話しているベテランラッコ担当はというと...
パ、パタや~!!!!
パタにそっくりです!!
メモ書きにいつの間にかパタの絵が描かれていたり、このブームはいつまで続くのでしょうか。
今日も楽しいラッコ担当でした☆
ある朝、ぼんやりと「瀬戸内海」水槽を眺めていると、真ん前にヘダイがやってきたのでパチリ。
以前にもブログに書いていたのですが、魚には○○ダイという名前の魚が多いです。
でもタイ科の魚、すなわちマダイの仲間というのは日本に10数種しかいません。
そのうちのひとつはこのヘダイ。
ちなみに「瀬戸内海」水槽にはマダイ、クロダイ、キチヌが同居しています。
▼マダイ
▼クロダイ
▲キチヌ
「瀬戸内海」水槽にもいるイシダイやタカノハダイは、タイ科の魚類ではないことから、「あやかりダイ」と呼ばれることがあります。
▼イシダイ
▼タカノハダイ
ところで、ヘダイの「へ」ってなんだろう?と調べてみると、体が扁平であるから説と口がへの字の形をしている説があるようです。
ほんまに「への字口」なん??
この写真ではよくわかりませんね。
今度正面からの写真にチャレンジしてみます。
めずらしく朝早くから赤ちゃんたちの声。ママと何かお話しているのかな?
そうです!実は先日海遊館で初めて「ママ&ベビーヨガ」を開催しました。
その名の通り、ママとベビーのためのヨガ♪
ざっくりと説明すると、まるで海の中にいるような雰囲気の「太平洋」水槽前で、ヨガインストラクターの指導のもとヨガを行い、ママも赤ちゃんもリラックスしながら、ママ中心のヨガを楽しんでいただくという内容です。
初めての企画ということで、私たちスタッフも気合十分!不安半分!笑
子育て中のママさんたちに少しでも癒しを提供できるよう最大限頑張りましたが、まだまだ課題は沢山。今後、より良いものに出来るよう改善していきたいと思っています。
皆さん笑顔でリラックスして下さっていたのがとても印象的でした。
赤ちゃんたちは泣いたり、水槽を眺めたり、隣のお友達と意気投合したり・・・基本的に何をしていても「気兼ねなく」お楽しみいただけたのが一番のポイントだったのではないかなと感じています。
そして何より、スタッフ一同赤ちゃんたちに癒されまくり!ついついにやけてしまいました。
最後になりましたが、参加者の皆様、朝もはよから通勤ラッシュの電車に揺られて遥々お越し頂き本当にありがとうございました!!
またのご参加をお待ちしております。
これでわかると、達人!
いつもとちょっと違う姿を見せます!
この位置でわかる人もいるかも???
はい、答えは・・・・・・
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
ワモンアザラシの「アラレ」で~した★
最近いろいろなことに興味を持ちはじめた"ナギ"!
アザラシ達のお食事タイムにも興味津々で、様子を伺いながら、近づいてきます。
ある日、私がアザラシの後ろにいると...
そのまた後ろから様子を伺いに来たようで、
足の間からちょこっと顔を覗かせるナギ。
気にしつつも前に出てくるナギ。
アザラシはちょっと嫌そうでした。(笑)
これからも、いろんなことに興味を持ちつつ成長していって欲しいものですね!
10月27日の「ぎゅぎゅっとキュートにComing Soon!」
で、お知らせしたとおり、11月1日よりチンアナゴの展示を開始しました。
たいへん多くの方に見てもらえて、私たちもうれしいです!
そして本日11月11日は、チンアナゴの日らしいです。
なんでも、底の砂面に並んで顔を覗かせている姿が「1」が並んでいるように見えることからだとか。
「あらよっと!」
「ちょいと曲がってみるよ」
水槽下の絵のチンアナゴ、かわいいでしょ?
このデザイン、なかなかお気に入り。
ぎゅぎゅくん(ナンヨウハギ)とキュートくん(クマノミ)に愛称をつけたので、このコにも愛称つけよう、と担当に言ったのですが、「チンA、チンB」この左にももう1尾いるので)とか言うのです。
そんなんヤダ。
なにかよい愛称がありましたら、ぜひ。
以前、「どんどこドンドコ♪」でお知らせした、古い消防ホースを使ったハンモック。
現在はバックヤードのヤット&アヤメ、クリ&コウメ、ツバキ&グミで使用中。
ハンモックをゆらして、どんどこするのはアヤメだけでなくヤットにも伝染?しています。
でも、最近は吊っているホースのわっか部分に顔や前足をつっこんだり、抱きついたりが流行りのようです。
(左アヤメ、右ヤット)▲
嫁がいなくなると、だらだらするヤット。
あら、ツバキ、ごきげんさんだね。
で、娘さんはどこいったん?
グミお嬢はセットしている時は寄って来ますが、なかなか寝ません。
お母さんは早く寝たいのにね。
最後にコウメとクリ。
ハンモックに変えた際、「なんなの、これー!」とやや不満そうだった2頭ですが、すっかり慣れてこの表情!
しばらくすると?
こんなことになりました。
おやすみ、みんな♪
ひげ大好き係員が勝手につくった「ひげ部」です。
部といっても部員は今のところ私だけ。
部員募集中です。
さて、ひげ部では、これまで様々なひげを紹介してまいりましたが、今日ご紹介するのは!(テレビショッピングみたい...)
▼カピバラ、ぴーたんのひげ でございます。
ごっついカーブしとるがな!!
上から見るとわかりやすいと思います。
実はこの写真を撮った前日は、もっとカーブしていて、カイゼルひげのようになっていました。
思わず二度見して、わざわざバックヤードにいるロナくんのおひげを確認に行ったうえ、他の係員を引っ張ってきて見てもらったくらいです。
その係員も「こんなにカールしてるのって、ありましたっけ?」と言っておりました。
そして、バックヤードのロナひげはストレートでした。
ぴーたんのひげの推移はどうだったかなー?と写真を調べてみました。
こちらがやってきた当初の2009年。
写真:2009年▼
若いなあ。
次は2011年
写真:2011年▼
少しとんで、昨年2015年
写真:2015年▼
どれもストレートです。
このカーブひげ、年をとったからなのか?それとも日によるものなのか?
前日は晴天でちょっと乾燥気味でしたが、撮影した日は少し雨が降っており、ひげに湿り気が作用したとか??といろいろ考えてしまいました。
今後のぴーたんひげに注目していきたいと思います。
このバルブの点検を紹介し始めてから、早いもので3年が経ちました。
(過去の記事はこちらからご覧ください。)
→湾岸放流バルブ点検(PartⅠ)
→湾岸放流バルブ点検(Part Ⅱ)
7年前に分解整備してから特に不具合はないのですが、開閉ができなくなると施設内に水が溢れる恐れがあるので、1年に1回のチェックは欠かせません。
さて、今回もいつものように防塵マスクを装着し、現場に向かいます。
バルブ室に入るためにフタを外すのですが、その時足元が陥没していて転んでしまいました。
▼おおっと、何じゃコレ! 穴が開いてるやん!
何とかフタを外し中へ。
▼気を取り直してバルブ室へ
今度は足場板が古くなり、力をかけると破損して水溜りに落ちそうです。
▼落ちないように用心しながら進みます
慎重に作業し、事なきを得ました。
後ほど、陥没個所の補修と足場板の交換をすませ、来年の作業に備えました。
▼さぁー回転チェック!
▼板を新品と交換
▼ではまた来年!
"同じ話ばかり聞きたくないわ"という声も聞こえてきそうなので、このシリーズは今回で終了しようと思っています。
「瀬戸内海」水槽に久しぶりにゴンズイの群れ「ゴンズイ玉」を展示しました。
以布利センターからやってきた全長10cm強のゴンズイたちです。
ゴンズイはナマズの仲間で、ヒゲは8本。
このヒゲはたいへんすぐれもので、嗅覚、味覚、聴覚、振動の感知能力、なんでもそろっています。
海遊館「ひげ部」としては、立派なヒゲでうれしい限りです。
ただ、ゴンズイの胸ビレと背ビレの棘には毒があるので、触るのはNGですよ。
さて、「瀬戸内海」水槽に入ったゴンズイたち。
新しい場所に来たので、ぎゅっとかたまった玉になり、警戒中。
ここには大きな魚たちがいますし、びくびく。
「わー、なんかでかいの来た!」
今朝は、タコハウス(たこつぼ)に入ろうとしていた様子ですが、数が多いので入りきらず...。
でも、集団という武器で、玉を大きくしたり、小さくしたりしながら、わらわら...と過ごしています。
動名板リニューアル(その1)では、物たちの最高の一枚を撮ることがどれほど難しいか...についてご紹介しました。
今回は動名板リニューアルその2といたしまして、動名板には使うことはできない、たまたま撮れちゃった微笑ましい写真をご紹介います!!
そのモデルとなるのは、ゴマフアザラシの「ラピス」です☆
カメラを向けると何故か半目になるラピス。
息をかけると心地良さそうな表情を浮かべるラピス。
カメラに近づきすぎてもう誰が誰だか分からないラピス。
同じ個体でも様々な表情を見せてくれるので、撮影をしていると楽しくなり、カメラのシャッターを押す手が止まりませんでした!!
たくさんの写真を撮影し、それぞれ最高の一枚で動名板を作成したので、海遊館へ来たときには皆さん是非見てみてくださいねっ☆
過去の海遊館日記で、「天保山岸壁のウミウシ」として5種類を紹介しましたが、9月上旬に行った調査で新たに2種類を見つけました。
大阪湾で出会った生き物たち「天保山岸壁のウミウシ」
▼1つ目は、まだ和名のないウミウシで、学名がTrinchesia perca とされる種です。
このウミウシは外来種で、ブラジルやカリブ海が原産とされています。
日本では1992年に三重県津市のヨットハーバーの浮き桟橋で発見されたのが初めての記録です。
同じような内湾環境の大阪湾でも2000年頃に見つかっていたようですが、今回わが天保山岸壁にもひそかに侵入していたことがわかりました。
イソギンチャクを食べるようで、同所でよく見つかるチギレイソギンチャクやタテジマイソギンチャクなどを食べているのでしょうか?
▼2つ目も和名のないウミウシで、Tenellia 属の一種とされる種です。
刺胞動物のヒドロ虫類についている事が多く、そのポリプを食べているようです。
▼ヒドロ虫の群体にはこのウミウシの卵塊と思われるものが多数見つかりました。
この2種の同定は、きしわだ自然資料館の柏尾氏にお願いしました。
今回紹介したウミウシ2種は大きさがどちらも数ミリしかありませんが、比較的多数が集団で見つかります。
見つけるには少しコツが必要ですが、港のブイ、ロープ、浮桟橋の浮力体などの付着物の中を注意して探すと見つかるかもしれません。
久々のカワウソ登場!「日本の森」のコツメカワウソたち。
1日の最後の餌の時間が終了し、全員が「余は満足じゃー」の状態(笑)。
木に体をこすりつけたり、背中をこしこしこすったり、思い思いの格好です。
・・・が、ん?一番後ろにいるコは何してんの??
近くに寄って見ました。
木に座り込んで、両前肢を口の中に入れています。手のひらは外側に向ける形です。
わかりやすく言うと、バレーボールのトスをあげる時のような手の形をして、そのまま口の中に突っ込んでます。
この例えは、余計わかりにくいですか??
最初にこの姿に気づいたのは、お昼に与えている人工餌(猫用のかりかり)を食べた後でした。
人工餌は魚や獣肉を粉にして、油分で固めたものですから、かなり粉っぽいです。
私、かりかりを食べたことはありませんが、おそらくクッキーとかスティック状の栄養補助食品のような、ぽそぽそした食感であろうと想像しています。
上記のものを食べると、口の裏にくっついてしまう事がありますよね。
カワウソたちもそんな感じで、口の中でくっついたものを前肢で「あぎあぎ」と取り払っていたのでしょう。
カワウソたち、この「あぎあぎ」がえらく気に入ったらしく、人工餌の時間以外、はては餌の時間以外でも前肢を口に入れて「あぎあぎ」をするようになりました。
特にイガがやっていることが多いようですが、この写真を撮影した日は全員がやっていました。
こちらのショットでもほら!
横向き「あぎあぎ」じゃん...。
あまりお行儀のよい行動には見えないので、ちょっと控えめにしてほしいなと思います。
みなさま連休はどうお過ごしになられましたか?
お出かけされた方、おうちでゆっくりされた方、仕事でした・・・という方(私もです!)、
色々いらっしゃったかと思います。
海遊館では「おさかなペーパーキャップを作ろう!」を開催しました。
ペーパーキャップは、ジンベエザメ・カクレクマノミ・ナンヨウハギの3種類!
当日はたくさんの方が参加してくださいました。
1枚の紙で平らな状態から徐々に立体に作り上げていきます!
難しそう~とお思いの方、ご安心ください。スタッフが丁寧にサポートします!
完成!めちゃくちゃかわいい~!
3日間で、たくさんの子供たちのかわいい笑顔に出会いました♪
「おさかなペーパーキャップをつくろう!」は9月22日(木祝)・24日(土)・25日(日)とあと3回。
お休みどこ行こうかな~と迷っていらっしゃる方はぜひ「秋ラボ海遊館」にお越しください♪
このところ海遊館周辺では、特に夜になると人がいっぱい。
・・・というのも、あの有名なゲームの聖地になっているからです。飼育係員も、この流行のゲームをしている者が多いです(もちろん仕事中ではありません)。そういう私も「試しにー」と言いつつ、しっかりやっています。
それにしても、このゲームの中に出てくるキャラクターには、動物由来のものが多いですねー。
30歳代前後の飼育係員は、このキャラクターたちの出てくるTV番組を見ていたり、ゲームをしていたようで、私が「○○が獲れたー」と言うと「それは△△ですね!□□由来の生き物で...」と詳しく説明してくれます(笑)。
ざーっと見ても、海や川にくらす生き物系では、カメやコイ、ジュゴン、クラゲ、貝、カニ、オタマジャクシ、カエル、ヒトデ、タツノオトシゴ、金魚、カブトガニ、ヤドカリなど、はてはアンモナイト、カッパ、リュウなど。
それぞれ、絵やキャラクターがかわいいです。そしてネコや茶色い生き物が好きな私は、ついついそれらが出現すると、獲りたくなってしまうのでした。
ところで、ゲーム中に伝説の生物・ユニコーンを元にしたキャラクターがいるわけですが、実は「グレートバリアリーフ」水槽にもユニコーンにちなんだ魚がいます。
▲その名はテングハギ!
頭の上方にツノがあるため、英名はユニコーンフィッシュです。
日本ではこのツノが天狗に見立てられているところがおもしろい。
また、新体感エリアにあるこちらのレプリカも「ユニコーン」と呼ばれています。
北極海に暮らすクジラの仲間、イッカクです。
このツノは牙が変化したものですが、テングハギのツノはなんのためにあるのかはまだわかってないようです。
ただ、幼魚にはツノはなく、成長とともにツノがのびてくるってことで、第二性徴のようなのものなかしら?
暑さに疲れたら、涼しい館内でゲームにちなんだ生き物探しはいかがですか?
ただ、歩きスマホは危険なので、ご遠慮いただきますようにお願い申し上げます。
ワモンアザラシのユキが新しい技ができるようになりました!
それがコチラ!!!
『敬礼』です!
アシカに比べて前肢が短いのでアシカの敬礼とまではいきませんが
しっかり敬礼をしてくれます。
もっとみたいという方のために動画もどうぞ!
今ユキは敬礼が一番のお気に入りです。
ワモンアザラシのお食事タイム時にご覧いただけますので
かわいらしいユキの敬礼を見に来てくださいね!
アカテガニは、海から離れた川沿いの土手や林の中などで暮らす陸棲のカニです。
しかし、夏になると河口や海岸に移動して、メスはお腹に抱えたふ化寸前の子供を水中に放ちます。
このメスの行動は放仔(ほうし)行動と呼ばれます。
8月下旬に大阪市の南港野鳥園で行われたアカテガニの放仔観察会に参加しましたのでその様子をお伝えします。
野鳥園に着いたのは18時半ごろ。
野鳥園の干潟は夕暮れどきの美しい瞬間を迎えていました。
アカテガニの放仔行動は、大潮から数日間の夜の満潮時に集中していることが分かっています。
この日の満潮は20時40分ごろ。
まだ時間がありましが、とにかくあたりが暗くなり始めたので観察に出発しました。
野鳥園の干潟周辺には林があり、この林の中にアカテガニが暮らしています。干潟に行く前にこの林の中を通ってカニの様子をうかがうことにしました。
林の中をライトで照らすと、いましたいました。
そこらじゅうでアカテガニが動いています。
干潟に出る10分ほどで百匹近く見たでしょうか。
干潟に出ると普段より潮が満ちてきているのがわかりました。
アカテガニはこの時期をねらって海へ近づくのです。
私を含め十数名の観察者がじっと息をひそめてアカテガニが来るのを待ち、やがて林から移動してきたアカテガニたちの姿を見つけました。
アカテガニのメスのお腹には、ふ化寸前の卵(正確には胚)がぎっしりついています。
しかし、なかなか海中へ入ってくれません。
やはり観察者の気配やライトの光を気にしているのでしょう。
1時間ほどねばりましたが、結局海水に少し浸かることはあっても放仔行動を見ることはできませんでした。
この写真は別の場所で撮影したものですが、アカテガニのメスが海水に浸かって体を激しく震わせている瞬間です。
この時、海中に放たれた子供はゾエアと呼ばれる幼生で、親とはずいぶん違う形をしています。
ゾエア幼生は約1ヶ月間海中を漂った後、親の形に近いメガロパ幼生に変態して岸に近づき、やがて稚カニとなって陸へと上がって行くのです。
水分補給(その1)と(その2)では、皮下輸液による水分補給を紹介しました。
でも、これだけでは充分ではありません。
輸液以外で水分をなんとか補給できないかなーと冷蔵庫を見ていたら、タッパー容器に入ったものがふと目にとまりました。
▲写真の右:これはゼラチンをかためたもので、カマイルカに与えています。
海生哺乳類(イルカやアシカなど)は、水分を餌から吸収しますが、冷凍した魚を餌に与えると水分が不足ぎみ。以前は魚の腹腔(お腹)に注射器で水を入れていたのですが、近年は水をゼラチンで固めて与えています。
イルカ担当者に、この水分補給ゼラチンのかけらをもらって、カピバラ・ぴーたんやカワウソ・オリーブに与えましたが、「なんじゃ、これは!」と触りもしない...。
よく考えたら、イルカは餌を丸呑みするので、サバなどと一緒にゼラチンを口内に入れることが可能ですが、餌をくちゃくちゃと咀嚼する生物ではそう簡単にいかないのです。
でも、あきらめないのが飼育係員。
ぴーたん用に、コマツナやチンゲン菜をジュースにして、草食性なので、ゼラチンではなく寒天でつくってみました。(写真1の左)
自分でもひとくち食べてみたところ「うーん、コマツナ!」って感じ。
そのまま与えると「ふんっ」と知らんぷり。
チンゲン菜の葉やキャベツにくるむと...。
食べたー!
でも、口から少しこぼれてるような...。
オリーブにも何か・・・と考えて、水分補給用ゼラチンを普段よりやわらかめにつくり、注射器で吸い込み・・・。
これをニジマスの腹部に充てんします。
これは、オリーブも食べてくれました。ただし、ちょっとでも形がくずれて、ゼラチンがはみでてたら嫌がります。
ちょっとぐらい許してーや!
魚の腹腔に入れるのなら、水でいいじゃん!と思うでしょう?
でも、一口かんだら、じゃーって流れていってしまうんです。
ゼラチンにしても、寒天にしても、スムーズに食べてくれたら、薬も混ぜやすいので一石二鳥なのになあ。
そんなこんなで水分補給に悩む夏なのでした。 早く涼しくなってくださーい!
企画展「デスモスチルスのいた地球」で展示しているメキシコサラマンダー。
普段は2匹がそれぞれ、水槽の中の別々の場所に陣取っています。
しかし、ある日水槽をふとみると・・・、
仲良く並んで隠れ家の中に?!
本当は仲良しなんかな?
今日はラッコのパタの苦手なこと?ひと?を紹介します。
パタは6月28日に20歳になってから、かなり食欲も上がりエサもモリモリと食べてくれていました。
しかしここ数日前にお腹をくだしてしまったのか、少し元気が無くなっていたのです。
そんなところに現れたのがブログでもお馴染みメガネの獣医さんです。
パタはメガネの獣医さんを見ると怒ってしまうのです。。。。
獣医さんはパタの体調に少しでも変化があるといつも駆けつけてくれます。
採血をしたり、薬を出してくれたりと救世主なのです。
しかしパタからすると「次はあたしに何しに来たのよ!!」とプールへ帰ったり口を開けて怒ったり。。。笑
これは獣医さんが注射を打ってくれている様子。パタの顔がぶれてしまいすみません。
すぐに体調は回復し、今はエサの時間が待ち遠しいのかドアの前で待っていたりします。
獣医さんがパタと仲直り?をするために、パタの大好物のゲソを渡しました。
獣医さんはこんな笑顔で楽しそうですが、パタは獣医さんとちゃんと仲直りは出来たかな???
「瀬戸内海」水槽に新しい魚がデビューしました!
でーーーーんっ!!
アカメです。
アカメは全長1m強になる日本固有種の魚です。
名前の通り赤色の目をしていますが、写真ではうまく撮れませんでした・・・。
アカメといえば、宮崎県や高知県にいるイメージが強いかと思いますが、実は瀬戸内海でも水揚げされることがあるんですよ。
そんなアカメが餌を食べるところを動画で撮ってみました。
どうですか?餌を丸ごと食べる姿は迫力がありますね!
現在、様子を見ながら餌を与えています。もし、アカメがそわそわしていたら?(そわそわって・・・?)、お食事シーンが近いかもしれません・・・?
ある日、「瀬戸内海」水槽をのぞくと!
ウツボが2尾、寄り添って並んでいました。
ウツボの繁殖期は夏とのことで、「うわ!恋の季節???」と大興奮して担当に聞いたところ...「普段からよく並んでいたり、X状に重なってたりしますよ」とのこと。
ウツボのオスとメスは1ヶ月間ぐらい、一緒にいるそうですから、これはたまたまだったみたいです、がっかり。
ウツボといえば、長い体に歯が鋭いことはもちろんのこと、アカシマシラヒゲエビなどがクリーニング作業をすることで水族館ではおなじみの魚ですが、繁殖はまだ成功していません。
これが繁殖の兆しだったらいいのですが...。
それにしても、この写真、ホウボウがいい味出してると思いますが、いかがなものでしょうか?
ブラジル・リオデジャネイロで開催されていたオリンピック。
皆様もTV等にかじりついてご覧になっていたのではないでしょうか?
今回はメダルラッシュで、なんと金メダルは12個!
「クック海峡」水槽のゴールデンスナッパーも「おめでとうございます!」と申しております。
この魚、ゴールデンとついていますが、実際は赤いです。
光のあたり方によっては、ぎらぎらと金色に見えるってことでしょうか?
こちらは以前、「日本海溝」水槽にいたキンメダイです。
よく似てますねー。
さて、ゴールデンスナッパー、正面から見ると、きかん坊っぽい顔をしています。
下顎が張り出しているからでしょうか?
現在はパラリンピック開催中。
アスリートの皆様、練習の成果を思う存分発揮してくださいね!!
大阪から応援しています。
先日のツバキに続いて8月はコツメカワウソの誕生日ラッシュ!
7日はニッキ、9日はオリーブの誕生日でした。
ニッキは今年で22歳!オリーブは18歳です!
このじいさんコンビは、現時点で国内最高齢(1位と2位)の親子です!!
(左:ニッキ 右:オリーブ)
この1年、オリーブは少し体調を崩すこともありましたが、徐々に戻りつつあります。
ニッキは足腰が弱くなり、体が傾いていますが、餌への執着は強く、元気にしています!
さて、じいさんコンビへの誕生日プレゼントは係員特製ベッドです。
このベッドは下の台と木の枠を切り離すことができるので、ドンゴロスの交換が楽にできます。
しかも下の台は適度に弾力があり、ふかふかです。
昼寝前の時間を狙ってプレゼントすると
『何じゃこれは?』と興味津々!
しばらくすると
ぐっすり寝てくれました。よかったよかった。
これからも元気でね!
次は誰の誕生日かな?
お楽しみに♪
本日の主役はリスザルのポメロです。
お久しぶりです!ポメロは現在バックヤードに暮らしています。
ポメロは8月14日が4歳のお誕生日でした。
「お誕生日おめでとう!!!!!!」
担当者から誕生日のケーキをプレゼントです。
マーモセットゼリーという栄養を補うゼリーの中に、ポメロの好物であるコオロギ、ミルワーム、ブドウを入れて、土台が完成。
その上にはオレンジとブドウをトッピングしてみました。
素敵な(怪しい?)ケーキのできあがりです。
さぁ、ポメくんはどんな反応をするのでしょう?
「いつもと違うもんがきた、ドキドキ」
「これはなんだ?」
「ぺろぺろ、意外といける!!」
その後、ケーキはきれいになくなっていました。
おいしく食べてくれたようです。
まだこどもっぽい体形のポメロですが、そろそろ雄らしくなる年頃です。
みなさまにまたお会いできますように!
"Oh. What a beautiful here is!"(この機械室はとても美しい、世界の水族館でもトップクラスです。)と、かつて某海外の水族館の方にお褒めの言葉をいただいたことがありました。
ここは海遊館の2階にあるLSS(ライフ サポート システムの略、生命維持装置という意味)機械室、月1回設備のメンバーが集まって行う清掃の日です。
▼モップを持ってスタンバイOK
▼しっかりと床ミガキ
▼細かい所もぬかりなし
▼さあー終わったぞ
▼ピカピカで気持ちいい!
職場環境を清潔に保つことと、漏水などの異常が有った場合発見しやすいというメリットがあります。
またきれいな職場だと"さあやるぞ!"という気持ちにさせてくれます。
部屋を片付けられない"あなた"、思い切ってきれいにしてみたらいかがですか、何か良いことが発見できるかもしれませんよ。
海遊館が開館して以来、ずーーーっと「モンタレー湾」水槽で暮らしていたカリフォルニアアシカ「ルーク」を、今月の8月2日にバックヤード水槽に移動しました。というのも、ルークは27歳と高齢のアシカです。さらに今年の4月には、初めて1週間ほど体調を崩すなど、高齢に伴う変化が見られてきました。
ルークが今まで暮らしていた「モンタレー湾」水槽と比べると、バックヤード水槽は狭い為、最後の最後まで移動するべきかどうかで悩みました。
しかしながら、今後ルークの体調が急変した場合、現在の大きな水槽では検査や治療などの対応が難しいと判断し、バックヤード水槽に移動することを決断しました。
そこで、今回からルークのことが気になる長年のルークファンのためのルーク通信を始めたいと思います!
まずルークの移動ですが、体重が200kgを超えていたため、盾でバックヤード水槽まで押していくこともできないので頑丈な檻を借りて移動することにしました。
最初にルークに檻に入ってもらうトレーニングを行いました。
しっかりとルークが檻に入るようになったら、いよいよ本番です!
練習どおりルークが檻に入ったところで、次に待っているのはルークの入った檻を運ぶ作業です。
ルークと檻の重さを加えると600kg超えているので作業者は重装備です。
持ち上げるのも運ぶの大変でした・・・
その間、ルークはおとなしかったです。でも、ちょっとすねてるのかも?
おろすのも大変でした・・・・
やっとの思いでバックヤード水槽に到着!!もう汗だく(笑)
最後、バックヤード水槽に開放!!
最初はきょろきょろしてましたが、現在では落ち着いています。
ルークの移動にかかった人員約10名、時間は1時間と大変な作業でしたが、飼育員もルークも怪我なく移動することができました!
これからも健康にそして楽しく暮らしていけるように私たち飼育員はルークのために頑張っていきます!
こんにちは!北極圏の旅14日目、いよいよ最終回です!
ホテルから見えるバンクーバーの景色もこれで最後。
荷物をまとめて空港へ向かいます。
空港で手荷物を預けて保安検査を通過し、搭乗時間までぶらぶら。
空港の中には川が流れていたり、
バンクーバー水族館が管理している水槽があったりとってもおしゃれ!
お土産物屋さんもたくさんあるので退屈せずに過ごせます(´∀`)
そして飛行機へ。
時差ボケ防止で寝ずに映画を見ながら時間つぶし。
飛ぶこと8時間...
日本到着!な、長かった...!
前日に台風が通過したので成田は雨が降っていましたが、伊丹行きの便は通常通り運航。
19時ごろに無事大阪へ帰ってきました。
2週間の北極圏出張はこれでおしまい。
採集した生き物たちはバンクーバー水族館から順次送っていただきます。
もう少しで海遊館にやってきますので、みなさん楽しみにしていてください!(・ω・)ノシ
まだまだ暑い日が続きますが、私たちの飼育係が働く場所は屋内ということもあり快適な職場の一つと思います。
しか~し、担当する生物によってはそうもいきません。
アシカやアザラシの担当者が展示水槽の中で作業をすると・・・
こんな風に作業服は、まだら模様に?! ちなみにこれは、すべて汗でまだましな方です。
逆にペンギンやラッコの担当者はいうと・・・
キレイなもんです。汗一つかきません。別にサボっているわけじゃないですよ。
ただ、この作業服のまま展示水槽の中で作業していると、寒すぎて風邪を引きそうになります。
他にも、「エクアドル熱帯雨林」水槽や「パナマ湾」水槽など、作業するのには過酷な水槽がいくつかあります。
もし、これらの水槽の中で作業している飼育員を見つけたら、頑張って~!と応援してあげてくださいね。
こんにちは!北極圏の旅13日目、残り2日となりました。
朝にホテルを出て、歩いて水族館まで向かいます。
天気が良くて気持ちいい!
そしてバンクーバー水族館へ到着。
今日の仕事は採集した生き物たちのリスト作成です。
採集した生き物たちの状態をチェックしながら、どの種類がどれだけいるのかを調べていきます。
そして、バンクーバー水族館と海遊館でそれぞれキープしたい、持ち帰りたい数を打ち合わせしました!
どんな生き物たちが海遊館へやってくるのかはやってきてからのお楽しみ...(笑)
カナダ最後の夜はマレーシア料理!
なんですが、携帯を忘れて写真を撮れず...(‐‐;)ナシゴレンやマレーシアカレーをいただき大満足!
デザートにフライドバナナなる、揚げたバナナにアイスが添えられたカロリーの権化のような料理が出てきましたが、辛めのメイン料理に濃い目の甘さがマッチング!
しかしながらこれは帰国後にダイエットが必要そうです...(笑)
さて、いよいよ明日は帰国の日。
飛行機に乗り遅れると大変なので早めに寝ることにします。
おやすみなさーいZzz...
こんにちは。
こちらは以布利センターです。
まだまだ厳しい暑さが続いておりますが、今回は夏に見ることができるきれいな魚を紹介したいと思います。
▼チョウチョウウオ
▼アケボノチョウチョウウオ
▼トゲチョウチョウウオ
▼チョウハン
▼ツノダシ
チョウチョウウオの仲間やツノダシは暖かい海に生息しているため、夏になると海の温度が上がり、以布利でも幼魚を中心に観察することができます。
暑い夏に海や水族館で涼みながら、きれいな魚を見るのは、いつもより一段と癒されますよ。
紹介した魚の一部は海遊館の「グレートバリアリーフ」水槽でも展示しておりますので、是非見つけてみて下さい!!
海岸には、潮位が高い時にも海水に浸ることがほとんどなく、波のしぶきがかかる程度の場所があります。そんな場所にも乾燥に耐えて生きる海岸動物たちがすんでいます。
海遊館前の岸壁にも、干満差の大きい季節の満潮時のみ海水に浸る場所があり、コンクリートブロックを敷き詰めて人が歩けるスペースも確保されています。
ここは普段、海水に浸ることはほとんどありません。
下の写真が海水に浸かった時の様子です。
以前調査をした結果、5種類ほどの海岸生物が見つかっています。
そこで、連日の猛暑で彼らはどうしているのかと先日様子をうかがいに行ってみました。
まず見つけたのは、コンクリートブロックが一枚はがれてくぼんだ場所にいたカクベンケイガニでした。
▼カクベンケイガニ
そしてブロックとブロックの隙間にできた空間にも、マルウズラタマキビと、アラレタマキビが見つかりました。
▼マルウズラタマキビ
▼アラレタマキビ
いずれも直射日光を避けて影になった場所を選んでおり、ブロックの下は海水がしみ込んでわずかに湿っていました。
驚いたのはシロスジフジツボです。
▼シロスジフジツボ
フジツボ類は物に固着して自ら動くことができません。見つけたシロスジフジツボは直射日光の下、じっと乾燥に耐えているようでした。
彼らは殻蓋と呼ばれる4枚の板を固く閉じて少しでも水分が逃げないようにしているようですが、それでも30℃をこえる暑さを耐えぬくのは驚異的です。
さらに、彼らのエサは主に海水中のプランクトンで、1年の内でも特定の時期にしか海水に浸らないこの場所でエサにありついた後、次ぎの大潮まで長く飢えに耐えてるのです。
ある日の夜、ラッコのパタが上陸して氷を食べていました。
私は普段から、あんなに毛があるのに氷にくっついたりしないのだろうかと気になっていましたので、夏休みの自由研究気分で観察することにしました!
長い動画になってしまいましたが、あえて編集していません。
水槽のアクリルパネル越しに見るのとは、一味違う様子をお楽しみください。
イライラしている様子やグルーミングはこうしているのか!など伝わったでしょうか?
まだまだ暑い日が続きます。
みなさんもパタのようにしっかり水分補給を!!
企画展示「ぎゅぎゅっとキュート」のアメリカロブスター。
よくオマールとかオマール海老とか言われています。
食べたことはありませんが、フランス料理でよくその名を聞くよなーと思ったら、オマールというのはフランス語らしいです。
「瀬戸内海」水槽にいるイセエビは、英名をジャパニーズスパイニーロブスターといいますが、こちらは分類上、イセエビ下目となり、アメリカロブスターはザリガニ下目です。
・・・ということで、アメリカロブスターはザリガニの仲間なのです。
さて、「ぎゅぎゅっとキュート」のアメロブくん、青いです。
普通は赤いものが多く、青いのは珍しいのだとか。
そして、このアメロブくん、たいへんな怒りんぼなのです。
飼係員が掃除をしようとすると、長い触角と大きなはさみ足をぶんぶん振り回してきます。
あの大きなはさみで掃除のパイプなどはさまれたら壊れてしまいます。
なので、担当はアメロブくんのご機嫌を伺いつつ、注意深く掃除しています。
掃除が終わると、平らになった底砂をおしりでずりずりかい出して、こんなふうにおさまってます。
「ほんまー、いらんことせんといてほしいわー」って言っているようですが、掃除しないといけないから許してよう。
そんなわけで、みなさまもアメロブくんのご機嫌を損ねないよう、そっと見てやってくださいね。
こんにちは!北極圏の旅12日目です。
イエローナイフで一晩過ごし、今日はバンクーバーまで戻ります。
ホテルでクーラーボックスの保冷剤を入れ替え水温調整もバッチリ!
空港へ向かったのですがここで問題発生。
手荷物を預けるときにクーラーボックスの中身を見せてほしいと言われ、急きょ14箱全て開封することに!(;◎3◎)
巻いていたテープを剥がし中身をチェックしまたテープを巻き...
終わってみると搭乗20分前。念のため早めに空港に行っててホントによかった(- -;)
たくさん荷物を運ぶときは余裕を持って行動することが大事ですね。
無事に飛行機に搭乗し、バンクーバーへ。
水族館の予備水槽に、持ち帰った生き物たちを移しました。
みんな元気そうで一安心です!
生き物たちは何種類かを除き、しばらくはバンクーバー水族館さんに飼育してもらいます。
生き物の状態をみながら連絡を取り合い、何回か分けて送っていただく予定です。
この旅もあと2日。
最後までしっかり頑張っていきたいです!
それでは、おやすみなさいZzz...
暑い日が続きますが、カマイルカたちも私たち飼育員も毎日トレーニングに励んでいますよ!
さて、以前に自主練するイルカとしてご紹介した「ミュー」ですが、自主錬の成果もあり、
きれいな回転ができるようになりました!
積み重ねって大切ですね。ミューから学んでしまいました。がんばろう~。
みなさんは積み重ねていることって何かありますか?
そういえば、夏休みの宿題も毎日ちょっとずつが大切ですね。
夏休み、楽しみましょうね!
おまけに、迫ってくるミューもつけちゃいます♪
こんにちは!北極圏の旅もついに折り返しです。再びバンクーバーへ戻ります。
行き同様乗り継ぎの関係で1日でバンクーバーに着けないので、今日の目的地はイエローナイフです。
バンクーバー水族館の方も一緒に帰ります。
朝一番から生き物のパッキング作業を始めました。
二重の袋に昨日汲んできた新鮮な海水を入れ、大きさや種類ごとに生き物を袋分けしていきます。
そして酸欠にならないよう酸素をパンパンに入れてクーラーボックスに詰めて、隙間に保冷材を差し込んで...の作業をひたすら2時間繰り返しました。自分たちの荷造りも済ませて空港へ向かいます。
空港へ運んだ時の写真がこちら。
生き物だけでクーラーボックス14個に!(@_@;)
荷物を預けるのに全部で30分もかかってしまいました(汗)
そして1週間暮らしたケンブリッジベイとお別れし、イエローナイフへ。
行きの時はイエローナイフは涼しいなと思っていたのですが、北極圏から帰ってくると暑く感じます!
イエローナイフでこれなら、30℃以上が当たり前の日本に帰ると一体どうなってしまうのか...
考えるだけで恐ろしい。思考回路はショート寸前です(>_<)
バンクーバー水族館は1か月間ケンブリッジベイでの調査を行うのですが、2チームに別れて2週間ずつ滞在されます。
私たちと一緒に潜っていた方たちは先発隊で、後発隊とはイエローナイフで合流、調査の引継ぎをします。
引継ぎの話し合いは町のレストランで夕食を取りながら。私たちのメインの仕事は終わりましたが家に帰るまでが出張ですからね。
そのことは十分に認識しながら、苦くて喉ごしすっきりな名前のわからないピッチャーで運ばれてきた飲み物をいただきました。
今日のお仕事でこれでおしまい。
明日はバンクーバーへ向かいます。
では、おやすみなさーいZzz...
最近はあまり魚を食べない人も多い(私もそう)ですけども、「夏が旬の魚ってなんだろう?」とふと思いました。
図鑑やネットなどで調べて、その中から当館にいるものをご紹介します。
まずは「瀬戸内海」水槽のイサキ。
正面から見るとこんな顔です。
6月~9月頃が産卵期なので、産卵前のちょうど今頃が最もおいしいんだとか。
白身で淡白な味わいです。
夏の魚というと、すぐに頭に浮かんだのはこの魚でした。
同じく「瀬戸内海」水槽のイシダイ。
漁獲量が夏場に多いことから、夏が旬と言われています。
よく似ているイシガキダイも同様です。
さて、お次は「チリの岩礁地帯」水槽のマイワシ。
こちらは地方により旬の時期は異なりますが、一般的には夏場が旬とされています。
中国地方出身の私は、マイワシよりもカタクチイワシのほうが好きですけどね。
小さい頃、リヤカーを引いてやってくる魚屋のおばちゃんのカタクチイワシは最高においしゅうございました。
そして「太平洋」水槽のシマアジも夏が旬です。
養殖場ではおなじみでした。
あとは、「日本の森」のアユもそう。
このアユたちはまだ小さいですけど...。
アユはほんのり青のりのようなにおいがしますよね。
このにおいがたまらんという人も多いようです。
最後に企画展示「デスモスチルスのいた地球」で展示中のマボヤも夏が旬なんだそうです。
東北では有名ですが、関西ではあまりみることがありません。
食べたことがある係員に聞くと「臭いがちょっと特殊かな...」とのことです。
一度は食べてみたいものですが、これを最初に食べた人は勇気がありますよねー。
しかし、四季があるって素敵なことです。
これから季節の魚を紹介できればと思います。
ちなみにいくら食いしん坊とはいえ、水槽の魚をとって食べることはありませんので、ご心配なさらぬよう(^^)
こんにちは!今日は出発前の準備の日です。
ですが外は雨模様...。晴れていると半袖でも大丈夫なくらいなんですが、雲が出ると途端に冷え込みます。
朝の気温は8℃。差がありすぎます(>_<;)
そんな中、生き物を運ぶための新鮮な海水を取りに海まで。
クーラーボックスに海水を汲みつつ、せっかく海まで来たので浅瀬で生き物採集。
岩をひっくり返すと「ヨコエビ」の仲間がいました。
水槽には小さな容器に入れてから沈めていたのですが、先に入れていた魚たちがヨコエビを狙って容器をつんつん、つんつん。
ヨコエビたちは気づいているんでしょうか?(笑)
さらに町のはずれにある池で「カブトエビ」の仲間を採集。こちらも大漁でした!
潜らなくても見つけられる生き物を最後まで採集です(―v―)=3
夕食を食べてからドライブに。町から10分くらい車を走らせたところへ「ホッキョクギツネ」を探しに行きました。
ちょっと雲が多いのが残念ですが、夕日がとても綺麗です♪
そしてホッキョクギツネ発見!近くに巣があるみたいで夫婦2頭が姿を見せてくれました!
陸の生き物も一度見てみたいなと思っていたので大満足です♪
こうしてケンブリッジベイ最後の夜は楽しく過ぎていきました。
明日はいよいよ出発の日です。では、おやすみなさーいZzz...
みなさんこんにちは!北極圏の旅9日目です。
明後日には飛行機に乗るため、北極海での潜水採集は今日が最終日。
昨日レギュレーターが凍結する事故があったため、いつもよりも気をつけながらの潜水となりました。
潜った場所は波の少ない内海。
先に潜ったチームから底に生き物がいなかったと聞いたので水深15mくらいまでの浅いポイントで採集開始です。
ご覧のような切り立った崖のようなポイントで小さな魚をターゲットに探しましたが...
見つかるのはウミウシばかり!嬉しいような、悲しいような...(- -;)
一度上がって休憩です。
私たちが潜っている間にバンクーバーの方が見つけた「イチバンの石」(笑)
そしてカリブーの干し肉!首の後ろの肉を味つけも何もせずに干しただけ・・・とのことでしたが、噛めば噛むほどうまい!(*^^*)
楽しく休憩時間を過ごし、2本目の潜水に向かいます。
今回は船を岸に着けて作業開始。残骸がたくさんありますが飛行機が落ちた跡とのこと。
明後日飛行機に乗って帰るのにいらんものを見てしまった...´д` ;
あと近くにアザラシの骨が落ちていました。
生きてるアザラシにもっと出会いたかったですが、珍しいものを見れました!
さて、潜水開始です。
薄い石が重なった瓦礫の隙間に、魚が見えます。
当たりのポイントです♪
採集中に30cm程の大きなカジカを発見。
...が、まったく動きません。「私は石。だから無視してくれ」と聞こえてくる気がします(笑)
ここまで大きいと持って帰るのが大変なのでそっとしておくことにしました(^皿^)
当たりポイントのおかげで小さな魚も大漁です!
昨日組み立てた水槽に移しました(^^)
これで潜っての生き物採集は終了しました。
ケンブリッジベイで生き物を採集したのは初めてでしたが、前回訪れたレゾリュートとはまた違った生き物たちと出会うことができました。
明後日の出発に備えて、明日はゆっくり休みながら片付け、準備を進めていきたいと思います。
では、おやすみなさーいZzz...
「エクアドル熱帯雨林」水槽のルリコンゴウインコ。
見えないよーと思ったら、こんなところにいました。
カピバラ側の擬木に止まっています。
「おーい!」と呼ぶと、雌のひまわりちゃんが飛んできて、飼育員特製のブランコに止まりました。
が、ん?何見てるの?
実はひまわりちゃんは自由自在に飛び回るのですが、オスのナッツくんは用心深い性格で、飛ばずにのしのし歩いて移動するのです。
1枚目の写真の場所から、こちらに移動するのも歩いてやってきます。
なので!
ひまわりちゃんはこちらに向かっているナッツくんを見てたんですね。
「あんたも早くいらっしゃいよー」ってところでしょうか。
そして、それを無表情にじーっと見ているショウジョウトキ(笑)。
なにかとおもしろい「エクアドル熱帯雨林」水槽の鳥3人衆なのでした。
カリフォルニアアシカの "しずく"は、おもちゃで遊ぶのが大好きです!
そのおもちゃがこちらの消防ホースです!!
このホースで遊んでいる様子をどうぞ!
口にくわえたり、前肢にひっかけてクルクルと回ったりして遊んでいます!
水中で遊んでいると、他のアシカやアザラシにとられてしまうこともあるので、陸に持って上がって独占していることもあるくらい大好きです!
モンタレー湾水槽では、時々おもちゃが登場しますので、しずくや他のアシカ・アザラシたちが遊んでいる様子もご注目ください!!
こんにちは!北極圏の旅ももう1週間が経ちました!
今回も生き物採集の様子をお届けします!
昨日と同じくボートで出発、今日はもう少し深いポイントを目指します。
▲水深20.1m、水温3.1℃
底にいたのは大きなカニ!
袋に入れるのは大変でしたがなんとか成功です!
他にもエビや魚を採集し、潜水作業を終了。ゆっくり浮上していると視界に黒い点々が見えてきました。
拡大すると、これは貝の仲間で「ミジンウキマイマイ」という名前です。体の下側が貝殻、上側の羽のような部分は「翼足」という器官で、羽ばたかせて水中を泳ぎます。
昨日捕まえたクリオネも貝の仲間。ミジンウキマイマイは殻を持つ「有殻翼足類」、クリオネは殻を持たない「裸殻翼足類」に分類されます。
近い仲間なんですが、ミジンウキマイマイはクリオネの大好物♡
ミジンウキマイマイがいる場所にはクリオネも見つかることが多く、何匹か見かけたので一緒に捕まえました(^^)
1本目のダイビングを終えた後は、休憩を兼ねて近くの島に上陸。
恐らく今までに日本人が上陸したことがない土地とのことなので、記念写真を1枚!
日本人初、いただきました(笑)
上がってみるとジャコウウシの骨がちらほら。
近くに石を積んで作ったコンロがあったので、現地の人が食べていたのだと思われます。
生きているジャコウウシは見つからず。残念(>_<)
海の向こうに見える島を撮ってみると何やら断崖絶壁...
聞いてみると蜃気楼だそうで、光の屈折で見えている島の上に、鏡のように島が逆さまに映し出されているみたいです。
自然ってすごいです...
午後から風が出てきたので、海が荒れる前に街へ戻り、港近くの海に潜りました。
潜るときには波が大きくなっていたこともあり、少し濁っていました。
魚はあまり見かけませんでしたがイソギンチャクがたくさん暮らしており、エビやウミウシをゲット。
海底が泥の層だったので土煙を巻き上げないよう背中を反っていたのでちょっと腰が痛い(笑)
しっかりストレッチして寝ることにします(- -;)
今日の晩御飯はバンクーバー水族館の方とリブ肉煮込み!
写真を撮り忘れてて先にお肉切っちゃいましたが細かいことは気にしなーい!
おいしすぎておかわりもいただいちゃいました♪
では今日はこのあたりで。
おやすみなさーいZzz...
こんにちは!北極圏の旅6日目です。今日から本格的に生き物採集を始めていきます!
朝8時からボートに乗って、陸に囲まれた「内海」から大きく開けた「外海」へ向かいます。
内海と外海とでは水温や水の流れの差で、昨日海岸で見つけた種類とはまた違った生き物が見られるはず!
ただ、外海は開けている分天候によっては波が高くなることもあり、危険なのであまり出られるチャンスはありません。
...し~か~しぃ~?
天候快晴!風なし!波もほとんどなし!
絶好の潜水日和です+(n*'∀')ηウヒョー!
波がないので太陽も鏡のように水面に映っています。
そして水の透明度も高い!
このあたりは陸から離れた場所でも水深数メートル程度の遠浅の海なのですが、船を走らせていても底の岩がはっきり見えるくらいです!
潜るのが楽しみです♪
いよいよポイントにやってきました!
外海なので少し波が出ていますがこのくらいだと全然問題ありません!
2チームに分かれて私たちは後発。先発のグループが戻ってくるまで船で待機です。
待機中にアザラシが水面から顔を出していたのですが、遠すぎて写真は撮れず(;_;)
今後もアザラシや他の生き物が見られるかもしれませんので、写真撮影狙っていきます!
さて、先発グループが帰ってきていよいよ私達の番!いってきまーす!
海の中はこんな感じ!大体10~15mくらい先まで見えていて、かなりいい透明度です(*^^*)
水温も3~4℃と思っていたほど冷たくない!
水中を活発に泳ぎ回るような魚はいませんでしたが、底の方ではウミウシや
昨日見た種類とは別のイソギンチャク、サンゴ、魚の稚魚やエビ、カニを見つけられました!
中にはかわいいダンゴウオの赤ちゃんを見つけた人もいたのですが私は見つけられず...
明日また探してみたいと思います。
そして北極と言えばこんな生き物も。
「流氷の天使」と呼ばれるクリオネです!
数は少ないものの流氷がない今の季節でも見られます。
ただこのあたりのクリオネは体長3㎝程ととても大きい!海遊館へ展示した時に、
他のクリオネたちとの大きさの違いを皆さんにも感じていただけたらなと思います(^^)
少しポイントを変えて今日は2本潜り、夕方ごろ町へ戻りました。
恒例の晩御飯レポートといきたいのですが、久しぶりの1日潜水でヘトヘトになり
料理する気力もないのでスーパーで冷凍ピザを購入(笑)
疲れた日は手抜き飯でもいいじゃない、人間だも(以下略)。
思っていたより暖かかったとはいえ北極の海。
ゆっくり泳いでいても水の冷たさで知らず知らずのうちに体力を奪われていきます。
少しずつ体を慣らしながら体調を崩さないように、生き物採集を頑張っていきたいと思います。
明日はボートに乗って、別のポイントへ潜りに行く予定です!
今日はこれまで以上にぐっすり眠れそうな気がする(笑)
寝坊しないようにも気をつけます(^皿^)
では、おやすみなさいZzz...
こんにちは!北極圏の旅5回目、いよいよ生き物採集が始まります!
今日はイエローナイフから最終目的地のケンブリッジベイへ向かいます。
イエローナイフには森があるのですが、飛行機から見ていると
北の方へ進むにつれてちょっとずつ緑が少なくなっていくのが分かります。
ケンブリッジベイに着くころには小さな植物はあるものの、大きな木は生えていませんでした。
あと湖がすごく多かったです!
到着後は先に向かって調査を始めていたバンクーバー水族館の方にご挨拶。
そして早速海へ潜りに行きました。
ここで前回お話しできなかった潜水装備のお話し。
オレンジ色のスーツは「ドライスーツ」というものです。
洋服の上から着ることができる潜水服で、冷たい海で潜るときの必需品です。
その他はボンベを背負って足ヒレをつけて、と通常の装備と変わりませんが、
大きく変わるのが重りの重さ。
ドライスーツは中に水が入ってこない代わりに空気が溜まります。
肩のバルブから空気を抜くこともできるのですが、凍えてしまわないようにモコモコの温かい服を着ているため
空気が抜けにくくて大きな浮力がかかります。
そのため私で大体15kg程の重りをつけて潜ります。
加えてボンベを背負ってますので装備の合計重量はかなりのもの。
陸にいるとしんどいので準備ができ次第すぐに潜りに行きました(笑)
こちらが北極圏の海の中!
水温が3℃と冷たかったのですが、思った以上にたくさんの生き物が暮らしていてびっくりしました!
中でもクラゲの仲間が海の中をたくさん漂っていたのですが、透明なので全体を撮っても全く見えず´Д`;
(2枚目の右下あたりにうっすら写ってます...!)
でもイソギンチャクやウニ、色々な種類の魚がいました!
捕まえた生き物は帰りの日までバンクーバー水族館の施設で飼育します。
今回は海岸近くの浅い場所に潜りましたが、別のスポット行ったり深いところまで潜ってみたり、色々な場所で生き物を探す予定をしています。
どんな生き物たちに出会うことができるのか、これから楽しみにしていてください!
最後に恒例の晩御飯(笑)
バンクーバー水族館の方と肉祭りやでぇ!!
たくさん食べて明日からの仕事に備えます(-ω-)/
それでは、おやすみなさーいZzz...
こんにちは!北極圏の旅4日目はいよいよ目的地であるケンブリッジベイに向けて出発します!
バンクーバーからケンブリッジベイまではいくつか飛行機を乗り継いで行くのですが、
乗り継ぎ時間の都合で1日でケンブリッジベイまで行くことができないため、
今日は少し手前の「イエローナイフ」を目指します。
イエローナイフまではエドモントン経由の便で。
バンクーバーを出発して十数分、雲がなくなり目に飛び込んできたのは!
真っ白な雪山!
太陽が出ていると暑いと感じるくらいだったバンクーバーからほんの少し飛んだだけで
こんなに雪が残る寒い環境が広がっているとは...それにしても綺麗です+(n*'∀')η
エドモントンを経由しイエローナイフへ到着!
手荷物受取所にはホッキョクグマとアザラシが。カッコイイ。
そしてホテルのチェックインを済ませたのですが、移動中のため特に仕事もなし(汗)
なので、散歩に出かけました!
イエローナイフの名物といえばグレートスレーブ湖。
最近パノラマ写真にハマっている私、岩山の上にある展望台から撮影してみました!
これだけでも大きく見えますが写真に収まっているのはほんの一部分。
グレートスレーブ湖は世界で10番目、四国の約1.5倍ととても大きいんです!
これだけ大きな湖も、真冬になるとバスやトレーラーが移動できるくらい水面がカチカチに凍ってしまうそうです。
カナダ恐るべし...
そして晩御飯は2日連続でステーキ!しかも今日はバイソンのお肉です!
初めて食べましたが脂身もあるんですけど身がぎっしり引きしまっててこれまたうまい!!
ソーセージも地ビ...例の飲み物との相性バッチリでした(*^^*)v
夕食も終わりあとはホテルで休むだけ...ではなく、もう1つやりたいことがあります。
それはイエローナイフのもう1つの名物、オーロラを見ることです!
ですがバンクーバーよりもさらに北に位置するこの町では日が沈むのが23時以降ととっても遅い(> <)
まだ夕暮れくらいの明るさなので、オーロラが見れたかどうかは次のブログでご報告します(笑)
それではまた明日!(・ω・)ノシ
8月1日は、コツメカワウソの "ツバキ" の誕生日でした。
今年で11歳になるツバキには氷のケーキをプレゼントしました!
初めて作るので、氷細工のプロ?のラッコ担当に教えてもらい完成したのがこれ!
※左のサイコロのようなものは、数字の11を現しています。
早速渡しにいくことに
『ツバキ~おめでとう!』
とツバキを押しのけ我先にとやってきたのは、娘のグミです(笑)
さすがグミ...
ツバキと一緒にいてこんなことができるのはグミぐらいだと思います。
こちらが渡したときの映像です。
br />
喜んでもらえるか不安でしたが、ツバキもグミも楽しんでいるようでよかったです。
ツバキこれからも元気でね♪
こんにちは!北極圏の旅3日目、今日もバンクーバーからお送りします!
無事に潜水訓練を合格し、早速ケンブリッジベイに向かいたいところなのですが・・・、ダイビングをした次の日は飛行機に乗ってはいけないと規定で決まっています。なので、今日は明日の出発に向けて荷物の準備です。
今回使用するダイビング器材は、あらかじめ日本から送っていましたので、バンクーバーに来た時はリュックとスーツケースだけで身軽でしたが・・・、ここから先はダイビング器材も持ち歩かなくてはいけません。
器材は2人分で大きなクーラーボックス4つ...´Д`;
重さは合計で約80kg...´Д`;
考えただけでゲンナリです。。
さらに現地では冷たい海に潜ります。そこで私たちは体力UPのため、決意しました!
「これは栄養満点のご飯を食べに行かなければいけない!」
まず、お昼はラーメン!
カナダは世界中の国から人がやってきて暮らしている多民族国家。ですので街には、色々な国の料理屋さんが揃っていて、それぞれ本場の味を楽しむことができます。今回のラーメン屋さんも実は日本のチェーン店(笑)、ラーメンは今や代表的な日本食のようですね!
味付けが変わっていたりするのかな?と思っていましたが、食べてみると日本の味そのまま!
昨日のお寿司屋さんも日本の方が経営されていたのですが、2日続けて懐かしい日本の味を楽しみました。まだ3日目ですが(笑)
そして、晩御飯はステーキ!やっぱり体力づくりと言えば肉ですね!
柔らかく食べやすいリブ肉をミディアムレアでいただきました。
おいしいものを食べて大満足&体力強化で、心身ともに準備万端。
ですが、水族館のブログだというのに未だに生き物が出てきていないことに気づき・・・、ただいま焦り中(汗)
これからたくさん出てくる予定ですので乞うご期待です!しばしお待ちを!
明日の飛行機はとっても早いので、今日は早めに寝ることにします。
おやすみなさーいZzz...
こんにちは(ペコリ)。
企画展示「ぎゅぎゅっとキュート」のオオウミウマです。
当館の水槽は大きいものが多いので、小さなタツノオトシゴの仲間は展示が難しく、企画展示などでないとなかなか見る機会がありません。
というわけで、じっくり見てみましょう。
まずは特徴的な口。
先に突き出ていてスポイトみたいですねー。
同じような口といえば??
「日本海溝」水槽にいたサギフエもこのような口でしたよ。
それからオオウミウマの体には鱗はありません。
しかし、鱗が変化した甲羅のような板で覆われており、とてもごつごつして、硬くなっています。
これまた特徴的なヒレ。
背ビレはすぐにわかりますね。
あと、尻ビレ(写真ではわかりにくいです)は確認できました。
体の下方にあるくるりんとなったこれは尾ビレではなく、尾部だそうです。
胸ビレは眼の横をたどっていくと小さいのがありますよ。
後ろから見るとわかりやすいんですが、やはり写真だとわかりにくいなあ...。
ってなわけで、一般的な魚とは異なり、尾ビレと腹ビレがありません。
そのためか、泳ぎ方は他の魚とは異なります。
ヒレをちらちら動かして泳ぐようすは企画展でご覧くださいね。
さて、くるりんとした尾部は擬サンゴや海藻などに巻きつけるのに最適です。
ほら、この通り!なんか黒いものにまきついています。
「この黒いものは何?」と担当に聞くと「サーモスタット(水温調整装置)のセンサーです」とのこと。
巻きごこちがよろしいようで。
でも、できればこちら(擬サンゴ)に巻きついてもらえませんか?
と思ったのですが、あまりにこの擬サンゴはかれらには太すぎるのか、たいへん人気薄だったので、今では擬海藻を入れています。
このようにじっくり見るとおもしろいので、皆様もぜひ!
7月15日から企画展「デスモスチルスのいた地球 ~謎だらけの古代生物たち~」が始まりました。
古代の海の生き物に迫る企画展示です!
企画展示を担当させてもらったのが初めてで、ひとつの展示を生み出すことの大変さを経験できました。
今回の展示はたくさんの古代生物の専門家の方々にご協力をいただいて生み出されました。
18日、オープニング記念として企画展示で専門家の解説が聞けるプレミアムツアーと講演会を実施しました。
▼化石のアシカ・アザラシ・イルカの研究をされている田中先生。
▼デスモスチルスの骨の断面を使った研究をされた、林先生。
▼カイギュウ(ジュゴンやマナティー)の研究をされている、古沢先生。
ツアーのはじめは静かで、盛り上がるのか不安なほどでしたが、だんだんと熱が上がってきて、終盤にはとてもにぎやかに先生に質問されていました。
講演会でも、先生方の研究での面白エピソードや生物のおもしろさに迫る内容で聞き入ってしまいました。
質問コーナーも白熱していましたよ!
正直なところ、古代生物でどれだけの方が参加してくださるのか不安でした。
しかし、先生方の人柄と謎に満ちたデスモスチルスのおかげで、想定以上の参加があり、イベントは盛り上がりました。
企画展示が始まったから、準備は終わり!ではなく、企画展示も進化を続け、終わる頃にはすごいものに進化させていきたいと思っています。
デスモスチルスのいた地球、いろいろと仕掛けていきますよ!
先生方、ありがとうございました!
今年も、コアジサシが渡ってくる季節がやってきました。
彼らは4月~6月頃に本州以南の海岸や河川などにやってきます。
そこで、コアジサシを見に大阪湾の海岸にでかけました。
いました、いました!
ちょうど私が見つけた時には、小魚の群れをめがけて狩をしているところでした。
その華麗な狩の技をカメラに収めることができましたのでご紹介します。
まず、小魚の群れの数十メートル上空を旋回し、数秒間空中でホバリングして狙いを定めます。
▼上空でホバリングして狙いをさだめる
▼次に頭を下にして急降下
▼水中にダイブ!
▼水から出てきた時には口に小魚をくわえていました
おみごと!
このコアジサシですが、環境省のレッドリストでは絶滅の危険が増大している種(絶滅危惧Ⅱ類)、大阪府のレッドリストでも、大阪府内において絶滅の危機に瀕している種(絶滅危惧Ⅰ類)とされています。
コアジサシは日本で繁殖を行うことが知られ、大阪湾とその周辺でもわずかな繁殖地があります。
しかし、繁殖地は海岸の埋立地や造成地、河川敷などの草が生えない砂礫地で、人間活動の影響を受けやすく、すぐに土地が改変されるような不安定な場所です。
近年、コアジサシの繁殖に適した場所が減少しているようです。
真夏を迎える前に彼らは越冬地であるオーストラリアなどの南方へと旅立ちます。
コアジサシを絶滅から救うためには、渡りのルートにある国々が協力して保全を進める必要があります。
先月生まれた、「南極大陸」水槽のジェンツーペンギンのヒナをご紹介したいと思います。
こちらが現在の様子です。
ずいぶん大きくなり、ふわふわ。もふもふです。
こちらが、親ペンギンと暮らしている巣です。
3羽のジェンツーペンギンが順調に育っています。
ぬ!!!!!
よく見ると、真ん中の巣にヒナがいません!!!!!
どこに行ってしまったのか。。。。
巣から離れた場所にいました。
大きくなると、巣から出て水槽内を冒険し始めるのです。
まだ泳げないので、お願いだから、水の中には落ちないでね・・・。
6月はじめに生まれた、イワトビペンギンの現在の様子をご紹介したいと思います。
こちらです。
大きくなって、ふわふわ。もふもふなのです。
そして、大きくなり好奇心が旺盛です。
巣から飛び出し、水槽内を冒険しています。
そこで、一つの石(巣材)を見つけた時のこと。
「なんか、みーっけ!!!!!」
筋トレ中かな?
撮影していると親ペンギンに怒られました。
勝手に撮影して、ごめんなさい。
「フォークランド諸島」水槽をご覧になられる際は、ぜひヒナの動きにもご注目くださいね!!!
面白い動きがみられるかもしれません。
朝一番の「パナマ湾」水槽、アカハナグマの陸場部(土のあるところ)です。
湿度が高いため、アクリルガラスが曇ることがあり、見えにくくて申し訳ありません。
▲このようになんやら怪しい穴とひびが。
以前、海遊館日記「人さわがせなイチゴ」で、穴に顔を突っ込むイチゴについてお知らせしました。
なので、この穴はきっとイチゴの仕業だろう!と思っていたら、やってきましたよ、イチゴさん。
今回は穴掘りの動画を撮ることができましたので、ご覧ください。
実はこの場所は深さが20cmちょっとしかありません。
また、入れてあるのは腐葉土でとても軽く、穴が掘りやすいわけですが、もっともっと深く土が入っていたら、どうなるんだろう??いったいどこまで掘り続けるのだろうか?
いつの日か、むちゃくちゃ深――い土の場所をつくって、イチゴに心行くまで掘らせてみたいと思うのでした。
しかし、この穴掘り、イチゴしかやらないのはなぜなのでしょうか??
イチゴさん、あなたは穴掘り職人なのね。
ニフレルにはアナホリフクロウがおりますが、かれらも真っ青なイチゴでした。
6月28日に20歳を迎えたラッコのパタ。
今年はお誕生日会&写真展を行なうなど盛りだくさんでした。
そしてなんとパタの写真集まで出来てしまいました~すごいー!
早速私も購入し、パタに見せにいきました!
反応は...
なかなかの食いつきようです!
パタのお墨付き?!の写真集を皆様も是非~
普段から見慣れた「アリューシャン列島」水槽。
閉館後、何気なく見ていると・・・
こんな所に生物発見!!?
でも動かないですけどね。
皆さんは、何にみえますか?
答えは、企画展「デスモスチルスのいた地球」で解説していたりします・・・。
海遊館は屋内施設ということで、雨の日にはお客様がとても多いです。
ですが、一部外と同じで雨が降る水槽があります。それが、アシカとアザラシが暮らしている「モンタレー湾」水槽です。
大雨だー(泣)濡れるー(泣)早く天気、よくならないかな・・・
でも、最近暑かったためか、アシカやアザラシは雨が降ってちょっぴり元気が良さそうです!
夜の見回りで、アシカの赤ちゃんの様子を見に行きました。
うわ!!誰かに抱きついてる~かわいい~
誰なん?
おかんのナミではなく、ボスのルークでした。
ルークもまんざらでもないご様子。
こうやってぴったりくっついて寝るのもアシカならでは!
アザラシはくっついて寝ないんですよ!
今年の4月、花が咲いたことをお知らせした「日本の森」のモモ。
例年、花は咲くけど、結実はありませんでした。
・海遊館日記2015年「花いろいろ」
・海遊館日記2014年「今年は豊作?」
それなのに!!!「日本の森」の担当者が「今年はモモがなっている」と言うのです・・・。
「またまた~、なっているとしても梅干みたいなしょぼしょぼの実やろ?」と私。
「いやいや、むっちゃ立派な実よ。」
ほんまかいなと疑いつつ、見に行くと。
おお!!
ありゃりゃ!!!すごいよ!
「桃栗3年柿8年」といいますが、このモモは26年かかったんです。
「老木は危ない、切ってしまえ!」と言われつつも、「春は花が咲いてきれいだから許してください」と言いつづけてきたかいもあるというもの(涙)。
しかし、この場所はお客様通路の真上、実が落ちてきたらたいへんです。
そこで、朝一番に背の高い係員に、高枝切りバサミで実をとってもらいました。
ほとんどが直径5cm程度で割れているものも多かったけれど、なんと45個回収しました。
この実などはきれいだったので、リスザルたちにおすそわけ。喜んで食べてましたよ。
でも、こんなに実をならして、来年は枯れてしまうのではないかとかえって心配になる私でした。
実はならさなくてもいいから、元気で春に花を咲かせてね。
「南極大陸」水槽では、ジェンツーペンギンたちが子育て真っ最中。
皆さんが注目するのは、雛ですよね。
もう巣から、はみ出るぐらい大きく成長しています。
しかし、ここで注目してほしいのは親鳥。
なんて凛々しいお顔。
雛をここまで育てた自信にみちあふれていると思いませんか!?
6月上旬に生まれたイワトビペンギンの雛たち
親鳥から毎日たくさんの餌をもらい、ぐんぐん成長中です!
生まれて、約1ヶ月半。
体重は2㎏を超え、親鳥よりも大きくなっており、大きさだけで見ると、もはや赤ちゃんと呼べる大きさではありません。
現在、少しづつ、綿羽の下から親鳥と同じ羽が生え始め、8月上旬~中旬には完全に生え換ります。
そうなると、泳げるようになり巣立ちです。
ぼちぼち、飼育員の手から餌を食べる練習も始めないといけませんね。
フワフワ羽が生えた雛を見れる時期はあとわずか!
巣立ちまでのカウントダウン始まってますよー
7月22日の早朝、高知県の以布利センターから"海くん"がやってきました。搬入の様子をtwitterでリアルタイムお知らせしていましたが、「海遊館日記」では、お出迎え部隊の様子を紹介します。
ジンベエザメの輸送には、多数のメンバーが必要で、事前にら高知県土佐清水市以布利に出発してしまいます。なので、残りの係員は普段どおりの飼育作業を行いつつ、ジンベエザメの受入れ準備を行うのです・・・。
搬入の当日は朝5時ごろに全員集合!打ち合わせの後、前日から「太平洋」水槽の海水を入れておいた容器を地上に降ろします。
▲普段は閉まっている、ホイストクレーンを外に出す扉を開けて・・・。
重量物を扱うので、係員はヘルメットを着用し、ホイストクレーンの通り道をつくるため、いつもは通路にしている跳ね橋をあげます。
▼また、水槽上ではジンベエザメを水槽に収容した時に、一緒に入水するダイバーの空気ボンベを準備中。
▼海遊館の7階から下を見るとこんな景色。人がとても小さく見えますね。停まっている船は、海遊館の海水運搬船です。
▼ホイストクレーンで容器を地上に降ろしているところ。
▼いよいよジンベエザメを載せた大型トレーラーが到着です。報道陣もたくさん来てくれました。
▼しかし、大きなトレーラーです。
トレーラーが到着する前に、輸送メンバーが別の車で帰ってきました。おかえりー!
お出迎え部隊と合流し、素早くウェットスーツに着替えます。
到着後はまず、輸送用水槽の海水を交換。同時に獣医が採血やエコーなどの検査を行います。
ジンベエザメの大きな尾びれでたたかれないようヘルメット装着しています。
▼海くんと一緒にやってきたコバンザメ。(写りが悪くてすみません・・・)
この後、ジンベエザメとは別に収容し、予備水槽に移動しました。
▼換水が終わったら、緑色のビニール製担架に移動。
▼そして、一枚目の写真の容器に収容します。
▼地上から7階に吊り上げて。
▼「太平洋」水槽の上までやってきました。
▲ダイバーたちは、入水の準備をしています。"海くん"が水槽になれるまで、アクリルパネルに衝突しないように守ります。
準備が整うと、水槽の中層付近で観察している係員に連絡します。
「もうすぐ海くん、出ますー!」 そうしたら、中層担当の係員はビデオを持って構えます。
水槽上で見ている係員は、"遊ちゃん"がどこにいるのかをチェックし、大声でみんなに知らせます。
▼"遊ちゃん"は容器から落ちる水音に反応し「餌かな?」と思って近づいて来るので、"遊ちゃん"が通り過ぎてから作業を慎重に進めます。
▼水槽の上まで来た容器をいよいよ「太平洋」水槽に沈めます。ずぶずぶずぶ。
中にいる"海くん"は「早くしてよ!」ってところでしょうが、係員は「今、蓋開けるからもう少し待ってな」厳重に封鎖しておるので、すぐには開きません。
▼容器を開ける係員は、ダイバーたちが水槽内の所定のポジションについたことを確認して、合図を出します。
じゃあ、蓋を開けますよ!どーん。
"海くん"は、「ここはどこ?」と驚いたようすでしたが、すぐに底層から中層を泳ぎはじめ、落ち着いた様子になりました。
この後、輸送容器や搬入に使用した機材を片付け、ジンベエザメの行動を24時間観察します。
片付けはお疲れのところ申し訳ないけど輸送チームにお願いして、お出迎え部隊は24時間観察と他の生き物たちの毎日の飼育作業に戻りました。
いかがですか?今回はお迎えの様子を紹介しました。
2尾の違いなどは、また後日お知らせしますね。
朝の「日本の森」です。
上からミストを15分かけています。
オープンから26年が経過し、ミストの先の部分の劣化が進んできたことから、夏前に新しくしました。
また、これまでミストが届かなかった部分にも届くよう、配管を追加。
植物たちも朝露に濡れ、喜んでいるように感じます。
お客様にもこの幸せを届けたいのですが、結構な水量が出てきているので、どうも無理そうです、ごめんなさい。
そして、「エクアドル熱帯雨林」にも小型のミストをつけました。
以前はここにもミストがあったのですが、動物たちの予備槽を増設したため、使用できなくなっていました。
でも、夏場の気温上昇が年々高まり、35℃を越えるといくら熱帯雨林にくらす生き物とはいえ、動物にも負担がかかります。
なので、以前より小ぶりのものを設置しました。
これはインコたちのいる部屋で、ミストがでるとかなり涼しく感じます。
予備室のリスザルたちは、最初「なんだ、なんだ!」となっていましたが、今では水の掛からない場所で涼んでいます。
少しでも涼しくなりますように!
夕方、「太平洋」水槽を見ていると、イヌザメが整列していました。
角度を変えて。
何事かいな?と思いましたが、以前のブログを見るとこんなのがありました。
海遊館日記「サメも恋の季節」
これはネムリブカのお話でした。
しかし、当館ではイヌザメは周年産卵しているので恋とはあまり関係ないと思われます。
たまたまだったのかなあ?
同じ頃、ネムリブカは...。
なんかシンクロしてました。
夜の「太平洋」水槽の底はなかなかおもしろいです。
「パナマ湾」水槽でも展示をしておりますが、企画展「ぎゅぎゅっとキュート」のハリセンボン。
私たちはハリセンボンのことを「ボンちゃん」と呼んでいます。
企画展のボンちゃんは少し小さめのコたちです。
口角が若干上がっているためか、いつも笑っているようなお顔で癒されます。
この企画展では水槽の見せ方に少しこだわってみました。
これまではいわゆる「汽車窓式」という見せ方で、水槽の側面は4つあるのですが、観覧者は1面のみから水槽を見ています。
が、今回は3面から見ることができるようにしたのです。
その効果はいかに?
とはいえ、やはり皆様、一番広い面からのぞくことが圧倒的に多いです。
ここからボンちゃんたちをのぞくと...。
全員大集合!
「餌ですか?餌ですか?餌ですね??」
ざんねーん、違います。
では、側面からのぞくとどうなる?
「なーんだ、違うのか(がっかり)」と立ち去ってしまいました。
わかりやすい行動をありがとう。
それはさておき、ボンちゃんたちはきっと皆様が(一番広い面から)のぞいても近寄ってくると思いますので、のぞいてみてくださいね。
少し前の話ではありますが、カリフォルニアアシカの "しずく" が6月30日に1歳の誕生日を迎えました。
誕生日の当日には、氷でケーキをつくりました。
しずくは「これなーに?」と言った様子でケーキを見つめていました。
性格も穏やかで優しいしずく。
これからもたくさんエサを食べて大きくなってね!
お誕生日おめでとう☆
今月、コツメカワウソのクリとコウメの誕生日でした。
▲クリ
▲コウメ
2匹とも今年で13歳になります。
13年前の7月4日にクリが生まれ、7月6日にコウメが海遊館にやってきました。
(コウメは保護個体なので正確な生まれた日付はわかりません)
今年のプレゼントはこれです!
ジャン!
そう、お寿司!祝い事といえばお寿司なので、がんばって作りました。
ペレット(猫用キャットフード)をシャリにみたて、ネタはニジマスです!
その他に、普段は食べることのないアユとホンモロコも添えてみました。
さあ、喜んでくれるでしょうか?こちらが渡したときの様子です。
クリは気に食わなかったようであまり食べてくれませんでした。
でもコウメは残さず全て食べてくれました!
クリとコウメにとっていいプレゼントになったかわかりませんが、お祝いできてよかったです。
これからも元気でいてね!
あ、それからそれから、今日、7月20日は海遊館の誕生日!
1990年7月20日にオープンしたので、26歳。
みなさん、これからもよろしくお願いします!
早いもので、海遊館も明日7月20日で開業26年周年を迎えます。
今日は工事のお話。
海遊館一大きなクレーンは、ジンベエザメなどの大きな生き物を「太平洋」水槽に入れるためのクレーンで、最大30t もの重量物を吊り上げることができます。
このクレーンは上部の電線から電気をもらって動いています。
この電線が古くなり、錆びてきたので開館以来初めて取替することになりました。
しかし、電線は「太平洋」水槽の上や屋外8Fの高所にあります。
これをどうやって取替するか...
足場を組立てて取替するには費用がかかりすぎました。
そこで、専用の作業車を製作して取替して頂くことにしました。
専用作業車がこれです。
これを既設のクレーンのレールにはめて...
出発進行!
まずは屋外部分から電線の取り外し、そして新しい電線の取付
海遊館上部の黄色の鉄骨部分にあります。
下を見ると、ちびりそうです。
続いて「太平洋」水槽上部
ものが落ちないように養生シートを張り作業をして頂きました。
3日間で工事終了!
取替してきれいになった電線。
古い電線さん、長い間ご苦労様でした。
新しい電線さん、これからよろしくお願いします。
コツメカワウソの健康診断が終了しました。
で、4きょうだいのイガくんですが。
口の中を見ると...。
あら、汚い。
じゃなくて...上顎の右犬歯が折れてるー!
これは抜歯しなくてはなりません。
このところ、お年頃の4頭なので、今、離なればなれになると、二度と一緒にいることはできなくなるかもしれません。
したがって、今しばらくバックヤード暮らしが続きます。
4きょうだいの登場は、抜歯終了までお待ちくださいね。
「ホヤ」と言うと食用にされる「マボヤ」が有名ですが、海遊館前の岸壁でもホヤがいます。
これまでに見つかっているホヤは、カタユウレイボヤ・シロボヤ・エボヤ・マンハッタンボヤ・スジキレボヤ・ナツメボヤの仲間、イタボヤの仲間など7種類以上になります。
ホヤは岩やロープなどに付着して生活しています。
▼ユウレイボヤの仲間(入水孔を開いて海水を取り込んでいるところ)
餌は水中に浮遊しているプランクトンなどで、入水孔から海水を吸い込みエラ(鰓嚢さいのう)でこしとり、残った海水は出水孔から吐き出します。
▼カタユウレイボヤが吸い込んだ水の流れ
ホヤをあまり知らない方でも、私たちヒトのご先祖様かもしれないと言うと興味をもっていただけるのではないでしょうか?
→開催中の企画展「デスモスチルスのいた地球」にて、マボヤを紹介しています。
ホヤの仲間は、卵からフ化するとオタマジャクシ型の幼生として水中を泳ぎ出しますが、尾の部分には、私たちヒトの背骨のもとになる「脊索(せきさく)」が存在するのです。最近の遺伝子解析からも、ホヤが私たちヒトを含む背骨をもつ動物(脊椎動物)に最も近いことが示されています。
ただし、幼生にあった脊索は岩などに付着して生活するようになると体に吸収されて無くなってしまいます。
ホヤは遺伝や発生学の研究材料として重宝されますが、汚損生物として産業に悪影響を与える場合もあります。
例えば、ホタテガイ養殖のロープに大量に付着して貝を落としてしまったり、ロープを引き上げるのに大変な労力がかかるケースなどがあります。
▼ロープに大量に付着したカタユウレイボヤ
以布利センターの生簀で飼育していたマンボウ。
水温が上昇してきたため、大阪に避暑へやってまいりました。
ということで、現在は海遊館「6階特設水槽」にて4尾のマンボウを展示中です。
数が増えたので、マンボウの餌である特製団子を作る係員も大忙し。
※特製団子については、こちらをご覧ください。
コレ食べて、元気に過ごすんやでー!
今年は猛暑らしいですが、みなさまも暑い夏をのりきれますように!!
なななななんと!
7月9日は、カマイルカ「アクア」のお誕生日でした!!!!
(バックヤードは写しづらい・・・)
今年で6歳です!!!!どうりで私も大人になったわけだ!
うまれたときからアクアと共に成長してきたと思うと感慨深いです。
だんだんとおとなの階段をのぼっているアクア。
アクアのこどもが見られる日はいつになるんだろう~なんて考えてしまいます。
そうなるように、しっかりとアクアをはじめイルカたちと関わっていかなくては!と、きゅっと気持ちを引き締めました。
「太平洋」水槽の底に、おもしろい形のエイがおります。
ツバクロエイです。
ツバクロエイは温帯から熱帯の砂泥底に暮らすエイで、大きくなると1.8mぐらいになります。
体はひし形で、短い尾がついています。
皆様、ぱっと見てエイとわかるでしょうか??
このエイは遊泳することは少ないのですが、たまたま泳いでいるのを見かけました。
トビエイのように胸ビレをパタパタ同時に動かすのではなく、アカエイなどのように右、左、右、左と交互に動かして泳いでいました。
「ステルス戦闘機」に似た形なので、素早く泳ぐイメージがあったのですが、この薄い体ではどう考えても遊泳力はなさそうですね。
ステルスというよりは、海の中をふわふわしているので、未確認飛行物体ならぬ、未確認「遊泳」物体、つまりはUnidentified Swimming Object=「USO」??(勝手な造語です)。
UFOはユーフォーですが、ユーソー、それともウッソー?
実はこのツバクロエイ、まだおもしろい話がありますが、それはまた後日。
先日、「タスマン海」水槽で素敵な写真が撮れました!
それがこちら!!
こちらはカマイルカのクルーです。
頭の上を見てみると、白い帽子をかぶっています。
実はこの帽子、空気でできているんです!
イルカの頭の上にある鼻の穴から、ボコッと空気が出た瞬間をとらえた写真なんです!
クルーが帽子をかぶっているように見えませんか?
しかし、この帽子は空気でできているので、一瞬しか見ることができません。
その一瞬を狙って、みなさまも帽子をかぶっている素敵なイルカの写真を撮ってみませんか?
ラッコのパタが6月28日で20歳になりました!
パタは海遊館で生まれ、海遊館すくすく成長しました。
今年の3月末に体調を崩し20歳は迎えられないのでは...と担当一同ハラハラした時もありましたが、奇跡のV字回復をみせ元気になってくれました。
▼パタです。
そして6月26日には公募でお集まりいただいたお客様と共に、お誕生日会を開催することも出来ました。
生まれたときの担当者、現在の担当者、そしてパタの20年間を知る飼育員の3名による、パタや昔のラッコたちのお話で更にパタの魅力が伝わったのではと思っています。
参加していただいた皆様ありがとうございました!
そして20歳の誕生日に合わせ現在、パタの写真展も開催中です!
多くの飼育員、お客様に見守られ20年を迎えたパタ。
これからも元気で長生きしてね!!
(手作りのバースデー氷、受け取って~)...パート2へつづく。
6月28日にラッコのパタが20歳の誕生日を迎えました。
全国のパタファンの皆様から応援メッセージや写真集、パタのイラストつきの小物やバケツなどのプレゼントが届きました。
本当にありがとうございます。
パート1でも紹介していますが、毎年、ラッコ担当が氷のケーキを作り、パタにプレゼントしています。今年はこんなケーキです!
ハタチになったということで、小さい氷で20の文字を作っています。
そして、気になるバースデー氷の行方ですが...
きまぐれ屋さんのパタですが、受取ってくれました☆しかもしっかり完食してくれました!!
パタ、エサをたくさん食べてこれからも元気で過ごしてね♪
先月6月27日は「モンタレー湾」水槽のカリフォルニアアシカのボス ルークの27才の誕生日でした!
去年に引き続き、懲りずに氷を渡してみました。
結果は前あしで軽くあしらわれて終わりました...
まぁ想定内です。
素敵な写真が撮れたので良しとします!
ルークおめでとう~☆
6月19日、25日、26日に、春ラボ海遊館「オリジナルぬいぐるみを作ろう!」を開催しました。
ジンベエザメぬいぐるみは、布を切り、切った布をボンドで貼り、綿詰めをして仕上げます。針や糸は使いません。
お絵かきぬいぐるみは、真っ白なぬいぐるみに好きな色を塗って完成させます。
今回のワークショップではお子さまだけではなく、カップルの方もたくさん参加して下さり大盛況でした~!ありがとうございます!!
ラボでは太平洋水槽を泳ぐジンベエザメを見て生き物や海のことをスタッフとお話しながら作っていきます。
完成!!
出来上がったぬいぐるみを安全ピンで服に留めて
「シャキ――――――ン!」とポーズをとってくれました☆
海遊館普及交流チームでは夏休みに向けて、小さなお子さまから大人までどなたでも楽しめるワークショップをどんどん開催する予定です!
詳細が決まりましたら海遊館ホームページでお知らせ致しますので、ぜひぜひご参加ください。お待ちしています!
前回に引き続き、海遊館「おでかけスクール」(2日目)のお話です!
朝から雨が降っていて心配だったのですが、バスで移動中に止んでくれました!
これも日ごろの行いが良いからか...いや良かったらそもそも降らんか...´Д`
なんて思っているうちに目的地の南伊勢町に到着。
養殖鯛の餌やり と つぼ網漁を体験しました!
まずは餌やり体験。生簀の中にはなんと鯛が1万匹!
餌をまくとすごい勢いで集まってきます!
続いてつぼ網漁体験。筒状の網を引き上げると...
サメ!Σ(゚д゚)
サメを怖がってか残念ながら他の魚はあまり入ってなかったけど(;_;)、
別の網ではマダイやカワハギ、ヒラメなど色々な魚が獲れました!(^▽^)
お昼ごはんは、養殖鯛の塩釜焼き!
自分たちで一から作り、とってもおいしくできました!
ですが...食べるだけで終わらないのが「おでかけスクール」。
実は、塩釜焼きができあがるまでの間に飼育員から「鯛の鯛」をお話しをしました。
食べながら鯛の鯛を探してみましょう!
さて、鯛の鯛とは・・・??
じゃじゃーん!これが鯛の鯛!骨なんですが魚の形をしています(・ω・ノ)ノ!
「見つけた!」「分からん!飼育員さんどれですか(´・ω・`)?」
みんなでどこやどこやと言いながら、おいしい楽しいお昼ご飯になりました(^^)
お昼ごはんの後は鳥羽水族館へ。
昨日船の上からみたスナメリを今日は水の中から。
とても気持ちよさそうに泳いでいます。
最後は鳥羽水族館の飼育員さんと海遊館の飼育員からスナメリのお話です。
スナメリの人工保育と、大阪湾のスナメリ調査のお話、なかなか聞けないお話で飼育員の私も勉強になりました。
初めての海遊館「おでかけスクール」はこうして無事に終えることができました。
今回参加してくださった皆さん、本当にありがとうございました!
※初日「スナメリウォッチング&海ホタル観察会」の様子はこちらから
前回お伝えした大阪湾のイルカ。
野生のイルカに関わっておられるいろんな方のおかげで、いろんなことがわかりました。
種類:ミナミハンドウイルカ
出身:熊本県天草下島周辺
生まれ:2011年
背びれの特徴を元に個体識別調査をされている、長崎大学・東邦大学・天草ミナミハンドウイルカ
研究グループの方に情報を提供いただきました。
2015年の春までは天草にいた、まだまだ若い個体です。
どのようなルートを通って来たのだろう?どうして1頭でいるのだろう?
疑問は絶えません。野生の生き物のことはわからないことだらけですからね。
このイルカがケガなく、安全に過ごして、どこかの群れに合流できることを願っています。
引き続き、見守っていきたいです。
6月4日~5日の2日間、「海遊館お出かけスクール」を開催しました。
お出かけ先は、伊勢志摩方面。内容も盛りだくさんのツアーです。
初日、一つ目のプログラムは「スナメリウォッチング!」
天候もさほど悪くなくウォッチングにはいい感じ。
今回、スナメリウォッチングを行った場所は、伊良湖と呼ばれる三河湾海域になります。
この海域のスナメリを良く知る、現地のスナメリクラブの方や鳥羽水族館の飼育員さんにも協力していただき、ウォッチング中の解説も行いました。
港から出航してわずか10分程度で、「スナメリ発見!」という声が!!
その後も、ポツポツとスナメリが現れ、乗船しているお客様からも「スナメリ見えたぁ!」という歓喜の声が!!!
同行していたスタッフも一安心。
大阪湾ではこんなに簡単?にはスナメリをみることはできません。
前評判どおりのスナメリ遭遇率には脱帽です。
結果、ほとんどのお客様はスナメリを見ることができ、無事スナメリウォッチングは終了しました。
そして二つ目は、ウミホタルの観察。
こちらでは、現地の志摩自然学校の方々に解説や指導をしてもらいながら行いました。
ウミホタルの観察は夜。
雲行きが怪しくなる中、海まで続く暗闇の小道を歩いていきます。
観察場所に着き、ウミホタル収集作戦開始。
仕掛けを投入して待つこと10分。
仕掛けを引き上げると、ビンの中には大量のウミホタルが!!
ウミホタルに刺激を与えると、青白く発光する液体を出します。
暗闇に浮かぶ青白い光は、とても神秘的で見とれてしまうほどの美しさでした。
ということで、初日のスケジュールは全て終了し
興奮さめやらぬまま床につきました。
2日目に続く・・・→2日目はコチラ
もうすぐ夏です。
夏になったら、またビゼンクラゲの展示を始める予定です。どうぞお楽しみに!
ビゼンクラゲって、お腹がすいている時にみると、大きな大福(餅)に見えるのは私だけでしょうか?
「こんな大きな大福があったら幸せよね~。」などと不遜なことを思っています。
ビゼンクラゲは食べてもおいしいクラゲですが。
そんなことを考えつつ、「ふあふあクラゲ館」に足を運ぶと、またまたおいしそうなクラゲがいるではありませんか!
サムクラゲです。
サムクラゲは傘の中心部に黄色い生殖腺があり、その姿が何かに見えませんか?
ちなみに英名は「フライドエッグジェリーフィッシュ」、つまりは「目玉焼きクラゲ」なのです。
おおっ!ほんまに目玉焼き、っていうか生卵っぽいです。
卵かけごはんが食べたくなるではないか!!
担当曰く、今年はとてもきれいに成長したそうで、「成功の秘訣は?」と聞くと、ミズクラゲを餌として与えたことじゃないかってことです。
クラゲを食するクラゲには、クラゲを与えるのが効果的というのもなかなか衝撃的な話ですね。
そんなわけで"見た目"がおいしそうなクラゲが現れたらまたお知らせしますね。
"♪ここは最果てぇ~以布利の~港ぉ~"と思わず口ずさんでしまいましたが、今回は高知県以布利センターの設備点検に行ってきました。
▼最果て?以布利の港
当地では、周りが海に囲まれているため金属部分のほとんどが錆びているといっても過言ではありません。
▼錆びたナイフならぬ錆びたポンプ
対策はサビ落しをして、ペンキを塗るのですが、モーターの端子箱(電気の線をつなぐ所)がサビで脱落しているのを見て唖然としました。
▼まとなモーター
▼かわいそうなモーター
これは交換するしかありません。
闘う前に敗北することがよくあります(>_<)。
「日本の森」のコツメカワウソ。
ん?あなたは誰??
「ツバキでーす」
ってことは、水から上がってきたあなたはツバキの娘・グミちゃん?
「そうよ!」
グミも上手に泳ぐことができるようになったんだね。
現在、"わんぱくフォー"は夏恒例の健康診断のため、ツバキ&グミを展示中です。
▲健康診断待ちの方々
久々の「日本の森」で泳いだり、アユをおっかけたり、葉っぱで遊んだりと楽しいグミなのですが、どういうわけか、グミちゃん、木の上ではまだ寝ることができません。
木の上に乗るのがこわい?
「わたしはここでいいの」
お母さんは木の上ですやすや寝てるよ。
木の上は気持ちいいんだけどなー。
そういえば、予備水槽でもこんなことがありましたね。
海遊館日記:私も一緒に寝たいのに~・・・
この後、ハンモックで寝ているのは確認したんですけどね。
グミったら地べたが好きなのかしら?と思う担当でした。
かーたん(昨年死亡)は、腸にできた腫瘍が原因でしたが、餌をあまり食べられなくなった時に疑ったのは歯の異常でした。
カピバラの前歯は、給餌の時にしっかり見えるのでわかりやすいのですが、奥歯は麻酔をかけて処置をした際に、かなり獣医ががんばって見てくれていたものの、奥のほうは見えにくいということでした。
そこで、かーたんの頭骨を標本にしました。
まず、上から見たところ。
次に横からみたところ。
口腔がかなり大きいのがわかります。
麻酔下では口ががばっと開くわけではないので、獣医の手も奥まで入りづらかったでしょう。
今度は正面から見てみましょう。
前歯(切歯)の上は若干欠けています。
現在、ぴーたんの前歯も同じように欠けていますが、カピバラの歯は人間とは異なり、また伸びてくるので、問題はないと思われます。
そして、口腔から見た臼歯は!
見事な臼歯がずらりと並んでいます。
臼歯の横から見ると。
このようになっていました。
臼歯はものすごく大きなきしめんを折りたたんだようなイメージでした。
この臼歯で草をすりつぶして食べる歯なのだなーと感銘を受けました。
ということで、カピバラは切歯が全部で4本、前臼歯4本、後臼歯12本で計20本の歯がありました。
今後、カピバラの歯の処置などを行う時はぜひ参考にしたいと思い、カピバラ担当者と獣医でじっくり観察しました。
教えてくれてありがとう、と改めてかーたんに感謝します。
先日、ワレカラの特別講座が終了しました。
講師にお招きした阪口先生は、大阪湾のワレカラについて詳しく調査・研究されている方で、興味深いお話を伺うことができました。
▼ワレカラの講義をする阪口先生
先生によると、大阪湾では約20種類のワレカラが見つかっていますが、湾奥に出現するのは、トゲワレカラ・クビナガワレカラ・ウミモワレカラの3種類にほぼ限定されるそうです。
▼トゲワレカラ
▼クビナガワレカ
▼ウミモワレカラ
海遊館前の岸壁調査でもまさにこの3種類のみが記録されています。
どうもこの3種は海水の塩分濃度が低い方がお好みのようで、特にウミモワレカラは河口域に出現する傾向が強いとの事でした。
講座では、特殊な粘土でワレカラのフィギア作りにも挑戦しました。
▼フィギア作りに熱中する参加者のみなさん
なるべく実物に近いワレカラを作るため、体の節の数や脚の付き方など細かな部分にも気を使いました。
おかげで参加したみなさんは完成まで1時間以上もかかって苦労しましたが、出来上がった時の達成感はひとしおでした。
なお、阪口先生もこのレプリカ作りに参加され、四苦八苦されながらも完成時にはにっこりと写真に納まっていただけました。
▼出来上がったワレカラフィギアを手にする阪口先生
こんにちは。
こちらは、以布利センターです。
センターでは現在、生簀でマンボウを飼育しています。
毎日、給餌の時に生簀に行くのですが、生簀の周りにはいろいろな魚がいます。
そこで本日は、この3種の魚を紹介したいと思います。
▼ロクセンスズメダイ
▼テンジクスズメダイ
▼オヤビッチャ
この魚たちは上から見るとどの種類かとてもわかりにくいのですが、横から見ると違いがわかってきます。
体側の黒い横縞の数も違いますが、見るポイントはずばり尾ビレです!!
ロクセンスズメダイは尾ビレに2本黒い線があり、先端が尖っています。
テンジクスズメダイは尾ビレに黒い線がなく、先端が尖っていません。
オヤビッチャは尾ビレに黒い線がなく、先端が尖っています。
種がわかると、観察が楽しくなりますよ。
他の魚でも調べてみてくださいね。
カリフォルニアアシカのレオ(2歳)としずく(もうすぐ1歳)、いつも一緒です。
例えば、お昼寝
▼例えば飼育員に近寄るとき
▼そして飼育員がレオとしずくを呼びすぎて、レオとしずくがそれに飽きるとき
▼最後には飼育員に寄ってくるとき
親分と子分かはわからないですが、親分と子分みたいな2頭でした♪
※レオとしずくの見分け方:レオの後ろにくっついてるのがしずくです
先日、ついにイワトビペンギンの雛が誕生しました!
2013年に展示水槽がオープンしてから3年・・・
新しい個体群の形成、温度・照明調整管理、栄養状態の向上などなど、少しづつ積み重ねた努力がようやく報われました。
しかも3羽も孵化するという快挙!
海遊館では1990年の開館以来、イワトビペンギンを飼育していますが、親鳥による子育てに成功した実績はありません。
過去のノウハウを生かして人工育雛に切り替え、我々飼育担当が育てることも検討しましたが、親鳥による子育てに兆戦する決断をしました。
その判断が吉と出て、雛の体重はぐんぐん伸び、生まれて1週間で体重は3~5倍にまで成長しました。
親鳥の凄さを痛感されられます。
現在、雛の成長も安定に向かい、少し安心して見ていられるようになりました。
イワトビペンギンの子育てを是非、間近でご観覧下さい。
※但し、繁殖期間中は清掃が不十分になるため、臭いに敏感な方は、水槽から少し離れてご見学することをお勧めします。
「クック海峡」水槽を見ていると、カワハギの仲間発見!
はて?こんなのいたっけ?と担当に聞くと、これは「ホースシューレザージャケットですよ」とのこと。
レザージャケットとは革ジャンのこと。
カワハギの仲間は、鱗が退化して皮と一体化しています。
カワハギを料理したことのある方は、少し切れ目を入れたら皮がすっととれるのがわかりますよね?
なるほど、これを革ジャンに例えたのかー!!おっしゃれー!ふむふむ。
で、ホースシューとはなんぞ?と訳すると馬蹄、馬のひづめにつけるU字型の金属のことです。
さっそく図鑑やネットで写真を見ると、体側にひづめのようなもようがありました。
むっちゃきれいやん!
でも、うちのは...。
ひづめはないし、色合いも地味。
「ウマヅラハギみたいやねえ」と担当に言うと...。
▼ウマヅラハギ
「大きくなると40~50cmになるのですが、この個体はまだ20cmほどの若魚。模様はこれから出るのです。」と言うのですが...。
「ほんまにホースシューレザージャケットなん??これが馬の蹄模様になるの??」としつこく聞いたところ、不安になったらしく「もう一度調べます...」と小さい声で返答が。
数日後、「すみません、ホースシューレザージャケットではありませんでした。」と平謝りの担当。
「で、なんちゅう名前ですのん?」
「シックススパインドレザージャケットでした。」
直訳すると、6つの棘がある革ジャン、じゃん。
6つの棘とは尾柄部(尾の付け根)にあり、オスのほうがメスより若干長いそうです。
また、この個体は若いオスで、若いメスは茶色系なのだとか。見たいなあ...。
大きくなるとホースシュージャケットに似た感じの色合いになるらしいので、大きくなるのが楽しみです。
海外から来る魚は査定が難しいですが、水族館として正しいことをお伝えできるようにしなくてはと改めて思いました。
コツメカワウソのロック。
昨夏より腰の辺りに小さなふくらみがありました。
それがだんだんと大きくなってきたため、組織をとって獣医に調べてもらったところ、肥満性細胞種とのこと。
肥満性細胞種とは、犬や猫にもよくみられる腫瘍のことで、再発を阻止するためには広範囲を切除しなくてはなりません。
もともと心臓疾患のあるロックですので、処置については充分に準備をして、6月上旬に摘出手術を実施しました。
※手術写真があるので注意!
麻酔をかけるための箱(導入箱)に入り、ちょっとすね気味なロックです。
麻酔後、メスを入れる前の準備に約40分。
腫瘍の周りは毛をそり、摘出場所はマジックで線をひきました。
そして、手術開始。
慎重に腫瘍を取り除きました。
腫瘍は直径3cm、高さは2cmくらいでしょうか。
切り取った場所は大きな穴が開いているので、皮を寄せながら縫合していきます。
なんと、表は19針、内側はその2倍以上もちまちまと縫合しています。
手術は4時間で無事終了!
ロック、よくがんばったね。
獣医も見守った担当たちもお疲れ様でした。
さて、麻酔が覚め、ドックケージに入り、カワウソ予備室に帰ったロックです。
「実家に帰らせてもらうわ!」って、ここが実家です。
術後数日のロック。
すっかり元気になりましたが、抗生剤などの薬を餌にまぜると「いや~~っ!!」と吐き出すので、注射しています。
注射のほうがいやだと思うけどなあ...。
患部もくっつきつつあります。
しばらくしたら抜糸がありますが、それまでは経過観察です。
腫瘍は研究機関に送って詳しく調べてもらっています。
悪性ではありませんように!
再発しませんように!!
本人はいたってのんきにしてますが...。
カワウソ担当一同、心から祈るばかりです。
みなさん、おはようございます。
私は普段、飼育展示部の普及交流チームでスクールやイベントの準備などをしています。
今は生き物の飼育から離れているのですが、時間があるときは出来るだけ館内を歩いて生き物たちが元気にしているか、変わったことはないか、新しい発見はないか・・・とアンテナを張るように心がけています。
先日の記事でもご紹介しましたが、「エクアドル熱帯雨林」水槽のロイヤルファロウェラの産卵の様子を今回は動画でご紹介します。
メスが卵を産み、隣でオスが見守って?いました。
オスはメスのそばで卵を守ったり、稚魚がふ化しても決して食べたりせずに子守をするみたいです。
ただこちらの水槽はたくさんの生き物がすんでいるため、他の生き物に食べられてしまうこともあります。
ところで、ロイヤルファロウェラには、オスとメスの見分け方ポイントがあります。
オスにはなんと「ヒゲ」が生えています!!人間みたいですよね~。
写真の上がメスです。
オスとメスで見分けのつかない魚も多くいますが、見分けがつく魚は大きさが違ったり、体の色が違ったり、ヒレの形が違ったりと生き物によってさまざまなんです。
ロイヤルファロウェラの場合はヒゲで見分けることが出来ます。
ペアで泳いでいるところを見つけたらぜひ見分けてみてください!
エクアドル熱帯雨林水槽をじーっと観察してみると、他にも面白い発見があるかもしれません♪
先日のおとまりスクールで、参加者のみなさんと一緒に朝の見学をしました。
朝の見学は下の階から順々に上がっていきます。
で、今回はパナマ湾水槽に注目してみました。
底ではイシガキフグが目覚めて、そろそろ活動しようかなー、という感じでした。
ハリセンボンは砂の上で寝ていますが、イシガキフグはいろんなところでじーっとして寝ています。
コモリザメはまだおねむかな?
中層ではサザナミフグが岩に座ってます。
笑っているような顔をしているけど、まだ活動しないみたいです。
そして、上層では!
桟の部分にどでーんと横たわるジャイアントホークフィッシュがいました。
これが見られたのはとてもレアですよ!
このように上層、中層、底と、場所によって見られる魚は様々ですので、見比べていただけると楽しいのではないでしょうか?
ぜひお試しあれ。
5月20日から5階企画展示室で始まった「ぎゅぎゅっとキュート」。
色や模様が美しくキュートな魚たちを展示しています。
今回の主役はこちら!
みなさまもよくご存知のナンヨウハギとクマノミです。
私はこのレプリカに勝手に「ぎゅぎゅ」ちゃんと「キュート」くんという名前をつけてます。
一緒に写真を撮ってくださいね。
そして、もうひとつの主役は入ってどーんと正面にあるドーム(半球形)水槽です。
この水槽は担当が四国の水族館で見て、惚れ込み作成した水槽です。
ここにナンヨウハギたちもいますので、ご覧ください。
これから順に展示している生物について紹介していきたいと思います。
どうぞお楽しみに♪
昨年の7月21日の海遊館日記の続編、「またまた怪しい人たち」が帰ってきました。
前回にも増して怪しい人たちです。閉館後、最後のお客様を見送ります。案の定、お客様は不思議そうに見ていきます。
特別展示「シャークワールド」は、無事に終わりましたが、我々には最大のミッションが残っていました。
コギクザメの移動!
ホルマリンの匂いと強烈な重さ・・・。以前、戦ったメンバーの代わりに、何も知らない新人さんが投入されていました。
あいにく私は、吊上げる機械を担当することになり、自動的に参戦となりました・・・
入れるのも大変、出すのも大変です。
前回の反省をふまえて、なるべく吊り上げられる高さを大きくしました。
ようやく階段下まで降りることができました。
ここまでくれば楽勝です。
みなさん、お疲れ様でしたといいたいところですが
大きな水槽の移動も残っていました。
みなさん、お疲れ様!
先日、館内を巡回していると「エクアドル熱帯雨林」水槽で、不審な動きをしている2匹の魚がいました。
アクリルガラスにへばりつき、小刻みに動いています。
よ~くみると、なんと産卵しているではありませんか!
アクリルガラスに産み付けられた卵たち。
元気に生まれたらいいのになぁ。
今、ちょっとしたネコ=にゃんこブームなようですね。
夕方、「太平洋」水槽を見ていたら、こんなことをしているサメがいました。
「顎を乗せられて、下のサメ、むっちゃ迷惑やん!」と思って、正面から見ると...。
上に乗ってふんふんっと鼻息荒そうなのは、ネコザメでした。
それにしても、この顔、みなさん、ネコに見えますか??
どう見てもブタみたい...。
ネコザメの眼のあたりに隆起があり、
これが正面から見た時、猫のように見えるのでネコザメという説があります。
つまりは
こういうこと。
そ、そうなの?
ちょっと無理はないですか???
さて、ネコザメといえば、卵の形がとてもおもしろいです。
スクリューねじのような形。
ネコザメは岩場や底に暮らしているので、岩の間などに卵がすぽっとおさまり、ごろごろころがっていかないようにできているのです。
海のにゃんこは、いろいろと面白いですね。
さて、ひさしぶりのワモンアザラシ、アラレです。
最近、採血のトレーニングをしています。
これが採血のポーズ。
もう、私が血管をしっかり当てることができれば、無保定(ムホテイ:つかまえずに体がフリーな状態)で採血ができるようになります。
後ろ足のところから採血するので、私はそっちしか見ていなかったのですが、どうも顔がおかしいらしい。
ということで撮影してもらったのが下の写真です。
可愛らしいアラレの顔が、引きつっている・・・
私も採血されるときは目を背けてしまいます。アラレ、気持ちわかるヨ。
無表情そうなアザラシたちですが、案外気持ちが顔に出ちゃうみたいです。
お食事タイムのときに練習をしているので、びっくりされるかもしれませんが、これはアラレにストレスをかけずに健康チェックするためなので、応援をお願いします。
バックヤードでのんびり過ごしているリスザルのアンズ。
他のリスザルとは折り合いが悪いアンズは、昨年、長らく一緒に過ごした(旦那さん)のジャックが21歳で亡くなり、今はひとりですが、特に寂しそうな様子はみられません。
1998年に関東の動物園からやってきたアンズは、その当時3~4歳だったと推定されますので、現在は21~22歳ぐらいと考えています。
一般にリスザルの寿命は10~15年と言われていることを考えれば、アンズはかなり高齢です。
これまでに3回も出産し、体が大きいイメージがあったアンズも、寄る年波には勝てず、体が小さくなってきました。
▼4年前のアンズ。上の写真と比べるとかなりふっくらしています。
定期健康診断で甲状腺の病気が見つかり、毎日薬を飲んでいます。
抵抗力をつけるため少しでも痩せを止めたいと、いろいろな果物を買ってきて与えるのですが、あまり効果がありません。
はて?「アンズは何が好きだっけ??」と以前の担当者に相談したところ「アンズといえば、肉ですよ、肉」と教えてくれました。
そうだ、アンズは肉食女子だったわー。
リスザルというと果物を食べているイメージですが、実は自然界でも6割以上は昆虫など動物性のものを食べています。
当館で与えている肉系は、人工餌料やコオロギ、ゆで卵、ささみなどですが、もっといいものはないか?と考えて、以前にも与えていた冷凍マウスにしよう!!ということに。
小さな冷凍マウスなら骨もやわらかいし、内臓も栄養になりますから。
ただ、先日の定期健康診断でアンズの口内を見ると...。
前歯がほとんどありません・・・。
出産後、どどっと歯に負担がきたのです。
本当は下記の図のように全部で9本×2(左右)×2(上下)=36本あるはずなのに、
上が10本、下が2本しかなく、磨耗しているので、あまり硬いものはNGですね、これは。
しかし、先日、ハナグマのリンゴ(♂)に与えている鶏頭を少しだけアンズに与えるとばりばり食べていました。
やっぱりアンズは肉食女子なのでした。
「これ大好きーー!!」という食べ物が見つかるといいのですが。
もう寝ます~
だんだんと日差しも強くなり、暑くなってきましたね...
そこで、暑さでバテないよう、バケツいっぱいに氷を持ってアシカやアザラシたちの水槽へ行ってきました!!
大きな氷や小さな氷、中にはシシャモを入れて凍らせた氷、色々な形のものを持って行きました!!
アシカたちは興味津々!!
くわえたり、つついたり、くわえて潜っていったり、個体によって遊び方が違っていて見ていて面白かったです。
見ているだけで清涼感満載!!
アシカやアザラシたちは涼んでくれたでしょうか?
これから更に暑さが厳しくなってきます。
みなさんも暑さにまけないよう、楽しい暑さ対策を探してみてはいかがでしょうか?
「しんかいすい」という言葉を聞いた方はいないと思いますが、海遊館の飼育展示部(飼育員たち)では普通に通用します(笑)
私が初めて聞いた時は「深海水」と思っていました。
新鮮な海水 ≒ 略して「新海水」、黒潮が接岸する和歌山県日御碕沖のきれいな海水を取水し、専用の運搬船で海遊館まで運んできた海水のことをそう呼んでいます。
設備チームでは新海水が来ると、水質を検査します。
まず、船に乗り移って
新海水の入っている上蓋をあけて
プランクトンの量や水の濁り具合をチェック
問題なければ、採水ビンに新海水を入れて検査室で水質チェック
▼チェック項目
基準をクリアすると、海遊館に搬入されます。
船員の皆様、いつもありがとうございます。
梅雨の季節になりましたね。みなさまいかがお過ごしでしょうか。
先日、カマイルカの「アクア」を予備水槽に移動しました。「タスマン海」水槽で誕生してから、父:クルー、母:アーチ、幼馴染:ミューと一緒に4頭で暮らしてきたのですが、最近、餌の時間に集中力がなかったり、体をくねらせたり、血液中の性ホルモンの値に変化が見られたりと、発情のような兆しがみられるようになったのです。
▲左が父:クルー、右が母:アーチ
アクアは、2010年にうまれ、今年で6歳。
▼アクアのこども時代の写真です。
発情するにはまだ少し早いような気もしましたが、万が一の可能性も考えて、予備水槽への移動を決定しました。
こんなに小さかったアクアが大人へと成長している・・・
かわいいアクアと遊んでいたい、でも、アクアがお母さんになってこどもと泳いでいるところが見たい。生まれる前から見てきた私はうれしいような悲しいような複雑な心境です。
予備水槽に移ったアクアは、顔なじみのルーシー(メス)と、初対面のキール(オス)との生活が始まり、まだそわそわしています。
落ち着くにはもう少し時間がかかりそうですが、アクアの様子をしっかり見つめていきます。
口を開けてアピールするアクア。
先日、大阪湾南部の漁業協同組合にお願いして、板びき網漁に同行させていただきました。
板びき網とは、開口板が水中でひっぱられると水の抵抗で袋網の口を広げる役割を果し、この状態で海底付近を引き回す漁です。
▼開口板
▼板びき網漁
※大阪府環境農林水産総合研究所ホームページ
http://www.kannousuiken-osaka.or.jp/zukan/station/osaka/kaisui/gyogyou/sokobiki.htmlより引用
この日の漁場は大阪湾の湾口にある友ヶ島付近でした。
網をひき始めて約20分後、引き上げられた網の中の漁獲物を甲板にぶっちゃけた時の様子が下の写真です。
▼甲板上に広げられた漁獲物(1回分)
港を出てから帰港するまで約9時間の航海でしたが、網を曳いたのは10回ほど、少しづつ場所をかえながら繰りかえされました。
今回確認できた魚の種類は以下の通りです。
ドチザメ・ドチザメの仲間・サカタザメの仲間・ガンギエイの仲間・アカエイ・ハモ・アナゴの仲間・カサゴの仲間・トゲカナガシラ・オニゴチ・コチの仲間・ホタルジャコ・テンジクダイ・マアジ・オキヒイラギ・ヘダイ・クロダイ・マダイ・シロギス・ヒメジ・イシダイ・マナガツオ・トラギスの仲間・ホロヌメリ・ヤリヌメリ・タマガンゾウビラメ・セトウシノシタ・ウシノシタの仲間・ウマズラハギ・フグの仲間
以上の30種類ですが、特にマダイとマアジの数が多かったようです。
なお、見逃してしまったものもありますので、種数はさらに増えるはずです。
この他に、エビ・カニ・シャコ類、イカ・タコ類、貝類なども加わり、甲板上はまさに大阪湾の「底もの」たちの多様性をギュッと詰め込んだようでした。
実際に漁業の現場を体験することで、大阪湾の「豊かさ」を実感できました。
でも・・・、小雨が降りしきる中、船上の約9時間は私にとってしばらくは船に乗るのは遠慮したくなるのに十分な長さでした。漁師さんはすごい!
ある朝、「日本の森」の植物に水やりしていた時ふと上を見上げると
ビワが実っていました。
早速採りにいくことに。
しかし、ビワの木がある所までは茂みをかき分け滝を2つ乗り越えないといけません。
なんとか辿り着き、命がけ?で採りに行ったビワの味は格別でした!
※動物たちが食べても大丈夫か味見しただけで、一口かじっただけです(笑)
今年は去年同様、豊作でした。
早く動物たちにあげたいですね♪
こんにちは。
私は、4月から高知県土佐清水市にある「海遊館海洋生物研究所以布利センター」に配属となりました。
以布利センターの様子を皆様にお伝えしていこうと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
さて、センターの近くには以布利港という港があります。
港を覗くといろいろな種類の魚を見ることができます。
本日紹介したい魚はこちら!
これはフグの仲間のキタマクラです。
「北枕」という名前は、キタマクラには毒があるので、「食べると危ないよ」ということでつけられたようです。
(注:現在、海遊館では展示していておりません。)
今回紹介したかったのは.........
写真の左側にいるキタマクラです。
右のキタマクラよりもちょっと青味がかっているのがおわかりでしょうか?
目の周りや尾びれなどがわかりやすいと思います。
実物はもっとわかりやすいんですけども...。
キタマクラは春先からこの時期にかけて繁殖シーズン。オスはメスにアピールするための婚姻色となるのです。
明るい太陽の光を受けて、とてもきれいな色に関心しました。
また、発見があったらお知らせしますね。
「モンタレー湾」水槽には、2つのイカダ(飼育員の間ではフロートと呼んでいます)があります。
ここは普段アシカたちの寝床になっているのですが・・・
最近はゴマフアザラシのパールの寝床になっています。
パールは今、換毛(一年に一度の毛の生え変わり)の時期。
▲毛が抜けた部分は、黒っぽく見えます。
この状態ででこぼこした岩の上で寝るのは痛いようで、ツルっとした床のフロートを選んでいるようです。
そして、寝床を先取りされたアシカたちは、パールに寝床を譲って他の場所へ移動して寝ています。
アシカとアザラシたちでケンカすることなく寝床を譲りあえるのは素敵ですよね!
パールの美しい毛が生えてくるのが待ちどおしい♪
いまの時期は皆さんの近くでアザラシたちが寝ている様子がご覧いただけるかもしれませんよ(^^)
いつもと少し様子が違う「モンタレー湾」水槽の近況でした。
さて、グミの吻タッチの話の続きです。
コツメカワウソのグミにどうやって吻タッチを教えたのか?をニフレルのIさんに聞きました。
まずはターゲット(的)に触る練習です。
当館ではこのようなターゲットを使用しています。
直径約3cmの的に約30cmの柄がついています。
最初はグミもターゲットに対し、「なんじゃ、こりゃ!」と警戒していましたが、特に害がないものと理解させるため、徐々に慣らしていきます。
そして、次はターゲットに吻をつけることができたらOK→餌、を繰り返し、吻をつける時間をだんだん長くしていきます。
実はターゲットタッチは当館でもできていました。
これならば、咬まれることはないので。
ターゲットタッチが長くできるようになったら、今度は係員がターゲット(の柄)を持つ位置を少しずつ的に近づけていきます。
最終的には手で的を持っても気にしないようします。
これができたら、次はターゲットの代わりに吻タッチマシーンを使用します。
吻タッチマシーンとは?
私が開発?したものでして、透明の板に取っ手がついてます。
これにタッチすればOKです。
そして、次に吻タッチマシーンを手に装着!
だんだんと指をマシーンからそろそろ出して、指先から直接吻に触れていきます。
←すごい手ですね~。
(モデルはハチくん)
最後にマシーンをはずし、直接、吻に触れる→完成!!ばんざーい!
・・・という手順なのでした。
当館で生まれたこどもたちは、だいたい離乳訓練の際に吻先にトンっと触わりながら吻タッチを教えてきたのですが、それを行い損ねて成長してしまったのがグミでした。
きっと、グミのことだから、Iさんはかなりキレられていたのではないかと思いますが、根気よくトレーニングしてくれてありがとう!
それにしても。
のんびりやのツバキの吻タッチと、
グミの吻タッチ。
ツバキはちょっと口が開いてますけど、彼女に吻タッチを教えたのは私なので、あまり怖いとは思いませんが、グミへの吻タッチは今だにドキドキしている私なのでした。
ふふん♪
ちょっと前のことですが、私がたいへん感動したことについてお話したいと思います。
当館の動物たちに給餌する時、係員はまず動物に吻(鼻先)タッチを覚えてもらいます。
吻タッチとはこれです。(モデルはゴマフアザラシのラピスです)
ここから、いろいろなトリック(握手とかボディタッチとかetc.)を教えていくわけです。
2012年1月に生まれたコツメカワウソのグミは4きょうだいの花一点(娘)で、同じ時に生まれたロックなどよりもたいへん気が強く、お母さんのツバキに対しても強いコです。
(▼左:ツバキ、右:グミ)
お母さんだけでなく、係員に対してもとても強気で(笑)、餌の時間に少しでも餌を渡すのにもたついて遅れたりしようものなら「ギャィッ」と手にとびつき、ひと噛みしてくるような激しい娘なのです。
カワウソの性格も人間と同じように様々で、のんびりやさんもいれば、グミのようにおこりんぼもいます。
そんなグミなので、吻タッチトレーニングはずっと後回しになっていました。
しかし、昨年12月~今年の2月まで、ニフレルに出張(?)中に、元アシカアザラシ担当I嬢の指導(?)により、グミは変わりました。
なんと!吻タッチができるようになったというのです。
海遊館に戻ってきたグミ、担当の若い係員たちに「グミ、吻タッチできるようになったやろ?みんなできるの?」と聞くと、「できますよ」と答えます。
みんなができるのなら、私もできるかなあ...。でも、最近私、あんまり担当に入らないし、いまひとつ、グミは信用ならんしなぁ...などと思ってたら、遂に私がカワウソ担当の日が回ってきてしまったのです。
餌の時間になり、部屋の扉をばーんと開けると、ツバキとグミが待ちかまえていました。
まずはツバキに吻タッチして餌を与えます。
次はグミの番。
えーい!やってみるぞ!!と決心して、そーっとグミの吻先に手をのばすと...。
こつん!
きゃーっ!!できた!!グミが吻タッチした!!
本当に感動しましたわー。
写真を後で見ると、グミの目がちょっとこわい気がしないでもありませんが(笑)。
ありがとう、I嬢。
次回は、I嬢はどうやってグミに吻タッチを教えたか?をみなさまにお知らせしますね。
オウサマペンギンたちは、今、換羽と呼ばれる羽の生え変わりの時期を迎えています。
「南極大陸」水槽の掃除の時に、抜け落ちた羽を回収するのですが、とんでもない量の羽を回収します。
多いときでは、バスケットボールくらいの大きさの羽玉ができることも・・・
餌やりも大変ですが、今の時期は掃除の方が大変そうですね。
掃除をしている飼育員さんを見かけたら応援してあげましょう!!
いきなりですが、クイズです。5月19日はなんの日でしょう?
正解は...カリフォルニアアシカのレオの誕生日です!
2歳になりました。おめでとう!!
誕生日ということで、レオの大好きな氷でケーキを作りました。
そのケーキがこちら!
ロウソクに見立てたシシャモが2匹刺さっています。
このケーキをレオに見せると興味津津。
プレゼントすると、かじったり、前肢で触ったり押したりなど気に入ってくれたようです。
ちなみに途中から一緒に写っているのはしずくです。
なぜか、ほふく前進しながらやってきました。
その後レオはアイスホッケーのようにケーキを滑らせて遊んでいました。
これからもたくさん食べて、たくさん遊んで大きくなってね!
日本の森のオオサンショウウオ水槽のお隣はカワムツやタカハヤなど、川の中流域で暮らす魚類を展示しています。
この水槽の奥にはオープン以来、年月をかけて育ってきた素敵な緑のじゅうたんがあります。
海遊館日記:緑のじゅうたん
しかし、よく見ると、じゅうたんの間からシダの仲間と、どうもここの場所にはあまりふさわしくないようなキクの仲間(ヤクシソウ?)が生えています。
コケの根元には土があり、その中に種がまぎれこんでいたようです。
ある日、館内巡回をしている係員から「あそこの水槽の魚って草を食べるんですねー」と言われました。
どういうこと?と思って、見に行くと、水辺にたれているキクの仲間があり、その先が欠けています。
どう見ても誰かが引きちぎった跡が...。
係員の話を聞くと、どうも、犯人(魚?)はカワムツかオイカワのようです。
▼カワムツ
▼オイカワ
どちらも水草や藻類などの植物や昆虫や底生動物、小魚などの動物を食べるのですが、カワムツは動物質を好み、オイカワは植物を好むようですから、オイカワかな??
それとも、食べられた部分はどうも種あったところなので、「あっ!虫だ!」と思って、ぴょーん、パクッとしてみたら「なーんだ、種だったよー。でも、食べちゃおう(食べたかどうかは知りませんが)」のカワムツだったのか?
ちょっと想像すると楽しくなるできごとでした。
先日、水槽の掃除をしているとこんなものが落ちていました。
これはある生き物のヒゲなんです。
さて問題です。一体このヒゲの持ち主は誰でしょうか?
正解は...
ラッコのパタでした!!
パタはこの長いヒゲがチャームポイントですが、水槽に落ちていることはめったに無いため、見つけた時はすぐに拾って大事にコレクションしています。
最近、急に暑くなってきましたが、皆様は体調など崩されてはいないですか?
私は2回風邪を引きました・・・・
そんな暑さのためかはわかりませんが、カリフォルニアアシカのボスの「ルーク」は、少し体調を崩しています。
そんなルークの体調を治そう!ということで、抗生剤や整腸剤などの薬をあげることにしたのですが、なにせルークの体重は210kg!!
準備した本人もびっくりの薬の量になりました!
数えてみると37.5錠でした。
しかもこれ、1日量ではなく、3回あげるうちの1回分の量なんです...多すぎる(笑)
ルークは今年で27歳とアシカの中でもかなりの高齢です。
準備するのが大変ですが、薬をしっかり食べて、餌もたくさん食べて、いっぱい寝て、早く良くなりますように!
ラッコのパタは、普段、イカ、シシャモ、サケを食べています。
パタは日によって、時間によっても好き嫌いがコロコロ変わる気分屋で、度々係員を困らせます。
しかし最近のパタはサケをご機嫌に食べてくれます。
いきいきサケを取っていく様子を短いですが動画でどうぞ。
(指が映りこんでしまいました...)
サケブームが続くことを祈ります。
「日本の森」では、少し前にランの仲間、シランを展示していました。
シランは、ここ数年は秋ごろに、育った球根を何個かの鉢に分けて土を替えるという植え替え作業をさぼっているにも関わらず、毎年のように美しい紫の花をつけてくれます。
ありがとう!シラン!!
花言葉は「気品」「崇高」だそうですよ。
そして、ここ数日、中央にあるヤマアジサイが咲き始めました。
2年前のブログでは、ヤマアジサイの花の色は青いと書いていたのですが、今年の咲き始めは白いぞ!!
と思ったら、しばらくすると青みがかかってきました。
これは白っぽい青というべき??
アジサイ栽培について、ちょっとだけ調べてみると、肥料の成分や土の酸度、場合によっては薬品で花の色を変えることができるようです。
ちなみに肥料には「青花専用」とか「赤花専用」というものもあるのだとか。
すべてがそうではないのでしょうが、土が酸性だと青い花が、アルカリ性だと赤い花になるみたいなので、うちの土はちょっと酸性なのか??
写真を見ると、本当に濃い青の花もあるので、こんな色にしたいのです。
来年こそは!と思うのですが、花が咲く前に肥料などを調整しなくてはなりません。
冬場にこのことを覚えているでしょうか、私...。
ある日、私の机に大きな紙袋が置いてありました。
中を空けてみると・・・
帽子です。しかもスナメリの...びっくり!!かわいい!
大阪湾で活動されている方々に帽子を作って配っておられる方から届きました。
普段はマコガレイとヒラメをモチーフにしたものを作製されているのですが、
「スナメリも...」と以前にお願いしていたものが、今回完成したそうです。
特別バージョンです!
大阪湾にすむスナメリのことを皆さんに知っていただけるような活動を続けることが帽子の代金だそうです。
これから実施するスナメリの活動では、この帽子をかぶって大阪湾にもスナメリがすんでいることをアピールしたいです。
ありがとうございました!
さて、この2頭、奥はゴマフアザラシのシゲノブ、手前はカリフォルニアアシカのレオ。
何をしていると思いますか?
拡大してみましょう。
注目はヒゲ!
それぞれが相手のほうにピン!!!とヒゲをのばしていますね。
アシカやアザラシのヒゲはセンサーになっています。
おそらくこのとき
「あんた誰ね?」
「そっちこそ誰ね?」
っていうやり取りがあったのではないでしょうか(勝手な推測です)。
ヒゲとヒゲをキスをするように顔の正面をぐっとつけるときというのは、お互いの確認をするような場面で見かけます。
例えば新しいメンバーが入ったときや繁殖期のオスメスなど。
アシカにいたっては、鼻の先を他のメンバーの体に押し付けて鼻息をブーと出すこともあります。
アシカやアザラシにとって鼻の先の部分は結構重要なポイントみたいですよ。
しかし、アシカとアザラシは種類が違うけれども、言葉? ヒゲ会話?通じるのかな???
「エクアドル熱帯雨林」水槽のグリーンイグアナ。
皆さんお気づきでしょうか。
▲はい、こちらがグリーンイグアナです。
普段は暖かいライトの下で体を温めながらジッとしていますが、餌を食べるときや排便をするときは、木をつたって下に降りてきます。
上の写真はちょうど下に降りてきているところです♪
イグアナは定期的に脱皮するのですが、湿度が高くないとうまく脱皮が出来ません。
そんなイグアナのために、1日に約4回霧吹きをします!
霧吹きをされるイグアナは、それはそれは気持ち良さそうに目をつむり、霧吹きを堪能しています(笑)。
こちらが霧吹きされるイグアナの動画です!
画面の中央上方から噴霧されているのがわかりますか?
イグアナにとって霧吹きの時間はお楽しみタイムのようです(^^)
ネムリブカは、暖かい海に暮らすサメの仲間で、英名の「whitetip reef shark」からわかるように、reef(サンゴ礁)にいることが多いサメです。
また、white tipの由来は、第一背ビレと尾ビレの先に白い色が入っている為ですが、かっこよく?「ホワイトチップ」と呼ぶ係員もいます。
「太平洋」水槽には「ブラックチップ」と呼ばれるツマグロもいますから、比べてみるとおもしろいかもしれません。
そして、ネムリブカは鼻孔に大きな鼻弁をもっています。
ひげ好きの私ですが、ネムリブカのこれはちょっと鼻毛っぽいのであんまり...(笑)。
ネムリブカはあまり泳ぎ回ることなく、「太平洋」水槽でも底でじっとしていることが多いです。
そんなわけで、沖縄など南国では底でじーっとして、眠っているように見えるネムリブカに潜って近づき、尾鰭に縄をくくりつけた後、船上からよいしょーっと引っ張って捕獲する漁法があるのだとか。
南国にはこの他にもおもしろい漁法があり、例えばコバンザメの尾に縄をつけて海に放し、そのコバンザメがウミガメのお腹にぺたりとくっついたら、やはり引っ張ってコバンザメごとウミガメを捕らえるというものや人が潜って網の中に魚を追い込む漁があるのだそうです。
えらく気の長い漁だなあ...と思いつつも、獲りすぎない配慮がされているのがよいと思います。
ネムリブカを見ると、そんなことに思いをはせるのでした。
海遊館では、水槽に水を送っているポンプが100台近くあります。
今回はオイルが漏れているポンプの修理です。
▼今回のポンプはこれ
▼バラバラにします。
▼部品を交換して
▼完成!
状態が悪くなる前に治します。生き物も機械も一緒です!
5月の中旬、大阪湾南部のハマヒルガオ群生地を訪れると、花が一面に咲いていました。
花期が5~6月ということで、今が見頃のようです。浜辺の風景とマッチして大変美しく感じましたが、このような砂浜が現在の大阪湾にはどれだけ残っているでしょうか?
1960年頃、大阪湾にはまだ自然の砂浜がたくさん残っていたと言わていれます。
しかし、高度経済成長期の埋め立てや護岸工事などにより、多くの砂浜は消滅し、絶滅した海浜植物も少なくありません。
わずかに残った砂浜や人工の砂浜には今でもハマヒルガオの他、ハマボウフウやハマゴウ、コウボウムギなどの海浜植物が見つかります。
しかし、浜辺は波浪などの自然の力や人間活動の影響を受けやすいため、砂浜全体を注意深く保全していく必要があるようです。
ちなみに、訪れたハマヒルガオ群生地の同じ場所には、ハマボウフウやハマエンドウの花も咲いていました。
▼ハマボウフウ
▼ハマエンドウ
大阪湾の風物詩として、いつまでも海浜植物のお花見ができるようであってほしいものです。
海遊館では、大阪湾にすむイルカの仲間、スナメリの調査を行っています。
その関係で、最近ではスナメリ以外にも、ウミガメやサメ、イルカやクジラの情報もいただけるようになってきました。
大阪湾のとある場所にイルカがいるという連絡をいただいたので確認にでかけました。
そこには、背びれのあるイルカの姿がありました。
普段は群れを作っているイルカのはずですが、1頭だけ。
迷子なのか、好きでいるのか?
見た感じは元気そう。
はやく、仲間たちと合流しなよ~。
その場所では
▼アカクラゲ
▼スズメダイ
も観察できました。
大阪湾、おもしろいですよ!
ある朝、コツメカワウソのロックに餌やりに行くと、左目が白濁していました。
獣医師に見てもらうと、どこかにぶつけたのではないか?ということで、3種類の目薬が処方されました。
角膜は傷つくとすぐに白くなるようです。
ロックは目薬をさしたことがないのですが、吻タッチができるので大丈夫だろうとやってみました。
このように、吻タッチ(鼻先を拳にタッチさせる)をしている間に目薬をさします。
最初は気になっていましたが、すぐにさせるようになり4日くらいすると、ロックの左目もすっかり良くなって治りました。よかった、よかった。
日ごろからトレーニングをしていると、いざという時に役に立ちます。
生き物たちはいつケガをするかわかりません、日頃からトレーニングをやってきて本当によかったと思います。
ロック、あまり無茶するなよ!
ある日の19:30頃、遅番で見回りに行った係員が「チュウちゃん、大暴れですよ」と報告してくれました。
チュウちゃんとは?「日本の森」のチュウゴクオオサンショウウオのこと。
1月の測定では全長121cm、体重23kgありましたので、こんな大きな個体が暴れるとたいへんだーってことで、見に行くと...。
お隣のオオサンショウウオとの境に入ってドタバタ。
間に入れていた木片が散らばってます(矢印が木片)。
上から見ると、こんなふう。
お隣のオオサンショウウオは、「なんなんだ、お隣さん?」という感じ。
何が原因だったのかは不明ですが、大暴れはこの日だけだったようです。
先日、アユ搬入の時に、搬入後のカワウソについてお知らせしますと申し上げました。
海遊館日記:日本の森のアユ10,000尾!
ということで、搬入よりもうすぐ1カ月。
夕方、最後の給餌終了後、まったりしようとしているカワウソたちを激写!
一部、動いていてピントがあってないのはご容赦ください。
狭いところでベストポジションを取り合う方々。
一番右、宙に浮いてない??
3頭しかいないと思ったら、後ろにもう1頭いました。
それにつけても、この腹まわり...もっさりもっさり。
いったい何がどうなっているのやら?
一番右、なにか悩みがあるのなら言ってごらん!と言いたくなります。
横から見たところで、2頭とも頭が左で、足が左ですよ。
とても寸づまりになってますが、これはたいへん太ったためと思われます。
その原因は、やはりアユかと思われます。
これを正面から見ると...。
すっかりおねむのようす。
今日も元気に1日終わりました。
また明日~。
ゴールデンウィークも終わってしまいましたね。
皆様はどこかにお出かけされましたか?
私たち飼育係は交代でちょこちょことお休みをいただきました。
しかし、連休中はどこもかしこも混雑していて、並ぶのが苦手な私なぞは、どんなにおいしいという噂のお店でも行列しているのを見たら意気消沈し、すぐに諦めてしまいます。
さて、「エクアドル熱帯雨林」水槽のイグアナコーナー下の水場、底を見ると、水草の間をプレコの仲間が吸盤状の口をもぎゅもぎゅさせながら、砂を掘っていました。
こちらはロイヤルプレコ。
木の上ででもぎゅもぎゅ。
木についている藻を食べているのでしょうか?
そして、これはコリドラス・ステルバイ。
5~6cmのナマズの仲間です。
ん?岩の前で行列??
今回は4尾でしたが、もっとたくさんで列をつくっていることもあります。
いったいなんの列なの?
大きな群れで生活するので一緒にいるのはありがちだけど、一列に並んでいるようすはなかなかおもしろいと思いませんか?
行列といえば、オウサマペンギンは給餌の際、けっこう順序よく並んでいます。
横入りなどはあまりなく、えらいなあ!
人間も見習いたいものです。
先月のおとまりスクールの夜の見学時、21時ごろでしょうか。
お客様と「グレートバリアリーフ」水槽を見ると...なーんにもいません。
夜なので水槽は真っ暗。
魚たちはほぼ皆、擬サンゴの陰などに隠れてしまっているので、当たり前なのですが、もしかしてニセゴイシウツボが出てきてないかなーと期待をしていたのです。
しかし、この日は見当たらず。裏切ったなー(笑)
別の日の夕刻、水槽をのぞくと。
いた、いた。
ちょっと小ぶりのニセゴイシウツボがにょろりと出てきていました。
日によっては、日中も出ているのに、スクールの時はいないという...。
夜の生き物として説明しやすいのですから、スクールの日は出てきて欲しいものです。
まあ、そう都合よくいかないのが常ではありますが。
アユが搬入され、ちょいちょいつまみ食いしているカワウソたち。
遅番でコツメカワウソたちを寝室に入れた後、動画を撮ってみました。
係員が放り投げたドンゴロス(麻袋)にみんなで体をこすりこすり。
袋の中に入ろうとしているカワウソの腹回りに注目!
太すぎるやろ!
担当で「これは誰?」と検証した結果、イガでした。
それから数分後。
奥でドンゴロスの中に入った兄弟を踏みつけ、オラオラ~♪と荒ぶる男がいます。
これは検証するまでもなく、シュロ。
なんだかいきがってるのよねー。
この動画では音は聞こえませんが、それはそれは甲高い声で「ぴぁやあああー」と鳴いているのです。
時には寝室に入る前から、この状態...。
そりゃあカワウソに慣れていない係員がびくびくするのも仕方ありません。
「なぞの絶叫」
私、この寝室で荒ぶっているシュロに対し、負けないぐらいの声で同じように「ぴぁやあああー」と叫んだらどうなるのかという疑問を抱きまして...戦いを挑んでみました。
シュロ「ぴゃあああー」
私「ぴゃあああー」
シュロ「ぴゃああああー」
私「ぴゃあああああー」というのを繰り替えすこと数回。
シュロが疲れたのか、呆れたのか、ドンゴロスにしゅるりっと入って終了。
やったー!荒ぶる男に勝ったぜ。
たまに大きな声を出すのは、なかなかストレス解消になりますよ。
「南極大陸」水槽より、ジェンツーペンギンを紹介します。
まずは、こちらをご覧ください。
このように、ずっとついてきます。
ほんとにずーっとです。
飼育員を、見つければずっとついてきます。
掃除中であろうと、作業中であろうとお構いなしです。
なかなか微笑ましいのですが、正直、本音をいうと作業の邪魔です(笑)
いつも水槽の出口まで見送ってくれて、ありがとう。またあとでね!
先日の4月16日にスナメリ調査を行いました。調査終了後、参加者の皆さんと大阪湾で獲れた底曳網の漁獲物を調べました。
約30種類の生き物を確認することができましたが、その中で参加者の注目を集めたヘイケガニを紹介します。
ヘイケガニは、甲の隆起が怒った人の顔に見えることで有名ですが、それ以外にも歩脚の付き方とその使い方に特徴があります。
イシガニと比べてみると、ヘイケガニでは3番目と4番目の歩脚が背側を向いていることがわかります。
そして、イシガニでは4番目の歩脚が船のオールのように水をかくために使う扁平な遊泳脚に変化していますが、ヘイケガニでは3番目と4番目の歩脚が短く、その先の節が鉤爪状になっています。
▼第3歩脚先端部の拡大写真
ヘイケガニは左右2対の鉤爪を使って二枚貝の片方の殻やヒトデなどの生物、木片などを背負って甲の上に固定し、身を隠すのです。
背側を向いた歩脚(もはや歩くための脚ではありませんが)の理由はここにあるのです。
ヘイケガニは内湾の砂泥底にすんでいますが、沿岸開発など人間活動の影響で数が減少している可能性があり、水産庁の「日本の希少な野生水生生物に関するデータブック」では希少種に、都道府県のレッドデータブックでは、地域によって絶滅が危惧される種として取り上げられています。
大阪湾では底曳網によくかかりますが、食用として市場に出ることはなく、生息数についての実態はよく分かっていません。
今日は気分を変えて、"シゲノブ"ではなく"ショウ"を紹介します!
朝の開館前の「モンタレー湾」水槽を観察していたところ、あんなところにアザラシが!!
なんだか寝相が変な気がしたので「モンタレー湾」水槽の上から見てみました。
でーん!
えっ!!仰向け!!?
そのまた別の日
でーん!
やっぱり仰向け・・・。あまりにも無防備(苦笑)
夕方にも、この場所で寝ている姿を見られることがありますので、皆様も水面のみならず、ショウを探して陸上部分も見てみてくださいね!
最後に寝起きのショウの写真です。皆様に覚えていただけますように♪
4月16日に大阪湾のスナメリ探しを実施しました。
天気はうす曇 ← スナメリを探すにはもってこい!
海の状態は最高
▲海面がぴたっと波の立たない状態
条件は最高だったのですが、結果は...
参加者2名がそれぞれ別の場所で1頭ずつ発見でした。
悲しいことに私は見つけられませんでした。
希少な野生動物を探すのは本当に大変なことですが、これからも大阪湾のスナメリについて調査していきたいと思います。
「エクアドル熱帯雨林」水槽の植物。
アレカヤシなどインコが食べても問題のないものを選んで、鉢植えを置いてます。
インコ導入の際いろんなことを教えていただいた他園の皆様に「植物は間違いなく悪さするよ」と教えて頂いておりましたが、以前展示していたリスザルほど激しくはありません。
とはいえ、時々ちぎれた葉がお隣のカピバラのところまで流れてきていることがあるので、少しずつ悪さしているもよう。定期的に鉢の交換をしております。
さて、おとまりスクールで朝の見学をしていた時のこと。
通路近くにすすーっと飛んできたひまわりちゃん。
「近くに来てくれてありがとう!」と思っていたら、ヤシの木に向かってとことこ。
そして...葉っぱカジカジ。
葉がふぁさーっと水面に落ちていきます。
このところ、よく葉が水面に落ちているので、誰だ?と思ってましたが、犯人は、ひまわりちゃんでした。
なんでわかるのかというと、オスのナッツくんは尾羽が短く、あまり飛び回らないのです。
ひまわりめー!現場おさえたぞ!!と思いましたが、私は通路にいるのでなんともしようがなく...。
「へへーん!」
なんと得意げな顔だ~。
そんなに剪定が好きなら、日本の森の木も剪定してくれないかなーと思う日本の森担当でした。
カワウソたちが寝静まりだす夕方、バックヤードのカワウソたちを見に行くと、みんな麻袋の中やハンモックの上でモソモソウトウト♪
ツバキ(母)・グミ(娘)は消防ホースを編んで作ったハンモックをベッドにしています。
このハンモックは飼育員手作りなのです!
ツバキ:「は~広々~♪ このまま夢の中に~♪」
あれっ、グミちゃんはどこー??
グミ:「もーお母さん!私だってハンモックで寝たいー!」
そうか~、お母さんのツバキがハンモックを陣取っているのね。
地べたは痛いし冷たいでしょうに。
それにしても不満そうな顔です。笑
ツバキ:「も、もう・・・眠すぎて動けませ~ん。」
ツバキさん気持ち良さそうな顔しているけど、グミも一緒に入れてあげてね(^^)/
先日女性限定のお泊りスクールが開催されました。参加していただきました皆様ありがとうございました。
さて本題ですが、お泊りスクールの翌日皆様が、まだ寝静まっている少し前に起きた私は、係員室に行きました。
この部屋には動物たちを観察するためのモニターがたくさん置かれています。ふとラッコのパタのモニターを見ると・・・
普段はとても可愛らしい姿でお客様を魅了しているパタですが、熟睡すると口が開き歯が見えています・・・
怖い・・・日中と明け方のギャップが激し過ぎる!
最後はかわいいパタをどうぞ
遅番で見回りをしていたとき、なにかやたらとイルカの水槽のアクリルガラスが水浸しになっていると思ったら...
ミューがをボールに向かって跳んでいる!
スピンジャンプ!!!!
ミューはスピンジャンプを今習得している最中で、もうすぐ完成というところまできていたのです。
自主練で習得途中のことをやっているなんて、ミューの姿に泣けるよ~!
一緒にこれからもがんばろうね!
ミュー、変で、素直なんです。
トラックが到着しました。
今日は取材にも来て頂いております。
中にいるのは誰?ちょいとのぞきますよ。
マンボウでした!
高知県の以布利センターからやってきました!
まずは移動用容器に水を入れます。
水温を計ったり、なんやかんやしているうちに、係員が持ってきたのは?
特製のマンボウ移動ビニールたも。
「おいらが作ったんだよ!」と言ってます。
こんなふうに使います。
移動用容器に収容したら、展示水槽へGO!
水槽の上に着いたら、まずしなくてはならないのは水あわせ。
トラックの水温は到着時18.5℃、水槽は19℃。
今回はあまり差がありませんでしたが、移動用容器に展示水槽の水を入れて、これから入るところの水温に慣らします。
赤が水槽からの水、青は排水。
移動用容器から水槽への移動はシート付もっこを使います。
水槽の上までよいしょっ!
水槽の上まで来たら、ホイストクレーンでするするっと水面におろします。
水面で待っていた係員がもっこを広げて。
マンボウのゆくえを見守ります。
急いでお客様の通路に走っていくと。
問題なく泳ぎだしたマンボウです。
こうして無事に搬入は終わりました。
以布利ではもりもり餌を食べていたマンボウ。
明日から、私たちのつくった餌を食べてくれますようにー(^人^)
6F特設水槽のアオリイカ。
お食事の時間は朝一番のお客様がまだいらっしゃらない時間と夕方の2回。
水槽の上部から、餌となるアジ(冷凍したものを解凍したもの)などを落とします。
ゆっくりと落ちていく魚に気づいたイカは、すすすと近づいて、スパッと足(腕)を出して捕らえます。
写真は餌を捕らえて、口に持っていったところ。
わかりにくいのですが、赤い丸の中心あたりにアジが見えます。
イカの口は足(腕)根元にあります。
「からすとんび」といわれるもので、食べるとおいしいんだそうです(知らなかった)。
そして、餌を捕らえた足(腕)ですが、アオリイカの足(腕)は10本で、そのうち2本は触腕といわれるもので、他の8本より少し長く、吸盤が先のほうに集中してついています。
当館でラッコなどに与えているスルメイカで見てみましょう。
ほら、この通り、矢印の2本が触腕です。
触腕は普段は体の中に収納されていますから、餌の時でないと見えません。
写真2では餌を持っているのが触腕ですよ。
なお、ゲソ大好きなラッコのパタですが、私が担当をしていた際、触腕はあまり好きではないようでした。
触った感じがふにゃりとしているためか、吸盤が大きいからか?
自分は味について、どう思ったか、あまり気にしてなかったので、思い出せません。
みなさんはおうちでイカをさばいたり、食べることがあったら、いろいろ確かめてみてくださいね。
「太平洋」水槽を見ていると、あちらこちらに「ひっつきむし(魚?)」がいます。まずはこちら。
大きなタマカイの下にくっついているセンネンダイ。
センネンダイはかなり大きいので、タマカイ、むっちゃ迷惑なのでは??
そして、こちらは??
ジンベエザメの海くんにくっつく方々。
いつもくっついているのはギンガメアジの若魚。
今日はカスミアジもくっついてました。
このひっつきうお?たちはなぜかジンベエザメの遊ちゃんにはあまりくっつかないんです。
遊のほうが大きいのにどうしてでしょう?
「太平洋」水槽の片隅に、酸素の泡を出している場所があり、そこはクエなどハタ科魚類の人気スポットとなっています。
以前もお伝えしましたね。
海遊館日記「隠れた人気スポット」
海遊館日記「ジャグジー」
しかし、しかし、今日見たのは...。
クエさん、気持ちいいのはわかるけど、開きすぎでない?
口の中もよく見えますよ。
この様子をみて、往年のTVゲームのキャラクターに似ていると思ったのは、私だけでしょうか?古いけど・・・
いろいろな花が咲き、春がやってきた「日本の森」ですが、なにか物足りない感じ。
なにか、忘れてないっけ??とカワウソに給餌しながら問いかけると...。
「ほら、あれー!ピチピチしたやつはまだなの??」
ピチピチってなんだ??としばし考え「あっ!アユだ!」と思い出しました。
というわけで、例年より若干遅くなりましたが、アユを搬入しました。
今回は5~6cmの稚アユ10,000尾です。
トラックで運んできたアユは、すぐに「日本の森」の水槽に搬入するわけではありません。
最後のお客様が「日本の森」を通過してから開始します。
なぜなら、搬入の際、扉はあけっぱなしとなるので、カワウソたちが「わーい!!」と外に出て行っては困りますし、カワウソが搬入する係員を邪魔するのは間違いありませんから(笑)。
カワウソは「俺たちも手伝うぜ!」と思っているかもしれませんが、それは遠慮してもらい、搬入前にすみやかに寝室に移動させます。
いよいよ搬入作業開始!日本の森までの道のりは遠いぞ!まずはトラックから移動容器(通称・ダイゴロー)に移動。
また、特製のビニールたも(網)※赤線で囲んでます、に魚と水を入れすぎるとダイゴローの水がいっぱいになってしまうので、このパートを受け持つ係員は熟練の技を必要とします。
淡水魚は酸素不足になりやすいため、酸素ボンベを使います。
最初は魚が多いので、簡単にすくうことができるのですが、数が減ってくるとそうはいきません。
最後はトラックの水槽に係員が入って魚を捕獲します。
いざ移動!
1Fの搬入口から「日本の森」の入口7Fまでダイゴローをごろごろと転がしていきます。
アユはよく飛びはねるので移動時のダイゴローには必ずフタをします。
10,000尾だとだいたいトラック→「日本の森」へのダイゴロー移動は12~13回ぐらいでしょうか?
先述したように、初めのうちはトラックでアユをすくいダイゴローへの移動作業が早いので、この「お運びさん」の作業をする係員は行ったりきたり、ひーひー言わねばなりません。
なんでもいいから、エレベーター、早く来てーー!!
さて、「日本の森」でアユの到着を待ち構えていた係員。
ダイゴローからアユをバケツに入れて、水槽へ移動します。
ここからはバケツリレー!!
ダイゴロー1回分で、バケツ6~7杯を持って走ります。
いそいで水槽に入れなければ酸素が不足してしまうー!
最後の係員は水槽にそっとアユを入れます。
ここのパートを受け持つ係員も、最初のうちは次から次へとダイゴローがやってくるので、息をつく間もありません。
ってなわけで、アユ搬入作業にはトラック→ダイゴローに2名、ダイゴローころがしに1名、「日本の森」で3名、の計6名があたります。
通路に出て見ると、収容したアユたちはアクリルの左端に集まってました。
今回、200尾ほどは水鳥槽に入れました。
鳥たちはびっくり!夜遅くにごめんねー。
ミコアイサとゴイサギは「わーい!!なんかきたー!」となっていましたが。
今年も秋ごろまではアユをご覧いただけるかと思います。
アユ搬入後のカワウソたちのようすはまた後日♪
先日、水槽照明更新工事のため以布利センターに行ってきました。
今流行りのLED照明に更新です。
最近では400Wや700Wといった大きなものも登場しています。それも小型で軽量。
左が今までの照明、右がLED。
水槽上のため、錆にくい仕様にしました。
LEDの色も少し青みがかった白色に。
23台すべてLEDに更新した後、水槽上からジンベエザメを見ると
こんな感じです。
ジンベエザメが気にいってくれるといいなあ。
最近、ワモンアザラシのフブキが新しい動きを覚えました。
まずはいつものフブキ。
新しいフブキ。
いつものフブキ!
新しいフブキ!!
お判り頂けましたでしょうか?
このように首を凹ませることで、頭を四角く変形させることが出来るようになりました。
本人は頑張っているのですが、このユーモラスな顔つきに飼育員はふきだしそうになってしまいます(笑)
これからもいろんな動き(表情)が出来るようにフブキと一緒に頑張って行こうと思います♪
大阪湾では、水面を漂うクラゲを見ると季節を感じることができます。
4月に入ってすぐ見かけたのが写真のカミクラゲとアカクラゲです。
▼カミクラゲ
カミクラゲは大阪湾では2月頃に傘の高さが1cmほどの幼体を見かけるようになり、春には写真のような傘の高さ10cmほどの成熟した個体が現れます。
▼アカクラゲ
一方、アカクラゲはカミクラゲより少し遅れて見られるようになり、5月には成熟した傘の直径が20cmほどの大きな個体が現れます。
それから初夏にはミズクラゲ、真夏にはアンドンクラゲ、お盆の頃にはユウレイクラゲと続きます。
彼らの多くは生まれてしばらくは海底でイソギンチャクのような「ポリプ」という形でくらしています。
そして、それぞれの種類ごとに季節の訪れを正確に感じとり、クラゲの形に変化して私たちの前に姿を現すのです。
実は漁師さんにとってはクラゲは大敵です。
特にアカクラゲやミズクラゲは大発生する事があり、大量に網に絡みつくと、網が引き上げられなかったり破れたり、漁獲物が傷んだりとさんざんです。
これから夏に向け、漁師さんにとってはミズクラゲの動向に目が離せなくなります。
このミズクラゲについては別の機会にお話したいと思います。
イワトビペンギンの繁殖研究が今年もスタートしました。
2011年に開始して、早くも6シーズン目。
基礎データは蓄積し、人工授精成功まであと半歩という所まできています。
▼まずは精液採取
▼そして、次は人工授精
今年も全力投球で世界初を目指します!
南極大陸水槽で発見!
ジェンツーペンギンが寝そべって寝ています。
ん?!
何か体の形がおかしいぞ。
近づいてよく見ると
ガラスにへばりついて寝ています。
おまけによだれまで?!
まあ実際はよだれではないんですが・・・。
よほど眠かったのでしょうね(^^)
ある日、「エクアドル熱帯雨林」水槽のカピバラ(ぴーたん)が水槽の左端でじーっとしています。
ここはカピバラが上陸しやすいようにステップになっているのですが、なぜか、オオヨコクビガメもよくここにおさまっています。
カメの場合、ぴたっと体がおさまるフィット感がたまらないのでしょうか??
ここはお隣のピラルクたちがいる水槽からの水が流れ落ちてくる場所でもあるので、ぴーたんはそれが気持ちいいのかもしれないなーと思ったりしながら、ふと水中部を見ると...。
確かにおしりに水が当たって気持ちいいといえば気持ちよさそうだけど、右隅にあるのは??
○んちやんかー!
1枚目もよく見たら、顔の右にでっかい○んちがありますね(笑)。
ということで、真剣に何をしていたのかというと、排便でしたー。
その後、すっきりしたぴーたんは上陸し、ちんまり座り込んでおりましたとさ。
ぴーたんが真剣な時、その真下の水中部では...。
オオヨコクビガメ避難中。
「そこは私の場所やし、はようどいてほしいわー」という顔してる気がします。
ぴーたん、できれば陸上のトイレで排便してもらえると助かるんだけどねー。
前回「サメの赤ちゃん?卵?展示中!」の続編です。
この卵のお母さんは誰?
▼答えは!
イヌザメでしたー。
▼こちらの縞模様があるのが、生まれたての赤ちゃんです!
この縞模様が成長するにつれて不明瞭になっていき、上の写真のようになります。
現在、シャークワールドでは、サメの赤ちゃんたちが大集合!
▲タテスジトラザメです。
当館では3代に渡って繁殖しています。
▲ハナカケトラザメ、三重県の志摩マリンランドで2013年に生まれた個体を譲っていただきました。
成長すると1mくらいまでなるそうです。
シロボシホソメテンジクザメ、今年の1月に生まれました。
親ザメは昨年海遊館にやってきたところですが、さっそく繁殖に成功!
このように水族館で生まれた「サメっこ」たちを展示中ですので、ぜひご覧くださいね。
「シャークワールド」はゴールデンウィークで終わっちゃいますよ。
お早めに!
「モンタレー湾」水槽の上から撮影した写真です。
さてこの中にゴマフアザラシがいるのですが、どこにいるでしょうか???
正解はここ!ちょっと簡単でしたね!
昼間にたまたま見かけたのですが、春の日差しを浴びてとても気持ちよさそう。
いいなぁ・・・・(飼育員心の声)
夜の「アリューシャン列島」水槽をのぞくと、水面でラッコのパタが休んでいました。
よーく見ると。。。
▲ハーイ
▲バンザーイ
に見えるような格好で寝ていました。
ラッコは全身に約8~10億本の毛が生えていますが、手の内側には毛がありません。
寝るときは体温が奪われないようにこのような格好で寝ています。
他にも様々なバリエーションがある寝姿にご注目ください!
「日本海溝」水槽の小水槽の片隅にこんなものが。
よーく見ると中でサメの赤ちゃんが動いていますよ!
下にある丸いのは卵黄です。
実際に見ていただくと繋がっているのがわかると思います。
この卵は、昨年6月に生み出されたものです。
さてさて、お母さんは誰?
「はーい、私です!」
お隣にいるナヌカザメでした。
ふ化には約1年かかるとのことなので、まだ大きくなりますよ。
さて、こちらは特別展示「シャークワールド」。
ここにも卵を展示しています。
この卵のお母さんは誰ですか?
正解は次のブログで。
春ラボ海遊館「サメねんど作り」にご参加頂いた皆様ありがとうございました!
ねんど作りは毎回ご好評を頂き、3回目の開催となりました。
今回は開催中の様子をご紹介します。
準備中、やる気満々のスタッフ陣が待ち構えています。
開催中、席が満席になり空席待ちに!
ねんど作り真っ最中!
完成!作品と一緒に♪
他の方々の作品も素敵な笑顔と共にご紹介♪
いろいろなサメが誕生し、それぞれに個性があり、とても素敵でした♪
3月の天保山岸壁の生物調査で、5種類のウミウシの仲間が見つかりました。
これは1回の調査で見つかる最多記録です。
その5種類とは、ヤマトウミウシ、クロコソデウミウシ、ムツイバラウミウシ、シロイバラウミウシ、ウミフクロウです。
▼ヤマトウミウシ
▼クロコソデウミウシ
特に、ムツイバラウミウシとシロイバラウミウシは、大きさが数ミリほどでうっかりすると見逃してしまいそうな種類です。
▼ムツイバラウミウシ
彼らはいったい何を食べて暮らしているのでしょうか?
ウミフクロウは、ゴカイやヨコエビ、クモヒトデなどの小動物や動物の死体を食べ、仲間同士共食いまですると言われています。
▼ウミフクロウ
それ以外の4種類のウミウシは、カイメンやコケムシ、ホヤなどの付着動物を食べます。ちなみに、今回の調査で目立った付着動物はイタボヤの仲間でした。
▼イタボヤの仲間
天保山岸壁には、彼らの餌となる多様な生物がすむ環境が存在しているわけですが、これから先、水温が上がるにしたがい海底付近の酸素濃度が低下し、生物にとっては過酷なシーズンが訪れます。
小さな彼らにガンバレ!と声援を送りたい気持ちです。
ある朝、「パナマ湾」水槽を見ると、ずでーんと・・・
写りが悪くてごめんなさい。
何度か撮影にチャレンジしたのですが、逃げてしまって上手くいきません。
これはジャイアントホークフィッシュ。
大きくなると50cmになるそうですが、この個体、オープン当初からいると思います。
40cmはあるのではないでしょうか?
時々、このようにずでーんと寝ているので、探してみてください。
写真を撮ろうと通路で四苦八苦していたら、ソウシハギが寄って来ました。
写真は例によってぶれぶれなのですが、よく見ると...。
カワハギの仲間に特徴的な、頭に背ビレの変化した棘を持っています。
▲これはウマヅラハギの棘。
ソウシハギはカワハギやウマヅラハギのようにしっかりとしたものではなく、とても細く、頼りないです。
にしても、上の写真のソウシハギのものは途中から二股になっているんじゃない??
次の日、また水槽の前でねばって撮った写真がこちら。
やはり二股になっていました。
どこかにひっかけたか、なんだかで、このようになってしまったのだと思います。
当館にやってきた時はどうだったのか、担当者に聞いて見ましたが、もっと小さいサイズで来たので、その時は気づかなかったとのこと。
このソウシハギは勝手に「枝毛ちゃん」と名づけてみました。
この棘、ソウシハギはカワハギのような使い方はしていないので、「枝毛」になっていてもあまり問題はないようです。
ふあふあクラゲ館のハナガサクラゲです。
触手の先を見ると、なんと美しいピンク!
これがお祭りなどで使う「花笠」を連想することから、この名前がついたのだとか。
私は以前、磯でこのクラゲをみつけ、このピンクに惹かれて思わず触りそうになりましたが、触手にたいへん強い毒があるので、触っちゃだめです!!
生物たちには、本当に思いがけないような色や模様があるので驚きます。
「エクアドル熱帯雨林」水槽のルリコンゴウインコの瑠璃色もきれいですよね。
そして、目のまわりの模様も複雑な模様で「よくできているなあ」としげしげ見てしまいます。
「グレートバリアリーフ」水槽なんて、本当にいろいろな色や模様の魚、大集合ですから。
単体でみると「派手」と思いますが、これが自然下ではまわりの景色と同化しているのですから、よくできたもんです。
動物園や水族館で生き物を見る時は、色や模様に注目して観察するのも楽しいかもしれません。
大阪人:ガンマンとの闘いやて、えらい物騒やな~
担当者:いや違いますって、"ガンマン"でなく"マンガン"ですよ、以前も紹介したでしょう、ちゃんと読んでくださいね。
大阪人:すんまへん、わざとでんねん。
担当者:‥‥(汗)
このようなやり取りがあったかどうかはわかりませんが、以前にも以布利センターの井戸海水からマンガンを取り除く設備を紹介しました。
海遊館日記:マンガンとの闘い
今回は違った方法で除去している設備をご紹介します。
▼マンガン除去水槽
▼マンガンを除去するフィルター
▼フィルター取出し後
▼整備中
▼フィルターを戻し完了
方法は貯水槽にフィルターを入れておき、そこでマンガンを取り除きます。
ただし除去したマンガンでフィルターが詰まり、水槽の壁が真っ黒になるので数年に一度、メンテナンスが必要となります。
今回は二日がかりの大作業でした。
先日、お知らせしていた日本の森のオオシマザクラは、予想通り3月30日に開花を確認しました。
「開花予想 2016日本の森」
えっへん!でも、1輪だけでしたが...。
モモの木も、ぼちぼち開花が始まっています。
外ではそろそろソメイヨシノが満開。
皆様、お花見なども計画されておられることと思います。
でもでも、まだまだ夜は寒いこの時期。
日本の森のカワウソ・ニラくんも鼻水たれてますよー。
季節の変わり目でもあります。
体の調子をくずさないようご注意くださいね。
一番よいのは睡眠を充分とることです。
イガくん、他のコの下敷きになってまいすが、気持ちよさそう。
春本番ですね♪
先日、イワトビペンギンを展示している「フォークランド諸島」水槽の整備工事を実施しました。
お客様と生物双方の安全性向上が目的です。
既設のアクリルパネルに「ねずみ返し状の柵」を新設しました。
今回、閉館後の作業ということでイワトビペンギンたちは一時的に予備水槽へお引越し。
工事が無事に終わり、イワトビペンギンたちは翌日朝、再び展示水槽へお引越し。
闘争防止のため、半分に分けて運ぶ予定が、予備水槽が相当嫌だったんでしょうか・・・
ペンギン自ら台車に乗り込み、専用の移動容器がギュウギュウ詰め。
何とか闘争もなく、無事、展示水槽へリリース完了。
今回の工事で、より安全に観察することができるようになりましたが、柵の上に乗らないで下さいね。
春の磯の生き物といえば・・・・!?
少しマニアックな質問ですね。すみません。
私が磯に行って春だなぁって感じる生き物はこちら...
マーケットプレイスのウミウシ展でもおなじみですね。
アメフラシです。
あったかくなってくると40cmくらいの大きなアメフラシを見つけることがあります。
とってもでっかいですよ。
こう見えて貝の仲間なんです。
つんつんつつきまわすとむらさきいろの粘液を出して身をまもろうとします。
そんなアメフラシたちも年中いるわけではありません。
探しに出かけてみてはいかがでしょう。
春がやってくると気持ちが上がります♪
普段は「太平洋」水槽の底から中層付近をゆったり泳ぐイトマキエイ。
餌は係員がジンベエザメと同じように、イサザアミを柄杓で上から与えます。
イトマキエイたちもよくわかっていて、柄杓のところ(給餌場所)に2尾が代わる代わる接近しますから、口元にタイミングをみて餌を流し込みます。
以前飼育していたナンヨウマンタは開口幅が大きく、吸い込む力も強いので、柄杓から流れ出た餌を「ずぞぞぞ」と吸い込む感じでしたが、イトマキエイは開口幅が狭く、ホバリングしながらちょいちょいと餌を吸い込んでいくといったところでしょうか。
イトマキエイ給餌者は長い柄杓を操り、水面にすーっと餌を流していくわけで、なかなか技術が必要。
餌の量も調整しないと、イトマキエイがぶほっとむせるようにせっかく口に入った餌を吐き出すことがあります。
この吹き出した餌や、口の幅からはみだした餌を狙う、けしからん輩がおります。
動画の最後のほうで映っていましたね。
初めは「こんなところに餌があってラッキー!」と思っていたはずですが、そのうち「イトマキエイにくっついてたら餌があるよ」と学習し、はては「イトマキエイ邪魔だ、どけ!」と発展している??
そのけしからん輩は群れでいるツムブリたち。
動きが早くて上手に写真が撮れません、ごめんなさい。
ツムブリはブリに似ていますが、ブリよりも細長く、体側に水色の縦縞が2本ある美しい魚です。
美しいけど、「イトマキエイどけ!」は困りますよ
ここはイトマキエイ給餌者の腕の見せ所?と思っています。
とても天気のよい日に、大阪湾でお世話になっている方から声をかけてもらい、船に乗って海上に出かけました。
その日は朝からスナメリの目撃情報が入り、運がよかったら見られるのでは!!!とわくわくしていました。
まずは、海苔の網のところへ。
シーズンももう終わりなので、今の時期の海苔は少し硬いそうですが、生でもむしゃむしゃ味見させていただきました。
海苔網から別のところへ移動していると、ワカメを採集している船もみかけました。
ワカメももう少しするとシーズンが終わります。
四季を海の生き物から感じられるって、自然に生きている感じがしてとても気持ちがいいものです。
そして目的のスナメリが!!!!とお伝えしたいところですが、実は今回の目的はイイダコ漁の体験だったんです。
赤貝の貝殻を用い、貝殻の間に入り込んだイイダコを獲るのです。
手のひらサイズのイイダコたちが獲れました。
残念ながらスナメリを目撃することはできませんでした。
これからのシーズン、海上も、干潟も、磯も楽しくなってきます。
どんな生き物にで会えるかなぁ~♪
2月の半ば、いつもお世話になっている室戸岬周辺の漁師さんから「シノノメサカタザメがいるよ」と連絡をいただき見に行くと、なんと全長147cmのメス。
12月に「太平洋」水槽に展示した個体はオスだったので、ペアで展示することになりました。
海遊館日記「シノノメサカタザメ、久々に登場です!!」
まずは予備槽で餌を食べる練習。
先日もお伝えしたようにカニが大活躍、餌付きも早く行うことができました。
そして、3月下旬に「太平洋」水槽に移動です。
係員3名で予備水槽からとりあげ、移動用容器に入れて運びます。
この後、クレーンで1階から7階に移動し、「太平洋」水槽へ!
「太平洋」水槽では、とても落ち着いておりました。
でも、なんかふんずけちゃったー!
オオセ、ごめんね。
しばらくすると先住のオスが近くにやってきました。
ただ、メスのほうがひとまわりくらい大きいです。
魅惑のツーショット!
(右がメス、左がオス)
シノノメサカタザメにこんなに会えるとは!!!
せっかくペアでいますので、オスとメスの違いを探してみてくださいね。
ヒントはお腹です。
「日本海溝」水槽にマトウダイを展示しています。
マトウダイは、体側の黒い斑が矢を射る時などの目標物である「的」に似ていることから「マトダイ」と呼ばれていた説と、顔が馬のようなので「馬頭」ダイとなったという説があるようです。
顔が長いと「馬」となるのでしょうか...。
「瀬戸内海」水槽のウマヅラハギ
しかし、マトウダイの黒い斑はよく見ると、まわりに白っぽい縁取りがあり、ちょっとおしゃれ。
「月の輪」と呼ぶ地方もあるそうですよ。
肉食性で、なかなか餌を食べてくれず、活けイワシなどを入れると、大きな口を開けてバクッと飲み込みます。
この口、閉じている時は折りたたまれているのですが、餌を捕る際にはびょーんと伸びてくるのです。
先日、夕刻、見回りをしていた係員が、口が伸びているシーンを撮影したので、ご覧ください。
この時は餌を食べようとしていたわけではないみたいですが、伸びてますねー。
マトウダイは魚屋さんでしか見たことがなかったので、生きているのを見られて非常にうれしいです(とてもおいしい魚なのですよ)。
みなさまもぜひご覧ください。
最近、「パナマ湾」水槽のアカハナグマのおねえさま方が激しいです。
まずは動画をご覧ください。
(画面の揺れをご了承ください)
のしのしと私の頭を探りに来るトマトおねえさま。
これはいつもどおりです。
さんざん、頭をがしがし掘って、鼻水を垂れ流し去っていくのもいつもどおり。
でも、この後...。
自分の尾をフガフガいいながら、かきむしるのです。
なにそれ?
私の頭になにか問題でも?と言いたくなってしまいます。
そのようすを見たイチゴさん。
いつもは素知らぬふりをしているのに、トマトの横にフゴフゴいいながら寄ってきて、2頭で、フゴフゴ、ゲゲゲの大合唱。
甘噛みなんぞしているのです。(動画に音が入ってないのが残念です。)
これはいったいなに??
おそらく2頭とも発情していると思われます。
アカハナグマの繁殖期は春~夏なので、今年はもうメスたちの準備が整ったかな?
ということで、3月22日にイチゴとリンゴくんを会わせたところ...。
とてもいい感じでした。今年はうまくいくといいなあ。
「モンタレー湾」水槽の上から撮影した写真です。
さて、この中にゴマフアザラシがいるのですが、どこにいるでしょうか???
正解はここ!
この寝ているゴマフアザラシは、去年の今頃に海遊館に来た「シゲノブ」。3歳のオスです。
なぜここ!!??って感じです。
わざわざ階段の上に頭を下にして寝なくてもいいのに・・・
まあ、気持ちよさそうに寝てるのでいいかなっ(笑)
イカナゴは、毎年今頃の季節になると「くぎ煮」にするためにスーパーなどに出回ります。
しかし今年は大阪湾周辺では獲れる量が少なく、普段の3倍ほども高値で売られることがあるようです。
イカナゴの親は12月~1月頃になると播磨灘や大阪湾の淡路島側の海底の砂場で産卵します。
水温が低い年は産卵量が増え、さらに西風が強く吹くと明石海峡を通って播磨灘側で生まれた子どもが大阪湾に流されてきて豊漁になることが知られています。
今年は水温が高いため産卵量が少なく、風による効果も少なかったようです。
3月に入り漁の様子をうかがいに出かけた大阪湾南部の漁港で撮ったのが上の写真です。
大きさが5~6cmほどのイカナゴの新仔(しんこ)と呼ばれるものです。
しかし、獲れた量は非常に少なく出荷するほどもなかったようです。
でも漁師さんは、「あかんわ~」と笑顔でした。
実際には大変なのでしょうが、自然相手の仕事ではくよくよしても仕方がないという潔さを感じました。
下の写真は大きさ15cmほどの成魚で、大きくなると30cmほどになります。
イカナゴの面白い習性として「夏眠(かみん)」があります。
イカナゴは水温の高い夏~秋は砂に潜って動かなくなり、冬になると砂から出て餌を食べそこで繁殖します。
したがって、イカナゴには潮通しがよいきれいな砂場が必要で、近年そうした生息場所が失われてきたことでイカナゴが減少している可能性もあります。
先日、「フォークランド諸島」水槽にイワトビペンギンを3羽追加展示しました。
1羽は中部地方にある動物園、残りの2羽は関東の水族園から繁殖目的にお借りしているペンギンたちです。
将来、海遊館でイワトビペンギンの展示を維持するために必要不可欠な3羽であり、繁殖の柱になってくれることを期待しています。
実は「フォークランド諸島」水槽が完成した約3年前、イワトビペンギンの展示羽数は8羽。
国内でトップクラスになる高齢ペンギンもいたため、当時の水槽にイワトビペンギン本来の激しさや活気はありませんでした。
しかし、現在はなんと14羽!ほぼ倍!!
ようやく、展示スペックに見合う羽数になりました!!!
現在、繁殖前の食欲旺盛な時期。
お食事タイムはものすごい活気で溢れ、餌欲しさにペンギン同士のケンカも頻繁に勃発します。
きっとイワトビペンギンの気性の荒さが伝わるはずです。
くれぐれも水槽の中に手を入れないで下さいね。
先日、離乳訓練に励み、見事魚を食べられるようになったカリフォルニアアシカのレオ。
「モンタレー湾」水槽に戻った時の光景が、少し感動的だったので紹介します!
動画の左からしずく、コア、レオ、スミレの順ですが、なにやら鼻の先を付け合ってますね。
これは、アシカの挨拶といわれている(?)行動だそうです。
見た目はちょっと面白いですが、アシカからすると感動のご対面なのかもしれませんね。
ちなみに、スミレの子どもがコアとレオですが、この親子とはしずくはまったく関係ありません(笑)
3月14日、カリフォルニアアシカのコアが山形の加茂水族館へお婿入りしました。
アクリルガラス越しに、よくお客様と遊ぶ人懐っこい性格のコアでした。
そんな人が大好きなコアの性格を考えて、山形県まで約12時間(車移動)の道のりは、加茂水族館のスタッフ2名と海遊館スタッフ2名の計4名が付き添いました。
移動中のコアは落ち着いており、ずっとおとなしく寝ていました。
そして明け方に無事到着!
すぐにプールへと入り、魚もすぐに食べてくれたので、一同一安心でした。
これから加茂水族館で元気に暮らしてね(^^)/!!
コアを応援してくださった皆様ありがとうございました。
加茂水族館のコアをこれまらもよろしく御願いいたします。
海水運搬船「かいゆう2」の中間検査、リボーン工事(修繕工事)に立ち会ってきました。
尾道にやってきました。
「かいゆう2」は、海遊館の生命線である海水を運ぶ船、とても大切です。自動車と同じで定期的に検査を受けないといけません。
船齢が26年!と高くなってきたので、いろいろな箇所の補修工事も行いました。
なかなか船橋が可愛いらしい渡船で、対岸の「向島」まで渡ります。
ドック(船の建造や修理を行うところ)では、「かいゆう2」が陸に上がっており船体の塗装剥がしが行われていました。
エンジンもすでにバラバラに...、ピストンは何処へ~!
それにしても大人数!これが普通?ところせましと作業員の方が作業中でした。
ピストンは工場でチェックされていました。
船齢の割には状態が良いようです。
そして無事に検査や工事が終わり、海遊館にもどってきました。
「日本海溝」水槽にイガグリガニがやってきました。
名前に「カニ」とついてますが、足は8本、ヤドカリの仲間です。
しかし、棘がいっぱい、触ると痛い!
ある朝、水槽を見ると...。
みながおしりを向けて整列してました(笑)
写真がぼけていてごめんなさい、でも、おもしろかったので。
「ん?呼んだ?」
こちらはコツメカワウソの「イガ」くんでした(^^)
コツメカワウソにはニジマス、ワカサギ、シシャモを与えていますが、おやつとして小さな川のエビやキャットフードを与えています。
キャットフードは、どっと床などに広げてえますが、量がそんなに多くはないので、一瞬で食べ終わってしまいます。
そこで、少しでも時間をかけて食べて欲しいと考えて、こんな容器をつくりました。
その1は、直径5cmの塩ビ管に穴をあけたもの(長さは30cm程度)。
カワウソたちがこの容器を振ったり、ころがしたりしたらキャットフードがころりと出てくるしくみです。
まずは、ツバキとグミのところに入れてみたところ、カンカラところがして、もくろみ通りでしたが、ツバキママが独占して、グミは触らせてもらえません。
たくさんある穴からこぼれた餌を控えめに食べるグミを見て、もうひとつ容器をつくりましょうということになりました。
それがこちら。
直径10cmほどのふたつき容器のふたに穴を開けたというたいへんシンプルなものです。
容器が2つあったら、グミにもどっちかあたるでしょう。
でもでも、よくばりツバキのことです。
2つとも独占してしまうかもしれないなあと思いつつ、渡してみると...。
案の定、ツバキが2つとも独占しました(笑)。
グミも容器に向かおうとする努力?がみられましたが、「ママのおこぼれを食べるほうが楽だしぃー」とか思っている気がしないでもありません。
ツバキの名誉のために申し添えますと、他のコツメカワウソでもだいたい気の強い個体が、新しいおもちゃなどを独占します。
ツバキだけがそうなのではありません。
その2の容器はロックでも試してみました。
ロック、どうよ、どの容器?
なんか面倒くさいかもー(それが目的ですから。)
でも、うめえーー!!(そりゃよかった。)
もっと楽しい容器を作成したいものです。
ワモンアザラシのアラレです。
笑える写真が撮れたので、皆さんにご披露します!
謝っているみたいなアラレさんです。
先日、漁師さんにお会いするため堺市の漁港に行ったところ、まだ漁から戻っていないので港で帰りを待つことにしました。
しばらく辺りを散策していると、漁師さんを待っているのは自分だけではないことに気づきました。
それが写真の鳥たちです。
左から「アオサギ」「カワウ」「コサギ」です。
(3種おそろいのショットが撮れたのはラッキーでした!)
彼らは漁師さんが持ち帰る売り物にならない雑魚をもらうために待っているのです。
やがて漁師さんの船のエンジン音が遠くから聞こえると彼らはそわそわしだしました。
そして船が近づくと待ちきれずアオサギが抜け駆けし、一番のりで船の甲板に降りたち、餌にありついていました。
漁師待ちの者たちには、野良猫も加わります。
船のエンジン音を合図にそこらじゅうから野良猫たちが集まってきます。
海の上で荒々しく働く漁師さんも、待つ者たちを思って雑魚を持ち帰る心優しい方が多いといつも感じます。
先日、「エクアドル熱帯雨林」のカピバラ槽の改良工事についてお知らせしました。
ん?何が変わったの?と思われるかもしれません。
この陸場の奥行きは4mぐらいあるのですが、奥は配管等があり、どうしても平面にすることができず、これまでは3段になっていました。
この写真でいうと、青い線で囲んだ上段、緑の中段、黄色の下段で、下段から先が水場となっていました。
そして、上段左から中段や下段に行くには赤で囲んだスロープで、右からは黒で囲んだトイレに降りるようになっていたのです。
しかし、このスロープが曲者で、なるべく傾斜が急でないように考えてはいたのですが、ぴーたんも年をとってきたので、とてもすべりやすくなってきました。
そこでなんとかできないか、担当で検討し、トイレから上段に行くのはあまりストレスになっていないため、スロープをとりのぞき、代わりに段を増やそう。そして、そこに土や枯れ草などを入れようということになりました。
上から見るとこんなふう。
紫の段が増えました。
また、同時に展示開始時から5年たって、床がつるつるになってきていたので、ざらざらになるよう加工しました。
最初は「ん?」となっていたぴーたんですが、すぐに慣れて、1枚目の写真のように新しい段を使ってくれています。\(^ ^)/
動物たちも(係員も?)年をとってきましたので、適時、暮らしやすいような改良をしていきたいと思います。
春休み限定のワークショップ「ねんどでサメを作ろう!」を開催します♪
カラフルなねんどをこねこねして、自分だけのオリジナル作品を作って頂けます☆
びょ~~んとのびるねんどでサメの形を作っていくのですが、お子様だけでなく大人の方も楽しく制作されています(^^)
目の大きなサメ、リアルさを追求したサメ、おとぼけ顔のサメ・・・、
顔の表情やジンベエザメの背中の模様など、出来上がると作った方の個性が出ていて、並べて見比べてみるのも楽しいんです♪
デザインは、ジンベエザメとホホジロザメの2種類です!
キャンディ瓶付きなので、好きなキャンディを入れてお部屋に飾って下さいね♪
くわしくはコチラ!
お待ちしていま~す☆
先日後紹介した「方々を歩く魚たち」の最後に出てきたホウボウ。
「瀬戸内海」水槽に展示しています。
胸ビレの鰭条(きじょう:ヒレを支える筋のようなもの)のうち、前の3本が指のようになっていて、底を とてとて と歩いています。
ホウボウは指のような鰭条肢(きじょうし)も特徴ですが、やはり目立つのは翼のような胸ビレです。
鮮やかな青い縁取りと水玉がたいへんおしゃれですね。
クジャクのオスが求愛の時に広げる美しい羽を連想します。
でも、鮮やかなのは表(上)側のみで、裏は胸ビレの下にある腹ビレと同じように地味な色合い。
表だけでいいの???
などと思いつつ、ある朝、瀬戸内海水槽の前に座ってぼーっとながめていると、近くにやってきたホウボウとばちりと目が合いました。
すると...。
ちょっと胸ビレを広げた!!
なんだ、なんだ!と写真を撮っていると...。
ずんずんと胸ビレを広げてきました。
そのままカメラをかまえていたら、害はないと思ったのか「やっぱり見せてやらないよーだ」
とヒレを閉じて去ってしまいました。残念・・・。
ところで、ホウボウは浮き袋を使って鳴き声(音)を出すことでも有名です。
水槽内に水中マイクロフォンを設置し、声を録音できたので、お聞きください。
※お使いの環境によっては聞き取りにくいこともあります。
野太い声ですなー(笑)。
夜だとお客様通路で聞こえることもありますよ。耳をすませてみてくださいね。
朝早くクラゲ館を訪れると、クラゲ担当者がウリクラゲの仲間の水槽をお掃除中でした。
普段は水槽の裏側にはバックスクリーンという、黒や青の板を置いているのですが、スクリーンをはずしたほうがアクリルの汚れを見やすいのだとか。
ところで、私、写真撮影はたいへん苦手です。
特にクラゲは難しくて、撮っても撮ってもうつりこみが激しく、こんなふうになってしまうのです。
でも、バックスクリーンがない今ならきれいに撮影できるのではないか!ってなわけで、担当に掃除をやめてもらって、ぱちり。
裏側が見えているのは仕方ないとして、輝いているのはわかりやすいかな?
ちなみに担当が撮影したのはこちら。
虹色に輝いてますよ。
とはいえ、やはり実物を見ていただくのがよろしいかと思います。
ウリクラゲたちは長期飼育が難しいので、お早めにどうぞ!
春は目の前ですが、寒い日はほんとうに寒いですね。
寒い日の波の音はとてもさびしい音のように感じます。
さて、みなさん。大阪湾の魚、食べたことありますか?
どのようなお魚が漁獲されているか知っていますか?
阪南地区の魚屋さんを訪ねました。
その日のラインナップはこちら。
大きなタチウオ、シタビラメの仲間のアカシタ(地方名)、ツチオコゼ。
いけすにはメイタガレイにメバル。
どのお魚もおいしいですが、しっかりと味のあるものを食べたいとリクエスト
したところ、メバルが一番いいというのでメバルを選びました。
手際よくウロコと内臓を取ってもらいました。
お魚の扱いって難しいですが、やってもらえると、魚料理が楽に感じられますね。
メバルは眼がとっても大きな魚。
「瀬戸内海」水槽でも斜め上を向いて比較的じっとしています。
チリメンモンスターでも登場するお魚ですね。
柔らかくてほわっとした口当たりのお魚でした。(表現が乏しいので勉強が必要です...汗)
季節によって獲れるものは違います。
海の様子も変わってきます。
そろそろスナメリたちも大阪湾で目撃され始める頃です♪
3月3日はひな祭り!女の子のお祭りですね。
女の子のお祭りということでラッコのパタにあれを用意しました!!
あれとは。。。?
分かりましたか?
そうです。ひし餅です~
飼育員が一生懸命作りました!なかなかの出来栄えにこの笑顔!
では早速パタに
なんとか受け取ってくれました~
この後すぐに捨てたとか捨ててないとか。。。
ひとまず受け取ってくれたので良しとしましょう!
パタのささやかなひな祭りでした☆
明日は、桃の節句、ひなまつりです。
何かネタはないかなーと館内をうろうろ。
「日本の森」のモモは、まだ固いつぼみでした。
でも、屋上にある鉢植えのハナモモはもうすぐ咲くかな?
花が咲いたら、植木鉢ごと持ち上げて、よいしょっと展示しようと思っていますが、過去に、移動中に花を落としてしまい、「日本の森」に着いた頃には花がひとつも残ってへんがな!という不幸なことを経験しているので、注意して運びたいと思います。
さて、他のネタを探して館内を進むと、「太平洋」水槽のアレらがそうですね。
イトマキエイ、マダラトビエイです。
どこが、ひなまつり?って、ひしもちの形をしていると思いませんか?
ここにはこんな種類も・・・。
「アクアゲート」のヒメツバメウオです。
ヒメツバメウオもひし形だー!
ひし餅の「ひし」は植物の「ヒシ(菱)」からきていて、ヒシは繁殖力が高いこと、また、ひしの実はたいへん薬効が高いことから縁起物として用いられたという説があります。
ところによって、三角形の餅である地方もあるのだとか。
あと、なんかひなまつりネタない?と魚類のみんなに聞いたら、予備水槽で恐縮ですが、これはどうでしょうか?との声。
シロザケです。
シロザケ~白酒...。
食べるものに走ってしまう魚類チームでした。
"環境エンリッチメント"という言葉を聞いたことありますか?
飼育動物たちに精神的・身体的に刺激を与えることを目的として、飼育環境のなかにいろんな仕掛けをする、というものです。
イルカたちにも普段からバスケットボールを入れてみたり、ホースでおもちゃを作ってみたりとさまざまにトライはしているものの、どうしてもいつもと代わり映えのしないもので、すぐに飽きてしまいます。
そこで今回はちょっといつもと違うものを作ってみました!じゃーん!!
なんじゃこら?
設置すると
変なもんには近寄らない。
といわんばかりのチラ見。
でもしばらくすると・・・
どうです、この楽しそうな感じ!?
ずーっとかわるがわる遊んでいるんです。
この様子はおもちゃがセットされていて、イルカたちが遊びたいテンションであれば、みなさんにもご覧いただけます♪
イトマキヒトデは、大阪湾で普通に見られるヒトデです。
写真のイトマキヒトデは海遊館前の岸壁で採集した個体ですが、場所によっては体表があざやかな青色で赤いまだら模様もはっきりとした個体がいます。
なぜか海遊館前の岸壁ではくすんだ色のものが多いようです。
イトマキヒトデはカニなどの甲殻類や貝類、海藻も食べますが、動物の死がいも食べます。
口のサイズよりもかなり大きなものまで食べますが、その方法は口から胃を反転させて体外に出し、エサをつつみ込んで消化吸収を行います。
2枚目のイトマキヒトデの写真を見ると、体から白いニョロニョロしたものをたくさん出しているのがわかります。
これは皮鰓(ひさい)と呼ばれる呼吸を行うための器官です。
体表のかたい骨各(石灰質の小さな板がつながっています)の間から内部の膜が飛び出してできたもので、膜内の水圧を変化させて伸ばしたりひっこめることができるようです。
夜の海遊館の「瀬戸内海」水槽での1枚。
普段は蛸壺の中にいるマダコがめずらしくアクリルガラスに張り付いていました。
生きているタコの吸盤をしっかり見たことがなかったので思わずパシャリ。。。
ところでみなさん、タコの性別は吸盤の大きさや並びで分かることを知っていますか?
実は吸盤の大きさがバラバラなのがオスで、ほぼ同じ大きさで並んでいるのがメスです。
なのでこの写真のマダコはメスですね!
マダコを含め、タコにはさらにおもしろいことが知られています。
まず、1本の足に吸盤が約200個付いています。タコの足は全部で8本なので、合計で約1600個もの吸盤を持っていることになります。
さらに吸盤は脱皮します。これは、いつもきれいに保って、張り付く能力を落とさないためです。
そして、体を動かすために必要な運動中枢をタコは各足の付け根に持っています。
なのであそこまで自由自在に足を動かしたり、足が切られても足だけ動くのです。
また、タコの墨には天敵を麻痺させる成分が入っています。だからタコ墨料理は見かけませんよね。
それに加え、ビンの中に入っている餌を自分で考え、蓋を開けて食べることが出来るほど、頭のいい動物です。
無脊椎動物(脊椎を持たない動物)では1番頭が良いと言われています。
見た目も宇宙人みたいでおもしろいですが、能力もおもしろいタコに目が離せません!
次はオスの吸盤を写真に収めようともくろむ飼育員でした(笑)
マダコがアクリルガラスに張り付くように、照明が変わる夜の海遊館では昼とはまた違った生き物の動きが見ることができます。
是非17時以降の夜の海遊館にもお越しください。
いつもガラスにぺとりとくっついているサカサクラゲ。
これを見ると、私たち飼育係が潜水作業の時使う吸盤、通称「タコ」を思い浮かべます。
今「タコ」が手元にないので、別の吸盤を見てみましょう。
吸盤はガラスからはずす時には、ぽちっと突起をつまむわけですが、サカサクラゲはどうするのでしょうか?
さすがに突起はついてませんから、自分で「そいやっ」と傘を動かして、密着面に海水を入れるのでしょうかね??
あまり泳ぐことはないのですが、担当が言うには、移動することがあるそうです。
そして、ある場所にくっつこうとしたら、そこには他の個体の口腕があり、くっつきそこねて、ぽろりとなることもあるそうです。
クラゲに目はありますが、明暗を感じる感覚器のようなものですから、そこまではわからず、「あんた、後ろにおったんかいな!」といったところでしょうか?
さてさて、今日、水槽をのぞくと、1個体が後ろのガラスにくっついていたため、傘の裏側(内側?)を見ることができました。
口腕がきれいな放射状になっていますね。
裏側を見るのも楽しいです。
今日は海遊館で暮らしているペンギンたちの餌料をご紹介します。
海遊館では主にオスのカラフトシシャモを与えています。
シシャモは大好きでモリモリ食べます。
そのほか、アジやホッケなんかも与えていますが、あまり好きではありません。
特にアジは飲み込みにくいのか、全く食べないペンギンもいます。
栄養面の強化をいうことで、同時にサプリメントを投与していますが・・・
やはり、複数の魚を与えることも重要です。
そこで安定して入手ができそうな、新しい餌料を確保しました!
それがこちら!
なんでしょうか?
正解は・・・イカナゴです!
あとはペンギンが食べるかどうかが重要。
与えてみると・・・
警戒することもなく、モリモリ食べます!
ホッケ程ある大きなイカナゴもすすり餅のごとく、凄いスピードで胃の中に吸い込まれていきました。
しかしその影響を受け、想定外の事態が発生!
あれほど大好きだったシシャモを嫌がるペンギンもでる始末・・・
複数の魚をバランスよく与えるのは、給餌方法の工夫等の検討をする必要があるようです。
やっぱり飼育管理は難しいな~。
タイトルゆるいですね(笑)
でも、内容もすごくゆるいんです!
寝ぼけ中かはわかりませんが、カリフォルニアアシカとゴマフアザラシが暮らしている「モンタレー湾」水槽の朝の掃除していたところ、寝起きのアシカを発見!!
レオと一緒に別の場所で離乳訓練を頑張っていた"しずく"です。
無事訓練が終わったため、「モンタレー湾」水槽に戻ってきました!!(レオも「モンタレー湾」水槽に戻ってます!)
おっ!こちらに気づいた!!
反応が悪いので、少し接近を試みました!!
さらに接近!!!
さすがに気になったようです(笑)
眼の上にある一本の長い毛が可愛らしいですね。
普段は毛が濡れているため真っ黒に見えますが、陸で寝ている間に毛が乾燥してふわふわしてます。朝だからかなんだか眠そうに見えますね(笑)
最近では、大人のアシカと一緒にお食事タイムにも短い時間ですが皆様の前に出て、トレーニングに励んでいます。
今しか見られない小さなアシカの頑張る姿を見に来てください!
「アクアゲート」にいるサクラダイ。
ハナダイの仲間で、オスとメスでは模様が異なります。
▼こちらはオス。
名前由来である「サクラ」は、オスの体側にある白い模様が桜の花びらのような形をしているからだとか。
▼こちらはメス。
メスには桜の花びらはありませんが、背びれの真ん中に黒い斑があるのが特徴です。
そして、サクラダイは生まれた時はすべてメスで、成長するとその中の何尾かはオスに変わる「雌性先熟」という生態があります。
以前にご紹介した「太平洋」水槽のクエも雌性先熟の仲間。
また、皆さんがよくご存知のクマノミや、「瀬戸内海」水槽のクロダイは、オスからメスに変わる雄性先熟、というように魚は性転換する種が多くみられます。
ところで、「アクアゲート」のサクラダイをよく見てみると、背びれに黒い斑があるのに、体側に白い花びらがあるものがいます!!
サクラダイは野生下では多くのメスと少数のオスで群れをつくっており、産卵期は8~11月であること、そして産卵期が終わった時期には、オスになりかけたメスという中間型の個体が出現することが東海大学の調査でわかっています。
これらの個体は解剖すると、卵巣は縮小し、精巣が発達しかけているのだとか。
かれらはこの後、りっぱなオスになることができるのでしょうか?
みなさまもアクアゲートで白い花びらをもつサクラダイを探してみてください。
これぞお花見!
夕方、19時前の「エクアドル熱帯雨林」水槽、一番左側のコーナーです。
ん?だーれもいない!
こちらは朝、9時ごろの同じ場所。
グリーンイグアナがちゃんといますね。
グリーンイグアナはたいへん規則正しい生活を送っています。
展示槽内のライトが8時半につくのですが、それまではここには降りてきません。
9時ごろになると降りてきて、今の時期だと、16時頃には上のお客様の見えないスペースに帰っていくのです。
ここが落ち着くのでしょうか?
その頃の隣の隣では...。
ぴーたん、ぐっすりお休み中でした。
みんな、よい夢を!
閉館作業のため館内を巡回していると必ず決まって見かけることがあります。
それは何かというと・・・、
そう、日本の森で暮らすコツメカワウソたちがこちらに気付いて整列しています。
これは、海遊館が閉館するときにカワウソたちを寝室にいれるので、それを係員が来るのを待っているんです。
ただし、あまり遅い時間にカワウソたちのところに行くと、すでに爆睡状態のときもあったりします。
並んでこちらを見ている姿はとても愛くるしいですね。
本日より2月21日(日)まで、「エクアドル熱帯雨林」水槽のカピバラコーナーを改良工事中です。
3日間、カピバラをご覧になることができませんので、ご了承ください(水中部分は、ご覧いただけます)
ところで、マンガ家のとり・みきさんが「街角のオジギビト」という本にいろいろなオジギビトを集めておられます。
その本によると、「オジギビト」とは、工事現場などで通行される方に注意を促したり、「ご迷惑をおかけします」とあやまっている人のことで、みなさんもあちこちで見られるかと思います。
以前、「日本の森」の工事の際はカワウソやサンショウウオにオジギビト(人ではないですが...)のモデルになってもらいました。
カワウソの尾が犬みたいなのは気にしないでください。
今回はもちろんカピバラなので、デザイナーさんにに「かわいくして!」とお願いして、今回は3頭が工事用ヘルメットをかぶって登場!
なかなか可愛いのですが、1頭寝てますよ、困ったもんだ(笑)。
みなさま、ご迷惑をおかけしますが、海遊館のオジギビトもご覧くださいね(^^)
「エクアドル熱帯雨林」水槽の中央では、淡水エイたちを展示しています。
ナイトツアーなどでお客様に紹介すると、多くの方が「川にもエイがいるの?」とびっくりされます。
日本では、時々、「川にアカエイなどが上がってきた」という話がニュースになりますが、これは海に暮らしているエイがなんらかの理由で移動してきたもの。
しかし、アマゾン川や東南アジアの大きな川には一生を川で暮らすエイがいるのです。
さて、こちらのエイはポタモトリゴン科の一種で、黒い地に白い水玉もようが映えます。
エイを観察していると、底から急に上昇して、ガラスにペタリとくっついたのですが...。
▼下の写真にご注目!
えーーーっ!!
あなたのお腹は背中と同じ模様なの??
「太平洋」水槽にいるマダラエイ(手前)とマダラトビエイ(奥)をご覧ください。
マダラエイは縁にちょっと色がありますが、大部分は白いです。
マダラトビエイも真っ白。
海に暮らすエイは、背中に色があり、腹部が白いほうが敵から見えにくくなる利点があるため、このような色合いになっているのでは?と思います。
ちなみに海に暮らしているけれど、カラスエイのお腹は真っ黒でした。
カラスエイは写真のように仰向けになって餌を食べることがあるので、リバーシブルなのかしら??うーむ。
ポタモトリゴンは濁った川にいるため、お腹は黒一色だろうと私は想像していました。
それなのに、お腹も背中と同じ水玉模様とは、意外や意外!
どうしてなのかは、これからじっくり考えてみますね。
ってなわけで、これからはエイのお腹に注目です。
最近よく、扉の前で飼育係員を待つパタ。
衝撃的な写真が撮れました!
目と鼻??
ちょっと体が出てきた!?
パタが一瞬どこにいるのか分からない・・・
頭が白いため後ろの氷の山と同化してしまったようです。
昨年末に膀胱結石除去手術を行ったコツメカワウソ(愛称:ミミ)さん。
こんなふうに縫っていた傷口も癒えたため、1月半ばに抜糸(針)をして、相棒のハチと再会。
再会前に、ミミが「カカカカカ」という怪しい音を発していて、
「ねえ、アレなんの音?」と担当に聞くと、なんと...歯軋りの音でした。
ハチに会えないイライラは頂点に達していたようです。
そんなわけで、再会した2頭は狂喜乱舞でした。
それから約1カ月、ミミはきちんと排尿し、お腹の傷もきれいになりました。
ミミのことが大好きなキュレーターが待つ"ニフレル"に戻ることになりました。
もちろんハチも一緒です。
交代でツバキとグミが海遊館に帰ってきました。
お疲れ様。
ツバキさん。なんか、いろいろやらかしたらしいね?
「知らないわよー。」
グミはニフレル、どうだった?
「なんか上にたくさんいたよー(鳥たちのことらしい)」
それぞれ楽しんだのかな?
当館では元いた部屋に帰り、何もなかったような顔をする2頭でした。
私はよく、海岸の様子を観察に出かけます。
日によって違う海の様子を知りたいですし、きれいな貝殻を拾えたり、貴重な資料を探すことができるからです。
大阪湾の海岸を散策しました。冬とは思えない暖かい日で、日差しもとても気持ちよく、歩くのには最適でした。
ちょっと前にかなり風が強く吹いたときに打ちあがったのか、海岸のところどころに大量にゴミが落ちていました。
ほとんどがプラスチック製の人工物です。
驚いたことに鳥の死骸もたくさん落ちていました。
1㎞ほどしか歩いていないのに5~6体も落ちていました。これが普通なのか、異常なのかわかりません。
それを知るための散策でもあります。
その中で衝撃的な1羽の死骸...
お気づきでしょうか。
くちばし。
釣り糸がグルグル巻きです。
私自身、釣り糸が生き物に絡まって死ぬなんて・・・、そんなにないことやろ、なんて軽い考えを持っていましたが、それは遠い世界のことではなく、近くでも起こっていることなのだということを実感し衝撃を受けました。
スナメリの調査をしながら、いろいろと調べていると、プラスチック片を食べてしまったイルカの話や廃棄された魚網に絡まったクジラの話など、私たちが捨ててしまったものが生き物の命を脅かしている話を頻繁に目に、耳にします。
大阪湾の魅力を伝えながら、大阪湾の現実も皆さんにお知らせしたいと思っています。
海遊館前の天保山岸壁から大阪港を眺めると、その巨大生物を目にすることができます。
と言ってもそれは、コンテナ埠頭にそそり立つ巨大なクレーン群です。
見る角度によって巨大なキリンに見えませんか?
「大阪湾で出会った生き物たち」に登場させるのはどうかと思いましたが、夕日の沈む時に見たそれは、なんだかアフリカの草原を旅するキリンの群れのように感じたのです。
みなさんもそう想いませんか?
ここ天保山岸壁は、美しい夕日が見られるスポットとして隠れた名所となっており、多数のファンの憩いの場でもあります。
夕暮れどきの一瞬は、海と巨大なキリンたちとそれを見る人々のシルエットが一体となる出会いの瞬間でもあります。
少し前の話ですが、目の手術のためバックヤードに移動していた、ワモンアザラシの「ユキ」をバックヤードの別の部屋にお引越しすることになりました。
【手術を行ったときのブログはこちら】
「ユキ」は手術後の経過を見る為、しばらく水に入る事が出来なかったのですが、獣医さんの診察で経過が良好だったので、プールつきの新しいバックヤードに引越しすることになったのです。
それではさっそく引越しです。
まずは移動用のカゴに入ってもらいます。
それではカゴごと台車に乗ってお引越し開始です!
移動中、どこに連れて行かれるのか心配そうな雰囲気がカゴの隙間から伝わってきました。
無事に到着!お引越し完了です!
このバックヤード、ワモンアザラシ専用に作たものですが、今まで一度もアザラシが入る機会が無く、ユキが始めての入居者です。
はたしてここが気に入って落ち着いてくれるのでしょうか?
結局その日は飼育係員が泊り込みで観察をすることに。
明るい時間帯は、壁に鼻を押し付けたり、陸に上がってみたり、
水槽に潜ってみたりと落ち着かず、やや緊張している様子でした。
人が近くにいると余計に緊張してしまうかも?と思い、一旦部屋を出て様子を見ることに。
しばらくして夜中に様子を見に行くと・・・
なんと!そこにはすっかり落ち着いて、水槽の底に座ってくつろぐユキの姿が☆
これなら安心ですね♪
この調子なら北極圏水槽に戻れる日も近そうです(^^)
北極圏の魚たちを朝から撮影!
▼これはサドルドイールパウト。ゲンゲの仲間です。
イールは「うなぎ」、パウトは「大きい頭をもつ魚」という意なので、「うなぎのような、頭の大きな魚」ってことでしょうか。
当館のイールパウトは全長が20cmほどですが、大きくなると40cmくらいになるのだとか。
2年前、北極の海からやってきた時は10cmくらいだったので、ちょっと成長したかな?
体側にしわがたくさんありますが、年をとってるわけではありません。
鱗が少ないため、体を曲げたら、しわが目立つのです。
ウナギなどとはまた違った手触りなんだそうです。
しかし、「ふふんっ♪」という顔が不敵ですね!
▼こちらはショートホーンスカルピン、カジカの仲間です。
日本でも東北より北の海に、カジカの仲間が暮らしていますが、食用とされ、たいへんおいしいらしいです。
写真中央の個体と左の個体では、角度が異なるためか、左のは海獣「ピグモン」に似ているような?
いずれにしても愛嬌のある顔をしています。
北極圏コーナーでは、ワモンアザラシがぱっと目に入るため、そちらに気をとられがちではありますが、魚たちの顔にもぜひ注目願います!!
夜、遅番作業の館内循環をしているとワモンアザラシが泳いでいました。
アラレです。
変な顔に見えますが、アザラシは泳ぐときに耳の穴を塞ぐために、首を引っ込めるので、このような顔になるのです。
ちなみに首の後ろにあるくぼみが、耳があるところですね。
アラレは日中陸場にいることが多いのですが、夜になるとよく泳いでます。
ちょうど上に光が見えたので、アザラシと位置が被る様に移動してみると・・・
神々しい!!!
祈れば良いことあるかもしれないですね(願いが届くかはわかりません)!
2月11日、13~14日には、生き物たちに"バレンタイン"のプレゼントを行います。
ラッコにはハート型の氷、コツメカワウソ、アカハナグマ、カピバラにはハート型の餌をプレゼントするのです♪
ハートの餌は飼育係員の手作りです。アカハナグマには、リンゴをハートの型ぬきでくりぬいて作っています。
そして、コツメカワウソのハートの作り方はこちらです。
カピバラは以前、カボチャでハートをつくっていましたが、硬いカボチャを細工するのは難しい!
それなのにこのハートのカボチャはカピバラに人気がないという悲しい事実...。
なので、キャベツ1枚をはさみで切ってハート型にしたり、リンゴをハートの型でぬくという方法に変更しました。
ハートに見えるかな???
コツメカワウソやアカハナグマは一瞬で終わってしまいますが、係員の愛をごらんくださいね(^^)
ドンゴロス(麻)袋に入って寝るコツメカワウソたち。
この50×70cmくらいの袋の中に多い時では8頭が入って寝るのを見たことがありますが、さてさて、中はどうなっているのか興味ありませんか?
ってなわけで、寝静まったコウメとクリのお部屋に入りまーす。
床にはもっこりしたドンゴロス。
はーい、ちょっとめくりますよー。
ちょっとぼけてますが、コウメが「なによー?」とこっちを見ました。
「ねえねえ、なんか来たわよ、あなたー」とコウメがクリに告げたようですが、クリは眠すぎてそれどころではないもよう(白目や...)。
しばらくするとコウメも寝ようとしましたが、今度はクリが目覚めて、コウメにチュッ!
そして、2頭とも眠いのには勝てず、お邪魔虫がいるにも関わらず寝てしまいましたとさ。
このようにコツメカワウソは袋の外側や内側で体をふき、乾いたら、ぎゅーっとくっついて寝ているのです。
カワウソ好きな人ならば、この中に入って寝たいー!と思うかもしれませんが、そんなことしたら間違いなく咬まれます。
この2頭は小さい頃から私が人工保育したので許してくれたようです。
ありがとう!
クリが出てきて、「いったいなんだったのさ?」とこっちを見ました、ごめんよー。
バックヤードだと今の時期なら16時頃にドンゴロスを入れるのですが、次の朝までに2~3回はもぞもぞ袋から出てきて、水を飲んだり、排泄します。
以前、夜間に観察をしていたら、あちらこちらで排泄をする「ぷぅー」(おなら)、「じゃーっ」(排尿)、「ぶりぶり」(排便)という音が聞こえてきて、
笑いをかみころしたのを思い出しました。
では、おやすみなさい。
このユニークな顔をした魚は「イヌノシタ」です。
大阪湾の底曳き網でとれたものです。
動物の舌にそっくりで、同じ大阪湾でとれるアカシタビラメやクロウシノシタなどと合わせて舌平目(したびらめ)と総称されます。
イヌノシタの眼が並んでいるのがよくわかります。そしてこの写真は、背中と言いたいところですが、「体の左側」を写しています。
舌平目の仲間は、小さい頃に右側にあった眼が口の上の隙間を通って左側に移動するという離れ業を行います。
そして、「体の左側」を上に、「体の右側」を下にして、海底に横たわるようになるのです。
おもしろい事に、口は、海底と接する「体の右側」の下方に向けて開くようになっており、砂に潜ったゴカイなどを吸い込むように食べます。
写真のイヌノシタの上部に少し写っている穴のようにみえるのがその口です。
彼らの祖先は普通の魚のように眼が両側にあり、水中を泳いでいたと考えられています。
なぜ、水底に横たわるようになったのでしょうか?
確かに底には身を隠し易く、餌も豊富そうです。
このようなユニークな顔に進化するだけのメリットはあるのでしょうね。
何やら、ぼやきが聞こえてきます。
ろ過槽 :「最近、腹の調子が悪うてな」
担当者 :「いったいどうしたんや」
ろ過槽 :「なかなか水がきれいになれへんのや・・・」
※ろ過槽は、水槽の水を綺麗にして、水質を保つ装置です。人間でも腸内細菌が大切なように、ろ過槽にも細菌が棲んでいて、いろいろな物質を分解してくれます。しかし、水質、水温の変化や砂の洗浄具合などで、調子が悪くなったりすることがあります。
担当者 :「これ飲んでみたらどうや」
ろ過槽 :「なんやこれ、漢方薬か?」
担当者 :「まぁ、そんなモンや、活性炭ゆうてな、天然原料でできてんねん、飲んでみ、よう効くで」
ろ過槽 :「そらありがたい、試してみまっさ」
ここで、活性炭についてお話をしましょう。
原料はヤシノミの殻です。これを特別な処理をして炭状にしたものが活性炭です。
表面には目に見えない細かい孔が開いており、ここで汚れを取ることができます。
▲活性炭は洗浄してから使います
▲袋詰して
▲ろ過槽へ投入
徐々にではありますが、効果がでています。ろ過槽の体調も元に戻ってくれることでしょう。
「南極大陸」水槽で暮らすオウサマペンギンは生後125日を越えました。
現在の体重は約11㎏、もう親鳥と同じ大きさです。
嘴もずいぶん長くなりましたねー。
オウサマペンギンの子育ては約8-12ヶ月。
とは言うものの、実は今から骨格が大きく成長することはなりません。
今からは大人の羽に抜け替わる準備として、皮下脂肪をたっぷり蓄える時期に入ります。
これまでに、当館での生育した雛のデータと比較すると・・・
今回の雛は14-15㎏まで太った後、羽が抜け変わると思われます。
また、前回の海遊館日記で報告したお尻の羽とは別の部分に、もう一箇所大人の羽が生えてきました。
それは翼(フリッパー)の先端
このようにお尻、翼(フリッパー)の順に少しづつ抜け替わるんですね。
さて次はどこの部分が抜け替わるんでしょうか?
今日は節分ですね。
太平洋水槽では1月末から今日まで、「オニさんダイバー」が登場していました。
さて、休み時間にバックヤードを歩いていると、これは!!
オニさんのパンツ発見です。
さすがにトラの毛皮ではできていませんが、トラ模様です。
オニさんはどうやらシャワー中のようですね。
豆まきでは「鬼は外 福は内」と追い払われる鬼ですが、
海遊館のオニさんは、アクリルパネルや底砂をお掃除してくれる働き者です。
また、来年もよろしくね、オニさん(^-^)ノ゙♪
海遊館のカマイルカたち、日々トレーニングに励んでおります。
今は「ランディング」といって、健康診断や体重測定を行えるようにと陸上部分に上がるトレーニングに励んでいるところです。
今回はその時の、あるエピソードをイラストでご紹介。
頭の細長い、ミュー。
いつもは手を向けて「上がっておいで」と呼びます。
いつと違うことをしてみようと思い、遠くから「ほっぺにキス」の合図を出してみました。
すると
勢いよく上がってきたミューのあごの先端は、私の耳に見事に刺さりました。
勢いよく上がってきたのはとってもいいことですが、少し痛かったので、今後は様子をみて
トライすることにします。。。
海遊館前の岸壁には数種類のイソギンチャクの仲間が見られます。
ある時、とれたイソギンチャクを水槽に移して写真を撮っていると、
そのイソギンチャクの触手(しょくしゅ)の間から、他とは明らかに違う、太く長い触手が伸びてきました。
▼触手を出し始めた様子
▼触手が伸びたところ
この触手はキャッチ触手と呼ばれ、特定のグループのみが持ちます。
普通の触手には毒を含んだ刺胞という武器がたくさんついていて、餌となる生き物を麻痺させたり、敵を撃退します。
ところがこのキャッチ触手の刺胞は、自分と同じ仲間に対しての攻撃に使われるそうです。
ただし自分の体が分裂して生まれたクローンに対しては攻撃しないとか。
イソギンチャクは仲間同士でもなわばり争いを繰り広げているのですね。
ちなみに、なぜ水槽に移しただけでキャッチ触手を伸ばしたのかは不明です。
イッカククモガニはクモガニ科のカニで、眼と眼の間に1本のトゲがあることからこの名前が付けられました。
もともと日本には分布していなかったカニで、アメリカの太平洋沿岸やコロンビア沿岸が原産地です。
1970年代に東京湾や伊勢湾・大阪湾などで発見され始めました。
イッカククモガニは海遊館前の岸壁では夏の一時期を除いてほぼ1年中見られます。水底にヘドロがたまっているようなところでも平気でくらせる水の汚れに強いカニですが、夏場の水質悪化には耐えられないようです。
体全体に藻やゴミなどをつけていることが多いので、動きだすまでゴミのかたまりにしか見えないこともあります。
おもしろい動きをたくさん持っているカリフォルニアアシカのミッチ。
カメラを地面に置いて撮影してみました。
前あしの小刻みさがまた、おもしろい。
大阪湾で海苔が作られていることをご存知の方は、それほど多くないのではないでしょうか。
そもそも、私は海苔というものが海藻の一種で、冬の時期にしか採れないということを最近まで知りませんでした。
実際のところ、大阪湾で海苔を育てているのは、阪南地区にある3軒の漁師さんたちです。
スナメリの聞き取り調査で立ち寄った際に、海苔網の近くまで連れて行って頂きました。
海面のところどころにブイが浮いていますね。
港から500mほど沖合いに出たところです。海の上は気持ちいいです!
おいしい海苔を育てるためにはメンテナンスは欠かせません。
今年はなかなか気温が下がらなかった影響で水温も下がらず、海苔があまり育ってくれていないそうです。
ようやく冬らしい気候になってきたので、海水温も下がるはず!
おにぎりを握ったら大阪湾で育った海苔を巻きたいなぁ。
1月12日をもちまして、海遊館開業25周年を記念した「シャークゲート」を終了しました。
サメに囲まれ、サメの海を体感できるトンネル型水槽として、昨年3月21日からスタ―トし、「小さいお子さんが怖がって、通れない」「うわっ、サメかっこえ~」など、様々な感想をいただきました。これからも、海の生き物と環境を体験していただけるよう、トンネル型水槽の特徴を活かした展示に挑戦したいと思っています。
さて、1月13日、14日の両日は休館日で、「シャークゲート」から元の「アクアゲート」に戻す作業を行いました。
▼初日にサメたちを移動して、空っぽの「アクアゲート」水槽。
▼普段は、水面を波立たせている扇風機が止まっているので、バックヤードの様子がよく見えます。
その頃、予備水槽では飼育係員が集まって、何やら作業中です。
しばらくして見に行くと、鮮やかな魚たちが泳いでいました。
▲アカネハナゴイ
▲イトヒキテンジクダイ
▲サクラダイ
▲スミレナガハナダイ
さあ!「魚のとおりぬけ・アクアゲート」を通って、環太平洋の海の旅へ!
本種はフグ目カワハギ科に含まれ、日本沿岸の温帯域に普通に見られます。
特に岩礁の藻場や内湾のアマモ場でよく見かけます。
最大でも 8cmほどの小型種です。
大阪湾でも普通に見られますが、海遊館前のコンクリート護岸で見つかる個体はいつも4cmぐらいまでの小さな個体です。
同じ大阪湾でもアマモ場で見た個体は体色がアマモの色そっくりの緑色でした。
どうやらまわりの環境によって体色が変わるようです。
クリクリ動く眼やおちょぼ口が非常に可愛いい人気者ですが、水槽で飼育する場合には注意が必要です。
他の同居人?の餌をつついて横取りしてしまうやんちゃぶりで飼育係泣かせの一面があるのです。
そういえばアミメハギの学名Rudarius ercodes にあるRudariusには「野蛮な性質」という意味があるそうです。
現在、「太平洋」水槽の底に、高感度の水中カメラをテスト設置していて、その映像を映すモニターが計3ヶ所にあります。
①海遊館の8階にある飼育係員のスタッフルーム
②海遊館の8階スタッフルームの近くのトイレ前
③海遊館の1階にある飼育係員室
▼こちらは8階のスタッフルームの様子です。
①と③の設置場所は理解できるとして、なぜ②がトイレの前にあるかというと、近くにコンセントがあり設置スペースがあったから・・・。また、バックヤードツアーの時に、お客様に紹介できたらなぁと思っています。
モニターには、必ずと言ってよいほど、ハタの仲間が映っています。
▲このぽってりしたお腹。
これはカスリハタだな!?
この口は・・・。誰かなぁ
体の一部がチラリと映っているのです。まるで部分当てクイズのようですね。
ハタの種類が入れ替わるのはなぜでしょう。映るのが好きなのでしょうか?
実物を観察するのが一番ですが、モニターの前を通るたびに魚たちの様子を見られるのは便利です!
皆さんは、毎日が平凡すぎるとちょっとした '刺激' がほしくなりますよね?
人以外の生き物も同じで、'刺激' がなさ過ぎると何も考えず、心も体もなまってしまいます。
特に水族館の水槽の中は、本来棲んでいる環境に比べると変化が多くありません。
自然の環境では雨や風などの天気、他の生き物たちなど日々必ずといっていいほど変化があります。
そこで、私たち飼育員は「生き物にいつもと違った '刺激' を与える工夫」が必要です。
ということで、今回はダイヤ(アザラシ)を対象にこんなことをやってみました。
おもちゃを作ってみたのですが、思ったよりも遊んでくれなかったです・・・。ただ、少し「なんだろう?」と考えてくれたようです。
ちなみに、この動画を取っている最中に、レオとしずく(共にアシカ)の鳴き声が聞こえたので振り向いてみたら、後ろでじーっとダイヤの様子を眺めていました(手前がレオ、奥がしずくです)。
混ざりたいのでしょうか?それとも、気になるのでしょうか?
さらにその後ろを見てみると・・・・
飼育係員2人が柵越しに、遊んでいる様子を眺めていました。
まるで捕まった囚人のようです(笑)きっと、遊んでくれるのかどうかが気になったのでしょうね。
この遊びは、ダイヤ(アザラシ)だけではなく、その周りにいるレオやしずく、さらには柵越しの飼育員2人に良い刺激を与えることができたのではないでしょうか!
まだまだこれからも、生き物が活き活きと暮らせるような工夫していきたいと思います!
海遊館に新しいイワトビペンギンが搬入されました。
イワトビペンギンは国内での飼育羽数が減少傾向にあるため、繁殖による個体数の増加が重要です。日本の動物園、水族館が協力し合い、安定した繁殖に取り組み、「種の保存」に努めています。
今回、搬入したイワトビペンギンは4才(オス)です。
暑さに弱いイワトビペンギンの輸送です。冬なのに、車内は冷房ON!
さらに状況に合わせて、窓を全開!
車内を8-10℃でキープし、約4時間の輸送を経て、海遊館に到着しました。
予備水槽で検疫検査を行った後、「フォークランド諸島」水槽に移動する計画です。
元気に仲間入りしてね!
1月13日、14日の両日は休館日でした。
この日を利用して、「南極大陸」水槽の配水管の手入れを行いました。
というのもここ数ヶ月、配水管が詰り気味で清掃するときに不具合が生じていたのです。
▼こちらが排水口。
排水口の奥に置いた赤色の装置で詰まりを除去します。
オウサマペンギンたちが見守る中、バネのようなものを配水管に入れていきます。
15mくらい入れてから引き抜くと、先にはペンギンの羽が...
どうやら、換羽の時の羽が詰まっていたようです。
その後、水を流してして確認します。
詰まりは無事に解消されました。よかったです!
1月13日、14日の両日は休館日でした。
休館日には普段できない作業を行います。
まず、「日本の森」の植栽メンテナンス。
夏場は早朝に行っていましたが、冬は新しい樹を植えたり、肥料を与えたりするので、1日かけて実施しました。
職人さんは高所作業ですが、ひょいひょい高いところに登られるので、すごいです!
ふと見ると、梅がもう咲いている!!
こちらはヤブツバキ。
雑草に覆われていたので、咲いているのに気づいていませんでした。
こちらはモモの木。
昨年の4月に「花見~!」でも書いていたように、老齢なので支えをつけてもらっています。
木の肌を見ると、穴もあいていて、「もうだめですか?」と職人さんに聞いた私の顔が悲愴だったからでしょうか?
「まだ、先のほうは生きてるよ、大丈夫」と言っていただきました。
さて、同じ頃、植栽コーナーの下にあるカワウソ水槽では?
カワウソは前日にバックヤードに移動し、水を抜いて大掃除です。
2年ぶりの大掃除だったので、水槽が明るくなりました。
水をぬいたところにカワウソを放したらどうなるのかしら?とちょっと思ったりしました。
これはこれでおもしろいかもねー(笑)。
植栽メンテナンスは13日に、カワウソ水槽大掃除は14日に終了、無事カワウソたちもお部屋に戻りました。
みなさん、おつかれさまでしたー。
「ニッ」
という合図で
「ニッ」
と笑ったような顔をする練習中です。
実はニフレルにミッチとそっくりな笑い方をする係員(キュレーター)がいるんです。
見つけたら、「ミッチ」と声をかけてみてね(笑)
カリフォルニアアシカのミッチ、恥ずかしがるポーズしながらの上目遣い。
ちょっと下がったところから
ミッチはおもしろい動きをよく見せてくれるんです♪
バックヤードで暮らすカリフォルニアアシカのミッチ。
おもしろいやつなんです。
せっかくなのでという事でご紹介!
今回はミッチの声。
2種類の声を器用に使いわけます♪
2つ目の声は爆音かも・・・
カワウソのミミは膀胱に結石が詰まっていたので、年末に結石を取り除く手術をしました。
結石はこんな感じでした。
傷口はしっかり獣医さんに止めてもらいましたが、
やっぱり痛そう・・・(>_<)
手術後から傷口がある程度閉じるまでは、相方のハチと離れてゲージで過ごさなくてはいけません。
離れたハチとミミがよく鳴き交わしているのを見ると2頭ともやはり寂しいようです。
↓ハチはミミを探しています。
一方、お昼の餌を食べた後のミミはというと・・・
両手をほうり上げて、スヤ~~~♪
気持ち良さそうにお昼寝しています。
元気になった証拠ですね!!
そしてそして!
見てくださいこの二重アゴ!!!
むっちりぽよぽよのミミも可愛いですが、ご覧のとおり、お肉が付いてきたため、
最近は少し餌を減らしてダイエット中です(笑)
美しいプロポーションのためだ!ミミ、ファイトー!!
「太平洋」水槽を観察していると、目の前を何かが通過しました。
▲模様はジンベエザメのよう。でも、頭が大きい...。
名前に「サメ」とついていますが、鰓(エラ)が体の横にはありません。よって、シノノメサカタザメはエイの仲間です。
エイといえば、このような形を思い浮かべますが、シノノメサカタザメはちょうどサメとエイの中間と言ったところでしょうか?
▼同じように名前に「サメ」が入っているけど、実はエイの仲間というのは、同じ「太平洋」水槽にジャイアントシャベルノーズレイがいます。
さて、シノノメサカタザメ(この個体はオスです)の大好物はカニ!!
ラッコに与えているカニを分けてもらっています。
ラッコのパタは、カニの足を好むので、胴の部分をもらいました。
シノノメサカタザメには、ダイバーが直接手渡しで給餌をするので、お掃除中のするダイバーが気になるようです。
残念、そのダイバーはカニを持ってないよ。
給餌は午後からやっていますので、ダイバーとシノノメサカタザメの関係にご注目ください。
先日もご紹介しました、「エクアドル熱帯雨林」のカピバラのぴーたん。
今日も水槽の浅瀬でチャプチャプ気持ちよさそうです。
ハッッ・・・!!!
目が合いました(^^)♪
ぴーたんが座っている場所は、オオヨコクビガメのお気に入りの場所でした。
オオヨコさんはぴーたんに追いやられてしまったようですね。
なんともやんちゃな、ぴーたんです(笑)
その後はのっそり水に入り、まったり泳いでいたかと思えば・・・
「どけどけ~どけどけ~!!」
と、水槽内の魚たちを蹴散らしながら、楽しそうにスイスイスイミングしていました♪
けっこう速いでしょ?
「モンタレー湾」水槽のゴマフアザラシたち。
普段、寝ている場所は、中央水際の陸場です。
んっ!
よく見ると、一段上の陸場にもアザラシが?!
こんなとこまで登って寝るなんて!
ちなみに上の陸場で寝ているのは「ショウ」という愛称のアザラシで、時々、このように上の陸場で寝ているのを目撃することがあります。
お願いだから、降りるときに勢いあまって落ちないでね。
まあ、登れるなら降りれるか?!
「太平洋」水槽の片隅で、ハタのみなさんが行列中。
何の行列かというと、魚のお掃除屋さん「ホンソメワケベラ」の待ち列なのです。
「お客さーん、エラの中もきれいにしましょうね」と手の届かないところまで掃除してくれるものだから人気が高い!
所変わって「グレート バリア リーフ」水槽でもホンソメワケベラは大活躍です。
ただ、前にも書いたかもしれませんが、ホンソメワケベラは自分が餌を食べたいからクリーニング行動をしています。
それが証拠に、より魅力的な魚が近づいて来たら、今掃除している魚を放り出してそっちに行っちゃいます。
さて、こちらは「グレート バリア リーフ」水槽のエポーレットシャーク。
朝になって、サンゴの隙間の隠れ家から出てきました。すると、上からツノダシが接近しています。
でも、次の瞬間にはこのように...。
▲ツノダシが、エポーレットシャークの鰓をつんつん。
実はツノダシもホンソメワケベラと同じようにクリーニング行動をとることがあります。
細長く尖った口は、ホンソメワケベラよりも細かい掃除ができそう!
掃除屋さんの活躍をぜひ見つけてみてくださいね。
▲以布利センター第二水槽の屋根の上です。 地上12m!最高の眺めで土佐湾が一望できます。
上から下を覗くと、足がすくんでしまいます。ダメ人はダメでしょうね。
もちろん、屋根の上なので手すりなどありません。
この屋根には、ジンベエザメなどの搬出入の際に使用する可動屋根が付いていて、開けるときは作業員が屋根に登ってクレーンで吊り上げます。
両側が断崖絶壁の屋根の上を歩きます。スキーのジャンプ台で作業しているようなものなので、万が一落ちたら大変です!
ということで、作業する範囲に安全ロープを渡しました。
ロープがあるとないとでは安心度が違います。
これで以布利港からのオーシャンビューを満喫?安全に作業ができます。
「パナマ湾」水槽の底にイシガキフグが泳いでいました。
下関や北九州地方では、フグのことを縁起をかついで「福」につながる「ふく」と呼ぶそうです。
お正月らしくていいよね、「ふく」ですもの。
正面から見ると。
なんか、どろぼう顔じゃない(笑)?
上から見ると。
ちょっとこわいー!
イシガキフグってこんな顔だったかな?と図鑑を確認してみると、ちょっと情けない系の顔ですね。
同じように棘があり、近い仲間のハリセンボンだと?
クック海峡のポーキュパインフィッシュはこんな顔。
イシガキフグは目のところに走る黒いラインがおどろおどろしい雰囲気をかもし出しているのでしょうか?
棘のある「ふく」たち、顔に注目です!
お正月の3日間、ラッコのパタに"鏡餅氷"と"伊勢エビ"をおやつの時間に渡しました。
元旦には、ごはんの時間の前から上陸して待っていて、解説などの準備をしている最中もチラチラとこちらを覗いていました。
これは確実に待っている・・・。そう、あれを!!
ジャーン!!!!
しかし、もしここで、先に"伊勢エビ"を渡してしまうと、夢中になってしまうため、まずはじめは"鏡餅氷"から渡しました。
しっかり受け取ってくれましたが、やや大きかったようで、すぐにポーイッと捨てられてしまいました...。
そしてパタのお待ちかね、伊勢えびを渡すときがやってきました!
それはそれは美味しそうに食べてくれました。
今年もパタと海遊館をよろしくお願いいたします。
カワウソたちの予備室では、ペットボトルが天井からぶら下がっていることがあります。
(ペットボトルにしがみついているのは、ロックです)
このペットボトルは底に穴が開いており、中にペレットを入れて使います。
渡された餌を食べるだけでは楽しくないだろうと思い、おやつタイムにはこのような工夫をしています。
カワウソたちが自ら考えながら餌を取ることはよい刺激になるのではと思っています。
他には、穴を開けた塩ビ管にペレットを入れたりもしていますよ。
さて、このペットボトルにカメラを付けてみたので、中から覗いてみましょう!!
どうぞ!
にょきっと出てくる前足なのでした(笑)。
お正月だから、なんかいいものもらえるといいね。
アシカのアスカ、お食事中のトレーニング頑張ってます。
もちろん私も試行錯誤です。
最近やっと形になってきたのがこちら!
バク転!
私は残念ながら上からしか見れないのですが、外から見るとどんなんなのだろう。
カピバラのぴーたんです。
足の不調から、しばらくバックヤードで暮らしておりましたが、4年ぶりに「エクアドル熱帯雨林」水槽に登場しました!
足をすべらせないよう、室内はチモシー(イネ科植物の乾草)だらけです。
ぴーたんは水が大好きで、排泄はもちろんのこと、深いプールもよく泳ぎます。
「エクアドル熱帯雨林」水槽は、開放感があるのでしょうね。
泳ぐところ、みなさまもご覧ください!
心配していた上陸もスムーズ。
右のリハビリにもなるので、どんどん泳いでほしいものです(^^)
「日本海溝」水槽の深海コーナーにいるベニテグリ。
▼正面から見るとおちょぼ口。
驚いたような顔にも見えてきます(笑)。
隣の水槽には、カナガシラとキホウボウを展示しています。
▼キホウボウは、ひげが特徴的です。
最初は泳いでいるのですが、途中から底を"とてとて"歩いているのがわかるでしょうか。
▼続けてキホウボウも移動します。
やはり"とてとて"歩いていますね。最後の方は、じたばたしているようにも見えます...。
ホウボウの仲間(カナガシラもホウボウの仲間です)は、胸ビレの鰭条(きじょう:ヒレを支える筋のようなもの)のうち、前の3本が指のようになっていて、底を歩くことができるのです。
「瀬戸内海」水槽のホウボウは体が大きくて、この指のような部分が観察しやすいです。
海底にいることの多いホウボウたちにとって、泳ぐよりも歩くほうが、餌を探したり敵から身を守るのに役立つのでしょうね。
なお、ホウボウの名前には「方々を歩き回る」という意味があるそうです。
アシカのトレーニングにかかわっているみんなで、合図の確認をしてみました。
記録撮影をしてみると、みんなそれぞれ、いろんな「敬礼!」の合図が出てますわ~(-_-;
基準は誰なんだっ?てくらい、少しづつ微妙に合図が異なっていました。
これは、まずい状況です。かくいう私も、基準と違ってました...(汗)。
同じ個体に対して、飼育員の合図がそれぞれ違っていると、動物たちは誰の合図が正しいのかわからず混乱してしまいます。
混乱してしまうと、いろいろな問題行動に繋がる恐れがあります。
はい、みんな統一してね~
海獣たちのトレーニングをひとまず見直しして、これからどんどん進歩させたい。。。
と、ひそかに炎を燃やしております。
海遊館日記で「スッポン」・・・。
カメの一種ですし、さあーいったいどこにいるでしょうか?
「日本の森」、「エクアドルの熱帯雨林」淡水水槽はこの2つだけですけど。
ここには今、スッポンはいないはずだし...。
あっ、そうだ企画展か!あそこは琵琶湖~淀川をテーマにしている。
いえいえ違います。実は、設備室にあるんですよ。
「ある」?? 「いる」の間違いでは?
いいえ、「ある」でいいんです、これですから。
こ、これは、まさしく「スッポン」ではないですか。
はい、これは通称「スッポン」、「パッコン」と呼ばれ、排水口やトイレのつまりを解消する器具です。
正式名称は「ラバーカップ」といいます。
欧米では「プランジャー」と呼ばれており、別の用途ではトランペットの先に付けて音をこもらすために使われていたこともありました。
(現在は専用のプランジャーとして販売されている様です)
今回は排水口で使用しました。
手洗い、モップの汚れ、エサの残り、砂利、セメントの粉などさまざまなのもが混じりあい激しく詰まっていたものと思われます。
先ずは塩酸を投入、酸の力で分解させます。
それから、大量の水を投入 これで流れる場合もあるのですが無理でした。
最後は秘密兵器の「スッポン」でパッコン、パッコンと吸い上げます。
すると、するすると流れるようになりました。
正式名称も知られず、見た目から「スッポン」呼ばれている用具ですが、その能力は世界レベルです!
以前に私の友人が、スマホのスーパースローモードで動画を撮影しているのを見て、「これで海遊館の生き物を撮影するとどうなるのかな?」と思い、先日さっそく試してみました!
今回、撮影してみたのは海遊館のバックヤードで暮らしているカリフォルニアアシカのホタルです。
どうせ撮影するなら素早い動きが面白いだろうと思い、最近ホタルが覚えた、ジャンプ中に前足を羽ばたかせる動きを撮影してみました。
それではまず、普通の様子から!
では続いてスーパースローです。
さすがはスーパースロー!普通の状態では良く見えない細かい動きもはっきり映ってますね!
もっといろんな生き物をスーパースローで撮影してみようかな?
今日は、クリスマスイブですね。
クリスマスにちなみ、ラッコのパタにクリスマスツリー氷やリース氷を渡しています☆
25日の14時が最終日です!
お食事タイムの解説時に渡していますので、是非パタに会いにきて下さいね~(^^)♪
本当は映像でお届けしたいのですが、なかなか撮れなくて、へたくそだけど絵を描きました。
ある朝のこと、ボーっとしているクルーを発見。
ちょっと声をかけてみる
急に
クルーは怒り狂うと、大きく口を開けてギャーギャーなきます。
3分たちましたが
状況は変わりませんでした。
奥さん?のアーチにそっけなくされたんかなぁ・・・
世の中はクリスマスムードでいっぱいの中、海遊館ではオウサマペンギンが活躍する点灯式が行われております。
みなさんの前で堂々と行進するペンギンたちですが、出陣前にはペンギンたちは気合を入れているようです。
私たちもよーーーく見ないとわからなかったのですが、よーーーーーく見るとペンギン同士で肩を組んでいるではないですか??!!
前2羽、後3羽とまるでラグビーのスクラムを組むような隊形になっていますね!
本当に気合を入れているかはわかりませんが、点灯式の後のペンギンパレードでも活躍してくれるのではないかと、私たちも期待してしまうペンギンたちでした。
12月18日の朝、「パナマ湾」水槽でなにか始まりました。
いつもより早い時間だけどなんだろう?それも3人も来て!!
係員が早い時間に来ると、痛い?検査をすることあるしなあ...。
アカハナグマのトマト(左)とイチゴ(右)もやや引き気味です。
いやいや、今日は違うのよ。と係員たちがごそごそ。
できたー!!
木製のクリスマスツリーの完成です。ばんざーい。
「設置終了したので、帰りまーす!」と係員は退室。
「ねえ、これ何?」と観覧通路にいる私を見るイチゴ。
去年もおととしもあったでしょ?忘れたの??
昨年の様子→「パナマ湾のクリスマス」
あっ、昨年はリンゴくんだったのですね。
調べると、おととしに設置した時、イチゴは見てました。
トマトはお初でしたが、あまり興味なし...がっかりだよ。
その後のイチゴ。
「ん???」のび~っと探りを入れてみたら!
「なんか思い出したかも!」
それはよかった(笑)
ってことで、12月25日、クリスマスまでツリー展示中です。
餌の時間はツリーを使っていますので、またご覧下さいね☆
海遊館からニフレルに移動していたコツメカワウソのミミとハチ。ミミのおしっこが出にくいようなので検査をしたところ、膀胱に結石があることがわかりました。
コツメカワウソは、腎臓や膀胱などに結石ができることがあり、アメリカの調査では疾病の7割近くが結石という報告があります。
確かに当館の個体でも腎臓に結石を持つ個体がありました。
▼これは以前に見つかった結石です。
腎臓は2つあるので結石の影響はでにくいのですが、膀胱となると..心配です.。
大事をとって、ミミとハチはいったん海遊館に戻ってまいりました。
おかえり。
代わりにニフレルには、ツバキとグミが登場です。
▲右:ツバキ、左:グミ
さて、ミミですが、もう一度検査を行い、結石を取り出す処置を行う予定です。
▲ミミ (ばんばります!)
▼ハチ (ミミを応援中)
▼ツバキ (ニフレルlから見守り中)
今回は、新人教育を兼ねた整備作業を行います。
まず、図面から水の循環ルートを確認。この弁とこの弁閉めて、それからこの弁を開けると、この部分だけ循環系から切り離される等々を考えます。
弁の操作は、今回の新人教育のひとつ。急に動かすと流れている水の勢いで配管が抜けたり、破損したりします。
ゆっくり腰をいれて動かします。
循環系から切り離せたところでドレン弁を開き、オゾン塔の水を抜きます。
水か抜けてからマンホール開放!白い筒が今回交換する散気筒です。
内部にゴミが詰まって、きれいにオゾンガスが出ていません。
ホース下の金具が変色していたので分解すると、案の定、金具がぼろぼろに腐食していました。オゾンと海水、恐るべし。塩酸でも溶けないのに~。
しかもホースを外すと欠けている部分を発見。
新人くんに組み立ててもらった新しい散気筒を取り付けて、オゾン塔に海水を張り、ガス漏れはないかチェックします。
きれいに散気して問題ありません。
新人くん、合格!
次は、飼育技師試験ですねっ。
かーたんは、2008年4月に長崎県の動物園で生まれ、翌年の2009年6月に海遊館にやってきました。
企画展示「ふれあいライブ館」でデビューしたのち、「エクアドル熱帯雨林」で飼育していました。
(ふれあいライブ館のようす)
(右:かーたん)
ずっと異母弟のぴーたんと一緒でしたが、4歳になった頃から闘争がはじまり、2頭は一緒にいることができなくなりました。そして、かーたんが「エクアドル熱帯雨林」で暮らしていました。
今年の5月ごろ、体重が減少したため、歯の不整合を疑い処置を行いました。その後は、餌の葉物を増やしたりして、夏頃に体重が戻っていたのですが、9月中旬からまた徐々に体重が減ってきたのです。
11月の検査で下腹部にしこりが見つかりました。腸にできた腫瘍は治療が難しく、治してあげることができませんでした。そして、残念ながら息を引き取りました。
かーたんを応援していただいた皆様、ありがとうございました。
現在、「エクアドル熱帯雨林」では、ぴーたんが暮らしています。
「パナマ湾」のアカハナグマ。
朝一番は真ん中奥の擬木の上でトマトとイチゴがくっついて寝ています。
一緒だとあったかいね。
上の方でなにやら音がしました。
ん?誰か来たぞ??
ご飯だー!!
もしゃもしゃ、おいしいね。
それにしてもイチゴったら寝癖すごいなあ。
特におでこの辺り(赤い矢印の部分)
毛質のやわらかいイチゴは、体にも寝癖がいっぱいです。
対してトマトはパサパサと固めの毛質で寝癖はあまりつくことはありません。
で、トマトは何をしてるのかというと・・・・・担当者の左手に注目。
以前8月に「アカハナグマの体温は?」でご紹介した体温測定をしているところです。
毎朝測定を続けてますよ。
さてさて、担当さーん、今日の体温は何度?
35.7℃ですって。
ちょっと低いですね。
ちなみにイチゴは36.2℃でした。
朝ごはんが終わると、係員が掃除を始めるので、それを邪魔したり、
くつろいだりしてまったりとした時間が流れていくのです。
今日も1日、楽しく過ごせますように。
南極大陸水槽で暮らすオウサマペンギンの雛はぐんぐん成長し、親から離れ、単独になる時間が増えてきました。
体重も8㎏を超え、親鳥を超える日もそう遠くありません。
雛は少しづつ大人への階段を登っており、尾羽が生えてきました。
とは言うものの、オウサマペンギンの子育ては約8ヶ月‐12ヶ月。
この雛はどこまで大きくなるんでしょうか。
また来月、成長記録を報告しますね♪
11月上旬の夜、海遊館に隣接する天保山岸壁に飼育係員が集まっていました。
この写真の真ん中より少し上に二つの光が照っているのが見えますでしょうか?
しばらく待っていると...。
到着です!
何を待っていたかというと・・・
▲これはプッシャーパージといって、砂利や石、大型の機械類など、いろんな資材を運ぶ船です。
▼車と比べたら大きさがわかるでしょうか?
▼大きなクレーンと重機を操作する作業員さんたち。
▼船には大きな容器をたくさん積んでいます。(夜の写真と昼の写真が混在していてすみません)
▼一番大きな容器に入っているのは??
イトマキエイです!!!
今回、高知県の以布利センターから、なんと3約4時間かけて、プッシャーパージの甲板に設置された直径8mの大型水槽の中を泳ぎながらやってきました。
このあと、船の容器から1尾を取り上げて、トラックで海遊館に運びます。
▼残った1尾を見守ります。
ようこそ!はるばる高知からよく来たね。
以布利センターでは、健康管理を目的にトレーニングを行いました。
先に運んだオスの個体は、新しい環境に少し驚いたようでしたが、後から運んだメスの方は、たいへん落ち着いていました。
無事に2尾とも搬入終了。とても元気です!
約34時間もの長距離海上輸送で、担当した飼育係員たちは疲れきった様子でした。
現在は、2尾とも1日あたり1kg前後のオキアミやサクラエビなどを食べています。
皆様がよくご存知のナンヨウマンタやオニイトマキエイとは口のつき方が異なるイトマキエイ。
体のかたちもスラリとしていて美しいです。
みなさま、ぜひご覧になってください。
ラッコのパタには最近お気に入りの氷があります。
どんなものかといいますと、カップケーキのシリコン型に氷を作るときに出来る氷です。
私はレゴ風氷と呼んでいます。
この氷を渡すと、穴に手を入れたり、鼻を入れてみたりと楽しそうです。
しかしこの氷、作る際壊れやすく渡せないこともしばしば・・・
渡していたら是非パタがどのように遊んでいるか観察してくださいね!!
(岩の上に乗っている緑色の氷は近々渡す予定の氷です☆)
11月5日、昨年うまれたカマイルカのサーフが息を引き取りました。
10月ごろからお腹の張りが目立ち始め、餌を食べるとき食べないときのムラが顕著に見られました。
整腸剤を与えたり、餌の量を調整するなどして対処してきましたが、10月の下旬頃からお腹の張りの程度が大きくなり、餌を何日も食べないことが続いたことから今月の初めに裏の水槽に移して、状態を調べていました。
うまれる前からどきどきして、うまれてきてハラハラし、順調に成長している様子にわくわくしていました。
イルカの群れの中での暮らし方や行動が進歩していく様子など、観察をしたことで、カマイルカの赤ちゃんがどんな成長をしていくのか、という一例を記録することができました。
魚を自発的に食べることができるようになり、食事中のトレーニングにも取り組み、これからの成長を楽しみにしていました。
心臓の拍動が手元に感じられなくなった瞬間に抜けていった全身の力。
サーフとのいろいろな思い出がよみがえり、同時に「あれをやっておけば...」という後悔の念も頭に次々と浮かんできました。
サーフに会いに来てくださった方や名前をつけてくださった方にはほんとうに申し訳なく思っています。
飼育係は普段近くで会えない生き物と近くにいられる、お世話ができる、とっても楽しそうな夢に溢れた仕事だなぁと言われることがあります。
確かにそうですが、生き物を扱うということは、いろいろなことが日々起こっています。
例えば、体調を崩した生き物の対処はかなり神経を使いますし、動物から攻撃を受けることや、世話をしてきた生き物の死にも直面しなくてはいけません。
生き物が死んでしまうたびに、この仕事は私には合ってない、やめたいと思ってしまいます。
でも、死んだ命から得られた情報を次に同じことを繰り返さない、今後の飼育技術の発展のために役立てて行かなくてはいけないという使命感、今育てている生き物たちをしっかりと育てていかなければいけない使命感、海遊館に来てくださるみなさまに、海に生きる生命のすごさ、美しさ、不思議などを伝えて、興味を持っていただきたいという夢を思い出して踏ん張っています。
まだ、とても悲しくてなかなか立ち直れそうにありませんが、くよくよとしているわけにもいきません。
サーフを失ったことはとてもつらいことですが、サーフが残してくれたことを次の出産や子育てに生かしていきます。
まだまだよくわかっていないカマイルカの出産や子育てについて、観察・研究を続けていきたいと思っています。
体調を崩したオウサマペンギンの手術を行いました。
ペンギンの手術は、臨床データが乏しいため、獣医は準備がとても大変。
さらに限られた設備で実施しなければならず、多用途に使えるビールケースはマストアイテムです。
今回も処置台として有効活用しました。
▲麻酔がかかっている状態のオウサマペンギン。
人と同じように心拍や体温を常にチェックできる体制を整えます。
今回は、処置の前に内視鏡を使って胃内のチェックも行いました。
ベテランのペンギン担当者も胃の中を見る機会はほとんどありません。貴重な経験です。
そして患部の状態を確認し、手術に移ります。
今回執刀したのは、新人獣医です。
約3時間という大きな手術になりましたが、無事終えることができました。
術後の管理は我々飼育係員の仕事です。
早く完治するよう、最大限努力したいと思います。
相当緊張したんじゃないかなー
獣医さんお疲れ様でした!
現在イルカの予備水槽が工事中なので、その予備水槽で暮らしていた2頭のカマイルカは
バックヤードにある別の予備水槽で暮らしています。
エサをもっていくと、水槽の脇にある丸窓からのぞきこむのは・・・
オスのキール。
パチッと二重のキールはじっと見つめてきて、「餌?遊びに来た?」と様子をうかがいます。
もう少ししたら予備水槽の工事が終わるので、それが終わったらもとの水槽に戻ります。
この表情にあえなくなるのはちょっとサビシイ。
12月に入り、海遊館名物の「サンタダイバー」や「ちきゅうたいかんイルミネーション!」が始まりました。
アシカ達が暮らす「モンタレー湾」水槽でも、ちょっとしたクリスマス☆
いつもとの違いに気付きました?
・・・そう!係員はクリスマスの帽子をかぶっているんです!
アシカたちと一緒に、水槽の中から HAPPY MERRY X'mas!
「瀬戸内海」水槽では、ロープや浮き玉(漁網を浮かせたり、目印として使用する漁具)などを展示しています。
このロープ、先日のおとまりスクールでも、夜の観察時にカワハギがしっかと口でくわえ、お休みしているのをみかけました。
自然界では海藻をくわえ、流されないようにするそうですが、ここではロープを使ってくれているのですね。
▼夜は写真が撮れなかったので、ニフレル館長に書いてもらった絵をちょっと変えて説明。
さて、こちら。
タカノハダイもロープを使ってるようなんですが...。
ねえ、その体勢しんどいんじゃない?
ロープの結び目はちょっと平らになっているとはいえ、タカノハダイが留まるには小さいのではないかと。実際に落ち着かず、もぞもぞしていました。
しばらくしてから見に行くと。
やはりこっちのほうがよかったらしいです(笑)。
どういう心境だったんですかね?
今年は秋の訪れは早かったのですが、寒くなるまでの足留め期間は長かったような。
実際、11月の平均気温は例年より少し高かったようですね。
もう師走ですね。
秋といえば紅葉の季節、でも、「日本の森」では残念ながら見ることができません。
木々が紅葉するためには、光合成が十分に行われること、昼と夜の寒暖差があること、適度な雨や水分があることが必要です。
屋内施設である「日本の森」では、光がガラス越しで充分ではなく、寒暖差も屋外に比べると大きくないため、落葉樹たちは紅葉できず、黄色あるいは茶色くなって落ちることが多いです。
ケヤキは茶色くなってきました。
こちらのヤマアジサイはまだ青々してます。
ここ数日で気温がかなり下がってきたので、やがては落葉するでしょう。
そして、ツワブキの花が咲きました。
こちらは長い秋を満喫しているのかな?
今年の冬は暖冬って噂ですが、どうなのでしょうか?
「ぼくらはあったかいほうがいいよ!」
以上、コツメカワウソのイガからの意見でした(^^)
新体感エリアの「北極圏」のランプフィッシュ。
普段は、地味な体色をしています。
でも・・・・・
あら?1尾だけ赤色になっています。
ヒレの先から口まで、見事な赤色です。
この個体はオスで、婚姻色がでているのです。
婚姻色とは「今が繁殖の時期ですよー」と周りにお知らせするためのもの。
繁殖の期待が高まりますが、観察をしているとあまりメスに対して積極的ではない様子。
魚類にも、草食系男子があるのかな?
せっかく素敵な姿になっているのですから、積極的にアピールしてほしいものです。
新体感エリアの「モルディブ諸島」水槽(サメとエイのふれあい)にて、お客様の話声が聞こえてまいりました。
「なあなあ、アレ見てみ。大阪のコがおるで」
大阪のコ??
「いやー、ほんまやな、大阪のコやわ」
3人連れのお客様でしたが、それは大うけでして・・・。
もしやそれは、これですね!
ヒョウモンオトメエイです。
現在、2尾いるのですけども、ヒョウ柄がちょっと異なります。
黒い斑はリング状になってますけども、その大きさが違います。
今日は珍しく1尾が停止してくれていたのでパチリ。
目の検査の時の「C」みたいなもようもありますね。
もう1尾は吻先の斑がリングではなく、ぬりつぶしたような模様があり、上記のエイと比べると1個1個が若干小さめでした。
こちらは「太平洋」水槽の個体。
ふれあいプールの2尾よりは体が大きいからかもしれませんが、なんか間延びしたリングだなー。
そして、尾の模様。
私はてっきり白と黒のツートンだと思っていましたが、よく見たら尾もヒョウ柄です。大発見!
ところで、「モルディブ諸島」で大うけしてくださったお客様に「ヒョウモンオトメエイって名前なんですよ」と申し上げると、「やっぱしー」とまた大うけしてくださいました。
喜んでいただき、とてもテンションが上がりました。
ありがとうございました。
遅番で見回りを終えた飼育係員が「いい写真撮れましたー!」と見せてくれました。
「日本の森」のコツメカワウソたち、4きょうだい勢ぞろいです。
観客通路からの撮影ですが、きれいに撮れてますね。
▼誰だ?寝ころがってるのは??
ん?
▲イガ(愛称)
なんか両前肢を広げ、「さあ、俺の胸にとびこんでおいで!」と言ってるように見えなくもありません。
そして、後ろにいるザクロ(愛称)とニラ(愛称)が、「なんかあいつ かわいこぶってんじゃね?」「ほんまになー」とひそひそ話しているような(笑)。
またよい写真が撮れたらお知らせします。
みなさんは、「日本の森」に滝がいくつあるかご存じでしょうか?
カワウソのところに1つ、オオサンショウウオのところに1つ、そして8階から7階に降りるところに1つの計3ヶ所です。
そして、上記3つめの滝は通称「サワガニの滝」です。
さて、朝、この滝をのぞくと係員が滝壷に入って何かごそごそしています。
▲何してるの?
滝壷のお掃除中です。
滝の上にはたくさんの木があるので、この時期は特に枯葉がたくさん落ちてきます。
また、植物の根元にある土が少しずつ流れてきますし、サワガニの脱皮殻や残餌などもあるため、毎朝このように掃除をしてるんですよ。
滝壷の深さは、ちょうど長靴の高さと同じぐらいなので、注意深くと動かないと長靴に水が入り、朝からブルーな気分に(笑)。
なので、ちょっとだけ高さのある長靴を履いて作業しますが、前日の担当者が水を足して深くなっている時も・・・・・
サワガニたちも、飼育員たちも、気持ちよく過ごせますように。
夜の館内を巡回していると、アシカたちが仲良く引っ付いて寝ていました。
写真をよ~く観てみると
お互い背中向けてるやん!!
仲が良いんだか悪いんだか・・・。
「エクアドル熱帯雨林」のルリコンゴウインコたち。
かれらはとても自由です。
ここにいてくれたら、お客様からもよく見えますが...。
▲天井からぶらさがったり・・・。
▲お隣のカピバラのところで作業をしていると、「何してるのー??」と見に来ます。
そうなると、観覧通路からは見えないのですが・・・。
自由奔放なルリコンゴウインコたち。
ぜひ探してみてください。
耳をすますと鳴き声が聞こえるかもしれません。
先週、カマイルカのバックヤード水槽をメンテナンスするため、プールの水を抜きました。
水を抜くとこんな感じです。
今回は、室内のクレーンや換気ダクトなど、錆付いた設備も塗装することになりました。
まず、塗装用の足場を組みます。
その後、錆びを落とします。
▼ビフォー
▼アフター
錆びを落としただけなので、そんなに変わらないですが・・・。
これから塗装が始まります。
匠の手によってどのように仕上がるのか楽しみです。
まず、こちらの動画をご覧ください。
次にこちら
誰?か判った方は、海遊館通ですねー!
そうです、今年産まれたカリフォルニアアシカの「しずく」です。
最近は、眼に見えるものが何でも気になる様子。こんな感じで、人であっても物であってもぐいぐい近づいて来ます。
さらにさらに!この好奇心のおかげで レオ(1歳年上のアシカ)でさえも咥えてもいない、魚の切り身を咥え始めています!
早く離乳してくれないかなーと、飼育員一同 思っております。
ただ、好奇心があることはとても良いことなのですが・・・・・有り余る好奇心と恐れを知らない為、他のアシカのトレーニングを邪魔したり、行き先の道をふさいだりと自由すぎ。
飼育員は、少し頭を抱えております・・・(;^д^)
11月の土日は「幼児とおとまり」です。
普段は小学生とその保護者が対象ですが、今回は4~6歳の幼児にそのおにいちゃん、おねえちゃんが加わり、いつもよりにぎやかです。
元気いっぱいのちびっこたちですが、さすがに午後9時を過ぎるとオネムになる子もいるのが、このおとまりの特徴(笑)。
午後10時にはほとんどの方が眠りについておられました。
次の朝は6時起床。起きられるかなー?と心配しましたが、よく寝られたようで元気復活!!
そんなちびっこたちと一緒に朝の見学に行きました。
まだ照明が点いたばかりの館内。
「クック海峡」水槽ではコバンザメが壁にペタリ。
ポーキュパインフィッシュは岩の影でじーっ。
「瀬戸内海」水槽のハモは...ええーーっ!仰向け!?
「パナマ湾」のアカハナグマは、採水に来た飼育係員にまとわりついてみたりして。
「モンタレー湾」のアシカたちは、まだお休み中でした。
今回の「幼児とおとまり」の当選倍率は17倍でした。当選したみなさん、よかったですね!
楽しみながら、生き物たちが好きになってくれたらうれしいです。
バックヤードで飼育していたコツメカワウソ5頭がニフレルに移動しました。
5頭のメンバーは、昨年、企画展「熱帯雨林」で活躍した、ワラビ、ツクシ、スイカのきょうだい と ミミ&ハチのラブラブコンビ。
海遊館(大阪市 天保山)からニフレル(吹田市 万博記念公園)まで、車で40分くらい。
ドッグケージに入ってもらい、飼育係員に見送られ、行ってきまーす!
車の中では、大好きなドンゴロスに入って、おとなしくしていました。
到着!新居に行くよ!
ニフレルでは、以前、海遊館でコツメカワウソを担当していたキュレーター待ってました。
「いらっしゃい♪」
「なんか疲れたー」のスイカくん。
さあ、ワラビたち、出るよ。
ドッグケージの扉を開けると、元気よくプールに飛び込んでいきました。
楽しそうに泳ぎまわる3頭。
一方、熟年カップルのミミとハチは?
ハチは「わーい!プールだぜ!」と泳ぎましたが、あまり泳ぐのが好きでないミミは戸惑い気味。
「ハチ!どこに行くの?私を置いていかないで!」
しかし、ハチは素知らぬ顔でスイスイ泳ぎまくります。
意を決したミミは...。
浅い水場をじゃぶじゃぶと歩いてハチを見に行きました。
これには私もびっくり。
でも、「やっぱり濡れるのは嫌よ・・・」とじゃぶじゃぶ帰っていきました(笑)。
「もう寝るわ」
ミミさん、そこは潜るとこではなく、上にあがって寝床にして欲しいのですが・・・。
さて、プールから上がってきたハチは?
上を見ています。どうしたの?
なるほど、鳥がいるね。
でも、とても近くに鳥が来たら、目をそらしていました(笑)
ひととおり遊び、少し落ち着いたら、いつもどおり餌を食べました。
そして、次の日には、ミミとハチは正しい寝床の使い方を覚えたそうです。
ニフレルの人気者になってね(^-^)ノ゛♪
上陸問題と書いていますが、詳しく説明しますと毎週水曜日はパタの体重測定の日です。
しかし最近パタはかなり上陸を渋ります。
これが朝から大変で、パタのご機嫌を伺いながらなんとか誘導して計ります...
上陸してもらうために粘っていると、「ご飯なんていらな~い!」という様子で離れていってしまいます。
しかし、これがある時間になるとすんなり上陸してくるんです。
それは、夜の閉館前にパタに氷を渡そうとのぞいた時です。
その様子を写真でどうぞ。
氷を見せると。。。
催促中
氷もろた~
このように夜の時間はスムーズに上がってくるパタでした。
「太平洋」水槽は、回遊性の強い魚類を主に展示していますが、ハマフエフキやヒメフエダイなど、大きな回遊を行わない種類を8月の海遊館日記で紹介しました。「笛は吹いていないのですが...」
今回ご紹介するのは、片隅というか、結構水槽のど真ん中にいることが多い種類で・・・
(ダイバーと同じ大きさじゃないですよ!)
これはセンネンダイ。
フエダイの仲間で、大きくなると1m近くにもなるものもいるとか。
横から見ると、濃赤色の帯が3本あり、「小」という文字のように見えます。
さて、なぜこの魚の名前がセンネンダイなんだろう?と調べてみると、「千年に一度獲れる珍しい魚」というところからきているという説がありました。
分布は南日本から、広くは東南アジア、インド洋、紅海などにもいるということなので、本州ではあまり見かけません。
当館での展示は約10年ぶり。以前は、「アクアゲート」水槽で展示していました。ちょうど1999年から2000年になる時、センネンダイを2尾展示したのです。
センネンダイが2尾で「2000年代」
きゃーっ!!シャレですよ、洒落(笑)。
成長すると全体的に赤っぽくなるようですが、展示中の個体はまだ白っぽいです。
今後の色の変化が楽しみです。
海遊館の魚たち与える餌の種類は、実に様々です。
カマイルカなど海獣類と同じく、サバやアジ、シシャモなどの魚をはじめ、ジンベエザメにはオキアミやイサザアミ、タカアシガニには、イカやアマエビ等々・・・。
なかでも10~15cmの小ぶりのイカは、多くの魚類が好んで食べ、大きめの個体はこれを丸ごといただきます。
この小イカは、-30℃の冷凍庫で固まった状態で保存しているため、まずは水で解凍します!
次に、これらを選り分けるのですが、中にはイカ以外の生物が入っているので発見するのを楽しみにしています。
▲これはアナハゼの仲間?
▲アバチャンの仲間?
▲ヒトデですね。
さて、先日、小イカを選り分けていると、指に何かが刺さりました。
アジ(餌用)の場合は、ゼンゴやヒレの棘が刺さることがありますが、なぜイカの選別で痛いのだろう?
よくわからないまま作業を続けているとまたチクリ。
▼そして指に突き刺さったまま現れたのがこちら。
▲イシエビの仲間のようです。
見事なトゲトゲです。これから小イカの選別には、よく気をつけなければ・・・。
現在、海遊館では2尾のジンベエザメを飼育しています。
メスの遊ちゃんとオスの海くんです。
どちらも大きさは約5mです。
2尾をよく見ると違いがあります。
海くんは背ビレが若干倒れていたり、遊ちゃんのお腹側には黒っぽいとか...。
普段私たち飼育員は、見た目だけではなく、泳ぎ方や泳いでる場所など、微妙な違いから遊ちゃんと海くんを見分けています。
ある日、飼育員が「太平洋」水槽の上からジンベエザメを見ていると...なんと遊ちゃんの背中にニコちゃんマークがあるじゃないですか!
※黄色いマークのところ
拡大してみましょう。
ニコちゃんマークのおかげでより見分けやすくなった気がした飼育員でした(笑)。
ちなみに海遊館のバックヤードツアーにご参加いただくと、「太平洋」水槽の上から、遊ちゃんと海くんのお食事タイムをご覧いただけます。
バックヤードツアーに参加いただいた際は、ジンベエザメのお食事シーンと遊ちゃんのニコちゃんマークをぜひごらんください。
海遊館には、ワモンアザラシの暮らす「北極圏」水槽があります。
▲これは水槽の陸上部分の写真です。陸場はスケートリンクと同じしくみで床が氷になっているのですが、氷のないコンクリート部分との境目が段差になっています。
この状態だと不恰好なうえに、餌やりに来た飼育員が足を滑らせて危ないので・・・
▲毎日この写真のように雪を敷き詰めて平らに戻しています。
しかし、この状態に納得がいかないのが、
▲ワモンアザラシの「フブキ」です!
この部分が平らになっているのが何故か気に入らないようで、すぐにもとの状態に戻してしまいます。
どんなにしっかりと平らにしておいても、前足を使って雪を掘り、あっという間に元に戻してしまいます。
せっせと雪を敷き詰める私 と そうはさせまいと再び床を深く掘るフブキ。
この静かな戦いは今日も続くのでした。
9月末に「南極大陸」水槽で生まれた、オウサマペンギンの雛。ぐんぐん成長しています!
全身、茶色いフワフワの羽が生えそろいました。
44日齢、体重は約3.5㎏です。
一時、体調不良に陥り、とても心配しましたが、今は完全に回復しとても元気です。
1日の中で起きている時間も多くなり、親鳥の足元に寄り添う姿が観察できます。
成長の様子は随時、ブログにて報告します!
カリフォルニアアシカの「しずく」。
年齢の近い「レオ」と毎日やんちゃし放題。
そんな「しずく」をほほえましくみていると・・・、
んっ?
何故か尾だけ、毛の色がちょっと違う!!
なぜこんな色になっているかは分かりませんが、
皆さんも是非見てみてくださいね。
皆様は、先月のハロウィーンを楽しみましたか??
海遊館においても外に負けじと仮装?をしている海獣担当の飼育員がいました。
「えっ!!血が出てるじゃないですか??」
「誰に咬まれたんですか???」
などなど、みんなすごく心配しました。
ただ、実はこれ血ではなく、生物に与えている赤色の薬をこぼしてしまっただけだそうです。
それを聞いてみんな安心しましたが、アザラシ・アシカなど咬まれたりすると大怪我をしてしまうようような生物を飼育展示している現場ならではの心配だなーと思いました。
ちょっとハロウィーン気分を味わえた日常のひとコマでした。
海遊館のバックヤードには、複数のコツメカワウソがいますが、ロック(愛称)は現在1頭だけで飼育しています。
今日はいつもより特別に、ロックを楽しませよう!ということになりました。
よし!早速、ロックを呼んでみましょう!
飼育員 : 「ロック~♪」
ロックはというと、「きょとん・・・」
ロック!なんて面白い立ち姿!!!(笑)
巻貝をあげると、両手でしっかりと持ち去りました。
とても楽しそうにくわえて転がして遊びます。
ホースで水をかけてあげると、両手と口に水を当て大喜び♪
水遊びのあとは、ビールケースの上でクネクネしながら水を切ります。
こちらが水遊び後恒例のクネクネ動画です♪
最後はセクシーポーズで決めてくれるロックでした☆
8月に「アカハナグマの体温は?」 の海遊館日記で、トマト(愛称)の妊娠はどうでしょう?とお話していたのですが、今年の繁殖に到りませんでした。
10月末、長らくバックヤードにいた トマト を展示し、イチゴ(愛称)と同居しました。2頭は仲がよいので、こんな感じできゅっと休憩しています。
そして、「パナマ湾」水槽に展示していたパプリカ(愛称)は、トマトとの相性がよくないためバックヤードに移動しました。
パプリカとイチゴは、特に相性がよい方ではなく、それぞれ勝手気ままに暮らしてたのですが、パプリカにとってバックヤードは楽しくないようです。
移動する際のかごも気に入らなかったようで、しばらくはプンプンでした。
「えーい、靴なんてかんでやるー!!」
いかん、いかん!プンプンだ!こうなったら、お気に入りの アレ を入れるか~。
アレの正体は猫用トイレです。
このすっぽり感がパプリカにはたまらないようで...。
トイレをするわけではなく、巣箱として使います。バックヤードに置いてみると、いそいそ入ってくつろぎはじめました。
毎日の生活が楽しくなるように、いろんな物をつくってやらねばと考えています。
朝一番、「日本の森」では植物の散水(水まき)作業を行います。
お客様が一番最初にお越しになるコーナーなので、水がかからないように早めに作業を終えなければなりません。
水をまくためには、長いホースを持ってきて、水栓につなぐわけですが、今はアジサイの葉で隠れています。
しかし、アジサイは冬になると落葉するので、水栓が丸見えになってしまいます。
そこで、昨年から写真のような岩を模したカバーをしています。
先日の散水作業にて、アジサイの葉をかきわけ、岩のカバーを傾けて「水栓はどこだー?」と手で探っていると・・・にゅるり。
ん?もう一度、そーっと触るとぬるぬる。
「日本の森」でぬるぬるしたものというと???
岩のカバーをはずしてみると...。
水栓の横にある朽木の株に、サルノコシカケの仲間と思うのですが、立派なキノコが鎮座していました。
大興奮で、他の係員に「大きなキノコあった!」と報告したら、「知ってる」とすげないお答え。
ここはじめじめしてるし、暗いし、ぬくいし、キノコにはよい環境だったのですね。
生えていても特に困ることはないので、この後のようすを探っていきたいと思います。
「エクアドル熱帯雨林」水槽にて
おでこに特徴がある グリーンテラー を撮影しょうと四苦八苦していたら、ふと右上に怪しい影が!!
オスカー(アストロノータス)です。
よくよく見ると、2尾が尾をつけ、こちらにずんずん迫ってきます。
つくでもなく、離れるでもなく、今話題の組体操の「扇」じゃないんだから...。
2尾はガラスの直前まできて、それぞれ左右に分かれていきました。
肉食の魚で攻撃的と図鑑にありますが、ピラニアやコロソマなど他の魚種に押され、普段は陸場下の洞穴にいることが多いです。
でも、この日は前に出てきておりました。
当館に来た時は10cmほどでしたが、だいぶ大きくなってきました。もしかしたら、繁殖にともなう行動がはじまるのかもしれません。
注意して観察していきたいと思います。
「モンタレー湾」水槽で暮らしているカリフォルニアアシカの「レオ」。
最近、離乳の訓練をはじめました。
他のアシカ達に気づかれると、餌を横取りされてしまうため、見つからないようにするのがポイントです。他のアシカ達が餌を食べている最中に、こっそりと試行錯誤しています。
これまで色々な餌を試しました。ちらりと見るだけで興味を持ってくれなかったり、口に入れても飲み込まずに吐き出してしまったりと、なかなか食べてくれません。
しかし先日、ついにレオの大好物を発見しました!
それはなんと「アマエビ」です。
普段アシカ達に与えているアジやサバ、シシャモ等は嫌がって食べないのですが、アマエビは見せただけで飼育係員の近くに飛んできます!!
まだ飲み込むのがヘタクソで、なんとかがんばって飲み込んでいる状態です!
これをきっかけに色々な餌を食べてくれるようになってほしいです(^^)
ある朝のこと
水底に沈む大きな体は、カリフォルニアアシカの「ルーク」です。
ふだん、あまり見ない様子だったので、「なにやってるんだろうなぁ?」と思って見ていたら・・・
こっちむいた~、そして、写真の顔がホラー!
いつもは、かっこいいのですが・・・
今年で19才になったパタ。
最近水面でのんびり浮いていたり、陸場に上がって寝ることが多くなってきました。
そこで、普段おやつとして渡しているカニをダイバーが潜って水中で渡すことにより、潜水行動を増やし筋力UPを試みています!(たまにイカの時もあります!)
そんな様子を陸上から撮影してみました。パタの潜る前の様子にご注目ください!
今後は水中でのパタを撮影したいと思います!!
先日、お知らせした「ぶらさがりカワウソ」
このブログ、カワウソ担当者の間で「誰が書いたん??」と言い合っていたのですが、実はイルカの担当者が、イルカ水槽の上にある窓から目撃したそうです。ちょっとびっくり!
さて、バックヤードには、他にも ぶらさがりカワウソ がいます!
昨年の特別展示「熱帯雨林」に登場していた ツクシ です。
初めの頃は、ゆっくりした回転でしたが、1ヶ月が経とうとする頃には、ものすごいスピードで回るようになりました!!
〝高速〟ぶらさがりカワウソのツクシでした。
海遊館には、緊急時に大量の水を排出する排水管があり、このラインに取付けているバルブ(弁)を年に一度点検します。
実はこのお話、1年前にも紹介しているのですが・・・(1年って早いですね)、湾岸放流バルブ点検(PartⅠ)
おさらいをしてみたいと思います。
必須の手袋とマスクを付けて、準備中。
壁に開いた扉から現場に向かいます。
ここを降りればバルブがお出まし。
さて、回転チェック。回数が多くてしんどそうです。
(1年前はやたらうれしそうにしていました・・・)
点検も終わり、帰路につきます。
吹雪(ほこり)の中を行きます。(マスクを付けていた理由がわかりましたね)
これからも海遊館のレアな作業を紹介しますね。
ある朝、「グレートバリア リーフ」水槽の前を通りかかると、水槽のサイドにある鏡の前にテングハギがいました。
じーっ。
「俺っていい男(あるいは女?)」って思っているのでしょうか?
それとも、「そこにいるのは誰だ!」と思っているのか?
反対側のサイドでは、チョウチョウウオたちがいました。
今回、写真は撮れなかったのですが、鏡の前では、ウメイロモドキたちが大挙して、大きな輪を描きつつ泳いでいたり、ハギの仲間が口をぱくぱくしていたりするのを時折見かけます。
家で飼っている犬や猫、鳥などが鏡の前で不思議そうな仕草をすることはよくありますが、魚にはどのように映っているのでしょうね?
「グレートバリア リーフ」水槽の鏡前は注目スポットです。
「ふあふあクラゲ館」でニホンベニクラゲの展示を始めました。
あまり聞きなれないお名前...
実は、この名がついたのはごく最近のことなのです。
これまで、「ベニクラゲ」という一種と思われていた中に、いくつかの種が混じっていることがわかり、
北日本型とか南日本型とか通称でよばれていたのですが、このほど、南日本型のベニクラゲに「ニホンベニクラゲ」という和名が与えられた、というわけです。
海遊館では、これまで北日本型のベニクラゲを時々展示していましたが、南日本型改め「ニホンベニクラゲ」を展示するのは初めてです。
どこがちがうのでしょう。
ニホンベニクラゲは北日本型のベニクラゲに比べると、少し小さく、生殖腺が黄色っぽく、触手の先端が少し膨れています。
小さな目立たないクラゲのようでいて、これがとてもかわいい形なのですよ。
特に、リラックスしたときに触手をピンと伸ばし、さきっちょにちょんと玉をぶら下げているさまは、まるで「線香花火のいちばんいいとき」のよう。
ベニクラゲといえば、「若返り」。
ニホンベニクラゲもクラゲから若いポリプにもどることができます。
でも、クラゲとして展示できるのは短い期間だけと思われます。ぜひお早めに。
カリフォルニアアシカとゴマフアザラシが暮らしている「モンタレー湾」水槽では、毎朝とてもながーいホースを使って陸場の掃除をしています。
掃除を終えて、この長いホースを巻こうとしたらすごく重かったので、水中を覗いてみるとホースを咥えて遊んでいるアシカが・・・。
こっそりビデオを撮ってみました。
最初のほうは、撮影に気づかずに遊んでいるのですが、途中からカメラの存在に気づいたようです。
こっちを見ているということは、本人にいたずらの自覚があるのでしょうか・・・・?
このホースを引っ張るアシカは、今年6月に生まれた「しずく」です。
実はこのホースを引っ張るいたずらは、1歳年上の「レオ」が頻繁にやっているので、「しずく」も覚えてしまったようです。
以上、元気いっぱいの「しずく」のいたずらでした!!
さて、前回からの続きです。ドジョウを食べることができなかったミミについて。
■プレゼント1日目
ドジョウのスピードにミミは追いつくことができず。
「あなたそれでもカワウソなの?」と言いたいところですが...そういえば、泳ぎも得意ではないな。
仕方ないので、ハチに「私にもちょうだい~」と泣きつくも聞く耳持たず...。
普段は泣きつくと餌をくれるハチも、さすがにドジョウはやりたくないよね~。
■プレゼント2日目
さすがに気の毒だったので、ドジョウを直に床へ置いてみました。
それもミミのまん前に。
すると...みごとキャッチに成功!
やったー!!と私達もガッツポーズ!
あれ?
なんと、せっかく捕まえたドジョウを水の中へリリース...。
それをハチに横取りされてしまいました。
ミミは床に落ちた餌を水で洗う癖があり、それが仇になったもよう。
■プレゼント3日目
こうれば最終手段!
ダンベ(水入れ容器)の水を抜き、そこにドジョウを入れる作戦!!
これでドジョウを洗うことはできません。
こうやって、ミミはなんとかドジョウを食べることができました!!!
いやー、よかった!と係員一同、ひと安心。
ミミが楽しんでくれていたのならいいのですが...。
「日本の森」の水鳥たち。
写真手前のオシドリ(メス)ではなく、左側のミコアイサにご注目!
羽づくろいをしていてわかりにくいのですが、いまちょうど夏羽から冬羽に変わるところです。
ミコアイサの別名は「パンダガモ」ですが、これは冬羽の時の色あいを見て、つけられた名前です。
▼こちらが冬羽の状態
基調は白で、黒がよいアクセントになってますね(どこのファッション評論家だ...)。
しかし、夏羽の時は、頭が茶色くなり、白はどこへいったの?という色合い。
体も灰色やら茶色やらが混じって地味な感じとなります。
今の状態は、ほら!
目の周りに白い色が見えるでしょう?
この辺りから換羽が始まっているようです。
朝の清掃時、排水溝が羽でいっぱいになるのももうすぐです。
例年だと11月末には冬羽になりますが、今年は若干遅れているような気がします。
なんとか色の変わっていくようすを写真で残したいのですが、なかなかうまく撮れません。
今年こそはがんばるぞ~~!
設備チームの業務には、必要な資格がたくさんあります。
■クレーン運転士
ジンベエザメなど大型生物を「太平洋」水槽に搬入する時は、30tクレーンの運転をします。
その運転に必要な資格(小さなクレーンは技能講習で取得できます)
こちらはジンベエザメをクレーンで搬入する様子
■玉掛
クレーンで吊り上げる物を吊るすのに必要な資格
■潜水士
海遊館内の水槽で潜水作業をするのに必要な資格
■電気工事士
水槽の照明灯を整備したり、コンセント等を取替するのに必要な資格
その他・・・
・ろ過器に入って作業するため酸欠危険作業の資格
・危険物を取り扱うのに必要な資格
・・・などなど、講習を受けて取得できるものから国家資格(免許)と資格も様々。
入社して20年が経過し、10数個の資格を取得しました。
これからも自己能力向上のために頑張りたいと思います。
ここで、ある日の潜水作業風景をご紹介。
設備の点検作業は、生き物を飼育する上で大切な作業です。
ウエットスーツに着替えて準備万端!いざ出発です♪
好奇心旺盛なカマイルカがのぞきに来ています。
「ねぇねぇ、何してるのー?」
水槽の点検作業に興味深々!
さらにのぞきこみます。そ、そんなにのぞきこまなくても・・・(笑)
イルカたちのつきまとい攻撃をうまくかわしながら、作業は続きます。
しばらく見ていたら飽きてしまったのか...
「ねぇ、これで一緒に遊ぼうよー!」
お気に入りのオモチャをもってくるカマイルカさんでした☆
先日カワウソにドジョウをプレゼントする様子をご紹介させて頂きました。
みんな大はしゃぎ!血が騒ぐと言いますか、ものすごいスピードで次々と捕食していきます。
「楽しい~!」ハチくんです。
「ドジョウ最高―!」ツクシです!
と若者たちが騒いでいる中、おじいさんコンビのニッキとオリーブはさすがに追いつけないだろうということで、小さな容器に入れてみましたが...
こんなじいさんたち見たことない...
若返ってる...
"昔はブイブイいわしてた"( 凄腕のハンターだったらしいです )というのに、納得です(笑)
3日間に渡り行われたドジョウ大会は大盛況!みんな大満足で終わりまし...
「ちょっと待って!!私だけまだ食べてないわ...!」
と落ち込んでいるのはミミ。
1日目、2日目と続けて食べることができていないようです。
はたしてミミは食べることができたのでしょうか?
その3に続きます。
25周年特別展示「シャークワールド」には、いろいろなハンズオンを設置しています。
多くのお客様が体験をされるので、ハンズオンは壊れにくいものを作ってはいるのですが、やはり壊れることもあり、そのたびに係員があたふたとメンテナンスを行います。
ある日、特別展示の担当者があわてて係員室に戻ってきて「あ、あごがはずれましたー!」と言うのです。
当然、本人だと思うじゃないですか!
「大丈夫??病院行く??」と心配して聞いたら、「僕じゃなくて"シャークワールド"のハンズオンです!」って。
このホホジロザメさんのこと?
下にあるハンドルを回すと
顎が動くしくみ。
下顎が開いたまま動かなくなってしまったそうです。
電気系統の故障でしたので、さすがの係員もどうにもできず、この日のホホジロさんは顎がはずれた状態でした。
その日の夜に修理に来てもらって無事復帰いたしました。
まぁ人間(係員)じゃなくてよかったと言うべきでしょうか?
このハンドルを回すタイプのハンズオンはもう1つあって、サメの歯の構造を表すもの。
で、先ほどのシャークワールド担当と私の会話の続きです。
「えっ、どっちのハンズオンが壊れたん?」
「だから顎がはずれて...」
「あー、"口ぱっかん"のほうね」
「?」
「ホホジロのハンズオンやろ?あれは口が"ばっかん"と開くやん。だから私は"口ぱっかん"と呼んでるのじゃ」
「はぁ...」
「ちなみに、歯のハンズオンは"歯どんどん"だから」
「...(勝手に名前つけてるよ、この人)」
2つのハンズオンの正式名称は「ハンドルを回して顎の動きを体感しよう」と「ハンドルを回して歯のはえかわりを体感しよう」だそうです。
でも、「口ぱっかん」と「歯どんどん」のほうがわかりやすいと思いますが、いかがなものでしょうか?
誰の賛同ももらえてないような??
先日、「南極大陸」水槽で生まれたオウサマペンギンの雛。
毎日親鳥から沢山の餌をもらい、すくすく成長しています。
17日齢で体重は約880g
生まれた時から約5倍近くになりました。成長はとても順調です。
普段も親鳥のお腹からもはみ出している状態です。
この雛は将来、どんなペンギンになるんでしょうか。
今から楽しみですね。
10月9日から10月31日まで、パタにハロウィンな氷を渡しています。
今年はオレンジ色の氷に鮭の皮を切り取り、カボチャ風氷やカラフルなキャンディ風の氷などをプレゼントしています。
そして機嫌のいい時には、ジャックオーランタンで遊ぶパタが見られるかも?!
是非そんなパタに会いにきてくださいね~
ある日の朝、開館前に生き物のチェックをしようと館内を巡回していると、なにやら「タスマン海」水槽の前で踊っている飼育係員を発見・・・。
よく見ると、イルカ達と遊んでいます。
▲この写真のカマイルカは、ミュー(愛称)です。
この踊り?も、生き物達とのコミュニケーションの一つなんです。
ただし、この開館前という時間は、飼育係の特権でもありますけどね。
イルカたちは、お客様の姿もちゃんと見ています。
もしかしたら一緒に遊んでくれるかもですよ。
明日は「体育の日」です。
スポーツの秋、食欲の秋、いろいろありますが、皆様はどんな秋をお過ごしでしょうか?
先日、生きたドジョウ(人間の食用に流通している)を入手したので、歯の治療をがんばったカワウソのツバキと約束したとおり、プレゼント!
せっかくなので、予備水槽のカワウソたちにも、おすそ分けしようということになりました。
ツバキやオリーブが、かつて「日本の森」水槽で、どんなにすばらしいハンターであったかを力説しても、新人担当者には「?」ですからね。
いざ!
ナイスガイ・ロックくんは上手に捕らえました。
クリ「うまーい!」
クリも「日本の森」でアユを捕まえていたのを思いだしました。
「なに、何、なんなんだー!」とわくわくのワラビ、ツクシ、スイカたち。
この仔たちはほぼ初体験ですが、さすがカワウソ!
ちょっと不審げなアヤメ(右)と「早くおくれ」なヤット(左)
この2頭はあまりがつがつ感がない印象。
当館生まれのカワウソたちのがつがつ感はなんなんだろう??
「俺を誰だと思ってんだい!往年のハンター・オリーブだぜ」
後輩たちも感心してたぜー。
そして、ツバキと娘のグミはこんなでした。
ツバキ満足してくれた?
グミのハッスルぶりが意外でした。
さて、ここにあげなかった個体については、たいへん面白い行動をとりましたので、また後日にレポートいたします。
どうぞお楽しみに!
兄弟の顔が似ているのは、人間ではよく耳にすることですが、アシカも兄弟だと顔が似てくるようです。
では、まずこちらの写真をご覧ください。「モンタレー湾」水槽でくらしている・・・
▲カリフォルニアアシカの「コア」です。
コアには弟がいて・・・
▲「レオ」と言います。
どうですか?そっくりに見えませんか?この2頭を見るたびに「遺伝ってすごい!」と関心してしまいます。
あれ?アシカはみんな同じ顔に見えます? 毎日みていると、ちがいがよくわかります。
今月のはじめに、「チリの岩礁地帯」水槽にカタクチイワシを搬入しました。
イワシは漢字で「鰯」と書くように、鱗がとれやすくて弱い魚です。
当館では、魚類の搬入にこのバケツを使用しています。
が・・・、
▼カタクチイワシの搬入には、ビニール製の特別なバケツを使います。
今回は、魚類の飼育係員みんなでバケツリレーをして、合計約5,000尾を搬入しました。
にぎやかになったかな?
お月見は終わってしまいましたが、9月27日は中秋の名月でした。
みなさま、すてきな月をご覧になりましたか?
中秋の名月といえば「月見だんご」。
先日、私は知ったのですが、関西の月見だんごは、餡を団子に巻いたものだったのです!
ちょっと衝撃的でした!
ってことで、「北極圏」のダンゴを紹介します。
イボダンゴです。
ダンゴウオ科の仲間です。
ダンゴウオの仲間といえば、4年前に企画展示「かわいいコレクション(通称かわコレ)」でフウセンウオを展示していました(現在は展示していません)。
机の中にこのようなグッズが残っていました。
フウセンウオはたいへんカラフルでしたが、このイボダンゴは割と落ち着いた色合いです。
こちらは腹ビレが変化した吸盤でガラスにピッタリくっつく姿。
しかし、名前に「いぼ」ってあまりよいイメージがない!
こんなにかわいいのに!と思ったら...。
確かに、正面から見るとトゲトゲしています。
見る向きで印象がずいぶんと変わるものです。
他に、当館にいる「だんご」といえば、向かいの水槽にいるランプフィッシュ。
こちらはなんと全長が大きくなると50〰60cmになります。
展示中のランプフィッシュは私の手よりやや大きいので30cm強。
このランプフィッシュは2013年に当館で産まれたこどもたちです。
「初めての産卵!」
「丸くてかわいいランプフィッシュの赤ちゃん」
お月見は終わってしまいましたが、当館の「北極圏」でだんごを味わってください。
ある夜のゴマフアザラシたち。
綺麗に等間隔で寝ていますね・・・
実は、アザラシはアザラシ同士で身を寄せて寝ることがない動物なので、このように綺麗に等間隔で寝るという、ちょっと面白い光景になります。
また、別の日の夜のゴマフアザラシたち
うじゃうじゃしてますね・・・
カリフォルニアアシカやゴマフアザラシが暮らしている「モンタレー湾」水槽の上から撮った写真なのですが、遠いためかなんだかアザラシがいもむしのように見えてしまいます。
アザラシは日中はほとんど泳いでいるのですが、夕方になると寝るために陸場に上がってきます。
「モンタレー湾」水槽の奥の方を良く見ると、この寝ているアザラシをみなさんも見つけることができます。
仰向けで寝たり、うつ伏せで寝たり、伸びたり、顔を掻いたりと、日中とはまた違う可愛らしさを見せてくれるので、皆さんもどうぞ!
9月25日、「南極大陸」水槽のオウサマペンギンに待望の雛が誕生しました。
現在、雛は親鳥の足元で守られていて、1日数回、親鳥から口移しで餌をもらいます。
生まれた時の体重は約187gでしたが、1週間が過ぎ、現在は体重400gを越えて2倍以上になりました。
オウサマペンギンの子育てはおよそ12ヶ月間。
これから日に日に成長する様子が観察できます。
▼孵化直後の様子
雛はまだ羽が生えておらず、自力で寒さから身を守ることはできません。
赤い丸印の中に赤ちゃんペンギンがいます。
このペンギンの足元は要チェックですよ!
先日は、ジンベエザメのビデオチェック映像で海くんの排便シーンをご覧いただきました。海遊館日記「ジンベエワッチと動体視力」
今日は、非常に珍しい「腸洗い」シーンをどうぞ。
「腸洗い」とは?
人間の世界では「腸内洗浄」といって、肛門から大腸に水などを入れて腸内を洗い流すという医療や美容での施術方法がありますが、サメやエイは自分で総排泄腔から腸を体外に出して、まるで「洗う」ような行動をすることがあります。
生物にとって大事な部分である内臓を体外に出すとは・・・、他の生物に襲われる危険もあるのでわけだし・・・、衝撃的です。
私が初めて「腸洗い」を見たのは、大型のエイで、排泄腔から赤いもの(腸)が見えた時は驚きました。
「なにが出たん?赤ちゃん?」などと動揺しているうちに、引っ込んでしまい「???今のはなんだったんだ」という感じでした。
腸洗いはほんの一瞬ですから。
なぜ、こんなことをするのかというと、腸内の魚の骨や鱗などの未消化物を排出するためと考えられており、人間としては、お腹の調子がすっきりしない時はうらやましい気がしないでもありません。
ジンベエザメの腸洗いは、長く魚類を担当している飼育係員でもあまり見たことがありません。ジンベエザメの行動観察にビデオカメラを設置しているおかげです。
片づけしなきゃ~と思ってバックヤードのある部屋に入りました。
何気なく、カワウソのバックヤードをのぞくと。。。
カワウソがぶら下がってました。
「これ、だいじょぶなんかなぁ~引っかかってるわけじゃないよなぁ~」と焦りましたが、
最後には無事着地。
新人獣医さんは獣医のお仕事だけではなく
飼育に関する仕事を何でもこなします。
そのときの1コマ
「南極大陸」水槽のペンギンの餌やりから帰ってきたときの様子です。
新人獣医さんはかなり視力が悪いらしく(勉強のしすぎ?)、いかなる時もメガネは手放しません。
たとえばこんな時も・・・
潜水作業をするために、フードを着用しています。
振り返ってもらうと・・・、
潜水フード&メガネは、25周年の海遊館でもはじめて見ました。
でも、毎日ほんとうに頑張っているので、この様子には笑ってしまいますが、みんな応援しています!
みなさんはどんな魚がお好きですか?
私はハタの仲間が好きです。
あのぬぼーっとした顔がたまりません。では、海遊館のハタたちをご紹介。
まずは「太平洋」水槽から
▲高級魚としても有名なクエ。この個体は、ダイバーに撫でてもらうのが大好きです。
▲写真写りが悪いけど、カスリハタ。
海遊館日記 「マダラエイとカスリハタ」、にてご紹介した、よくマダラエイの上に乗ってる個体です。この前も乗ってました。
▲ヤイトハタ。「やいと」はお灸のことで、黒い小さな斑がお灸の跡に見えるのでその名がついたとか。お灸し過ぎ??
▲タマカイです。小さい頃は、黒と黄色のもようが映えます。こちらは全長40㎝くらいの若い個体。
▲こちらはまだ模様が残ってますが、全長80cmくらい。
▲模様が不明瞭になった全長1mくらいの個体。
次は「瀬戸内海」水槽です。
▲アカハタです。ちょっと色が褪せていますが、赤味を帯びた体色です。
▲こっちはアオハタ。でも、体色は青くはありません。
▲コクテンアオハタは、通称タコアパートにイセエビと一緒に入っています。「これは珍しいんやで~」と担当者イチオシの種類です。
▲ホウキハタ。斜めに走る筋がほうきで掃いたような模様だから?
▲オオモンハタです。キジハタに似ていますが、尾びれの先端がまっすぐで白いことから見分けられます。
最後に、意外なところにいるハタを。
▲アズキハタ。小豆色の斑が特徴です。他のハタに比べると体高が低く、体全体が細長い感じです。この個体はちょっとお腹がでてます・・・.。
アズキハタは、「グレート バリアリーフ」水槽です。
同じ仲間を探しながら、特徴を観察するのも楽しいですよ!
定期健康診断にて、歯に異常が見つかったカワウソのツバキ。
一部がぐらぐらしているので、抜くことになりました。上顎の一番奥の歯です。
処置は麻酔をかけて行います。
歯がぐらぐらしているといっても一部だけで、大きな歯ですから、簡単に全部を抜くことができません。
慎重に丁寧に、少しずつ処置を進めていきます。
これがたいへんな作業で、獣医はへとへとになります。
ツバキは麻酔で寝たままで、大きな歯が抜けた時にも、痛みで動くようなことはありませんでした。
1時間位かかって無事終了、獣医もツバキもお疲れ様でした!
で、抜いた歯はこちらです。
本当はもっと歯根が深いはずですが、短くなっていました。
このまま放置しておくと、他の歯や顎の骨などにも影響がでたかもしれません。
よかったね、ツバキ。
「よくなーい!私だけ誕生日(8月1日)のお祝いをしてもらえず、おまけに歯を抜くとはひどすぎるー」と、ツバキの心の声が聞こえてきました。
ごめんごめん、何かプレゼントをしないとね。
その様子はまた後日。
大阪湾のスナメリ調査では、おもしろいもの・貴重なお話、さまざまな体験ができました。
▼底びき網漁船です。いろいろな種類の漁船が見られます。
▼手作り感満載のボードです。スナメリは3人がかりでつくりました。
▼底びき網で獲れた生物を観察します。
▼50年以上、大阪湾を見てこられた漁師さんにインタビュー
▼大阪湾のスナメリを調査されている先生のスナメリ最前線のお話
まだまだ知らない大阪湾。
知れば知るほどおもしろい大阪湾です。
9月の2週にわたって実施したスナメリ調査。
ごく少数の方がスナメリに遭遇という結果になりました。この時期は発見するのが難しい!
でも、飛行機が近くを飛んでいったり、底びき漁をしている船を間近に見たり、死亡漂着のクジラを見ることができたことなど、想定外のイベントがたくさん起こりましたね!
いろんな人の力を借りながら、ご迷惑をかけながらの企画だったので・・・、かなりのパワーを投じました。燃え尽きてます。ふぅ。
それでは、調査の最中にいろんな写真をとったので少しご紹介。
▲スナメリの棲む大阪湾。かなり大きな船が通過していきます。
▲秋晴れの空、飛行機とスナメリ調査
▲語り合う専門家たち(おじさんたち?)
今回、初参加のスタッフのはしゃぎようをみてやってください。
▲積み込み作業をしてるフリ。
▲うまく積み込めて、スナメリと2ショット。ご満悦。
今年の6月30日に「モンタレー湾」水槽でうまれたカリフォルニアアシカの赤ちゃん(メス)の愛称が決まりました。
いろいろと考えた結果、愛称は「しずく」です。
姉の「ナミ」と同じく、水をイメージした女の仔らしい響きです。水の雫のようにキラリと光るような美しいアシカに育ってほしいと願っています。
今後も「しずく」が元気に成長してくれるように、大切に育てていきたいと思います。
これからも「しずく」の応援をよろしくお願いします。
「クジラの死体が流れているから船航行するときは気をつけて~」
大阪湾スナメリ調査の途中に船長の携帯がなりました。
スナメリも探したいけど、せっかくならと海から現場を見に行くことにしました。
自然のことなので"突然"はつきものです。
海上から、大きなクジラが磯に漂着しているのを見ることができました。
スナメリ調査を終えてから、車に乗り換えて現地に向かいました。
大きなクジラ!!
ザトウクジラでした。6m程度というけど、これでもこどもです。ジンベエザメよりでかい!
ザトウクジラはヒゲを持つクジラで、このヒゲを使って餌となるプランクトンをこしとって食べます。ジンベエザメと似た食べ方ですね。
とても美しいヒゲでした。
めったに大阪湾にクジラが入ってくることはありません。
とても貴重な体験でした。
海遊館では大阪湾にすむスナメリの情報を集めています。
イルカやクジラの情報もお待ちしています。
海水浴に行って泳いでいると、まわりに何もいないのにチクチクッと腕や足に痛みが走ったことはありませんか?
また、「お盆ごろはクラゲが多いから気をつけなさい」って話を聞いたことはないですか?
これは、夏場に出現するアンドンクラゲが原因であることが多いようです。
アンドンクラゲは立方形の傘に長い触手が4本。
傘の大きさは最大でも3cm四方で、そんなに大きなクラゲではありません。
傘の形が行灯のようなのでアンドンクラゲの名があります。
お盆に多いということで、お盆といえば「流し灯篭」や「回り灯籠」などがあるし、「行灯」に関係があるのかな??と思ったりしますが、それだったら「トウロウクラゲ」ですね...。
アンドンクラゲの刺胞毒は強いです。
刺された場合は海水で洗って刺胞を取り除くのがいいとのことですが、どのクラゲに刺されたかによって対処法は異なります。
痛みが続く時は病院に行くのがよいでしょう。
アンドンクラゲは長く飼育することができない種なので、9月に入って、係員が夜に採集にしてきたものを展示中です。
お早めにご覧ください!
そして、高知県土佐清水市の以布利センターでは夏の終わりごろより、タコクラゲが採れはじめました。
こちらも現在展示中。
タコクラゲがやってくると、秋を感じるクラゲ担当です。
昨年ご紹介した海遊館日記「敬老の日」。今年も「敬老」すべき生き物たちを、陸上動物の担当者が範囲を広げて紹介します。
▼コツメカワウソ・ニッキ(21歳)とオリーブ(17歳)
寝起きを襲ってしまいました、ごめんなさい。
▼リスザルのアンズ(推定年齢20歳。)
バックヤードで元気に過ごしています。実は、昔の出来事が原因で、私とは仲がよくありません・・・。
▼「日本の森」のゴイサギ(26歳以上。海遊館のオープン前からいます)
(写真がなくてすみません・・・)
獣医に「腎臓が悪いよ!」と診断されていて、お薬を飲まねばならないのですが元気です。とてもすばやく、アユを採ったりしています。
▼同じく「日本の森」のチュウゴクサンショウウオ(30歳以上。)
体の大きさから、お客様からも「すご~!」と声がかかります。
海獣類も紹介しますと・・・
推定で36歳!ゴマフアザラシ・ジャブ。
推定で30歳!肝っ玉母さん、カマイルカ・アーチ。
26歳!カリフォルニアアシカのボス・ルーク。昔は小さくてかわいかったですよー。
19歳!ラッコのパタ。おばあちゃんには見えませんね~。いつまでもこどものイメージです。
29歳!ジェンツーペンギン。ープン当初からのペアが、何度も雛を育てています。
▼係員の右横の2羽です
そして、なんと新体感エリアの「フォークランド諸島」水槽にいるイワトビペンギンには、31歳を迎える個体も!
こうして見ると、飼育係員よりも年上の生き物たちがいっぱいです。
来年も、この海遊館日記で紹介できるように、毎日の健康管理にしっかり取り組みたいと思います。
現在、「フォークランド諸島」水槽のイワトビペンギンたちは換羽の真っ最中。
※換羽:1年に1度、全ての羽が抜け換ること
この時期は、いくつか問題があります。
その一つが餌を食べなくなることです。
1週間以上断食しても平気な個体もいます。
11羽のイワトビペンギンの内、7羽は換羽中。
つまり餌を食べるのはたったの4羽。さすがに「お食事タイム」として成立しません。
昨年までは、個体により時期のズレが若干のがあるのに、今年は一斉に始まっているためこの様な事態に・・・
「お食事タイム」はさびしい状況ですが、あと2-3週間で換羽は終わり、モリモリ餌を食べるようになります!
ご理解の程、よろしくお願いいたします。
でも、このフワフワの状態のイワトビペンギンが1番好き!可愛い!!という声があるのも事実。
1年のうち最もフワフワ・モコモコのイワトビペンギンは、今しか観られませんよ!
面白い映像の撮影に成功しました!!
「モンタレー湾」水槽で生活しているちびっこアザラシです。
しげのぶは、北海道の小樽水族館からやってきたアザラシです。
最近のブームは鼻先を触られることで、これがなんとも言えない極上の柔らかさです。
ミオは、山形県の加茂水族館からやってきました。
海遊館に来てすぐの頃は、中々水槽に馴染めずご飯を食べるのもやっとという様子でした。
そんなミオですが、近頃はダイバーの近くにグイグイやってきて邪魔をするほどやんちゃになりました!
そんな二頭の様子をどうぞ!!
(はじめに来るのがミオで15秒過ぎにやって来るのがしげのぶです。そして最後はまたミオです。)
ある朝、「タスマン海」水槽の前を通りかかると、カマイルカのミューが逆立ち?
「何してんの??」
だいたい、こういう時は、気になっているものがあるはず!
それは擬貝だったり、鏡のかけらだったり、あんまりよろしくないものであることもあるので、私も目を皿のようにしてみると・・・。
3cmくらいのぴらぴらしたものを発見。おそらく餌の魚の一部のようでした。
ミューの行動を記録すると、「じーっと見る」「胸ビレでハタハタしてみる」「口からぴゅっと水を噴出する」「背ビレに当てて動かす」「口に入れたり出したりする」など、バリエーションが豊富で、とても楽しそうです。
ミューが遊んでいると、そばをアーチ親子が通りました。
こどものサーフもめざとくこのぴらぴらを見つけ、わざわざお母さんから離れてミューに接近してきました。
すると、ミューは「これは私の!」とばかりに口にぴらぴらをしまいこんで、他所へ行ってしまいました。
こんなおもしろいおもちゃ、手放すわけにはいかないですよね(^-^;)
私が担当しているカワウソは、とても飽きっぽい性格ですが、ミューはこのぴらぴらを見失ってしまうまで、長い時間遊んでいました。
さーて、次は何で遊ぶかな?
「日本の森」の私たちが通称「花壇」と呼んでいるスペースが寂しくなってきたので、お客様が見えない部分に生えているシダを移植しました。
しかし、なかなか根付きにくいようで、もう少し様子を見たいと思います。
「花壇」の向かいはアジサイがわさわさと繁茂中。落葉樹なので、もうすぐ葉がなくなってしまいます。
葉をかきわけると、ひっそりマンリョウが実をつけていました。
マンリョウは「万両」と呼ばれ、めでたい植物として扱われています。
アジサイに隠れ、見えにくいので、「花壇」へ移植も考えましたが、やはり新しい万両を花壇に植えることにしました。
ついでにセンリョウ(千両)も追加しようと調べていたら、なんと「百両」、「十両」、「一両」という植物もあることがわかりました。
そんなわけで、入手できなかった「一両」をのぞき、万、千、百、十両を展示してみました。
「花壇」は全部であわせて22,230両!
マンリョウはヤブコウジ科の植物で、「百両」のカラタチバナと「十両」のヤブコウジも同じ科、「千両」のセンリョウはセンリョウ科、「一両」のアリドオシはアカネ科の植物です。名前の由来には諸説あるので、どれが正しいのかはよくわかりませんが、いずれも赤い実をつけるので、実のつき具合(数)や木の高さなどから、お金に見立てた名前がついたようです。
新たに展示した植物はまだ実が青いです。
センリョウ(千両)
カラタチバナ(百両)
ヤブコウジ(十両)
比べてみて、みなさま、どれがお好みかたしかめてください。
私の「押し」はセンリョウですよ!
今年の6月30日に生まれたアシカの赤ちゃん、すくすく成長中です。
最初はお母さんアシカ(愛称:リップ)にべったりでしたが、徐々にいろいろなものに興味を持ち始めています。
最近では、「お母さんアシカの背中に乗る」というブームがやってきてます。
やっとお母さんの背中に乗れたのに落ちてしまった動画が撮れたので紹介します。
その後、また背中に乗ることができてほっとしたようです。
赤ちゃんは必死に背中に乗ろうとしているので、ついつい「頑張れっ!」て応援したくなってしまう親心。
皆さんも、こんな何事にも必死な赤ちゃんを見て、ほっこりした気持ちになってみませんか?
私、次のブログでは最近赤ちゃんと仲のいい1歳年上のアシカ(愛称:レオ)とのツーショットを狙っております!
みなさん、楽しみにしていてください!
最後に、母と娘が同じ格好をしているほほえましいツーショットです。
9月に入ってから、じめじめとした日が続きましたね。
それに台風がやってくるなんて、いったいなんやねんっ(><)て感じです。
今日は台風一過すばらしい青空が広がっています。
屋上で換気装置の塗装をおこなう予定です。この整備は雨じゃできませんので。
ところで、海遊館の屋上って何があるんでしょうか、ちょっと見てみましょう。
▼換気装置
▼空調の室外機(クーラーや冷凍冷蔵庫、降雪装置など)
▼「太平洋」水槽の屋根
▼大阪港の眺め
▼六甲の山並み
大阪港大関門から薄っすらと見える淡路島や六甲の山並みなど・・・、眺望がすばらしいです!
高さは、あべのハルカスの10分の1ですが、見える景色は負けていません。
疲れも癒されました!さぁ、換気装置の塗装を頑張りますか!
私はイソギンチャクを見るのが大好きです。
イルカ担当ですが・・・
朝の見回りをするときに毎日欠かさずに見るのがこの子!
水流にたなびく触手。
黄色く輝くからだ。
美しい!
どこにいるか、知ってるかな?
「太平洋」水槽のジンベエザメは、毎日、決まった時間に行動観察を行います。
そして、月に一度は「24時間定例ワッチ(観察)」も行います。
1日べったりジンベエザメを見続けるのです(係員はもちろん交代します)。
ワッチは、飼育係員が水槽の前に座り、実際にジンベエザメを観ているので、細かな動きや便の有無を確認することができます。
また、怪しい動きをしたな!と思ったら、近くまで走って行って、詳しく確認することもできます。
ワッチ以外の時間帯は、ビデオカメラで録画をして、異常行動はないか?排便はないか?などを次の日に再生してチェックしています。
ビデオカメラを固定しているため、すべての場所が録画されているわけではありません。
そして、録画した映像の確認は、早送りにして見るので、細かい行動の変化はわかりにくいのですが、ジンベエザメが動きを変えたり、排便をするとわかるので、その部分は通常の速さで見なおして確認します。
▼画面は、17時~20時の「夜の海遊館」。青くて暗くて見えにくいです。
▼20時以降は、青い光から減り、夜間照明になります。日中の1/3の光量で暗いのですが、ビデオカメラの性能がよいためか、見やすいです。
「太平洋」水槽には、天井にガラス窓があり、上から光が差し込むため、明け方になると明るくなります。
前日の16時頃から、翌朝の9時まで、チェックします。
録画した映像は、こんな感じです。
画面上に見えるのは遊ちゃんです。
しばらくして右から左へと海くんが泳いでいきますが、海くんの通過した後、右のあたりが濁ったのがわかるでしょうか?
これは海くんの排便シーンなんですよ。
早送りしていて、「あっ、濁った!」と気づいたら、通常の速さに戻して再生して、詳しくチェックします。
大型のエイやアジたちの排便でも水が濁ることがあるからです。
巻き戻したら、ジンベエザメの位置を確認し、濁りの前後にいるのは誰かをよーく見て、その便の量などもチェック。
ジンベエザメの便は、塊が確認できます。
ジンベエザメの便でないとわかったら「もう、まぎらわしいな!」と思ってしまいます・・・。
このビデオチャックをしていると、ジンベエザメだけでなく、エイの腸洗いを見ることもあり、なかなか興味深いです。
その昔、プロ野球の選手が、動体視力を鍛えるため、電車に乗った時は必ず窓から見える電柱などを数えてタイミングをとるというような話を聞いたことがあります。
私たちには関係のないこと!と思っていたのですが、なんのなんの。
動体視力、むっちゃ必要やないですか!
特に今は、ジンベエザメが2匹!
「遊ちゃんと海くん、どっちがどっちやねーん!」
「目がもう1セットほしい!」と、はじめはみんな混乱していましたが、ようやく慣れてきました。
まあ目がついていかない時は、録画なのでゆっくり再生すればよいのですがで・・・.。
さて、今日も鍛えるぞ!動体視力!!
昨年の秋、日本の森のカワウソ槽の後方に、なぞの植物を発見したことをお伝えしました。
11月20日「謎のぽんぽん」
で、カワウソ水槽を見上げると。
今年も生えてる!!
オオアレチノギクでしょうか?
昨年見た「ぽんぽん」は種ですから、確実に子孫を残しているということ...。
ゆっくり見回ると、こんな植物もありました。
オオサンショウウオ水槽とカワムツたちのいる水槽の間には植えた覚えのない植物が...。
アメリカヤマゴボウ(ヨウシュヤマゴボウともいいます)です。
こちらは北米原産の草本で、明治の初めに日本に入ってきた外来種です。
ぶどうのような紫の実はとてもおいしそうで、私が小さい頃に野原でこれを見つけた時、「食べたい」と言ったら「毒があるから食べちゃだめ!」と言われました。
鳥は実を食べている形跡があったので、小さな私は「食べてもいいんじゃないの?」と思いましたが、大人になって調べてみたら、種に毒があるのだそうで。
鳥は上手に実だけを食べているわけです。
また、この実の果汁はインクの代わりに使われることもあったので、アメリカではインクベリーと呼ばれることも。
そうそう、手に色がつくと、なかなか落ちないのよー、と郷愁にひたる私でした。
さて、こちらはツワブキです。
これは、私たちが植えたもの。
今年はわさわさと葉が茂っています。
花が咲くとよいのですが、今年はどうでしょう??
花はこんなかわいいのです。
「日本の森」にはこんな楽しみ方もありますので、まわりをゆっくり見てみてくださいね。
先日8月29日は「日本の森」の『わんぱくフォー』こと、コツメカワウソのイガ、ニラ、ザクロ、シュロの誕生日でした。
今回はなんと!ニシキエビの脱皮殻をドドンっと丸々1匹プレゼントすることにしました!!
かなりの大きさです!
早速プレゼントしにいくことに!
『カリカリ楽しい~♪』とイガ
脱皮殻を装着しているのは、ニラ
このあと先っぽまで食べました、ザクロです!
前室に置いていたニシキエビの殻が、給餌前から気になっていたシュロは無我夢中!
お客様も観覧通路から一緒に祝ってくださり、とても楽しい誕生日会になりました!
ありがとうございました。
これからも元気でね!
「パナマ湾」水槽のアカハナグマ。
現在は、メスを展示していますが、バックヤードにはオス(愛称:リンゴ)を飼育しています。
オスのアカハナグマは、メスと比べると力が強く、気性も荒いように感じます。
以前にお知らせしたように、リンゴをメスとお見合いさせると、時には大喧嘩になりますし、餌を食べてる最中に飼育係員がふと手をだそうものなら・・・
「オレの餌を取るな~!」と威嚇してくることも.あります。
▼こちらをご覧ください。口からはみ出た鋭い牙。(犬歯)
オスだけが口からはみ出るほど伸びるのかは分かりませんが、海遊館で飼育している4頭の中で口から犬歯がはみ出しているのはオスのリンゴだけです。
これで噛まれようものなら、大怪我必須...。
飼育作業中は、いつも気をつけているリンゴですが、実は弱点があります。
それは...首の後ろ
リンゴは首の後ろをワシャワシャ撫でると、気持ちがいいのか力が抜けておとなしくなるのです!
撫でていくと、まずはペタンとお尻が地面に着いておすわり。
更に続けると寝転んでしまいます。(笑)
そんなリンゴの様子がこちら。
どんなに強気でも、弱点をせめられると力がでないリンゴくんなのでした~
ある朝、「日本海溝」水槽を見ると、アクリル面におしりをぴっとりつけて、不思議な態勢をとっているタカアシガニが!
何してるんでしょうね?と、おしり側に回ってみると...
通称「ふんどし」あるいは「前かけ」と呼ばれるお腹の部分を開いて、もぞもぞしています。
カニやエビの体は頭部、胸部、腹部に分かれていて、例えばイセエビだと、写真の緑の部分が頭部、黄色は胸部、腹部が赤色の部分となっています。
さて、この腹部、エビでは発達していますが、カニの場合は縮小し、体の下側に折りたたまれています。
で、この部分を見ると、カニの雌雄がわかります。
腹部が幅広いのがメス、鋭角な三角形になっているのがオスです。
したがって上記はメス、下の写真はオスです。
違いがわかりますでしょうか?
メスは産卵すると、腹部に卵を入れ、こどもがふ化するまで抱きかかえています。
しかし、今、卵を持っているわけではありません。
いったい何をしてたのでしょう?
前から見ることができればよかったのですが、岩が邪魔して見えませんでした。
お腹がなんぞ汚れていて、ごそごそしてたのかな?
とすると、ふんどしの洗濯やんなあ、と笑ってしまいました。
夕方に見に行くと、普段どおりの形に戻っていました。
海遊館で暮らすペンギンたちは、換羽の季節になりました。
(※換羽とは、1年に1度、全ての羽が抜け変わること)
オウサマペンギンは既に全羽終了し、1年で最もきれいな羽になっています。
その他の種は真っ最中。
▼イワトビペンギンも
▼アデリーペンギンも
▼ジェンツーペンギンも
毎日どっさり羽が抜け落ちていきます。
この季節は掃除がとても大変。猫の手でも借りたいほど、時間がかかります。
7月末に生まれたジェンツーペンギンの雛も少しづつ大人の羽が生えてきました。
すでに体格は親鳥と同じぐらいになりました。
▼お尻にご注目!
大人と同じ羽(尾羽)が生えてきました。
雛ももうすぐ換羽が始まります。
換羽が終われば遊泳訓練です。今年はどうなるのかな・・・
▲さて問題です。この写真は、どの動物の毛でしょうか???
▼ヒントは、前あし。
▼答えは「海遊館日記」によく出てくる、ワモンアザラシ(愛称:アラレ)でした!
▲寝起きで眠そうですね。
アザラシの乾燥した毛はあまり見たことがないと思います。
日中は泳いでいることが多いので、体が水で濡れた様子(毛)をよくご覧になっていると思います。夜になると陸地に上がって寝るため、毛が乾燥するんですね。
そのため、体が乾いたもふもふアザラシは、夜や朝の早い時間しか見ることができない貴重な瞬間です。
ちなみにこの乾燥した毛・・・、よい例えがないくらいとても気持ちがいいんです!特に前あしです!
触れられるのは飼育員の特権ですが、「夜の海遊館」で見ることができます。
最後に...ある朝の、気だるい感じのワモンアザラシたちです。
先日の朝、いつものようにアザラシたちに与える餌のサバを、大きさ別に選り分けていました。
すると、普段見かけることの無い、大きさ30㎝位のかなり変わったかたちの生き物が混ざっていました。
これはいったいなんだろう?と思い、こっそりと取っておいて後で調べてみることに。
よく見てみると、サメの仲間のようです。
かなりボロボロですが、細かいところまで観察してみます。
小さな体ですが、しっかりと歯が生えています。
いろいろと調べてみた結果、歯の形や鱗の並び方などから、深海で暮らしているカラスザメ科のサメの仲間ではないかと思われます。
(ボロボロで細かい種類までは解りませんでした・・・)
それにしてもサバに混じって浅い海を泳いでいたのでしょうか?
まさにチリメンジャコに混ざっていた「チリメンモンスター」ならぬサバに混じっていた「サバモンスター」ですね!
今度はどんな「サバモン」が紛れているのか? 毎朝、楽しみにサバの選別をしています。
先日、以布利センター敷地内にある3灯の外灯が点灯しなくなりました。
ブレーカーが入らず、漏電しているようです。
ケーブルを外して色々調べてみると...
水銀灯をねじ込むところがおかしい!
中を確認してみると...
ねちょねちょしていて、虫の死骸がついていました。
海辺にあるこの外灯は、潮風の影響で塩分が付着し、明るさに寄って来た虫により漏電したようです。
応急手当に水道水で洗い、乾燥させました。
この外灯を設置して18年、潮風に耐えながらがんばってます!
8月22日といえば、そうです。お気づきですか?
コツメカワウソのヤットの誕生日です!!今年で10歳になりました!パチパチ
ヤットにはバイオロギング展でとてもがんばってもらったので、今年は豪華な海鮮?丼を用意することにしました。
まず、丼の米の部分
カラフルな氷をたくさん作りまして、あとは上に餌を...
どーん!(←丼とかけてますよ、クスっと笑うところですよ)
どうですか、普段の餌をこんな風に盛り付けると超豪華な丼の完成!
餌を綺麗に切るのは、今回も料理好きのスタッフの手を借りました。
さて、食べてくれるでしょうか。怖がって近寄れないかな、不安がよぎります...
お?なんだこれは
おー!ニジマスやったわー!うまいうまい
飾り用のカラフル氷が餌にひっつくこともありましたが、器用に氷だけ捨てられちゃいました。
でも、アマエビの殻はポイっと捨ててましたね(笑)
最後に丼に盛り付けていた貝を持ってポーズ!
(ヤットの背後には、誕生日のお祝いに来てくれたヤットと仲良しスタッフの足元が...)
よかったね、ヤット
まだまだ長生きして、これからもトレーニングがんばろうね!
閉館後の海遊館、見回りをしていたときの「南極大陸」水槽での1コマです。
立ったまま寝ています。ちなみにこのペンギンはジェンツーペンギン。
ジェンツーペンギンといえば、現在、子育て真っ最中。
もれなく親子も寝ています。が、ヒナはうつ伏せで爆睡中!!
気持ちよさそうですね。
夏も終わりに近づいてきましたね~
「アリューシャン列島」水槽のパタに、最近こんな氷を渡しています。
この夏、食べた方も多いはず!
氷で器を作り、食紅で色をつけた氷を細かく砕き、カキ氷風にしています!
早速渡した様子をレポートします!
▼興味深々の様子!
▼パタチェック中
ここからは、氷を持ち去る様子をどうぞ!
なかなかのスピードのため写真がぶれています。
気に入ってくれたときは、色の着いた氷の部分をきれいに落とし、氷の器をポケットに入れたり、かじったりして楽しんでくれます。
張り切って渡してもすぐに捨てられることもありますので、期待せず広い心で見守ってあげてください!
※不定期に渡していますので、見れない場合もあります。あらかじめご了承ください。
夏になる前、体重が減少気味だったカピバラのかーたん。
イネ科植物を多めに与え、体重は回復しました。
今日は、新人飼育員が体重測定に挑戦しています。
「おいでー。そして体重計に乗ってー。」
「なんか、いやーー!」
ちょっと苦戦中?そんな日もありますね・・・。
この日はどうしようもなく暑かったのでしょうか?
プールにおりる階段状になったところで立ちすくむ、かーたんを発見!
「あー、気持ちいいー」
しばらく水に浸かってから、上の段に登っていきました。
人でいうところの半身浴?でしょうか、気持ちよさそうでした。
元気に過ごしてほしいものです。
先日、某有名恐竜映画を観てきました。
ツイッターなどでも話題になっているようですが、これから見に行く予定の方は、映画の内容にもほんの少し触れますのでご注意ください。
私、前知識なしでこの映画を観にいったのですが、なんと凶暴な肉食恐竜にトレーニングをするシーンがあるのです!
同じトレーナーとしては、「おぉっ!」と心躍るものがありました。
そしてその話をすると、「そういえば、ちょっと前にラプトルを止めるシーンを真似するのが流行ってましたよ。」とのこと。
インターネットで探してみると色々な動物とトレーナーでそのシーンのパロディーが撮影されているのです。
サイ、フラミンゴ、カワウソ、ラッコなどなど。
そこで魚バージョンを撮ってみました。
分かりにくっ!
「ただ水槽見てるだけやん!」なんて突っ込みたくなりますが・・・
手前の水槽にはヘコアユ
奥の水槽にはハリセンボンが!
この水槽の魚たちはよく見ていて、飼育係員の動きに合わせて右へ左へといつも後を追ってきます。
飼育係員しか見られないバックヤードの水槽なのですが、可愛いのでいつか紹介したいとチャンスをうかがっていました。
そこにこの話題・・・、ということで分かる人には分かる名場面ものまねでした。
「太平洋」水槽のウシバナトビエイたち、恋の季節のようです。
▼はやいスピードで追いかけたり~
▼互いに向き合ってくるりん
「うーん、恋の季節だなぁ~」と感心していると・・・
「よく見てくださいよ!」と「太平洋」水槽の飼育担当者が申します。
えっ、どういうこと???
じーっ(観察中)
よく観察すると、追いかけられていた個体も、追いかけていた個体もオスでした。
「太平洋」水槽の飼育担当者が続けて・・・
「この個体は、時にマダラトビエイも追いかけています。」
マダラトビエイを追いかけていた理由はよくわかりませんが、同じ日に、めでたくウシバナトビエイの交尾を観察できました。
「太平洋」水槽では、ジンベエザメをはじめ、サメやエイの仲間、それに回遊性の大型アジなどを中心に展示しています。
端っこの方にはこんな魚も。
▲ヒメフエダイ
赤色のきれいな魚です。
しかし、全体的に青みの強いこの水槽で、この色はあまり映えない気も...。
群れをつくって泳いでおり、気づかれてる方も多いのではないでしょうか。
▼ハマフエフキ
ヒメフエダイよりも一回り大きく、ぱっと見たところ、マダイのような姿形ですが、顔が長いです。
群れはつくらず、あちこちに分散しています。
実は、ハマフエフキの中に、たらこ唇な個体が1尾いるのです。(写真が無くてすみません)
唇がキスをしているように見える「キッシンググラミー」という熱帯魚のようになっています。
ところで、今回登場している「フエダイ」と「フエフキ(ダイ)」、前は似ていますが、分類上は科が異なり、違うグループの魚です。
どちらも吻先がとがっていて、口笛を吹いているように見えることからこの名前がついたようです。
実際にピープーと音を出すことはありませんので、あしからず。
今日は、ラッコ「パタ」の癒し動画をみなさまにお届け☆
少し前にFacebookでもご紹介したのですが、おかげさまで大人気のため、
今日はブログで飼育係が解説します♪
では、さっそく動画をご覧ください!
どうでしょう?
こちら、「パタ」の前肢を飼育係が、肢の裏にある肉球&爪の付け根を もにもに。。。
"もみもみ"というほど力は入っていないんですが、「パタ」の表情、気持ちよさそうだと思いませんか?
途中で係員が手を引っ込めると、
『もっとやってよ!!』と言わんばかりに肢を出してきます!かわいいすぎます(♡▽♡) (親ばか・笑)
こうやって、動物とのコミュニケーションを大切にして、信頼関係を築くことは、
飼育係にとって、とっても大切なお仕事のひとつです。
毎日こうやっていろんな動物の好きなことや、気持ちいいことを探して、
もっともっと、動物達と仲良くなっていけるよう、日夜努力していきたいと思います(^^)
アカハナグマのリンゴとトマトのお見合いをしました。
繁殖シーズンだけ一緒に過ごし、2頭がお別れしたのは6月の末でした。
海遊館日記「お見合い中」
アカハナグマの妊娠期間は2ヵ月半ぐらいとのことなので、もしトマトが妊娠していたら、そろそろ体重が増加してくるはずなのですが、3年前にアズキが出産した際は、体重増加は出産直前までなく、わかりにくかったこともあり、できるならば他の指標もほしいと考えていました。
ということで、いろいろと相談した結果、アカハナグマの体温測定トレーニングを開始することになりました!
体温測定というと、カマルカではこのような感じで行ってます。
イルカのトレーナーと温度表示を読み取る人の計2名が必要です。
体温計は黄色い線で囲ったところにあるのがわかりますか?
コツメカワウソは、こんな感じ。
背中(皮下)のチップを読みとります。測定者は1人。
アカハナグマのメスはおとなしいので、このような動物用体温計を肛門に入れてみようということになりました。
アカハナグマには長い縞々の尾があり、普段、肛門は尾で隠されています。
でも、尾を上げたらこんなふうになってます。
写真は撮らせてもらえなかったので絵でごらんください。
絵で見るとすっきりしていますが、おしりのまわりはぼっさぼさに毛が生えているので、肛門を探すのはなかなかむずかしい!
「どこー??」
まずは一番若い個体(パプリカ)からトレーニングを実施。
アカハナグマが餌に夢中になっている間に、おしりの辺りをもみもみ触ったり、尾をつかんだりする練習をして、慣れてきたら、肛門周りをつんつんします。
同時に体温計も見せて、これは害のないもんだよとハナグマにお知らせするのも忘れずに。
そして、どんな行為も大丈夫!となったところで、いよいよ体温計を!
なるべく違和感がないように、体温計にはゼリーをぬります。
体温計を挿入して、表示温度が安定するのを待つこと30秒。
「はやくー」とあせりつつ、餌を容器に継ぎ足し、継ぎ足し。
体温計がピピーッとなって測定に成功です!
ばんざーい!うまく測定できたー!
パプリカはだいたい37℃前後でした。
次にトマト(個体名)で試しましたが、トマトは38℃台。
おおっ!妊娠してたら体温は高くなるはず!
期待に満ちて、次にイチゴ(個体名)を測定すると、なんと37~39℃とかなり幅があります。
んー、いったいどうなんだ??
これから決まった時間に続けて測定して、結果をみていきたいと思います。
6月30日に生まれたアシカの赤ちゃんがスイスイと泳いでいました!!
生後1週間目で初めて泳ぎ始めた時は、見た目は溺れていように見えましたが・・・
2ヶ月たたないうちに、今ではすっかり立派なアシカらしい泳ぎですね。
(泳ぎがおぼつかないときの映像は撮れてないです!!ごめんなさい!!)
これからも、アシカの赤ちゃん (名前はまだ決まっていません!) がすくすく育つよう、応援よろしくお願いします!
8月14日は、リスザル・ポメロの3歳の誕生日でした。
おひさしぶりでーす。予備室で元気にやってます。
プレゼントにこんなおもちゃを与えてみました。
てぬぐいを小さく丸めて、荒縄でしばりつけたものです。
ぶらぶらしたら楽しいよ!
布が大好きなポメロ、気に入るといいなあ!
ってなわけで、ポメロさん、いかが?
うーん、反応はもうひとつ...
遊んでよう!!
「俺、タオルのほうがいいや!」
がーん、企画倒れ...。
どっちかというと、外からカメラとってる人が気になって仕方ないらしく、ちょっとおもちゃを触っては、カメラの人に寄って行くポメロでした。
夕方見に行くと、おもちゃを触った跡があったので、ちょっとは遊んでくれたようです。
ぽめー、おめでとう。
もう1~2年すれば雄らしくなるのかな?
最後に生まれた頃の写真を。
「南極大陸」水槽のアデリーペンギンの雛たち。
順調に成長している様子をこちらの「海遊館日記」で紹介しています。
そして今回は、成長の過程で撮影した貴重な記録をご紹介!
頭の上にちょろっと残っているのが、雛の頃の羽になります。
モヒカンスタイル!!
横からみると・・・、
背中までモヒカンスタイル!!
なかなか決まってますねぇ。
これのモヒカンスタイルが見られたのは、ほんの数日間のことでした。
実際の「南極大陸」に行くと、モヒカンの雛たちがたくさん集まっていたりするのでしょうか。(興味津々・・・)
6月末、「南極大陸」水槽で生まれたアデリーペンギンの雛たち。
もうすっかり羽が生え変わり、泳げるようになりました。
早いですね。生まれて約2ヶ月。もうすぐ巣立ちを迎えます。
どれが雛か分かりますか?
写真中央にご注目!
喉の羽が白いペンギンが分かりましたか?
こちらの写真のほうがはっきりと分かりますよね。
海遊館生まれて証である、IDバンドを両翼に装着しています。
喉の羽か、IDバンドで見分けて下さいね♪
一方、7月末に生まれたジェンツーペンはと言うと・・・
なんじゃこりゃ。大きいお尻ですよね。
こちらもすっかり大きくなり、体重は約2500g。親鳥の半分ぐらいになっています。
でも、まだまだ甘えん坊。親鳥にべったりくっついていますね。
この夏の予定がまだ空いている方は、是非海遊館にお越しください!
フワフワの羽に覆われたジェンツーペンギンの雛がお待ちしております。
さてさて、このお尻は誰でしょうか?
フカフカしてますねぇ~。
ここでヒントです。
「つい先日、プレス発表しましたよ~。」
そう、ペンギンの赤ちゃんですね。
ここで何ペンギンの赤ちゃんか分かった方は、かなりのペンギン好き!?
正解は・・・、
ジェンツーペンギンの赤ちゃんでした!
今なら、「南極大陸」水槽で子育ての様子が観られるかも!?
夏休み、いかがお過ごしですか。
あつくてうだる日がつづきますね。海遊館の中は涼しいですよ☆
カマイルカのサーフは8月23日で1歳になります。
家族写真が撮れました。
手前がお母さん、お母さんの下がサーフ、奥がお父さんのクルーです。
サーフはやっとお魚の食べ方が上手になってきましたよ。
成長が楽しみです~
さてはて親子つながりで
カリフォルニアアシカもうまれたんですよ。6月の末に。
ぐんぐん泳ぐし潜れます。とっても元気です。
ペンギンもうまれています♪
よちよちしている時期はとっても短いです!
★おまけ★
アシカの赤ちゃんが「ォエエエ----」と鳴いているところ。
変な声です。
梅雨が明けて夏がやってきました。
海遊館でも暑い日が続いています。
「モンタレー湾」水槽で暮らしているゴマフアザラシに少しでも涼しくなってもらおうと
おやつに氷を与えてみることにしました。
ちなみに、「モンタレー湾」水槽は外気が入ってくるので
夏は暑く、冬はとても寒くなります。
さっそく持ってきた氷を与えてみることに・・・
水辺に係員がやってくると真っ先にオスの「パール」がやってきました。
受け取って口には入れてみるものの、「ウエェェェ」といった感じのリアクションで
すべて口から出してしまいました。
氷の冷たさが気持ち悪かったのか?はたまた氷が歯にしみたのか?
係員達は元気良く食べてくれると思っていたのですが・・・。
今回、アザラシ達に暑さを凌いでもらおうとしましたが、
パールの予想外のリアクションと表情に
暑さを忘れて和んだのは係員の方でした。
館内5階の特設会場にて、ミニ企画展「バイオロギングってなんだろう~生き物目線で迫る行動と生態~」を開催中です。
「バイオロギング(Bio-logging)」とは、生き物に小型の記録装置を付けて、その生き物(Bio)が自らの行動を記録(logging)する研究手法です。
海遊館ではジンベエザメに発信機をとりつけ、回遊経路の調査を行っていることは以前にお伝えいたしました。
http://www.kaiyukan.com/blog/2014/03/post-365.html
生物につける記録装置として「よいカメラがありまっせ」と教えてもらい、コツメカワウソ・ヤットくんにとりつける訓練をしたこともお伝えしましたね。
http://www.kaiyukan.com/blog/2015/05/post-715.html
http://www.kaiyukan.com/blog/2015/06/-2.html
今回はその時にヤットくんが撮った映像も「生き物目線で観察しよう」のコーナーで流しています。
いくら小型化したといっても、結構カメラが動いたりもしますし、なんせカワウソの動きはせわしないので、根をつめて見ると酔いますの!ご注意を!
しかし、初めてヤットが撮った映像を見た時は感動しました。
野生下で使用するにはまだまだ工夫が必要ですが、夢が広がります。
ということで、ミニ企画展、ぜひご覧ください!
「南極大陸」水槽で生まれた「アデリーペンギン」の雛たちがすくすく成長しています。
毎日、たくさん餌を食べ、今ではこの通り。
体重は約2.5㎏。でも生後約1ヶ月ほど。
まだ赤ちゃんですが、生まれた時の弱々しい姿は想像できませんね(笑)
飼育係員に対して激しく威嚇をすることも・・・。
アデリーペンギンは産まれてから約3ヶ月で巣立ちを迎えます。
フワフワの姿が見られるのも、あと1ヶ月程。
「南極大陸」水槽の中央奥は必ずチェックして下さいね。
フワフワの雛を2羽、観察することができますよ。
私たち海獣チームがイルカのお食事タイムで着ていたドライスーツ。
以前は色がバラバラでしたが、遂に全員同じ色になりました!!!
というブログにする予定で、写真撮影を依頼したのですが・・・・・
出来上がった写真を見てみると、こんな感じになってました
確かにドライスーツが全員同じになったのはわかるけど、なんか楽しそう!
しかもよく見ると、前列二人が人文字で25を作っている!!!
そう、今年7月20日に海遊館が開館して25年になりました。
私たち海獣チームも皆様に楽しんでいただけるよう頑張っていきますので、
これからの海遊館もよろしくお願いします!!
以上、今まで以上にチームワークが向上した? 楽しい海獣チームからでした!
ある朝のカワウソバックヤード、おじいさんコンビです。
父ニッキ(もうすぐ21歳)、息子オリーブ(もうすぐ17歳)。
父「息子よ、眠いぞ」
息子「ごはん、まだかなあ??」 → 話聞いちゃいねぇ。
息子「ごはん、まだみたい...」
父「息子よ、眠いぞ」
息子「てへっ!」→急にかわいこぶる息子。
そういえば、某係員に「オリーブ」の名前をもじって「ぶりっこぶりお」と呼ばれていたね、あんた。
父「...」
などとセリフをあてたくなる写真でした。
仲良し父子ですが、数日前、オリーブの左下顎がぱんぱんに!
角度を変えて見ると、こんな感じ。
どうやら父子ででれでてしている間に、父の歯が息子に唇に当たったようです。
朝だけ痛そうにしていたオリーブですが、次の日には腫れもひき、けろりとして、またでれでれしています。
ほどよく仲良くしてほしいおじいさんコンビです。
各水槽の入り口には、ピンク色の液体の入った謎の入れ物が置かれています。
これは一体なんなのでしょうか?
水槽の魚を入れておく入れ物なのでしょうか?
それとも水槽内の動物の為の飲み水でなのでしょうか?
どちらも違います!
実はこれ水槽内に入る飼育員の長靴の裏を消毒する消毒液なのです。
このように私たち飼育員は、水槽に入るときには必ず長靴の裏を消毒して、病気の原因になるバイ菌を水槽内に持ち込まないようにしています。
また、必ずしも水槽内にバイ菌がいるわけではないですが、水槽を出るときにも消毒をしています。
これは、消毒をすることで水槽内のバイ菌を持ち出さないようにするためです。
こうやって消毒をするのは長靴の裏だけではありません。
当然、手指の消毒も行っています。
普段は見えない部分ですが、生き物達の健康を管理する為に、海遊館ではこんなこともやっているんですよ。
クラゲ担当です。
私が入社して、クラゲ担当になってから3カ月が経ちました。
今までクラゲとは全く無縁だったので「え、担当"クラゲ"・・・」みたいな感じで、きちんと飼育ができるのか、とても不安でした。
が、今ではすっかりクラゲのとりこに!!!!
毎日癒してもらっています♪
特に私が大好きなクラゲは「ビゼンクラゲ」!
以前、バックヤードに当館生まれのビゼンクラゲの赤ちゃんがいたのですが、もう好きすぎて1日に何度も何度も餌を与えていました。
通常では1日2回なんですけど...(笑)
ビゼンクラゲは成長が早く、日に日にぐんぐん大きくなっていくので、「またこんな大きくなってる~!!」と、毎日本当に楽しみでした。
大切に大切に育てたその赤ちゃんクラゲが、とうとう展示に!!
「絶対この子達をもっと大きくさせるぞ-!!!」という強い思いで、今まで展示のビゼンクラゲに与えていた餌の量を2倍にしました。
また、常に餌がある状態を保つことが大切なので、給餌を5回に分けて行いました。
1日の中で5回も給餌に行くのは、結構たいへんなんです~。
ちなみに他のクラゲたちの給餌は、午前と午後に1回ずつです。
水の管理にも注意を払いました。
そんな感じで飼育していくうちに・・・
ジャジャ―――ッン。こんなに立派に成長しました~~~っ!
傘のサイズは約12cm!全長は約20cm!
先輩からこのサイズは、今まで海遊館で飼育してきた中でも過去最大級だと教えてもらい、驚きと嬉しさでい―――――っぱい!
毎日毎日、こまめに給餌を行った成果が出ました~(泣)
みなさま是非、私が愛情込めて育てたビゼンクラゲを見に来て下さいね~♪
先日、粗大ゴミを搬出する日がありました。
この時に活躍するのが、「ゴミ台車3人衆」です。
▼大型ゴミは任せろ
の1号車。
▼長尺ゴミは任せんしゃい
の2号車。
▼かさだかゴミは任して♡
の3号車。
1号・2号はオーダーメイドです。
扉を通れるように幅を扉ギリギリの寸法にしています。
今回はこの3人衆と一般台車4台分の粗大ゴミを搬出しました。
設備チームのゴミはどのようなものかというと・・・
これはモーターですね。長年、水槽の水を循環してくれました。
水銀灯の安定器。水槽の中を明るく照らしてくれました。
配管材料やゴムジョイントなどなど。
長年、海遊館の生き物たちの生命を支えてくれて、ありがとう!
先日の海遊館日記「怪しい人たち」の続きです。
こちらが7月17日から始まった特別展示「シャークワールド~ハンターたちの捕食に迫る!~」の入口です。
ずずーっと入ってみて...あったー!!
これこれ、これを怪しい人たちは運んでいたのです。
コギクザメ、深海に暮らす全長4mにもなるサメで、今年の1月に高知県室戸の定置網に迷入していた個体で、全長は2.82m、194kgの雌でした。
たいへん珍しいサメであることから、北海道大学名誉教授の仲谷先生、沖縄美ら海水族館の佐藤氏らと共同で解剖調査を行い、さまざまなデータを収集することのできました。
もちろん、私もこのような深海ザメを見るのは初めてでしたが、海にはまだまだいろいろな生き物がいるのだなあと思いました。
解剖したサメはホルマリンで保存して、今回展示することになりました。
しかし、200kg近い大きなサメを移動するのは簡単ではありません。
まず、ホルマリン用の容器から出して水洗い。すごいホルマリン臭なので、皆、マスク、手袋をしてたんですね。
担架にのせました。
さあ、運びますよ、よいしょ。
そして、台車でごろごろは、先日お知らせしましたね。
企画展示室に入るまでは谷あり、坂あり、階段ものぼりました。
そして、到着。
ここから水槽に入れるには持ち上げねばなりません。特殊な機械を使って持ち上げます。
水槽に入れるよ!あー!尾があたるー、曲がってるー!!など大騒ぎ。
無事、水槽に入れることができました。
この後、新しいホルマリンを入れ、今の状態となりました。
怪しい人たち、お疲れ様。
コギクザメはこうして皆様の前にお披露目です。
コギクザメの「キク」は菊にあたるそうです。
なぜ菊なのかはぜひ実物をじーーっとご覧になってみてくださいね。
7月19日、この日は開業25周年を記念し、海遊館「7/19SHARK DAY!」とのことで、朝には当館館長がお客様をご案内する「スペシャルツアー」を、11時からは、さかなクンと北海道大学名誉教授の仲谷先生による「さかなクンと一緒にサメ博士になろう!」トークショーを、そして、午後からは「サメのスペシャリスト集結!サメトーク」を実施しました。
いずれも事前応募でたくさんの方にお申し込みいただき、ありがとうございました。
「サメトーク」はまず、仲谷先生が「サメの多様な能力-エサの食べ方(機能形態学の立場から)-」を講演してくださいました。
歯や顎など、サメの生態により機能が変わっていくのがたいへんよく理解できました。
次に、当館でジンベエザメなどを長く担当している北谷係員が「海遊館とサメ」という内容で、これまで関わってきたいろいろなサメについてのエピソードをお話しました。
例えば、当館で飼育していたエビスザメは北谷が市場を歩いていた際に、ごろんところがっており、標本にしようと持ち帰ったのですが、
「まだ生きているし、水槽に入れてみよう」と以布利センターの水槽に収容したら、元気に泳ぎだした等、お客様も「へぇーー!」とびっくりされていました。
講演の後は、上記の2人に、さかなクンと当館館長が加わってサメについて思うことなどをトークセッション。
仲谷先生やさかなクンからは、これから水族館に求めることとして「生物の生き様を見ることができるのはとても貴重であり、科学者の目でそれらを見て、多くの人たちに知ってもらうことが重要」との言葉をいただきました。
館長も申し上げておりましたが、今回のイベントには小さなこどもたちにも参加していただき、すでにサメ博士のような方もいらっしゃいましたが、これをきっかけに興味を持っていただくことができれば、私たちもうれしく思います。
本当にありがとうございました。
また、このような機会がありましたら、皆様、ぜひご参加くださいね。
お客様も少なくなった夕方。
係員の中でも屈強の男たちが、予備水槽前に集合していました。
でも、皆、顔にはマスク、手には軍手と怪しい格好ですね。
何してるのかな?
(写真が少しぼけていますが、申し訳ありません)
何かを運び出しました。
これだけ人がいるってことは相当重い?
いったん、建物の外に出たぞ。
坂だー!!よいしょ、よいしょ。
実は小雨が降っておりました。
運んだ先はエントランスビル4Fの企画展示室。
ってことは??
平成27年7月17日(金)から平成28年5月8日(日)まで、開業25周年を記念した特別展示「シャークワールド~ハンターたちの捕食に迫る!~」開催中です。
怪しい人たちの運んだものはまた後日!
以前、海遊館日記で紹介したカマイルカのミューが行っている自主練の様子をついに動画で撮ることに成功しました!
毎回、自主練を見つけてカメラを構えるとやめてしまったり、タイミングが合わなかったりと、なかなか撮る事ができませんでした。
今回撮れた動画で、ミューの頑張りを見てください!(携帯の為、画質が悪くてすみません。)
そしてなんと!!
ミューだけではなく最近アクアも真似して自主練を始めたんです。
練習熱心なミューとアクアに今後もご注目ください。
たまにですが、開館中にも見ることが出来るかも知れませんよ~
7月16日、大型の台風11号が高知に上陸しました。
当初、台風の進路予想は、以布利センターのある土佐清水市を直撃コース。
超大型・・・なので、飛ばされたり壊されたりしないように万全の準備を行いました。
しかし、一番怖いのは停電です。
昨年7月の台風の際には、この地区は深夜に3時間停電となり、水槽のシステムは全停止・・・。
強風と豪雨の中で対応に追われました。
今回の台風は予想より東に大きくそれ、停電や浸水などはありませんでした。
ほっとして海を見ると、台風が過ぎていったとはいえ、白波が打ち付けていました。
いつも思うことですが、自然って凄いですね。
アラレはときどき好き嫌いをします。
普段はシシャモのオスとアジをメインに、メロウド(イカナゴ)も食べる練習をしています。
しかし・・・、アジがあまり好きではない。
メロウドにいたっては口に入れるのでさえ拒否!
この様子は動画をみてください。
最後に食べるのがメロウドです。
いろいろ食べてもらえるよう、練習の日々です。
「日本の森」の水鳥たち、これまで月に1回、捕まえて体重測定をしてきましたが、どうせ捕獲するならば、ということで体温測定と採血を行っています。
「ギャー!捕まってもーた」なのはミコアイサ。
現在、夏羽にかわりつつあります。
体重は箱に入れて測りますが、体温は箱の上にのせて、体温計を肛門から。
オシドリ「気持ち悪いよう...」
獣医「我慢して!」
そして、今度は採血。
係員「羽を広げて!」
獣医「針さしまーす♪」
キンクロハジロ(♂)「なにすんねん!ああ...」
係員「痛くない、痛くない」
とこのように実施いたします。
捕獲の際に暴れるためか、体温は種によっては40℃を超すものも。
せっかくの健康診断、鳥たちに負担をかけないように行っていかねば!と思います。
先日の7月9日にアクアが誕生日を迎えました。
2010年に海遊館でうまれたアクア。
私が生き物の担当を持たせてもらってから、初めてのイルカの出産でした。
大きな生き物だし、水の中の生き物だし、何をどう対応したらいいのかわからないことだらけで、精神的にも体力的にも追い詰められていました。
毎日、事故が起こったときは、お母さんが育てなかったら、途中で病気にかかったら...などなど...
海遊館の水槽は広くて深いため、イルカの健康診断をしたいといっても簡単には捕獲することはできません。
ですから心配することはとってもたくさんありました。
思い出に浸ってしまい、長くなってしまいました。
とにかく、アクアが大きな病気をすることなく、元気に5歳を迎えられたことはとってもうれしいことなのです。
しかも、弟も生まれて!!!
これからもアクアが元気に成長していく様子、大人になってお母さんになったアクアも見られたらいいなぁなんて妄想してしまいます。
自分もあれから5年、成長できているのかなぁ。。。
今月7日に「太平洋」水槽にやってきたジンベエザメ・海くん。
大阪にきて1週間が過ぎました。
来た日は、さすがに餌を食べませんでしたが、次の日より少しずつ餌を食べ始めました。
輸送中に気持ち悪くなって吐いたりしないように、輸送の3日前から餌を止めていましたから、お腹がすいていたのでしょう。
今では給餌前に「餌だよ!」と係員が水面を叩くと、時々、遊ちゃんのところに行ってしまうこともありますが、以布利センターにいた時のように餌を安定して食べています。
元々、遊ちゃんは水槽の表層を泳ぐことが多いためでしょうか?
海くんは水槽の中層から下層を泳いでいます。
2頭の見分け方は泳ぐ場所でもわかりますが、背ビレがまっすぐなのが遊ちゃん、傾いているのが海くんです。
そして、海くんはオスですから、はらビレの横にかわいいクラスパーがついてますよ。
私の写真ではよくわかりませんね、ごめんなさい。
そして、今回、海くんを見て、へーっと思ったのは、横から見た時、吻先から鰓孔のあたりまではぺったんこですが、胸ビレ辺りが太い!
肩幅がっしりの男の人を想像する体形です。
今までにはあまりないタイプのような???
さて、海くんがやってきて、ワッチ(観察)をしている係員も最初は大わらわでした。
特に落ち着くまでは、海くんのコースを記録していたら、あっちで遊ちゃんがコースを変えたーとか、記録用紙に記入するのに顔を下向けていていたら、向きが変わっていた!なんてことが頻繁で、目が回りそうでした。
こちらも今は落ち着き、余裕を持って記録できています。
6月中旬にはグルクマも増え、にぎやかになった「太平洋」水槽。
表層できらきらしてるのがグルクマです。
みなさま、ぜひご覧になってください。
そんな色々な配管を識別し点検しやすいように表示板を取り付けています。
文字を見ればどこから来てどこに行っているか、カラーは流れている水の種類がわかります。
SWSは海水で水槽へ流れる配管、AAはエアー、青色は循環水、水色は冷却水、黄色はオゾン処理水、茶色は排水・・・と区別しています。
このように配管が集中しているところなどに取り付けています。
もし、この表示板がないと、毎日、大阪から神戸までと同じぐらい歩かないといけないかもしれません。
音の発生源をのぞいてみると。
先日、係員が作成した「古い消防ホースを使った吊り寝床」の上で、アヤメが仁王立ちになり、吊り手をつかんで揺らしていました。
ゆらゆら揺れるもんだから、寝床ごと横の壁に当たってドンドコいってたようです。
さて、この消防ホース。
動物園ではオランウータンのつり橋として使い始めたようで、その後、水族館も含め、いろいろな動物に使用しています。
消防ホースは丈夫で、ほつれにくいのがよい!
当館の施設で先日、ホースの交換をしたとのことで、多量にもらいました、ほくほく。
では、なぜカワウソで、アヤメ(とヤット)にこれを使っているかというと、定番の寝袋ドンゴロスはほつれやすく、アヤメはそこに体をつっこみ、巻きつくことがあったのです。
で、ドンゴロスは使用禁止、おつきあいでヤットもドンゴロスなしになりました。
2頭とも体がふけないので、ちょっと困惑していたことから、若い係員たちが「何か体をふくものを!」としてつくったのがこの寝床なのです。
ヤット(右)は大満足、眠そうです。
アヤメはどんどこホースを揺らす技も開発?し、よかったね、ふたりとも。
ところで、当館での消防ホース利用、こんなところにも。
タスマン海水槽のイルカ用、大きな「かんぴょう」かと思った(笑)。
大活躍の消防ホースです。
エポーレットシャークです。
夜行性なので、日中はあまり見ることがありません。
この朝は前夜の遊びが過ぎたのか??
暖かい海の浅瀬や潮だまりなどに暮らすエポーレットシャークは、胸ビレとしりビレをうまく使って底をのそのそと歩くように動きます。
初めて見た時は「底歩いとるやん!」とちょっとびっくりしました。
そして、横から見ると、胸ビレの後ろに大きな黒い丸い斑があります。
大きな目玉みたいですね。
暖かい海に暮らす魚は、チョウチョウウオの仲間など、目のような模様を体の一部にもつ種が多いです。
写真のトゲチョウチョウウオだと、黒い斑は背ビレの後方にあるため、敵がここを頭と思って攻撃したとしてもダメージが少ないだろうと考えられているのです。
ご丁寧に、本当の目は黒いラインで隠してありますもんね。
あと目玉模様は、よく街中でも鳩よけなどで見かける目玉風船と同じように、敵を驚かせるためにあるのではないか?という説もあります。
エポーレットシャークの目玉はどっちかというと、これかもしれません。
ところで、「エポーレット」ってなんぞや?
調べると、「将校などが肩につけている印」という意味なんだそうです。
かっこいい名前ですね、模様は目玉だけど...。
先日、「南極大陸」水槽で飼育しているアデリーペンギンの雛が誕生しました。
しかも今年は2羽誕生!
1羽は本当の親鳥に、もう1羽は別のペアに託しました。
飼育下のペンギンにとって、産みの親と育ての親が異なるケースは珍しくありません。
野性下では、当然親鳥は、2羽同時に育てますが、雛の成長に差がでる可能性がある等、それなりのリスクがあります。
海遊館では今回、そのリスクを抑え、より確実に生育させるため1羽づつ育てさせることにしました。
雛は硬い殻を内側から自分の力だけで割り、外へ出てきます。
穴は1箇所ではなく、卵の周囲に広がります。
生まれたときの体重は約80g。
こんな小さい雛のどこに、そんな力があるんでしょうか。ホンマすごい。
そして3日後・・・
体重は約倍になります。おぉ~早いなぁ~。
これからどんどん成長し、2ヶ月後には巣立ちとなります。
今しか見れない可愛い様子がいっぱいあります。
1日数回は親鳥のお腹の下から顔を覗かせ、可愛い姿を見せてくれます。
「南極大陸」水槽、要チェックですよ♪
今日、いついかなるときもはずさなかったメガネを置きました。
そうです。入社三ヶ月目、ついに潜水訓練が始まりました(二回目)!
では、行ってきます!!
奥が先輩、手前が私です。
訓練場所でいつものメガネから度が入ってるマスクに掛け直しです。
曇っててよく見えないですね・・・
気合を入れて訓練スタート!
まず、マスククリア(マスクに入った水を押し出す動作です)
私「ごほっ、ごほっ、ごほっ。。。鼻の中に水が・・・」
先輩「大丈夫か!!??」
私、水に潜る前に溺れかけました。。
次にジャックナイフ(水面から水中に入る動作です)
先に先輩、次に私です。
うーん。。中々時間がかかりそうです。。。
新しく入社した社員は、このような潜水訓練と試験を経て一人前のダイバーとして
潜水作業を行うことになります。
ちなみに今日紹介したものは、スキンダイビング(ボンベを持たないで潜水する方法です)
という潜水方法で潜水訓練の一部です。
新しく入社した社員の中には、元ダイビングスクールの方や、巣潜りが趣味だった方もおり、
一日で訓練がさくさく進む方もいます。しかし、私は練習しないといけなさそうです・・・・
次回、私の訓練が進んだら新しいものを紹介していこうと思います。
7月6日夜、嵐のような出来事(以布利センターから海遊館へのジンベエザメ輸送)から一夜明けた、以布利センター(高知県土佐清水)です。
ジンベエザメを以布利センターの水槽から輸送用の特製水槽に引越しする際に、大きなシートや吊り上げに必要なワイヤーやロープ類などを使用しました。
これらを次回も問題なく使用できるように、消毒や洗浄を行って、カビが生えないようにしっかり乾かしたり、錆びつかないように整備して保管しておきます。
梅雨の時期の高知県土佐清水市は雨との戦い・・・。
幸いこの日は天気に恵まれましたので、「少ない晴れ間を逃さないように」と慌しい1日になりました。
大阪(海遊館)から「"海くん"は、元気で泳いでいるよ!」との一報を受け、ホッとしています。
さぁ、もうひと仕事、がんばろ~!
作業は朝の6時からお客様がいらっしゃる10時まで、と限られた時間でしたので、
今回は3日間、職人さんが入ってくれました。
一番気になっていた、カワウソ水槽横上部の枯れたつる植物。
ここは土の部分がぎっしりと植物で覆われているため、
どこが枯れた植物の根元なんだか全くわかりません。
しかし、さすが職人さんはきれいに除去してくださいました。
その他も葉の生い茂るところは、すいてもらいました。
作業前
作業後
作業前
作業後
すっきりしたのがわかるでしょうか??
以前にお知らせした「ヤブガラシ」http://www.kaiyukan.com/blog/sp/2015/05/post-711.html も抜いてもらいましたが、夏の終わりごろには、また抜きにいかねばならないかと思います。
特に朝一番はさわやかな日本の森です。
日本の森の「夏」をまた感じてくださいね。
ワモンアザラシのお食事タイム中は、様々なトレーニングを行います。
例えば、健康チェックの為に、体に触れたり、口の中をチェックしたり、それ以外のトレーニングも係員とアザラシの信頼関係を築くためには重要です。
トレーニング内容は、それぞれ違います。
ふとフブキの方に目をやると...
熱い声と頑張るフブキの姿が!
フブキに一生懸命バンザイ(サイン)を見せている係員と、真顔で頑張るフブキの温度差が面白い!!
是非みなさんもこのやり取りを生で見てください。なんだかほっこりするトレーニング風景です。
すでにこのバンザイは完成していますが、教えている時が一番熱のこもったお食事タイムでした。
ワモンアザラシのお食事タイムは、他の場所に比べてもアザラシ、係員をかなり近くからご覧いただけます。
どんなやりとりをしているか観察するとまた違った楽しさが見つかるかもしれませんよ!
『日本の森』にビワが実っていました!
『日本の森』で実った果実は動物達の餌にしています。普段では与えないものなので動物達には大人気です!
植栽メンテナンスの前に収穫しよう!と思い、森の中をかき分けながら進むと...ありました!立派なビワです!!
まずは動物が食べても問題ないか確かめるためにひとつ食べてみることに...
うまい!これなら大丈夫です!
全部食べてしまいたいぐらいですが、これは動物用と自分に言い聞かせ我慢しました。
早速、ビワをみんなに分け与えてみました。
まずは、リスザルのキカから。
口いっぱいに頬張りおいしそうに食べますね~♪
アカハナグマのトマトにも!
あれ?リンゴに夢中です...
結局トマトは食べませんでした。
最後はビントロングのビンカ!
ビンカは器用に皮だけを残していました。種は食べたみたいですが(笑)
バックヤードにいる他の動物たちにも分け与えてきました!
久しぶりに食べるビワは大好評のようで、すぐになくなりました!
リスザルのポメロは『来年もできるかな~♪』と言っているようでした。
海遊館で暮らしているワモンアザラシの「アラレ」は、よく写真のように水面から顔を出して、こちらの様子を観察していることがあります。
先日、いつものようにアラレが水面から顔を出していました。
たまたまカメラを持っていたので、アラレの表情を写真に収めようとシャッターを切ると、そこには思いがけない瞬間が写っていました!
そうです!水面から顔を出していたアラレが、水中で完璧な直立姿勢になっているではありませんか!
アラレが水面から顔を出しているとき、水中に目を向けるとアラレの直立が見られるかも知れませんね☆
アザラシのオスメスを見分けるときは
お腹を見ます。赤丸のあたり。
拡大すると
メスのアザラシのお腹、注目してみてくださいね!
(アラレの魅力・・・ではなかったですね)
5月30日に、「大阪湾生き物一斉調査」の一環で、大阪湾のスナメリ調査に出かけました。
この調査は船をチャーターし、大阪ECO海洋動物専門学校+海遊館で毎年行っています。
総勢50名程度で大阪湾のスナメリを探します。
この日は最高のスナメリびより☆
スナメリを観察するのに最高のコンディションの日を私は勝手に「スナメリびより」と呼んでいます。
スナメリびよりというのは、
(1) 曇っている
(2) 風がない
(3) うねりがない
(4) 海面がぴたーっと平らで波が全くない。
ことをさします。
30日はスナメリを見るのには最高のコンディションでした。
さてはて、その結果は。。。10月に大阪市立自然史博物館で結果報告会がありますので
そこで詳しくお伝えできれば...。
スナメリ調査のほかにも20地点以上でこの生き物一斉調査は行われました。
大阪にもこんな生き物がいるんですよ。
ハクセンシオマネキ。
オスが行うメスへのアピールのダンスが何かを招いているように見える干潟のカニです。
と或る日の、お母さんと子どものやりとり(イメージ)
"ママ、蛇口を閉めても水が止まらないよ!"
"パッキンがダメになっているのよ、取り替えなくっちゃダメよ、ダメダメ~"
・・・などと、流行おくれのギャグを使ってのやり取りが聞こえてきます。
このご家庭だけでなく、皆さんも経験されたことがあるのではないでしょうか。
パッキンにも用途、形、大きさ、色の違いなどさまざまな物があります。
▼バルブに入っているパッキン(Oリングと呼びます)
▼パイプとパイプをつなぐ "フランジパッキン"
▼腐食に強い樹脂製パッキン
▼熱交換器用パッキン
一般に水や油などの液体や、空気などの気体が外へ漏れるの防ぐために使われていて、ゴムでできているものが多いです。
ゴムは、長期間使用すると硬くなったり、ヒビが入ったりして、漏れが発生することがあります。
海遊館でも飼育水を送るパイプのつなぎやバルブ、水槽にエアレーションをするための空気の配管、殺菌用のオゾン配管に使用しています。
漏れるというリスクがありますので、私たちは常に予備をストックし、目を光らせています。
先日、東大阪にご在住の方から連絡があり、「駅の近くの恩智川に、カワウソに似た生物がいるので調べて欲しい」 とのことでした。
カワウソに間違えられる生き物には、イタチ、テン、ハクビシン、ミンクなどの他、最近は圧倒的にネズミの仲間であるヌートリアが多いようです。
しかし、昨今、コツメカワウソがペットとして飼育されることもあり、それが逃げ出している可能性もなきにしもあらず・・・と思い、見に行くことにしました。
ご連絡をいただいた方によると、ひと駅歩くあいだに見られるということで、歩くのが苦手な私は内心「えらいこっちゃー」と思いながら現地に向かいました。
到着して駅を降りると、すぐ裏に恩智川がありました。
雨のあとで川は濁っていましたが、50cmくらいのコイが浮かんでいるのが見えました。
そして、歩いて1分ほど(まだ駅舎が見えてます)、橋の下で釣りをしている人の対岸に、なにやら蠢く茶色いもの発見!
その茶色いものは40~50cmくらい、水にちゃぽんと入り、泳ぎ始めました。
水面に頭を出して、あまり体を動かさず、つつつーっとこちら側に向かってきます!
カワウソは、このような泳ぎ方をしません。
そして、上陸。
姿が見えました!!【写真1】
尾を見ると、とても細いし、体の長さも短い。
この生き物は、ヌートリアです。
カワウソと比べると、体型が異なることがわかるでしょうか?【写真2】
意外とあっさりと見つかり、ひと駅分、歩かなくてすみました(笑)。
近くの方に伺うと、(1)ここ数年で増えてきた (2)複数頭いて、繁殖しているようである (3)増水すると、下の写真【写真3】の護岸の上部、白い線あたりまで水がくることがあるが、その時はいなくなる。しかし、水が減ると、またこの周辺に戻ってくる、のだそうです。
しばらく見ていると、、生えている草をむしゃむしゃ食べて、茂みの中に消えていきました。
ヌートリアは、最近は大阪や京都、兵庫など、あちらこちらで見られるというのは聞いていましたが、実際に見るのは初めてでした。
近くで見ることができたので、普段カワウソに接している私たちは、これがカワウソと違う種であるというのはすぐにわかりました。
でも、一般の方は茶色い生き物を見ると、カワウソを連想するかもしれません。
もし、顔が見えたら、ヌートリアは「カピバラ」のような顔をしているのですが、顔がはっきり見えるなんて、それほどありませんね・・・。
体型については、【写真1】、【写真2】を参考にしていただければと思います。
尚、ヌートリアは、特定外来生物なので、見かけても餌を与えたり、捕まえることは法律で禁じられています。
ちょっと前に若い人の間で「がんぐろ」と呼ばれたファッションがはやりましたね。
「瀬戸内海」水槽にも「顔ぐろ」がいます。どっちかというと「口ぐろ」ですけども。
イシダイです。
イシダイは小さい頃は黒い縞がはっきりとしていて、シマダイとかサンバソウなどと呼ばれますが、老成すると、だんだん縞が不明瞭になり、クチグロとかギンワサとか呼ばれています。
そもそも、なぜイシダイ?かといえば、くちばしのようなしっかりした歯を持っているため、「石をもかみくだく、鯛のような魚」と言われていますが、マダイなどタイ科の魚ではありません。
さて、写真を見ると、うちのクチグロさんは2尾いますが、
1尾は確かに縞が不明瞭↓
もう1尾は、うっすら縞が残っています↓
2尾とも、少なくとも海遊館で15年以上くらしており、約50cmの大きさなので、老成魚といえると思います。
ものの本によれば、老成し、縞が不明瞭になるのが雄、縞が残るのが雌とのことですが、個体差もあるので実際どうなのでしょうか?
コツメカワウソのクリです。
クリは海遊館のカワウソの中でも一二を争う食いしん坊。
魚を受け取った時にはもう「大発狂」の状態!!
ものすごいスピードで餌を食べます!
食い意地がすごくはっているためか、食べ方が汚く、口の周りによく餌をつけています(笑)
そんなクリですが、どうやら嫌いな食べ物があるようです。
バックヤードのカワウソたちには1日に3回、餌を与えています。
1回目と3回目はニジマスやワカサギ、シシャモなどの魚を与えていて、2回目はおやつ代わりの川エビとペレット(キャットフード、通称カリカリ)を与えています。
クリに餌を渡した時の態度をご覧ください。
シシャモを渡したときー!(左にいるのはコウメです)
嫌いな食べ物を渡したときー!
あきらかに違うでしょ?!
クリは川エビが嫌いなのです。
大好きなシシャモや他の魚を与えた時は大きな声で鳴き叫びながら食べるのに、エビの時は大違い!
無反応で、近づいてすら来ません。
ひどい時にはちらっとこちらを見て、ふて寝(笑)。
エビの頭を取って与えると、しぶしぶ食べることもありますが...。
それでは最後にクリの豪快な食べっぷりをどうぞ!!
「シシャモーッ!」
「うめぇ!!」
「もぐもぐ!」 よだれが、出てますよ~。
バックヤードで、アカハナグマのリンゴとトマト、5月末よりお見合い中です。
当館でもっとも神経質な乙女・トマトとリンゴの同居方法は、トマトのいる部屋にリンゴを収容することにしました。
▼トマト
▼リンゴ
本拠地に相手を迎え入れるほうが余裕を持てるだろうと考えたためです。
同居しても、顔を合わせたとたんに闘争し、すぐ別居!となる可能性もなくはありません。
さて、どうなることやら...思いましたが、2頭は互いに臭いをかぎあい、上々の滑り出し。
べたべたとするわけではなく、けんかするわけでもなく、一定の距離を保っています。
右の台と左の台に分かれて座っていることがあり、あんたたちは狛犬?
▼左にトマト、右はリンゴ不在中
しかし、リンゴがこの部屋に慣れてくると、餌の時間など、2頭の間に小競り合いがみられるようになり、トマトがややびびり気味。
一定の距離を保っている2頭です。
交尾はまだ確認できていません。
同居期間は以前、アズキで2ヵ月、イチゴで2週間でしたので、さて、トマトはどれぐらいがいいのか、両個体が大けがをしないよう見極めなくてはなりません。
みなさんこんにちは。眼鏡の飼育員です。
私は今、動物の飼育を勉強をしているところですが、同時に獣医の見習いとしても勉強中です。
今回は、私が獣医として初めて検査計画を練ったカピバラの健康診断について紹介させていただきます。
動物は人とは違い、おとなしくしていることが難しいです。そのため、検査には麻酔をかける必要があります。
下の写真は、実際に麻酔薬を筋肉に打ってから少し時間がたったカピバラです。
すこしぐったりしていますね。
次に、動かなくなったら急いで処置場へとカピバラを移動させます。
その後、体を触ったり、見たりしながら異常なところがないかを見ていきます。
下の写真は、カピバラの上あごの歯と足の裏の写真です。
起きて動いている時には、じっくり見ることが難しい部分も多く、勉強になります。
こんな風になっているんですね。
その他にも、血液の状態を見るための採血、レントゲン検査や超音波検査などを行います。
下の写真は、足の内側の血管から採血を行っているところです。
以上が今回の検査内容ですが、もうひとつ検査の中で大事なことがあります。
それは、獣医師自らの技術の向上です!!!
水族館の動物には、なかなか簡単には触ることができません。
特に、針を刺したりすることに動物たちは敏感です。
そのため、このような機会に技術を向上させることはとても大切です。
その技術があることで、助けられる動物が増えるのです。
そこで今回は、初めてカピバラの血管の確保(血管の確保とは、人でも行われており、点滴をするために血管に針を入れる処置です)を行いました。
それが下の写真です。
実はこの写真が撮られたときは失敗しましたが、2回目には血管を確保することができました!!
このおかげで、今後病気になったカピバラに対してさらに有効な治療ができると考えています。
これからも多くの動物を救えるよう、技術の向上に勤めていきたいと思います。
ある日の朝、見回りをしていると、いつものように ミューとアクア が挨拶に来てくれました。
すると突然、ミューが奥にあるフロートを目指して泳ぎ出しました。
まさかと思いカメラを構えていると...
シャキーン!!!
乗りました~
毎朝、飼育係員がいなくても、コツコツ自主練していたのね~
えらいー!
動画も撮ろうとしましたが、もうミューの自主練気分は終わったようで、やってくれませんでした。
次に見かけたら動画をお届けします!
突然ですが、海遊館で作業をするときに着る「ドライスーツ」が新しくなりました!
今までは、10年近く前につくった、古いドライスーツを大切に使ってきたのですが、さすがに古くなってしまい、穴が開いて修理が出来ないものが増えてきました。
そこで先日、とりあえず3着の新品が届きました!
(→ 穴の開いたドライスーツについてはこちら)
こちらがその新しいドライスーツです!
新品なので生地が柔らかく、着心地も抜群です!
新品なので、もちろん穴は開いていません!
以前に、穴の開いたドライスーツを着て、服が濡れていた飼育員もこのとおりご機嫌です!
服は濡れなかったのですが、今回も本人の希望により顔出しは控えさせていただきました。(笑)
海遊館で暮らすペンギンたちは、全部で4種類。
現在、そのうち3種類が抱卵中です。 ※抱卵とは、卵を温めることです。
「南極大陸」水槽では、ジェンツーペンギンとアデリーペンギンが、「フォークランド諸島」水槽ではイワトビペンギンが抱卵中です。
「南極大陸」水槽の様子
こちらは「フォークランド諸島」水槽の様子
どちらの水槽も腹ばいになっているペンギンの下には卵があります。
でも卵はそこだけはありません。
何らかの理由で親鳥が卵を温められない場合などは、孵卵器という機械で卵を温めることもあります。
孵卵器内の様子。
孵卵器内で順調に発生が進んでいる卵は、定期的に心拍数のチェックも行います。
心拍数をチェックしている様子。
ご覧の通り卵は沢山あるものの、全てが有精卵という訳ではありません。
さてさて、今年は何種何羽のペンギンが誕生するのでしょうか。
孵化の報告をお楽しみに♪
「タスマン海」水槽に暮らす、カマイルカのミュー。
そのミューに、新しい "動き" を教えている様子(トレーニング用語で「シェイピング」といいます)を観察してみました。
この動きは、何のために?
こうやって陸上に上がれるようになると体重測定やエコー検査などの健康診断が楽に行える予定です。
トレーニングは、トレーナー(教える人)とその相手の関係やトレーナーの教え方によって進み具合がかわります。
うまくいきますように!
バックヤードでカワウソを観察し、ふと後ろを振り向くと・・・。
誰かが張りついてる!
張りついている場所は身長157cmある私のちょうど目線の先。
誰よ?そんなところに上っているのは!!(怒)
スイカくんでした。
「もうっ、あかんやん!!」と思ってたら、目の前を誰かが通過していきました。
自由自在だなあ(笑)。
「体感!熱帯雨林」が終了し、バックヤードに戻ってからは、若さをもてあましているのか、どったんばったん暴れまくりの息子たちです。
昨年の今頃、生後半年で体調をくずしていたことを思うと、本当に元気になってくれてありがとう。
だけど、くれぐれも怪我しないでね。
ぴゃーっ
5月31日「何 ヤット ん?」 の、その2です。
今回は展示までの道のりについてお話していきます!
ヤットにはいくつかの試練がありました。
第一の試練は、ハーネスをつけること。
ヤットは生まれてこのかた、ハーネスをつけたことがありません(あまりつけたことのあるカワウソはいないでしょうけど)。
なので、はじめはヒモをお腹に巻くところからはじめました。
少しでもつけられたら「ご褒美」、つけられたら「ご褒美」と少しずつ慣らしていきました。
このように徐々に慣らしていくことを「馴化」といいます。
トレーニングの基本中の基本です。
しかし、ヤットは優秀で、1週間程度で給餌中にハーネスをつけることができるようになりました!
第二の試練は、「ご褒美(餌など)」が無い状態でもつけること。
給餌中はつけることができても、餌が無いとつけてくれない!では困ります。
餌には限りがありますからね。
そこで、餌の代わりの「ご褒美」になるものを用意することにしました!!
それはドンゴロス!
いつも寝る時しか使えないドンゴロスを渡すと、体をふきふき!
リラックスしているではありませんか!!
これは「拮抗(きっこう)条件付け」といい、好きなものと嫌いなもの(ここではハーネス)を同時に与え、嫌いなものを軽減するというトレーニングの方法です。
しばらくすると、ドンゴロスを渡さなくても、ヤットはハーネスを嫌がらなくなり、いつでもつけられるようになりました!!
こうしてヤットは見事試練を乗り越えることができたのです。
が、しかし!ここで問題がまたひとつ...
ヤットはハーネスをつけることができるようになったので、本番を想定し、同居しているアヤメとハーネスをつけたまま、初めて一緒にしてみました。
トレーニング中はヤットとアヤメは別々にしていたためです。
アヤメはヤットの背中についているカメラの土台部分を見たとたん、ガブッと噛み噛み!
カメラの土台部分がボロボロに...。
なんてこった...
旦那様が変なものをつけているので、心配だった?んだよね、アヤメ。
対策として、噛んでも壊れない塩ビ板を使うことにしました。
アヤメ対策はばっちり!
ヤットがつけていたハーネスは、すべてヤット特別仕様。
猫用のハーネスを利用し、首周りや胴回りを採寸して作成しました。
試行錯誤を繰り返すこと計10回!
極力ヤットの動きの邪魔にならないように工夫しました。
そんなこんなで無事に展示水槽にデビューすることができました!!
今回協力しくれたヤットには感謝しています。
ありがとう!!
おひさしぶりのイルカ通信です。
ちょっと前にいろいろな音を出せるイルカの話題が盛り上がっていました。
海遊館のイルカたちは、いろいろな変な声を出すことができるんです!
まずはキール。
普通の声→変な声で編集しています。
次はアクア。
普通の声は、ほとんどキールとかわらないのですが、最近変な声で叫びます。
もしかしたら、皆さんは普通じゃん! って思うかもしれませんが、とってもおもしろいな、と思って投稿してみました。
ある朝、「グレートバリアリーフ」水槽の底で逆立ちしている魚がいました。
クロモンガラです。 じーっと何かを見つめています。
そして、意を決し...「これだ!よいしょ、よっこらせっと」
サンゴ片を持ち上げたいようす。
でも、それは、あなたの口に対して大き過ぎやしない?
「そうみたい。あきらめるー」と行ってしまいました。
割とあっさりだったな(笑)。
モンガラカワハギの仲間は、海底にすり鉢型の巣を作る種がいるので、このクロモンガラもチャレンジしようとしていたのでしょうか?
でも、ここは水底のど真ん中。他の魚も係員もよく通りますから、やめとくのが無難かもね~。
などと思っていたら、翌日の朝!
こんな大きな穴、本当にクロモンガラ1尾でやったのでしょうか?
担当者曰く、「大きな魚が暴れて、たまたまできたんじゃないですか?」と冷ややか~な感想。
真実はいかに?
穴のようすに、注意していきたいと思います。
先日、ヒゼンクラゲについてお知らせしました。
(→ 海遊館日記「初めて!」 )
海遊館日記を読んだ、海獣担当の人たちが、夕方にぞろぞろと「我も~!」とヒゼンクラゲを見に行きました。
帰ってきたみんなが口々に言うには「アレ、かわいいですねーー」。
かわいい?
普段、大きなアシカやイルカを見ている人は感性が違うわっ!
「ちゃいますよー、クラゲにくっついてるアレです、アレ」
んん??
一緒にもう一度見に行くと。
触手の先に見え隠れするVサイン。
カニだー!
クラゲも動いているし、カニもちょこまか動くので、なかなか見えにくいです。
私が見たのはこの1匹でしたが、もう何匹かいるという噂も。
残念ながら、ヒゼンクラゲの展示は6月3日で終了してしまいましたが、バックヤードに移動する際、カニを探すと3匹いました。
カニの正体はシマイシガニ、大きいものは甲羅の長さが3cmほどありました。
大きくなると20cmになるカニで、高知出身の係員によれば、「九州では高級食材っすよー」とのことでした。
ウェルカム大阪!
ワモンアザラシのお食事タイムは一日2回。
アラレの食事風景をご覧あれ。
シシャモはすんすん食べるのに、アジはぷいっとそっぽむいちゃいます。
動物たちにもどうやら好き嫌いがあるみたいです。
なんでもたべてほしーなー。
心の声でした。
トレーニングは、一つ一つの行動をきちんとしておかないとおかしいことが起こります。
「しゃべる」合図を出しているのに、なぜか「ぶー」としてしまう。
二つの行動が混じってしまうのは起こりがちですが、修正するのは手間がかかる。
ふぅ。
「エクアドル熱帯雨林」水槽のカピバラ、かーたんの食欲が落ちているため、係員が心配して観察に来ています。
「どれぐらい食べた?」
「便の状態は?」
などと相談したりしていると、じーっと熱い視線を感じます。
「はっ!」と目をやると!
お隣のスペースにいる、好奇心のかたまりなこのふたり。
「なんなん、なんなん、何集まってるん?」
「ぼくらも寄せてや」
網一枚あるので、対岸の火事ってところでしょうか?
そして、このふたり、アメリカ生まれなのに、関西弁がとてもあうのはなぜだろう?
しかし、ここでこの方々に声をかけたりした日にゃ、大喜びで「ギャーッ」と叫ばれてしまいます。
無視よ、無視。
やじうま、というか「やじ鳥(どり)」??な「ナッツ」と「ひまわり」なのでした。
今日はアカハナグマの健康診断です。
麻酔導入中のアカハナグマ、愛称トマト。
呼吸や麻酔のかかり具合などを真剣にチェックしています。
以前の海遊館日記にも出てきましたが、彼は大学時代に臨床の研究室でバリバリ学んでいたので、大きさ的にも犬猫と変わらないハナグマに苦手意識はないようです。
採血もとても上手でした。
無事に健康チェックも終了!健康状態も異常なしでした!
「エクアドル熱帯雨林」水槽のショウジョウトキです。
この2羽、今年で16歳になります。まだ茶色い幼鳥の頃にやってきました。
その頃は、オウサマペンギンの幼鳥のような感じで、やわらかい綿羽(めんう)に覆われていました。
綿羽がぬけると、成鳥の羽になり、美しい色となるのです。
さて、ショウジョウトキの「ショウジョウ」とは、中国の伝説「猩々」のこと。
「猩々」はサルに似た生き物で、その血の色がとても赤いことから「猩々緋」(しょうじょうひ)という色ができたのだそうです。
ただ、猩々緋を調べると「強い黄みがかった朱色」とあったり、「わずかに黒味を帯びた、鮮やかな赤」とか「赤味の強い赤紫色」とか表現がさまざまです。
鮮やかであることは間違いなく、戦国時代に武者たちが陣羽織にこの色を使ったのだとか。
ちなみに当館では、屋内飼育を行っているためか、朱色が強いように思われます。屋外で飼育している動物園などではピンクがかった色をしています。
前回(5月22日)の海遊館日記にて、ヤットには大きな使命があることをお伝えしました。
大きな使命とは...
ジャン!
"バイオロギング"で、行動や生態を調査することです。
ん?バイオロギングってなに?と思われるでしょう?簡単に説明します。
【バイオロギングとは】
バイオ(生き物)+ロギング(記録する)を組み合わせた言葉。生物に小型のビデオカメラやセンサーを取り付けてデータを記録し、行動や生態を調査する研究手法のことをいいます。
飼育下の動物もバイオロギングで行動や生態など分かることがあるのではないかと思い、やってみました。
そこで選ばれたのがカワウソのヤットくん。
ストレスを与えないために、トレーニングし、スムーズに装着する必要があります。
最初のほうはヤットも嫌がることはありましたが、毎日少しずつトレーニングを重ね、今ではこの通り!
「ステーション(待て)」もばっちりで、ヤットがカメラを着けやすいように手伝ってくれます。
そんなこんなで、ものすごい映像が撮れました!
まだ編集の途中ですので、ここでは紹介できませんが、いつか皆さまにもご覧いただきたいと思っていますので楽しみにしていてください!!
展示にデビューするまでの道のりは、また後日紹介しようと思っています!
お楽しみに~♪
いつも海遊館日記を読んでいただき、ありがとうございます。
今回、「アラレの魅力を伝えたい!」と思い立ち、3部作で連続投稿させていただきます!
ぜひ、シリーズその1 から順にご覧ください。
まずアラレっていったい何なのか?
アラレは「北極圏ゾーン」に住んでいるワモンアザラシです。
エスカレーターを上がっていくと、おそらくこんな姿が見られます。
お気に入りは、水槽のはじっこ。
つづく・・・。
お食事タイムには、アラレのいろいろな動きをご覧いただけます。
アクリルタッチ。
アクリルガラスに鼻のところをつけています。
OKの合図が出るまでずっとそのままつけています。
私は水槽の内側からしか見たことないのですが、みなさんのほうから見ると面白いみたいですよ。
先日、「フォークランド諸島」水槽で飼育しているイワトビペンギンが産卵しました。
ペアのオスが今年31歳。おじいちゃんです。
そのため、少しでも授精率を向上させられるよう人工授精にも兆戦しました。
とは言うものの、人工授精の技術はまだ確立してなくて、まだまだ研究途中の技術です。
6月中旬には結果が分かります。
自然授精でも人工授精でも、授精卵であることを祈るばかりです。
イワトビペンギンをご覧になる時は、大変恐縮ですがそっと静かに観察して頂けると幸いです。
淡水貯水タンクの水が満タンになっているのにも関わらず、「チョロチョロ」と水が溜まり続けていると連絡がありました。
調べてみるとフロート弁(ある一定の水位になると水の供給を止める弁)から少しずつ漏れているようです。
早速、貯水タンクの水を抜いて整備品と取り替えます。
このマンホールから作業者や脚立、工具などをおろします。
以外と高さがあり深いです。閉所恐怖症ではありませんが「今地震が起きたら・・・」と不安が過ぎります。
携帯も圏外!
何より男ふたりきりでこの場所に残されたらぁ~・・・
これが今回の元凶であるフロー弁です。そういえば、前回も私が交換したような?実に7年ぶりの再会!
ねじ込み式なので大型のレンチで緩めて取り外します。
上が整備品(新品ではありません。整備済みの中古です)
もちろん今回、取り外したフロート弁も整備し予備品として保管します。
水のトラブル~♪どこかで聞いたフレーズですが、海遊館のお客様からの修理は承っていないのであしからず。
「日本の森」では、ヤマアジサイがきれいに咲きました。
もうすぐ梅雨ですね。
先日、カピバラの食欲があまりないということで、担当より「笹の葉を与えたい」と言われました。
「了解、じゃあ"日本の森"で採集してくらあ!」ってことで、通称「竹やぶ」に足をふみ入れると!
今年、にょきにょき頭をだしたモウソウチクがたくさん。もう少し早く来たら、たけのこだったかな?
そして、根元には!
ドクダミです。まあぎっしりと!
お花も咲いてます。
葉がハートでかわいいのですが、薬草にもなるものなので、ものすごいにおいがします。
こんなにあるので、なにか利用できないかと数人に聞いたら、「煎じて飲んだら?」と言われました(笑)。
健康になりそう。
そして、この時期やっかいなのがヤブガラシというつる植物です。
竹に絡みついているのがわかりますか?
ヤブガラシは、植物に覆いかぶさるように生えるので、かぶさられた植物は充分に光が当たらず、枯らしてしまうこともあるそうです。
日本の森では枯らすまでには到りませんが、葉に水が当たらず、虫がつきやすくなります。
一度生えると、あっというまに覆い尽くすので、見つけたらとりのぞきます。
1本をのばすと、こんな感じ。
でも、これをひっぺがすのはなかなか爽快で、やりだすと夢中になってしまいます。
密林というと「エクアドル熱帯雨林」を想像されるでしょうけど、実は「日本の森」も密林なのでした。
そう、第一の目的だった笹はカピバラに好評でした。
ワモログ更新します。
新年度に入り、新しい生活にはみなさん慣れてきた頃でしょうか。5月も後半となりゴールデンウィークの疲れがまだ抜けない方もいるかもしれませんね。
今日はそんなあなたに、癒しの一枚をお届けします。
寝ているユキちゃんです。
体毛が乾いてモフモフしています。
海遊館にはゴマフアザラシとワモンアザラシの2種類のアザラシがいますが、ワモンアザラシの体毛はゴマフアザラシよりもしなやかで、よりふわっとモフモフしています。
ではさらに癒される1枚を・・・
笑顔な寝顔。気持ちよさそうですね。
こんなワモさんを見ていると気分もリフレッシュできますよ!
ではまた。
「モンタレー湾」水槽に潜って掃除をしていると、よく邪魔が入ります。
カリフォルニアアシカのナミとレオは常連ですが、実は最近ゴマフアザラシの『シゲ』が来るようになりました。
掃除を邪魔されるのは面倒くさいのですが、ナミやレオとは違い、シゲは控え目な所がなんだか可愛いんです!
そんな様子をブログで!と思い、張り切ってカメラを持っていきましたが、来てほしい時に来ないのが動物。。。
水槽の底で一人寂しくカメラを構えていると空気の読める救世主登場!!
ちょっと癒される動画が撮れました。
皆様、誰か分かりましたか??
正解は、ラピスでした~。
途中何かしゃべっているように見えるのがまた可愛い。
今度はシゲに悟られぬよう頑張ります。
「日本の森」をのぞくと。
ん?大小コンビのあなたたちは誰?
「はーい!ヤットとアヤメです。皆様おひさしぶりです。」
では、これまで展示していた「わんぱくフォー」は?
この取っ組み合いをしている2頭をご覧ください。
顔が見えないので、誰だかわかりませんが。
おしりを見ると、もうプリンプリンのタップタプ。
ちょっと太りすぎだよー!
そんな彼らは近々、恐怖の健康診断です。
こんなかれらの取っ組み合い、ご覧になった方はとても心配してくださるのですが、もともとカワウソは皮がだぶついているので、咬み合いしていても、実はあまり痛くないのですよ。
というわけで、「わんぱくフォー」は健康診断が終わるまでは、バックヤードに移動中。
「なんかいやな予感がする...」
気のせいだってー♪
そして、代わりに登場したの、ヤット・アヤメ夫妻。
今回、ヤットくんには「日本の森」で大きな使命があるのです。
そのお話はまた後日。
「瀬戸内海」水槽の岩陰には、イセエビがいます。
以前、そのうちの1匹の脚が取れてしまったので、バックヤードにある水槽に移動させました。
イセエビやカニなどの甲殻類は、調子が悪くなると「自切」といって脚が取れてしまうことがあるんです。
このイセエビは移動してしばらくして、餌を食べないことがありました。エビやカニなどは、脱皮前になるとそんなことがあるので「もしや?」と思い、しばらく様子を見ることにしました。
ある日、水槽のチェックをしていると水面に浮かぶものが!
▼脱皮殻です。
脚が3脚しかありません。
では、脱皮した後の状態はというと、気になりますね・・・。
こちらが脱皮後の姿です。
なんと、脚が全部生えていました!
よく見ると、元々あった脚とは色が少し違います。
このイセエビが、最近、また脱皮しました。
今回の脱皮殻はこちら。
まだ脚の大きさが少し違っています。
現在、この脱皮殻を標本にしているところです。
上手く出来たらバックヤードツアーで紹介したいと思っています。
どうぞお楽しみに。
「瀬戸内海」水槽のタコつぼ。
以前、海遊館日記「マダコ不動産」でもいろいろな使い方をお知らせしましたが、第2弾!
一般的な使い方はこちら。
よくみたら、つぼではありませんけど、つぼに近いものということでお許しを。
使ってるのはマダコです。
そこまで厳重にせんでも。
「いやいや、ゆっくり休むためには、きっちり蓋しないと!!」
そりゃそうだ。
こちらは割れたつぼの使用例。
カワハギです。
カワハギは背びれの棘と腹びれの棘を立てて、穴の中などで棘を突っ張り棒のようにして潜むという話を聞いたことがあります。
▼想像図はこれ。カワハギの絵は、魚類担当の画伯1号に描いてもらいました。
また、口で海藻などをしっかりつかみ、自分が流されないようにすることもあるようですが...。
しかし、この状態はどっちつかず。「何してんの?」状態。
まあ休んでいるのでしょう(強引)。
そして、コクテンアオハタ。
ただのあごのせ場所じゃん...。
おもしろい使い方、募集中です。
「日本海溝」水槽のミズダコ。
朝、活発に動いていたため、動画を撮ってみました。
アクリルを伝って移動しているのですが、吸盤を上手に使っています。
吸盤といえば、身近にあるこれは皆さんよくご存知でしょう。
平らな部分にきゅーっと押し付けると、中の空気が抜け真空に近い状態になって、ぴとっと吸いつきますよね。
そして、はずす時は上の「ぽっち」をひっぱり空気を入れると、あら不思議。
でも、ミズダコの吸盤には「ぽっち」がついているわけではありません。
タコの吸盤は放射状に広がる筋肉と吸盤の円周状に走る円形の筋肉、それらに垂直に交わる縦方向の筋肉と3種類の筋肉があり、これらの筋肉を複雑に動かすことで吸い付いたり離れたりできるのだそうです。
それにしても、あんなにたくさんの吸盤(の筋肉)を自由に動かしているのって、スゴイと思いませんか?
まあ1個くらい収縮を間違えたところで、問題はないのでしょうけども...。
カマイルカのサーフ、うまれて8ヵ月がたちました。早いもんだ!
最近のブームが体ごしごし。
水槽のふちの部分に体をこすりつけながら泳ぎます。
体かゆいんですかね?かゆいならかいてあげたいけど、まだ水面では体を触らせてくれません。
ブームは日々変化しますので、また一週間後にはまた変わっているかもしれないですね。
このあとは選りすぐりのサービスショット!
先日、桜など、花がいろいろ咲き、「春になったなー」と喜んでいたら、もうすっかり新緑がまぶしい「日本の森」。
今日、ご紹介するのは、こちらの緑。
かなり自慢のスポットです。
その1、カワウソの水槽を上部から見た際には、顔を左に向けてみてください。
滝のまわりの緑。
長年にわたって擬岩に生えた苔とつる植物です!
その2、オオサンショウウオのお隣、カワムツたちの水槽の奥です。
ここも上からちょろちょろ流れる水で、擬岩の上に立派な苔が生えました。
よくみると数種類の苔たちが生えています。
触ったらふかふかなんだろうなあ!
以前、来館された植物園の方にも「ここはとても素敵な展示だから、大事にしたらいいよ」といわれたこともあります。
えっへん♪
オオサンショウウオのいる水槽の右の滝近辺や、カワウソ水槽の下方にも苔はありますが、特にカワウソのところでは、たまに緑のもしゃもしゃっとした苔の塊が、排水部のネットにひっついていることがあります。
誰だ!苔をむしってるのは!!
知らなーい!
手先が器用なのは、別のところで発揮してほしいものです。
水族館の役割りには、「種の保存」や「保全」「研究」があります。
海遊館でもそれらの使命を果たすため、積極的に取り組んでいます。
その内の1つがペンギン類の繁殖研究です。
ペンギンを見たことがない人はいない!」と行っても過言ではない程、日本の水族館や動物園ではメジャーな生き物だと思います。
しかし、その生態はまだ解明されていないことが沢山あります。繁殖のメカニズムもそうです。
海遊館では、神戸大学と共同で繁殖研究を進めています。
今後、何らかの理由により自然繁殖が困難になった場合、我々がその手助けができるようにと、人工繁殖技術の確立を目指しています。
これはイワトビペンギンに対して実施している人工授精の様子です。
うぅ~ん、難しい・・・
この研究を開始して5 年目。
ようやく分からなかった部分も少しずつデータが蓄積され、解明されつつあります。
将来、この研究で獲られた成果を、展示に反映できるよう努力したいと考えています。
詳しくは、機関誌「かいゆう」vo.18に投稿しています。ぜひご覧ください。
ゴールデンウィークが終わってしまいましたね。
私たち飼育係は、いわゆる皆様のお休みとは関係なく仕事でしたけども、皆さんは楽しい休みを過ごされましたか?
休みが終わってがっかりな方、休みで疲れた方に朗報!
正面から撮った魚の顔を見てみましょう。
「日本海溝」水槽のユメカサゴ、大口開けてますね。
「太平洋」水槽のタマカイは口半開き。
ちょっと癒されると思いませんか?
先日(4月16日)、ご紹介したハリセンボンなどは笑ってるように見えます。
他にも...
「太平洋」水槽のオオセ。
「日本海溝」水槽の深海コーナーにいるキホウボウ。
この2尾はひげがかっこいい!
カメラをお持ちの方はぜひ正面写真にトライしてみてください。
楽しいですよ。
2月末に「ふあふあクラゲ館」でカブトクラゲをご紹介しました。
→ 「きれいだけじゃない」
現在展示しているチョウクラゲもカブトクラゲと同じクシクラゲの仲間。
チョウクラゲはやはりカブトクラゲと同様に櫛板(くしいた)を動かして泳ぎますが、口側に広がる袖のような突起をひらひらはばたかせても泳ぐそうです。
そこから「チョウ(蝶)クラゲ」の名前がつきました。
きらきらが美しいので、動画とってみました。
カメラを構えるのが遅かったのもあるのだけど、「あーーーー」と思っている間に画面から去ってしまいました。
しかし、担当いわく、「本気出したらこんなもんではない。ぴゅーーーって移動するよ」
その時ははばたくのだそうです。
本気出した泳ぎ(の動画)、狙います!
以前、カワウソのグミによる「貝踊り」をご紹介しました。
⇒海遊館日記「貝踊りだよ」
このたびはグミの兄、ロックの技?をご紹介。
後肢の間に貝をはさみ、ころがす、ころがす。
ラグビーのニュージーランド代表である「オールブラックス」が試合前に舞う踊りとか、のように勇壮な感じがしませんか?
左隣で容器を咬みつつ、リズムをとってくれている共演者にも注目!
「体感!熱帯雨林」は本日で終了いたします。
みなさん、またお会いしましょう。
「パナマ湾」水槽のアカハナグマたち。
「体感!熱帯雨林」では泥だらけになっていたのがなつかしい!
⇒「ふがふが、ほりほり」
「パナマ湾」水槽にも土場はあるけども、あそこまではやりません。
さて、朝の清掃後、きれいになった池のまわりをうろつく"トマト"。
「さーて。お水もきれいになったことだし、飲んじゃおっと」
ごくごく。
「あー、おいしかった♡」と"トマト"が去ると、今度は"イチゴ"がやってきて、ごくごく。
確か、ハナグマは水があまり好きではないと聞いていたのですが、うちのハナグマたちは人工飼料がころころ池に落ちると、構わずじゃぶじゃぶ入水して食べますし。
それにしても"イチゴ"の尾の立派なこと!
"トマト"と比べると、そのふさふさ感がわかろうかと思います。
「"イチゴ"のふさふさしっぽ襟巻き」なんてのを誰か開発しないかなー?
でも、あまりこのしっぽ、手触りがよくないのはヒミツです。
「エクアドル熱帯雨林」水槽のカピバラコーナー。
左端に注目!
おとなりのピラルクたちのいる水槽との境にカメがいるのがわかりますか?
ここはカピバラが水場から陸場に上がりやすいよう、後からステップをつけた場所なのですが、どういうわけかオオヨコクビガメがお気に入り。
ステップの大きさもカメの甲羅にジャストフィットしているもので、おとなりからの流水もなんのその。
オオヨコクビガメは2頭いて、1カ月ごとに交代で展示しています。
そのうちの1頭が特にこの場所が好きで、餌を口にすると、ここに来て食べたり(他の魚に餌を取られにくいようにだと思います)、休んだり。
滝に打たれて修行しているように見えなくもありません。
このカメたちに愛称はなく、番号で呼んでいるのですが、番号がよくわからなくなっても「いつも左端にいるコ」で通じてしまうので、物忘れが激しい私にはありがたい行動です。
ラッコのいる「アリューシャン列島」水槽の底の部分、通路から見て左側に岩があります。
写真の中央部、ソイの仲間がちょっことのぞいている部分の下に隙間があるのですが、そこで暮らしているのは、アブラボウズです。
アブラボウズといえば、数年前にクエに偽装して販売されていたということで有名になりました。
市場価格では、クエはアブラボウズの3~7倍するんだそうです。
クエとアブラボウズ、確かにぱっと見た形は似ておりますが、そもそも、クエはハタ科の魚で、アブラボウズはギンダラ科の魚。
▼クエ▼
ギンダラって何?というと、よく西京漬で「銀だら」として売られている魚です。
アブラボウズ自体は、市場にあまり出ていないのですが、ギンダラならば、みなさま、名前を聞いたことがあるのではないでしょうか?
アブラボウズはその名のとおり、身に多量の脂を含んでいることから、食べ過ぎるとお腹をこわすこともあるそうです。
ギンダラも脂分が多いので、上記のように西京漬など、焼き魚として食べるのがおいしい食べ方。
クエは身が淡白なので、刺身や鍋で食べるとおいしいのです。
魚にあった味わい方ができないという意味でも偽装はだめ!!
ちなみにアブラボウズの「ボウズ」は頭の形が丸く、「坊主頭」からきてるとか。
ってなわけで、係員は「ぼうず」と呼んでいます。
ある朝、珍しく「ぼうず」が棲家から出てうろうろしていました。
餌の時間はまだだと思うけどなあ...。
ちらり...とこっちを見たりして。
どうやらお散歩していたらしく、しばらくして棲家に戻っていきました。
レアキャラなので見られたらラッキー!
最近、ラッコの「パタ」は水をよく飲みます。
とある日の夕方、掃除をする私の後を追いかけてきた「パタ」は、床から流れ落ちる水をペロペロ・・・
以前から、掃除のときにこうやって水を飲みに来ることはあったんですが・・・、ん?何だかいつもよりも水が欲しそう??と思い、水をチョロチョロ出したホースを渡してみたところ、器用にホースを持ってグビグビと飲み始めました。
おぉっ?そんなにのど渇いてるの?!と渡したこちらもビックリ!!(笑)
それ以来、ホースから水を飲むことが割と日常的になっている、という訳です☆
こんな感じ♪
ちなみに、ラッコは水を飲まないときにどうやって水分をとっているかというと、大部分は、餌や氷から水分をとります。
野生のラッコも、海を流れる流氷を食べることがあるので、ラッコが氷を食べるのは水族館だけではないんですね(^^)
さらにさらに、ラッコたちは特殊な腎臓をしているため、海水を飲むこともできるんですよ!!
周りにいくらでもあるから当然でしょ!と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、海水は塩分濃度がとても高いので、哺乳類が海水を飲むというのはかなり特殊な例なんです!!
「パタ」がホースから水を飲む姿は、贔屓目なしにもかわいいと思います!!
ねらい目はご飯やおやつの後!
「パタ」の気分にもよるので、必ず、というのは難しいですが、もしかすると、ぐびぐびと水を飲む姿がご覧いただけるかもしれません。
3月になると、全国桜の開花予想なんかがニュースで話題になりますよね!
海遊館では4月になると、イワトビペンギンの産卵予想を行います。
どうやって予想するか...。
それは血液の値の変化です。
ペンギンは産卵前になると、産卵準備のために血液のカルシウムや中性脂肪などの値がぐーんと上がります。
その値の上昇がみられて約1ヵ月後に産卵がみられます。
今年もイワトビペンギンたちの血液の値が上がってきました!
5月の中旬には産卵が始まる予想です。
ペンギンたちの巣への執着も強くなってきて、交尾行動も観察されるようになってきました。
皆さん、イワトビペンギンの産卵楽しみにしていてくださいね♪
みなさんこんにちは。
4月も後半に入りだいぶ暖かくなってきましたね。
ぽかぽかお天気のいい日は、ウトウト眠くなってしまいます。
さて、「モンタレー湾」水槽のアザラシたちも最近はよくお昼寝をしています。
というのも、現在ゴマフアザラシたちは換毛の真っ最中なのです。
一年に1回、全身の体毛が生え変わるこの季節は、体力を消耗するため、あまり泳がず寝て過ごす時間が長くなります。
それではアザラシたちの寝姿をご覧ください。
一番左のダイヤは、古い毛がほとんど抜けて新しい毛に変わっています。
よ~く見ると目の上と口先にだけ少し古い毛が残っています。
おまけの1枚。
シゲくんは換毛中ではないのですが、お昼寝してたので撮ってみました。
男前ですね。
「グレートバリアリーフ」水槽に、大きなニシキエビを展示しました。
日中はあまり出歩かないのですが、この日は底の中央、擬サンゴのところでもじもじしていました。
いつもは通路から展示に向かって右にいることが多いようです。
さて、別の日。同じ擬サンゴのくぼみに、大きなニセゴイシウツボが!
ん?
なんか、体がすごく直角に曲がってない??
引いてみると、こんなふう。
体が長い種類ではありますが、器用だねえー。
同じように体が長い、「瀬戸内海」水槽のクロアナゴ。
以前の海遊館日記で紹介しましたが、「砂の中に潜るんだか、潜らないんだかはっきりしなさい!」の状態でいることがあります。
「頭隠して尻隠さず」という言葉があるけれど、これはなんと言うべきなのでしょう?
体の長い「ながもの」の行動は不思議です。
お客様を迎える前に、飼育係員はアクリルガラスをきれいに清掃します。
イルカの水槽でも毎朝、係員がドライスーツを着て、タコ(吸盤)を持ってガラスをキュッキュッと清掃中。
そんな係員をじーっと見つめるイルカたち (ミューとアクア)。
「なにしてるのー?」
「アクリル清掃。今、忙しいねん」
「えー、遊ぼうよう、えいっ!お兄さんとアクリルの間に入ってやる!」
「えーっ!でも、これぐらいでは動じないよ、俺は」
「ねえねえ遊ぼうってば」と、2頭がかりで係員を囲むイルカたちと少し困惑している係員。
「えーい、最終手段だ!!」と係員の腰をツン。ついに実力行使か??
「やめろーー!」
この後、係員の足ヒレをかじろうとしたり、係員の腕にアタックしたり、楽しそうなイルカたちと困っている係員でした。
今から20年ほど前、自分も同じようにイルカにちょっかいを出され、「こーりゃー」といいつつ、そのまま追いかけっこになだれこみ、「他の作業もあるのに時間通りに戻ってこない!」と他の係員に叱られたのを思い出しました。今は昔。
春になり暖かくなって、いくらでも眠れてしまいそうなここ数日、いかがお過ごしでしょうか?
私は仕事帰りの電車の中で、立ったまま眠ってしまうほど眠い日が続いております(笑)
という話は置いておいて、今回は海遊館の生き物の眠り方について少しご紹介します。
海遊館の「モンタレー湾」という水槽で、カリフォルニアアシカとゴマフアザラシが暮らしています。
アシカとアザラシ、なんとなく体の形が似ている動物ですが、この2種類の動物は眠るときの様子が全く違います。
まずは、アシカの眠る様子です。
この写真を見ると数頭のアシカ達が身を寄せ合って眠っている様子がわかります。
では、続いてアザラシです。
写真には2頭のアザラシが写っていますが、お互いに少し距離をとっていて、身を寄せ合うことはありません。単独で眠っている姿も良く見かけます。
このように眠る際、アシカは仲間と身を寄せ合い、アザラシはお互いに離れて眠る。
体の形や雰囲気が似ていても、実はこんな所に違いがあるんです。
イワトビペンギンを飼育している「フォークランド諸島」水槽は、現在、繁殖シーズンを迎えています。
イワトビペンギンはペアを形成し、主に植物や小石を利用して巣を作ります。
海遊館では、巣材に園芸用の玉砂利や日よけに使うよしずを活用しています。
水槽に巣材を投入すると、それぞれ所定の場所へ一生懸命運びます。
ただ、ここの水槽はオープン水槽で臨場感は満点なんですが、その反面匂いが・・・
巣に多量の水がかかると、巣材が腐ってしまいます。
また、濡れた巣の中で産卵させることもできません。
お掃除がしずらく、多くの排泄物が水槽内に残ったままとなり、繁殖シーズンが終了する夏頃まで、日に日に汚れて、匂いが増します。
恐らく、匂いを不快に感じるお客様も沢山いらっしゃると思います。
本当に申し訳ございません。
ただ清掃作業の手を抜いている訳ではありません。全ては繁殖のためなんです。
匂いの問題を除き、繁殖シーズンというのは、とても面白い季節です。
ペンギンたちを観察していると、この季節にしか見られない行動もあります。
「匂いなんて一切気にしません!」、「むしろ嗅ぎたい!」など・・・
ご興味のあるお客様は水槽に張り付いてじっくり観察して下さい!
きっと新しい発見があると思います。
今年は「新体感エリア」のイワトビペンギンたちの繁殖も3シーズン目に突入しました。
良い結果が報告できるよう、全力を尽くします!
ご迷惑おかけしますが、イワトビペンギンたちの繁殖をどうぞ応援してください。
バックヤードで床ヒーターを設置し、ぽかぽかしているカワウソのじいさま、ニッキとオリーブ。
夜の間、そこらここらで自由に排便するため、朝一番に係員が清掃して、ドンゴロスもきれいなものに交換します。
「あー、幸せー!!」
清掃中は、水を使用するので、水のかからないところに避難。
ぬれたらいやだもんね。
飲み水も交換すると、ごくごく。
この時のニッキの水の飲み方がたいへん男前で、清掃しながら、「きゃーっ、ニッキ、かっこいい!男前!」とほめちぎると「そ、そうか?」とまんざらでもない?表情(笑)。
いつか動画を撮りたいと思います。
この日はおもちゃとして小さな貝をもらったもので、オリーブは壁に打ち付けて遊んでます。
あとはごはんを待つだけ。「早く来んかのう...」
他のカワウソたちは目覚めたら、きゃーきゃー騒ぎまくっていますが、じいさまたちのところはゆっくりと時間が流れているようです。
小学生の頃、組体操ってありましたよね。有名なのは「ピラミッド」ですが、「肩車」とか「サボテン」とか「扇」とか...。
私は体がかたいので、この競技はとても苦手でした。
さて、「クック海峡」水槽のバタフライパーチ。ハタの仲間で、ピンクの地に黒い班がおしゃれな魚です。
バタフライパーチはいつも岩のこの場所にかたまっています。
ある朝、なにかおもしろい形にかたまってました。
後ろから見ると。
「扇」に何かが寄りかかってる。こんな感じかな?
ほほう、と感心していたのですが、しばらくすると、
あっ、崩れたー!
最近は組体操で型を崩す時際、怪我をするこどもさんが多いそうです。
魚はそれで怪我することはないでしょうが、「俺が上に乗る!」「ちょっと私の上に乗らないで!」など、もめごとのタネにはなりそうです。
今日はアザラシの採血(血を採ること)のお話です。
アザラシの採血は後ろ足の付け根にある血管から行います。
アザラシは全身に毛が生えていますし、この血管は体表より少し深いところにあるので外からは全く見えません。
でも大丈夫!
ゴマフアザラシのネロ君は、血管がどこにあるか目印を作ってくれているのです。
ネロ君の後ろ足アップ写真ですが、左足の付け根部分の毛が白っぽく丸ーく抜けているところがありますよね!
この白い丸の真ん中に針を刺したら血管に当たります!
「血管ここー!」と教えてくれます。
なんて獣医想いのアザラシなんでしょうか!
そんなネロ君のかわいい横顔。
その昔(調べると昭和50年頃でした)、「Gメン75」という刑事もののTV番組がありました。
タイトルバックに出演者が横一直線に並び、こっち向いて歩いてくるのが、とても格好良いのが印象的で、よく友達と並んで「Gメン75-」と遊んだものです。
年がばれる?
で、「日本の森」の水鳥たち。
なぜか奇跡的に横一列に並んでいます。
わーい、「Gメン75」みたい!!
といいましても、これ、実はちょっとズル。
写真をよく見ると、オシドリは水面に浮かぶ木の上にいるので、並んでいるわけではありません。
オシドリ以外は仲がよいので、3羽までは並ぶことはありますが、オシドリは気が強いので、他の皆からはひかれてるんです。
なので、奇跡的に「Gメン75」な1枚ってことで(笑)。
「エクアドル熱帯雨林」のカピバラ・かーたんです。
大好きなチンゲン菜をもらい、ご機嫌♡
さて、カピバラですが、背中のお尻に近い箇所をぽんぽん触ると...
毛がぞぞぞと立ち、ぽわぽわになります。
ぽわぽわが極まると、横になりくねくねすることも。
「たまらーん、気持ちいいー」
で、カピバラの毛ですが、感触は亀の子だわしの1本を細くしたような感じです。
あるいは、シュロの繊維を硬くしたような?
そんな硬い毛が立つところの映像、とても不思議なので、また撮れたらご紹介いたしますね。
お待たせいたしました。
「体感!熱帯雨林」にやつらが戻ってまいりました。
ん?3きょうだいにプラス1??
誰??
「おひさしぶりです。ぼくロックです」
おととしに生まれ、心臓疾患のため、ずっとおじいさんカワウソと一緒にいたのですが、今回、3きょうだいとのコラボが成功し、本当に久しぶりに皆様にお目見えです。
わかもの4頭はハッスル(死語?)しまくり、施設の破壊なども...。
悪い~!!
さて、暴れん坊ロックから解放されたオリーブ16歳は、父親のニッキ20歳と同居し、ぬくぬくとバックヤードで幸せそう(左:ニッキ、右:オリーブ)
さて、実はロックには課題があります。
それは克服できましたら、また後日お知らせします。
春ラボ海遊館「ねんどアートでひれのヒミツを探ろう!」開催中です。
特殊なねんどを使って、生き物作りにチャレンジできる当日参加型のワークショップです。作品作りの前には、生き物の「ヒレ」をテーマにしたミニ講座も行います。
では早速、ねんどアートの様子をご紹介しましょう!
スタッフがやさしく指導いたします。
こどもたちは、真剣そのもの
親子で仲良く共同作業中~完成は間近です!
できた~
イワトビペンギン全員集合!
全ての作品に違った表情があり、生物の多様性を感じます。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました~
そして、ワークショップは4月4日、5日のあと2日間開催します。ぜひ、ご参加ください。お待ちしています。
▼春ラボ海遊館「ねんどアートでひれのヒミツを探ろう!」
http://www.kaiyukan.com/topics/2015/02/topic_001469.html
うまれて5ヵ月過ぎた、カマイルカのサーフ。
餌を食べ始めたご報告はいたしましたが、餌をあげる人の目線で見るのがこれまたおもしろいんです。
お母さんの隣でスピードを緩め、餌を持ち去っていくのですが、スピードの緩め方がかなりゆっくり。
最近は、去り際の油断したところで、体に触れることもできるようになりました。
次は餌をあげる人の前に完全に立ち止まってほしいのですが、まだ魚を1本ずつ味わって食べるので、もう少し時間がかかりそうです。
成長はうれしいけど、こんな姿を見られるのももう少しと思うとさびしいなぁ。
淡水にすむ熱帯魚で、誰もがその名前を一度は聞いたことがあるエンゼルフィッシュ。
ふと「なぜエンゼル???」と思って、名前の由来を調べると、大きなヒレをゆったりと使って泳ぐようすが天使のようだから、だそうです。
そ、そうなの??
海遊館では、「エクアドル熱帯雨林」水槽の一番左のコーナーに展示しています。
ある朝、私の手のひらサイズのエンゼルさん4尾が泳いでいたのですが、顔を合わせた2尾が喧嘩を始めました。
そそくさ逃げる他の2尾(笑)。
そりゃ巻き込まれたくないもんね。
しばらくすると1対2になっていました。
この4尾、いったいどういう関係なのでしょうか?
「天使」という名前がついているけど、結構気が強い...。
どうやらエンゼルフィッシュの名前の由来に対する違和感は、ここらあたりにありそうです。
カワウソ予備水槽で「おーい!」と叫ぶと。
ぴょこ!
なんか出てきた!
もう一度叫ぶと。
ぴょこぴょこ!
もう1つ出てきた。
近くで見たら。
ワラビ、ツクシです。
金網の下には台があるのですが、こちら側で呼ばれると、顔をのぞかせます。
タイミングがあえば、ほら。
全員集合!
ゲームセンターにあるアレみたい(笑)で、かわるがわる出たりひっこんだり。
3きょうだいたち、体調が回復しましたので、そろそろ「体感!熱帯雨林」で大暴れさせたいなあと考えています。
今しばらくお待ちを!
海遊館のイワトビペンギンたちは、もうすぐ繁殖シーズン。
予備水槽で飼育しているペンギンたちは、すでに巣作りが活発になっています。
まだ巣材となる、よしずは投入していませんが、水槽内の石を運んでいます。
この水槽のペア数は2組。
オスはともに29歳と高齢のおじいちゃんです。
でもまだまだやる気満々!
毎日、必死に石を運んで最近では・・・
おいおい!これはちょっと積みすぎでしょ!
はたしてメスはどこで卵を産むんでしょうか!?
それにしても途中で崩れず、上手に積んだなぁ~。
このまま放置したら、どこまで積むんかな(笑)
産卵はもう少し先、今年も立派な巣作ってよ!
今から完成するのが楽しみです。
目がくりっとしているワモンアザラシのアラレ。
アラレのトレーニングに接近してみましょう!
面白い動きをするところにも目がいきますが、大きな目に釘付けになりますね。
最近覚えてほしいなぁとおもっているのがこちらのポーズ。
「てへぺろ」ってこんな感じ?
まだ「てへぺろ」って言葉、つかえるのかな・・・
もうすぐ春ですね♪
春といえば、そう!!
アザラシ達の出産の季節です。
今年は2頭のアザラシが妊娠しています。
出産を間近にひかえ、お腹ははじけんばかりにパンパンです。
人間もエコーという超音波が出る機械を使って、赤ちゃんの様子を確認しますが、遊館でも動物たちのエコー検査をしています。
赤ちゃんは順調に大きくなっているかな?
いつくらいに産まれそうかな?
そんなことを調べます。
まずはダイヤ。
エコー検査がしやすいように、お腹を見せてくれています。
嫌になってくるとお腹をパンパンと叩いて教えてくれます。
これも普段から飼育員がトレーニングしているからできること。
お次はショウ。
ショウはお腹見せができるようになったばっかり。
医療が発達している人間の赤ちゃんでも、無事に産まれて無事に育つのは大変な事。
野生動物はなおさらです。
なんとか無事に赤ちゃんが産まれて育ってくれるように、2頭のお母さんアザラシとお腹の赤ちゃんをしっかりと見守っていきたいと思います。
寒さも若干ましになってきましたね。
「日本の森」ではほら!
ヤマアジサイが芽吹いてきました。
そして、カワウソのいる水槽ではこれ!
例年より少し早いけども、今年もアユ展示を始めました。
その数1万。
アユを見た朝、カワウソたちの目がキラーン♪
テンションがあがる、あがる。
カワウソがフォーメーションをつくって魚を追うようすを見ることのできるはここだけですよ。
どうがんばっても写真は撮れませんので、みなさんの目でお願いいたします。
「パナマ湾」水槽のアカハナグマ・トマトさん。ある朝、池の端でなんかごそごそ。
前足で水をすくって飲んだり、鼻に水をつけてごしごししてみたり。
朝ごはんの後、洗顔?いや、体のメンテナンス中でございました。
「体感!熱帯雨林」で「ふがふが、ほりほり」、顔中泥だらけになっていたコとは思えませんね。
→ 海遊館日記2014年11月5日号「ふがふが、ほりほり」
ここにも土の場所はありますが、本拠地(「パナマ湾」水槽)ではこぎれい?にしておきたいようです。
所変われば、身だしなみも変わるのでしょうか?
先月展示デビューしたゴマフアザラシのシゲくん。(詳しくは海遊館日記2月13日号をご覧ください)
今回はそのお話の続きです。
初めての水槽をあちこち泳ぎ回るシゲくん。そんな彼のことが気になってしょうがないアザラシが1頭・・・海遊館生まれのニコです。
ニコは人工ほ育で育てられたので普段は係員の後をついてばかりであまりアザラシには興味を示しませんでした。
ですが、シゲくんが水槽に入ったとたん「お!だれやこいつは??」とぴったり後ろにくっついて離れようとしません。
シゲくんはちょっと・・いやかなり迷惑そうですがニコはとっても楽しそう。
では動画でご覧ください。
結局、その後もニコは飽きることなく今日もシゲくんにくっついてます。いつまで続くのかな~。
ある朝、「太平洋」水槽の底を見ていると、ネムリブカが上から見て「八の字」の形で頭をつきあわせていました。
なにか相談中ですか?
ちなみに2尾とも♂です。
もう少し進むと、ニザダイ2尾がそろってうろうろ。
この広い、障害物のない場所だから、2尾で一緒にいないとこわいよね。
2尾はいつも一緒。
更に進むと、ヤイトハタが並んでいました。
1m近いハタが揃うと壮観。
特にエアのでる場所ではないのですけど、ここがいいのですね。
左側のハタのまだらもようがくっきりしているので、「おいらの場所に来るな!」って」と怒っているのかもしれません。
ふしぎとふたり(2尾?)づれに会うことの多い朝でした。
今シーズンの冬、海遊館で暮らすワモンアザラシ「モヤ」の体にある変化が起こっています。
では、まず変化が起こる前(約2年前)の写真です。
では次に変化後の写真。
どうでしょう?お解かりいただけましたか?
そうです!「モヤ」の顔が、激しくしわくちゃになってしまったのです!
ところがこれは歳をとってお爺さんになった訳でも嫌な事があって、しかめっ面をしている訳でもありません。
実はオスのワモンアザラシは大人になると顔にシワが出てくるのです。
つまりこれは「モヤ」が一人前のワモンアザラシの仲間入りをした証拠なんですね♪
これからも「モヤ」の成長から目が離せません!
バックヤードで養生中のカワウソ "3きょうだい" たち。
元気です!
▼ちょっとぼけてますが、左からツクシ、スイカ、ワラビです。
スイカ君がかわいいので、どーぞ!
カワウソ担当者がアテレコしてみました。
「毎度!」
「お祈り」
たまたまカメラ持っててよかったー。
次は悩殺ショット撮るよ!
昨年度(2013年度)、ジンベエザメにデータロガーを取り付けて、放流後、どこを、どれくらいの深さを泳いでいたか、海遊館日記(2014年3月1日)で報告いたしました。(→ 「データ、取ったどぉ~!!ジンベエザメの調査研究編」)
今年度(2014年度)も海遊館で飼育していたジンベエザメにデータロガーを取り付けて放流しました。
そのジンベエザメの名前は、"以布利No.2"。
高知県の研究所(大阪海遊館海洋生物研究所以布利センター)で、2008年から飼育研究していたジンベエザメです。
海遊館では一定の大きさに成長したジンベエザメをもといた海に戻しています。
"以布利No.2"も、大きさが6.5mとかなり大きくなったので、そろそろ海に戻っていただこうというわけです。
日本近海でのジンベエザメの回遊経路は、まだ未解明です。
なので、海に戻っていただくついでに、どこら辺を泳いでいるのか、教えてもらおう作戦です。
昨年度と同様にポップアップタグ(データロガー)を取り付けて、6月18日に高知県土佐清水市から旅立ちました。
"以布利No.2"の背鰭にタグが付いているのが、分かると思います。
前回は1ヵ月間だけ追跡を行いましたが、今回は3ヵ月間追跡を試みました。
そして待つこと3ヵ月、今回も無事にデータが取れました。
早々解析した結果、黒潮に乗って東北沖まで北上、秋口に入ってから南下する傾向が見られました。
おそらく黒潮と親潮の潮目である東北沖は、餌となるプランクトンも豊富なので、東北沖まで回遊したと考えられます。
さらに、水深データを見てビックリ。
昨年度のジンベエザメは600mまで潜っていたのですが、"以布利No.2"はなんと1,560mまで潜水していたことが分かりました。
そんな、深くて真っ暗で極寒の世界まで、"以布利No.2"は、何をしに行ってたのでしょう?
これは今後の研究課題です。
テクノロジーがさらに進んで、新しいタイプのデータロガーが開発されれば、このロガーを使って、ジンベエザメの深海での行動を解明したいと思っています。
そして来年度ですが、今回の倍の6ヵ月間、追跡調査を行う予定です。
それによって、秋以降に海水温が低くなってきてから、西に向かうのか?南に向かうのか?はたまたハワイを目指して東に向かうのか?その辺が解明されると思います。
ところで、今頃 "以布利No.2" は、どこを悠々と泳いでるんでしょうね?
バックヤードで飼育中のアカハナグマのアズキとパプリカ。
写真ではわかりにくいのですが、現在、「パナマ湾」水槽で展示しているトマトとイチゴと比べると、なんだか黒いんです。
もともとアズキは、母親の異なるトマトと比べたら濃い色をしていましたが、昨夏、バックヤードに来てから冬になるにつれ、黒っぽくなりました。
アズキの娘のパプリカも一緒に黒くなってます。
毎日見ている担当も当初はあまり気づかなかったのですが、たまにこの場所を通る係員が口々に「なんか黒い!」「くろっ!!」というので、気にしだすと確かに黒い。
部屋の周辺や床などは明るいのになんででしょうか?アカハナグマじゃなくて、クロハナグマじゃん。
「知らん!」
ああそうですか。
ところで、爪がのびてますね。展示水槽だとモルタルの岩などを上り下りするので、適度に削られますが、バックヤードだと木などを入れてはいるものの、なかなか効果は薄いよう。
爪を切る練習をしたいと思います。
先日、カミクラゲを採集したので展示しています。
かみ??
紙、神、上??なんだろう?って思っていたら、髪なのですね。
触手が細くて多いので、くしゃくしゃっとなっていたら髪の毛のように見えます。
大阪周辺ではこの時期に見られることが多く、「春を告げるクラゲ」なんて呼ばれているようです。
春はもうすぐですね!
2月4日と5日は、休館日でした。
4日には、年に一度の電気点検を行うため、必要最低限の電気供給となりました。
照明はほとんど消えるので、館内は外光の入る水槽だけが明るいです。
多くの飼育係が作業する調餌室(餌をつくる部屋)や予備水槽などは、8階建ての海遊館の7~8階部分に集中しているので、エレベーターが動いていないと大変です。
1階に忘れ物なんかした日にゃ...泣きます。
そんなことを思いつつ、館内を見回ると、「エクアドル熱帯雨林」のカピバラ・かーたんがちんまり座っていました。
「体感!熱帯雨林」も照明、空調が使えなくなります。
入口、出口の扉は締切。
ガスストーブで暖をとります。
でも、ナマケモノ用のヒーターの電源は確保しておきました。
これがなくっちゃね!
照明が消えて暗くなって、一瞬わーと思いましたが、カーテンを開けるとほら、この通り。
いつもと違う風景です。
でも、この方々はまったく気にせず、「早く餌ちょうだいよー」と鳴いてました。
この風景を見ることができるのは飼育係特権なんでしょうね。
2014年8月生まれのカマイルカのサーフくん。
以前にサーフ通信でお伝えしましたが、離乳訓練を始めています。
最初はおもちゃのようにシシャモで遊んでみたり、なかなかスッと食べてはくれませんでしたが、最近ではかなりスムーズに食べるようになりました。
しかも、余裕が出てきたのか「わざとシシャモをくわえたまま他のイルカに見せつけて、奪い取られそうになる手前に飲み込む」というちょっと迷惑な食べ方をすることもあります(困)。
そんなサーフのトレーニングですが、今日とても大きな進歩がありました。
やっと係員の手からシシャモを食べたんです!
まだ恐る恐るですが、やっと「係員はシシャモをくれる」と理解してくれたようです。
ではその決定的瞬間をどうぞ。
最初はビビって1回スルーするサーフくんにご注目!
その後再チャレンジでは1発で成功。
公益社団法人動物園水族館協会では年に一度、動物園、水族館、海獣の3つの技術者研究会を行います。
今年度は当館が「水族館」の研究会担当でしたので、1月29日~30日に秋篠宮親王殿下のご臨席を賜り、研究会を開催いたしました。
研究会には北海道から沖縄まで、全国各地より約100名の飼育係が集結しました。
↓ 写真は研究会会場の正面
初めて全国規模の研究会を担当する係員が多い上、普段は着慣れないスーツを着用し、いろいろなことにてんやわんやでしたが、なんとか無事に会議を終了することができました。
研究会担当スタッフ以外の当館飼育係も談話会や懇親会に参加して、他園館の方との情報交換を行い、よい刺激になったのではないかと思います。
会の開催にあたって、開催会場のホテルの皆様をはじめ、他の業種の仕事ぶりというものを垣間見ることができました。
普段なーんも考えずに利用しているところでも本当に多くの人が関わっているのだというのが改めてわかりました。
いろいろなことに感謝しなくちゃいけませんね。
ありがとうございました!!
先日、東京都葛西臨海水族園より新しい仲間がやって来ました。
イワトビペンギンです。
このペンギンたちは繁殖を目的として、海遊館にやって来ました。
イケイケの若いオスペンギンたちです。
実は今回のような「生物を借りる」というケースは珍しいことではありません。
「種の保存」という水族館や動物園の大きな使命を果たすべく、全国の園館が協力しています。
今回ペンギンたちは、某航空会社にご協力頂き、飛行機で運びました。
飛行機に乗せている間は、生き物の状態を確認することはできませんが、当然空路に渋滞はなく、ほぼ定刻かつ短時間で運ぶことができます。
無事、到着したペンギンたちは、元気いっぱいで一安心。
来月まで隔離し、健康診断を実施した後、他のペンギンと一緒にします!
早く海遊館のイワトビペンギンたちと同居させてあげたいですね~。
最愛のパートナーを見つけてくれる事を期待してます♪
朝ごはんが終わって、まったり中の予備室にいるカワウソ2カップル。
コウメとクリはラブラブ?(上がコウメ)
でも、眠いわー(byコウメ)
私と仲良しのコウメは「こーうー!」と愛称を呼ぶと「なーに?」とばかりにこっち向いてくれました。
邪魔してごめんよ。
さて、こちらはミミとハチコンビ。
なぜか、プラスティックのケースが逆さまですね。
ケース内にミミ様在中(笑)
どうせケースの縁にいるハチくんの足の間に顔を突っ込もうとしてるんでしょ?
ハチもたいへんやね。
ミミと私はたいへん仲が悪いのですが、一応呼んでみました。
「みみーっ!」
「あ~っ?」って顔。
係員と動物にも相性があるのです、という見本でした。
夕刻、「体感!熱帯雨林」のフタユビナマケモノ・ケロロとマロロの給餌時間。
マロロは餌よりも眠いようで、なかなか餌を受け取ってくれません。
何回かトライして、やっと寝っ転がったままニンジンを食べ始めました。
反対にケロロは食欲旺盛。白菜をぼりぼり、キュウリもニンジンも食べて、もういらなくなったらしく、ひょいひょいと寝ながら餌を食べているマロロのいる場所へ向かいます。
「ケロロ、マロロの邪魔しないでよ!」と言ってるのに近寄っていきます。
そして、ついにはマロロの足元へ。
ちなみにマロロが左、ケロロが右ですよ。
マロロが上半身を乗せている場所はヒーターの真上で、30度以上あるのではないでしょうか。
寒がりな私が横にいても暑いぞ!
さて、マロロの足元まで到達したケロロ。
マロロを越して、ヒーターの上に行こうとしましたが、マロロさん、断固として動きません。
「残念だったね、ケロロ(けけけ→心の声)」
あきらめたケロロはどうしたか?というと... マロロのお腹に頭をのせてくつろぎ始めました。
むむむ!そうきたか。マロロのお腹、昨日排便したので、今日はぽよんぽよんでした。
そのお腹の上に乗るなんて!ずるいぞ、ケロロ。
そんなことを思っていると、ケロロがちらりと私を見ました。
「ふふん」って顔じゃないですか!!
ハンカチがあったら、かみしめるところでした。
しかし、この行動、なんなのでしょう?
繁殖行動の前兆だったらいいな!
イルカやアシカのお食事タイム中に、飼育員が口に何か咥えているのをお気づきでしょうか?
実はこれ、「ホイッスル」なんです。
私たちの出すサインに合わせて動物たちはバイバイだったり、敬礼だったり色々な動きをしてくれますが、ホイッスルが「ピッ!」と鳴ると「この動きはOK!ご褒美のエサがもらえるよ!」という合図になります。
色々な動きをトレーニングするために、ホイッスルはとっても大事なものなんですね(^^)
さて、この間久しぶりにアシカのお食事タイムに行くことになり、張り切ってMyホイッスルを手に取ると!
もげとる...(;´ж`)
咥える部分が半分くらいもげてしまっています。これでは音が鳴りませんorz
入社したときから長年使い続けていた相棒との別れ...道具とはいえ、少し寂しい気持ちになりました。
よく頑張ってくれた(TдT)ありがとう!
そして、新しいホイッスルをもらおうと思ったんですがただ今在庫切れ(>_<)
ホイッスルが無かったり忘れたときは「よし!」と声を出すことがOKの合図になるんですが、しばらくは「よし!生活」(一部の飼育員はホイッスルが無いときの餌やりをこう呼びます笑)が続きそうです(^^;
最近、魚類チームでアクションカメラを購入しました。
アクションカメラとは、すごい小さなビデオカメラのことです。防水ハウジングもあり、水族館では重宝するわけです。
取り扱い説明書を見てみると、タイムラプスという機能がついていました。これは、静止画をつなげて動画のように見せる機能だそうです。
面白そうだったので、夜中の「太平洋」水槽を録画してみました。
夜中の0時から45分間の静止画を1分30秒の動画に編集しています。
早送りとはいえ、夜間でもほとんどの魚はゆったりと泳いでいます。ハタ科やベラ科などは水槽の底でジッとして寝ますが、ほとんどの魚たちは泳ぎながら寝ています。
ジンベエザメの遊ちゃんは途中で目が覚めたらしく、上下に泳いでいますね。
ちなみに、海遊館では月に1回、24時間ジンベエザメの観察を行っています。そこから分かったことですが、ジンベエザメは夕方の18時くらいから翌日の2-3時くらいまでは寝ているようです。
さらにちなみに、魚類の"睡眠"とは、人の"睡眠"とは異なり、"休息"に近いものらしいです。
はたして、魚も寝てる時に夢を見るんでしょうか???
授乳中は赤ちゃんにミルクを介して栄養を与えている分、お母さんはいつもよりたくさん食べて、その分の栄養を摂らないといけないですよね。
「授乳してる時は、食べても全然太らないよー!気づいたら痩せてるから...」
なんて話を、私も先輩お母さんからよく聞きました。
もちろん動物たちも同じ。授乳中のお母さん動物には、ふだんよりもたくさんエサを与えています。
お母さんイルカのアーチは、出産直後1日18kgのお魚を与えていました。ふだんの量が1日10kgなので、約2倍!
さすがに人間のお母さんが普段の2倍食べたら、授乳しているとはいえカロリーオーバーで太っちゃいますけどね。
アーチの給餌カゴ(エサを入れるカゴ)はお魚でパンパン。
↑ 右がアーチのカゴ、左が他のイルカのカゴ
1日18kg食べているときの1回のエサの量は、このくらい。
これを1日6回です!イルカってすごい!これだけ食べても全然太りません。
ミルクで栄養を摂られるだけでなく、子育てでカロリーもたくさん消費してるんでしょうね。
「食べても太らないなんて羨ましい!」というよりも、「こんなに食べないといけないの...」、「それだけ子育て大変なんだね...」と同情したくなってしまいます...。
栄養満点のミルクをいっぱい飲んで、サーフは元気に成長しています!体もプリップリのパンパンです!
現在、離乳訓練中のサーフ。少しずつお魚を食べられるようになってきました!毎日、成長のみられるサーフに、皆さんぜひ会いに来てください☆
おまけでサーフの授乳シーンの動画をどうぞ。
お正月ということで、「瀬戸内海」水槽では、ふく(福)に通じる魚「トラフグ」を展示しています。
このトラフグは東京大学大学院農学生命科学研究科附属水産実験所で研究されたオスです。
なんでオスってわかるんだ?という方は、ぜひ解説パネルをご覧ください。
さて、こちらの「ふく」は「パナマ湾」水槽。
朝、観察しているととても珍しいことが起こっていました。でも、朝の照明が暗い時間帯だったため、惜しい、とても惜しい映像です。
ハリセンボンは、敵に襲われたときなどに水を飲み込み、体を膨らませ、約400本ほどある体の針(棘)を立たせます。
これは自然界で天敵に襲われたときや、ヒトが網で捕らえるときに見られますが、飼育水槽でハリセンボンが膨らむ瞬間は見たことがありませんでした。
最高潮に膨らんだ瞬間は録ることができなかったのがくやしい...。
この時、周りに敵らしきものがいたわけでもないのですが、どうして膨らんだのかな?
「ふく」つながりで、新春初ブログとさせていただきます。
みなさまに今年も福がたくさんありますように!
今日で2014年も終わり。なんて早いのでしょう...。
先日、ふあふあクラゲ館にユウレイイカを期間限定で展示しました。
当館がいつもお世話になっている高知県室戸沖の定置網組合にご挨拶に行ったところ、「今、ユウレイイカがたくさんいるよ」と教えていただきました。
以前から漁船に乗せていただく際に何度か見かけ、なんとか生きた姿を見ていただけないかと考えていました。
イカの仲間はとても傷つきやすく、網ですくうと弱ってしまうため、飼育係員が定置網に潜水して採集し、今回の展示となりました。
ユウレイイカは、日本近海から南シナ海、インドネシア外洋域西部の深海に棲息し、生きている姿を見ることはもちろん、水族館での展示例が極めて少ない生物です。
私も初めて見ましたが、「なんで幽霊なの?」と思うぐらい美しいじゃありませんか!
どうやらユラユラと漂う姿が幽霊のように見えるので「ユウレイイカ」だとか。
担当によると、下の図のように、漂っている時に腕がたらんと下に垂れていることがあるので、幽霊なんじゃないか?と申していました、なるほどね!
また、眼のまわりや腕から光を放つことがあるとありましたが、今回、水槽内で腕の部分が光っている映像を撮ることができましたのでご覧ください。
現在は展示を終了していますが、この深海にすむイカについてもっと知りたいと思う今年最後の搬入、展示でした。
来年もどうぞ海遊館をよろしくお願いいたします。
皆様、よいお年を!
コツメカワウソの繁殖生理は、まだよくわかっていません。
当館では神戸大学大学院農学研究科 動物多様性保全繁殖研究室 の楠先生(くすのきせんせい)との共同研究により、メスのコツメカワウソの糞中の性ホルモンを調べていることは以前にお知らせしました。
→2013.01.21「コツメカワウソの体温測定」
その後の研究により、コツメカワウソには偽妊娠があることが確実となりました。
また、メスにはある一定の性周期があることがわかりました。
周期はこれまでいわれていたように、月に1度くるわけでありません。そして、個体によって周期にはかなり差があるのですが、飼育下では次の繁殖を抑えるためにオスとメスを別々に飼育したり、複数頭で飼育している場合は個別の採便が難しいなどのいろいろな制限があり、周期が個体差なのかどうかは今後の課題です。
楠先生とお話している際、「オスの周期はどうなんだろう?」という話題になり、これまでの飼育経験から、「そういえば、オスの睾丸って、大きい時と小さい時があるんです」と申し上げたところ、「それはぜひ測定できないか?」と言われました。
楠先生が別の館に依頼して、とても慣れているオスの睾丸サイズの測定と採便を行い、サイズと便中の性ホルモン値は一致することがわかりました。
どうやらオスにも周期はありそうなので、当館で2例目の測定をすることになりました。
対象はヤットくん。
当館の若い担当係員たちがトレーニングを行い、測定が可能になったのです!
睾丸の横の長さはプラスティック製のノギスを、縦の長さは塩ビ性の板で測定します。
まず吻タッチをして、横の長さを。
続いて縦の長さを。
ヤットくん、大事な部分を触られてますが、こらえてますね。えらいぞ!
若者たちもトレーニングよくやってくれました。ありがとう。
同時に採便も行い、現在、測定結果を待っているところです。
これからもっとデータを収集し、研究を続けていきたいと考えています。
「瀬戸内海」水槽のとても見やすい場所に、コブダイが鎮座していました。
コブダイは名前の通り、おでこにこぶがあります。
コブダイは、先日ご紹介したキュウセンやナポレオン(メガネモチノウオ)などと同じベラの仲間。
幼魚と成魚で模様が違ったり、雌性先熟で生まれた時はメス、成長するとオスに性転換するなどの特徴はコブダイにもあります。
さて、コブダイのおでこのこぶはオスのしるし。
当館のコブダイはまだ全長60cmとそんなに大きくないので、こぶも控えめです。
日本海側のダイビングスポットでダイバーに人気のコブダイには、体長が1mを超え愛称がついているような魚もいるようです。
そんなコブダイの写真を見ると、頭のこぶだけでなく、唇もべろーんとなっていて、ものすごい顔。
ちなみにこのこぶは脂肪でできてます。
なんでこんなこぶを持っているのかというと、「俺は強いぞ!」というオスのアピール。
もちろん、こぶの大きさだけで優劣が決まるわけではないようですが...。
メガネモチノウオのおでこにも立派なこぶがありますね!
私、けっこう立派なおでこの持ち主なので、コブダイ界ではいい線いくかも??
性別はメスなんですけど(笑)。
これは「南極大陸」水槽で行っている体重測定の様子です。
海遊館で飼育しているジェンツーペンギンとアデリーペンギンは、体重計を設置すると自ら乗ってくれます。
当然ながら彼らに体重測定ということを理解させて行っているのではありません。まぁ簡単に言うと餌で釣って体重を計っているんです。
なので、何羽同時に乗ろうが関係なし!
餌を与えながら測定しますので、測定中に他のペンギンも乗ってきます。
正直、担当者はテンテコ舞。「君はまだ!」「君はもう終わったからのいて!」などなど、独り言のあらしです(笑)
もちろんペンギンに言葉は理解できません。でも、なぜか思っていることを声に出すと、伝わったような気になるんですよね。
ご興味のある方は、毎週火曜日の午前中に「南極大陸」水槽のお食事タイムをチェックして下さい。
水槽の中の声は展示通路に聞こえませんが、係員の口元をよ~く見ると、ペンギンに対して何か必死に話しかけている様子が見れるかもしれませんよ。
今回はちょっとまじめに・・・
水族館の役割には生き物の命をつないでいくということがあります。その取り組みのひとつとして、カマイルカの精液採取にトライしています。
とはいってもようやく一歩ちかづいたかなぁって感じです。
取り組みを始めたのは4~5年前。イルカ担当になってそれほど経ってないころに、他の水族館とイルカの精液の交換をしたい、という話を上司から持ちかけてもらい、この取り組みが開始しました。
他の水族館に勉強にも行かせてもらい、いろいろな方法があることを知り、また全国のイルカのトレーナーの方々にもアドバイスをたくさんもらいました。
なかなか進まず、くじけそうになることもありました。
今年、アーチが出産をするということで、バックヤードに移動したオスのキール。それから集中的にトレーニングを行い、ようやく合図を出してからペニスを出すことができるようになりました。
着ている服が変わったり、給餌の場所が変わったりという小さな変化でも感じ取って状況が変わってしまうほど繊細なトレーニングだそうで、内心びくびくしながらトレーニングしています。
このトレーニングが進んでいることで、キールと私の距離がやや縮まった気がします。
キールの精液が採取できるにはもう少し時間がかかりそうですが、いつの日か必ず次の命へつなげたいと思います。
さてさてお久しぶりのシリーズ更新です。(ごめんなさい ^^; )
実は、少し前に機械のトラブルがあり、深海コーナーの展示を中止させていただいていました。その間に、ご来館いただいた皆様、本当に申し訳ありませんでした!
なんとか無事に展示を再開することができ、新しい仲間が入りましたよ~♪
ちっちゃな体に長い歩脚。
なんとも言えないひょうきんなお顔立ちのサナダミズヒキガニです。
展示水槽に移動すると鋏脚で体のお掃除をしていました。
鋏脚より歩脚がかなり長いので、届かないところは歩脚を曲げて脚抜き技!
器用な生き物です。
あ、動画を見て気がつかれた方もいると思いますが、実はこの度仲間入りしたサナダミズヒキガニは歩脚第4対の1本が脱却してしまっているのです。
いつもは、お客様に誤解をあたえてしまうため、脱却している個体がいる場合、展示は控えているのですが、サナダミズヒキガニはなかなか入手する機会がありません。
なのでなので、今回は特別に展示しました!
皆様にこの愛らしい姿をぜひみていただきたくて(*^。^*)
きっとあなたも一目惚れしちゃうと思いますよ。
先日、カリフォルニアアシカの「ナミ」が新しい技を覚えました。
それがこの「倒立」です。
実は、倒立は特別な技ではなく、「モンタレー湾」水槽で暮らしている他のアシカ達はみんなこの技をマスターしているのですが、ナミの餌を与える場所が、他のアシカ達と同じような安定した岩場でなく、グラグラと揺れるイカダの上であるため、なかなか倒立を覚えることが出来ませんでした。
しかし、そこは運動神経抜群のナミ!
毎日少しずつですが、がんばって練習をして、不安定なイカダの上でも、倒立を覚えることができました!
ですが、まだまだ他のアシカたちと比べると、出来る時間も短く、イカダが揺れると倒れそうになるなど、まだまだ練習が必要です。
ナミの倒立を見かけた時は、あたたかく見守ってあげてください。
部屋は広いのに、何故かすみっこに行ってしまう事ありませんか?
すみっこの方が落ち着くというか、なんと言うか・・・
気がついたらすみっこにいてしまう方、きっと多いと思います!(私だけ?)
そんな『すみっこ族』が、海遊館のふれあい水槽にもいるんです!それも沢山!!
この広い水槽の、すみっこを探してみると・・・
いました!!
沢山のサンゴトラザメが集まっています。
こんなに広い水槽なのに、何故か集まって水槽のすみにいます。
まさに『すみっこ族』です!
サンゴトラザメはサンゴ礁域に生息する、比較的大人しいサメです。
海ではサンゴのすき間に身を潜めているため、狭い場所が落ち着くのでしょうか?
水槽のすみで、身を寄せ合ってじっとしています。
こんなに集まっていると、手を入れるのを戸惑ってしまいます。
手を入れるときは、サメの口元に手が当たらないように、慎重に入れてくださいね!
大人しくてもサメの仲間です!鋭い歯に手が当たると危ないですよ!
ふれあい水槽にお越しの際は、サンゴトラザメの『すみっこ族』ぶりを是非ご覧下さい♪
海遊館では現在土、日、祝日にイルミネーションの点灯式を行っています。
点灯式をしてくれるのは5羽のオウサマペンギンたち。
登場するやいなや「可愛いー!」とお客様から大好評です(^^)
ですがこのペンギンたち、普段はいったいどこにいるのでしょうか?
オウサマペンギンが暮らしている「南極大陸」水槽?いいえ、違うんです。
点灯式のペンギンたちはこの期間中、予備水槽にお引越ししています。
「南極大陸」水槽は点灯式の広場から少し離れていますので移動が大変!
それに水槽よりも外のほうが気温が高いので、毎回行ったり来たりしているとペンギンたちがバテバテになってしまいます(>_<)
そこで予備水槽に移動してから徐々に外の気温に慣れさせているというわけなんです。
点灯式の時間になると専用の台車にペンギンたちを乗せて、広場まで運びます。
途中でエレベーターに乗ったりも。
ちょっとそわそわしています(笑)
そして点灯式が無事に終わると今度は水槽に帰って晩ごはんの時間。
いっぱい運動したからかいつもよりがっついてくる(笑)
じ、順番守ってくれ~!!ヽ(#`Д´)ノ
イルミネーション点灯式はまだまだ開催中です。
どんどん寒くなってきて私たちには厳しい季節ですが、
オウサマペンギンたちは逆に元気いっぱいです!
土、日、祝日の限定ですが、ぜひ見にきてください!(^^)
「体感!熱帯雨林」のコツメカワウソ・アヤメ親子ですが、プールの台やすのこなどをめちゃくちゃ咬みまくっています。
すのこは何枚、だめにしたことでしょう...
プールの台も虫の息。
側溝にはささがきのような木片が多量。
本気で牛蒡を入れて、ささがき作ってもらったらどうやろかと、あほなことを考えてしまいます。
わーい!
歯がむずむずするんのでしょうが、わーいじゃない!!
夏前に体調不良だったことを考えれば、元気になってうれしいんですけども...。
この前は壁のグラフィックをはがしてました...。
このところお母さんのアヤメも若干疲れ気味ですし、展示の整備も兼ね、しばらくバックヤードに移動して、一度、父親のゴボウとの同居を試してみたいと思います。
さて、どうなるでしょう?
その間、ハチとミミが登場します。
↓ ハチ
↓ ミミ
冬休みまでにはこどもたちを戻す予定ですが、ハチとミミをよろしくお願いします。
とうとう12月。
師走、別に「師」ではありませんけども、なにかと忙しい12月です。
さて、皆様にご心配をおかけしたリスザルのポメロですが、すっかり元気になりました。
ただ、空き部屋だったお隣にこの方々が来てから、若干落ち着きを欠いています。
ごそごそ動き回るので、気になりますよね。
この場所は「エクアドル熱帯雨林」の裏側にあたるため、時々、ぎょえーっというすさまじい誰かさん(展示にいる青い方々)の大声も響くので、「?」ってなってます。
そんなわけでタオルは放せませんが、皆様に近況報告でした。
「瀬戸内海」水槽にいるキュウセン。キュウセンは代表的なベラの仲間で、日本各地の沿岸・砂地の浅い海に暮らしています。
体のタテジマが9本あるため、その名前がついたといわれています。(魚のシマ模様は、頭を上にして見た時にタテジマかヨコジマか、です。)
↓こちらがオス。鮮やかな緑色をしています。一部の地方では青ベラと呼ばれます。
↓そして、こちらがいわゆるメス。赤みをおびた体色をしています。青ベラに対し赤ベラと呼ばれます。
色が異なることから、その昔、青ベラと赤ベラは別種と考えられていた時代もありました。
さて、キュウセンなどのベラの仲間は、成長に伴い、雌性先熟とよばれるメスからオスへと性転換を行うとされており、性を変える時、体色も変化させるとされていました。
つまりは赤ベラから青ベラになるといわれていたのです。
しかし、その後の研究で、
・青ベラには「一次オス」と呼ばれる生まれながらのオスと、メスから性転換した二次オスの、二通りのオスがいる。
・赤ベラにはメスと、メスからオスへと性転換の途上にあるものだけでなく、なんと一次オスもいる!
ということがわかりました。
赤ベラなのにオス???もう大混乱!
上記の赤ベラの写真のところで「いわゆる」と書いたのはそんな事情があったため。写真のあなた、いったいオスなの?メスなの?
キュウセン、特に青ベラは一見熱帯魚っぽく、関東では食用にはされませんが、関西では美味とされており、私個人的には大好物です。料理する機会があったら生殖腺を観察してみたいと思います。
先日、小さなお子さんを持つお母さんが「うちの子、目薬が苦手で嫌がって大変なの!」とぼやいているのを耳にしました。
そうだ!とひらめいて作った動画がコレ。
題して「目薬が苦手なあなたへ贈る応援ビデオ~アシカのコアくんより~」です。
動画の活用方法としては、目薬が苦手なお子さんに見せて「ほら。アシカさんも頑張ってるよ。一緒にやってみよう!」と促す...など。
いかがでしょうか?
ちなみに、海遊館のアシカのコアくんは、いざというときに目薬がさせるように日々トレーニングをしています。係員がひざを出すと頭を乗せてじっとしてくれるので、その時にポトッと目薬をします。
コアくんは自分が「がんばった!」と思ったときほど、トレーニング後に大きな声でウォー!!っと叫びます。通訳すると「俺はやったぜ!!」って感じです。
やる気度合いがわかりやすくてトレーニングしていてとても楽しいです。耳元で叫ばれると耳がキーンとすることがあります(笑)。そんなこんなで日々がんばっております。
何かのお役に立てれば幸いです。
先日、11月22日(土)よりオウサマペンギンによるナイトペンギンパレード&イルミネーション点灯式が始まりました。
昨日(11/27)の海遊館日記で、今年パレードに選抜されたペンギンたちを1羽ずつご紹介しましたので、今回はバックヤードでの様子をご紹介。
海遊館では、完全屋内型の水槽でペンギンを飼育しています。
そのため外部から病気を持ち込まないために、ペンギンパレードに登場するペンギンたちは「南極大陸」水槽ではなく、予備水槽で飼育されています。
「南極大陸」水槽は0~3℃です。最近、寒くなったとは言え、ペンギンたちには外の温度はまだまだ暑い。
そのため、負担を少しでも軽減するため、予備水槽は10℃前後に設定し飼育しています。
今回選抜されたペンギンは26歳(オス)、23歳(メス)、8歳(オス)、4歳(オス)、4歳(メス)の合計5羽。
中でも、26歳のペンギン(K116)は海遊館のオープン時から飼育しているおじちゃんペンギン。左翼に背中側から紫・黒・黒・緑色のバンドを装着しています。
まだまだ元気、若いペンギンには負けません。紫外線を浴び、運動不足を解消して、健康を維持してほしいですね。
今年もお客様はもちろん、ペンギンたちも怪我や事故のない、ペンギンパレードになるよう努めたいと思います。
一生懸命がんばるペンギンたちを是非、見に来て下さい。
ペンギンパレードの詳細は以下のとおりです。ご来場お待ちしております!
【ナイトペンギンパレード&イルミネーション点灯式】
《日程》 平成26年11月22日(土)~12月21日(日)の土日祝と12月22日(月)~25日(木)
《時間》 16時50分~(一日1回実施、各回約10分間)
《場所》 海遊館前イベント広場(屋外)
【ペンギンパレード】
《日程》 平成26年12月27日(土)~平成27年1月4日(日)までの毎日と1月10日(土)、11日(日)、12日(月・祝)
《時間》 13時45分~ 、15時45分~(一日2回実施、各回約10分間)
《場所》 海遊館前イベント広場(屋外)
※天候・ペンギンの状態により、予告なく変更または中止する場合があります。
寒くなってきましたね!いよいよクリスマスシーズン突入です。海遊館も「ちきゅうたいかんイルミネーション!」が始まりました♪
そこで、今年も登場するのがオウサマペンギン。イルミネーションの点灯式を担当します。
今回、その大役に選抜されたのは5羽のオウサマペンギンです。
総勢25羽のオウサマペンギンの中から選ばれた5羽の精鋭★ 1羽ずつ紹介しますね。 なお、海遊館ではペンギンたちには愛称ではなく番号がついています。
まずは、チームのリーダー的存在の"K230"
K230は海遊館生まれ、4才のメスペンギン。点灯式のペンギンパレードでは他の4羽をリードして歩きます。
そして好奇心旺盛な"K231"。同じく海遊館生まれ、4才のオスペンギンです。
お次は"K302"。4年前にアドベンチャーワールドから海遊館にやってきたオスペンギン。
そしてそして、パレード大ベテランの"K006"。産卵・子育て経験も豊富なメスペンギンです。
ラストは、マイペースでのんびり屋な"K116"。久しぶりのパレード登場のオスペンギン。
えっ!?どのペンギンも同じに見えるって!???そんな方にはペンギン達を見分けるコツを教えます。
ペンギン達はフリッパー(翼)の付け根に色つきのバンドをしています。
背中側から色をみて
・紫・茶・赤・白 ⇒ K230
・紫・茶・赤・黒 ⇒ K231
・紫・赤・白・茶 ⇒ K302
・紫・白・白・緑 ⇒ K006
・紫・黒・黒・緑 ⇒ K116
です。
見分けてみるのも面白いですよ。チャンスがあればぜひチャレンジしてみてください!
先日、クラゲ担当が淡路島方面に採集に行ってきました。
ほくほくとした顔で戻ってきたので、「なんかいいもの採れました?」と聞くと「ヒトツクラゲが採れた」と。
ヒトツクラゲ???
「そう、ひとつ、ふたつの"ヒトツ"」
「ってことは、フタツクラゲというのもあるの?」
「あるよ」
という会話があったので、展示直後、だだだーっと見てまいりました。
写真はとてもじゃないけど撮れないので、動画にしてみました。
図鑑で見ると「管クラゲ目、フタツクラゲ科」で、泳鐘(一般のクラゲでは傘と呼ばれる部分、先のとがった鐘形です)が4mmとありますが、ざっと見たところ、大きいものだと1cmくらいあるものもいるようです。なんかイカみたい。
そして、長い触手ですけども、動画できらきらしている部分から短い側枝がでています。
側枝は動画には映っていませんけども、全体的にとてもゴージャス。
ジュディ・オングさんの「魅せられて」の衣装っぽいんです(若い方はわかんないでしょうから、ネットで調べてくださいね)。
これを優雅にひらひらさせるかと思ったら、泳鐘を拍動させてロケットのようにチュチュチュッと激しく動いたり...と見ていて飽きません。
それにしても、担当はこんな小さなクラゲをよく見つけたものだと感心します。
今回が海遊館では初展示、展示期間は短いかもしれないとのことですので、皆様お早めに!
先日、コツメカワウソ・ゴボウ(ごぼちん)の定期健康診断を行いました。
カワウソの健康診断は、麻酔をかけて行います。
今回は採血とレントゲンとスケーリング。スケーリングとは歯のメンテナンスです。人と同じですね。
これは、獣医が手でとれそうな歯石をとっているところですが、がんこな汚れや歯石には、歯医者さんにあるあのキュイーンっていう機械も使いますよ。
これはごぼちんの口内ではありません。かなりがんこな汚れの持ち主ですね...。
で、ごぼちんはまだ3歳だし、そんなに汚れはひどくないよねーと話つつ、かぱっと口を開けると...
頭のてっぺんが写真の左側となりますので、見えているのは上顎の犬歯と門歯です。
右の犬歯の下に、茶色い怪しいものがありますよ。何これ?
これはごぼちんの毛なのです。自分で自分の毛をぬく癖のあるごぼちん、毛が歯茎につまっていたのです。
このままにしておくと、歯茎が腐り、たいへんなことになるので、獣医がきれいに毛をとってもらいました。歯茎のけっこう深いところまで毛が入っていたので、一部は切開して...。
こんなことにならないよう、ごぼちんが毛から気をそらすことができるものや方法を考えていかねばなりません。
とほほ。
いつものように作業をしていると、「エクアドル熱帯雨林」水槽で、とても綺麗なものをたくさん拾いました。
それがこちら。
どうです?とても綺麗でしょ! 赤や黄色、青色の羽です。
この羽、誰の羽かと言いますと...
ルリコンゴウインコのナッツ(右)、ひまわり(左)
そしてショウジョウトキ
2種類ともにとても奇抜な色をしていますが、生息地である熱帯雨林は広くて薄暗いので、恋人や仲間を見つけやすくするためにカラフルな色をしているのだとか...。
私たち人間の視覚は、3原色といわれる3つの色(赤、青、緑)の割合によって、世の中のあらゆるものの色を判断しています。
一方、鳥類は赤・緑・青のほかに、人間には見ることができない、もうひとつの原色を認識することができ、4原色で色を判断していると考えられています。
3原色だと100色を、4原色では1億色を見分けると言われています。つまり、ナッツやひまわり、ショウジョウトキは人間が見ている色よりももっとカラフルにお互いが見えているのかもしれません。
最後に、ルリコンゴウインコの羽を接写で撮った写真を。
とても綺麗な写真なのですが、綺麗過ぎて目がおかしくなりそうになるので、まじまじとご覧にならないように(笑)
「日本の森」にカワウソフォーが戻ってきて、にぎやかになりました。
しかし、それに伴い、とても困っている人が2名。
なぜ困っているのかというと、遅番でカワウソの寝袋であるドンゴロス(麻袋)を入れる際、必ず襲われるのです、この2名の係員。
普通は、最終入館者が「日本の森」を通り過ぎる7:15頃、「日本の森」の前にいくと、カワウソたちは今の時期であれば寒くて、もう寝たいので、「早く~」「おっ、係員来た!」とばかりに待ってます。
部屋に入る扉をまずあけて、前々室(展示に入る前の前の部屋)で長靴を安全長靴に履き替えます。
穴が開くと、長靴台無しですから。
次に前室から展示に入るダブルキャッチ(展示に入る前の部屋)に入ると、扉前にはカワウソたちがスタンバイ。
「早く、ドンゴロスくれー!」
「はい、今行くよ」と展示に入り、寝室にドンゴロスをぽーいとほうりこむ
と、カワウソたちがどどどっと入っていきます。
が、「困っている人」の場合、ダブルキャッチから寝室に行くまでの2mくらいの間にカワウソに絶叫され、ドンゴロスや自分の足にカワウソをぶらさげつつ移動するのだとか。
それはとても困ったもの...。
どういうわけか、襲われるのは2名のみ、どちらも女性で、カワウソを担当した経験はありません。
おそらく、どきどきしながら行動しているのがカワウソにわかり、おもしろがっているのではないかと思うのですが...。
ちなみに私が同行すると、いつもよりもスムーズに寝室に入れることができたそうです。
そして、係員を威嚇しているのはシュロとこっそりザクロ。
君らなぁ!!困ったものです。
ジンベエザメの「遊ちゃん」が来てから2ヵ月が過ぎました。
私たち係員は、日中、「遊ちゃん」の行動観察を、係員が交代で行っています。時には夜間も。
この係員がべったりくっついた行動観察を「ワッチ」と呼んでいます。ワッチは動物が生まれた時や、生き物が不調の際に行いますが、「遊ちゃん」だけは毎日行っているというわけです。
ワッチは「遊ちゃん」のいる「太平洋」水槽がなるべく広く見渡せる場所で行っています。
今日は右の男性係員が、左の女性係員にワッチのやり方を教えてもらってました。
ジンベエザメのワッチでは、泳ぐコースや1周する時間、どこでターンをしたか、排便や、嘔吐などの異常行動がないか、他の魚や壁などとの接触はないかなど、多岐にわたります。
↑記録用紙
初めてワッチをする係員は目を白黒。
こちらはワッチの七つ道具。
七つあるかなあ?用紙、シャーペン、ボード、時計、携帯電話、ビデオ、ストップウォッチ、あったー!
さて、「遊ちゃん」ですが、このコはどうも表層を泳ぐことが多いです。
先日もよくお越しくださっているお客様に「このコ、上にいることが多いね」と声をかけられましたが、その通りです。
それはいいのですが、表層にはよく大きなホシエイがふらふらと漂っていることが多いため、接触することが多いのがいけません。
どちらかが避ければいいのに、「遊ちゃん」はあまりよけないし、ホシエイも「前の遊チャンは避けてくれたよ」とばかり避けません。
結果、衝突して、両方とも「あー、びっくり!」のようなことになるし...。
どちらも譲り合いのこころを持ってくれないものかと願っています。
↓ホシエイ「知らんがな」
先日、TV番組で野生のアカハナグマについての番組を見ました。
メスの子育てのようすをずっと追っていましたが、集団で生活するメスの群れにあって、どうして子育ての際だけ、群れを出なくてはならないのか?疑問に思っていたことが解消されてスッキリしました。
番組ではオスについても触れていました。単独行動するオスは、子育て中のメスとこどもたちに遭遇すると、こどもを食べてしまうこともあるようです。
サルなどでは自分の子孫を残すために、他のオスのこどもの命を奪うという種類もいますが、ハナグマの場合はどうなんでしょうね?
さて、「パナマ湾」のアカハナグマですが、アズキおかあさんが少し調子をくずしたため、バックヤードで娘のパプリカとともに療養することになりました。
代わって登場したのは、本当にひさしぶりのオス、リンゴくんです。
なんと、平成23年9月以来なので3年ぶりの展示となります。
あの頃はリンゴもまだ生後1年にもならず、幼かったけど、その後順調に成長し、2歳ちょっとでパパとなりました。
おとなになったということで、繁殖期しかメスと一緒になることはありません。これまで繁殖期の雌雄同居は、バックヤードで行ってきました。
てなわけで、久しぶりの広い展示に若干戸惑い気味のリンゴくんなのです。
担当でない飼育係員は普段、リンゴを見ることはあまりなかったためか、リンゴを見ると「でかっ!」とびっくりしています。「体感!熱帯雨林」で展示中のトマトとイチゴもたいがいパツンパツンの体形ではありますが、体重は3.7~4kgぐらい。
↑イチゴ
しかし、リンゴは6kgを超えてます。しっぽは少し貧弱ですが...。
「お願い、背中には乗るなよ!」って、飼育係のお兄さんも警戒中。
こどものころはこんなだったんだけど、本当に大きくなったなあ。
みなさま、どうぞリンゴくんをよろしくお願いします。
これは何でしょう?
大きさは僕の手と比べて、こんな感じ。
実はこれ、「ヒョウモンオトメエイ」の顎なんです!
ヒョウモンオトメエイは、その名のとおり背中側の模様がヒョウ柄です。
一見派手な模様に見えますが、自然界では砂に潜って上手く景色に溶け込み、敵から身を守ると言われています。
ところで、サメの顎はよくテレビなどで目にしますが、エイの顎って意外と見る機会がありませんよね?
エイの仲間は口がお腹側にあり、普段、お腹を地に付けて生活しているため、なかなか見ることができないかと思います。
しかし、「太平洋」水槽では、エイのお腹側をご覧頂くことができます!
口は矢印の部分で、口の上の2つの穴は皆さん、よく目と間違えておられますが、鼻の穴です(目は背中側にあります)。
意外とかわいい口をしていますよね('ω')!
ですが、餌である魚などを捕獲するための歯がぎっしりとあるので、噛まれるときっと痛いですよー。
↓歯の拡大写真
ちなみに、こちらがヒョウモンオトメエイのお食事シーンです!
餌に覆いかぶさって食べるので少しわかりにくいですが、もぐもぐ食べています!
同じエイでも貝が大好物のマダラトビエイは顎や歯の形が異なります。
エイに限らず、魚の種類によって顎や口の形は様々でおもしろいですよ。
みなさんも魚の口に注目してみてください!
もうすぐハロウィーン!!ということで、こんなおもちゃを用意してみました!!
誰のおもちゃかというと・・・
『ん?呼んだ?』と言わんばかりのおなじみ「パタ」さんです☆
では早速渡してみましょう!
まずは、しっかりチェック☆
この瞬間、私達飼育員はドキドキです。
だって、気にいらないおもちゃは一瞬でポイっ!!と捨ててしまうんですもん(><;)
このかぼちゃさんはどうだったかというと・・・
あっ!!!!!
持ってます!!しかも抱きしめてるっ♪
続いて・・・
頭を突っ込んでます!!かぼちゃさんの中身が気になるご様子。(笑)
よかった!ひとまず、気に入ってくれたみたいやね☆ほっ(*^^*)
ところが、次の瞬間・・・ポイっ!
かぼちゃは捨てられて水の底へ・・・そう、このかぼちゃ沈んじゃうんです(泣)
でも、この日はここで終わりではありませんでした!!
ザブンっ!!と勢いよく潜った「パタ」は、なんと、かぼちゃを抱えて浮上↑↑
これには私たち飼育員もビックリでした!!
結局5分ほど遊んだあとに、本格底に沈んでしまったおもちゃでしたが、飽き性の「パタ」には珍しく、ややヒットしたんではないかと思います!!
その後、陸に置いてみた時も、あごを乗せてみたり、
添い寝してみたり、
かぼちゃさんとお友達になれたのかな?
そこで、明日10月25日(土)~10月31日(金)までの間、毎日どこかのタイミングでこのおもちゃに登場してもらおうかと思います。
時間を決めてしまうとパタがすぐに飽きてしまう可能性がありますので、いつ渡すかはヒ・ミ・ツ♪
とは言っても、渡しても遊んでくれるかどうかはその時のパタの気分次第ですが。。。(汗)
この期間、「アリューシャン列島」水槽の前を通るときには、水槽の中にこのかぼちゃがいないか、是非探してみてくださいね☆
赤ちゃんが生まれると、気になるのが男の子なのか女の子かということ。
イルカもアシカもアザラシも、外見からオスかメスかを判断することができるのですが、ペンギンは外見ではわかりません。
性格(オスはおっとりな子が多い?メスのほうが気が強い?)から担当飼育員は予測しますが、当たったり、はずれたり。
そんな訳で、海遊館では正確に雄雌を判断するために、血液の遺伝子検査をしています。
今年もその時期がやってきました。
今年生まれのペンギンはアデリーペンギン002番(写真1)とジェンツーペンギン207番(写真2)の2羽です。
(写真1)
(写真2)
生まれてはじめての採血...。ペンギン達もきっとドキドキしているんでしょうね。
飼育員も雌雄の検査結果が出るまではドキドキ。
それもそのはず。海遊館でこれまでに生まれたアデリーペンギンは全てオス、ジェンツーペンギンも7羽中5羽がオスでした。
今年こそメスがいい!
飼育員の願いとは裏腹に...結果は2羽ともオスでした。
オスでもメスでも元気に育ってくれることが一番!
これからも海遊館生まれのペンギンたちをよろしくお願いします☆
「日本の森」のコツメカワウソ。
下顎骨を骨折していたザクロが完治いたしましたので、兄弟3頭とともに展示に戻りました。
ザクロの治療の様子は9月20日のブログをごらんください。
展示はにぎやかになりました。
一番右端がザクロ。
「ペレット(猫用カリカリ)、うまーっ!!」
一番手前がザクロです。
さて、代わりに夏の間がんばっていた、ツバキとグミ、予備水槽に戻り、やれやれです。
グミさま、大好きな貝をプレゼント。
ほいっ!
ほれっ!
貝踊り~。
貝の結末は?
楽しそうでなによりだよ、お疲れ様。
海遊館では、担当の獣医が定期的にゴマフアザラシの健康診断を行っています。
その1つが「血液検査」で、血を採って調べることでアザラシたちの健康状態を知ることが出来ます。
では採血の方法ですが、まず餌の時間に検査対象のアザラシがやって来ます。
次に飼育員が餌を与えながら、別の飼育員と獣医がアザラシの後ろに回ります。
後ろに回ったら、飼育員が驚かさないようにそっと後ろ足を掴みます。
そして、獣医が後ろ足の付け根にある血管に注射針を刺して採血を行います。
これだけだと簡単そうに見えますね。
しかし、実はアザラシは体を触られるのが苦手なので、まずは餌の最中に体を触る練習を行い、さらに後ろ足を掴んだり、針を刺す練習をしっかり行う必要があります。
また、アザラシの体にはたくさんの毛が生えているので、体の外からは血管がまったく見えません。
採血をする獣医にもかなりの技術が必要になります。
この方法以外にも検査の際にアザラシを捕まえ、オリに入れて採血を行うといった方法があります。
ですが、この方法では捕まえる際にアザラシや飼育員が怪我をしてしまったり、アザラシが飼育員を怖がって餌を食べなくなってしまう場合があります。
そのため、このようにアザラシに協力してもらって検査を行うことで、安全に健康診断を行うことが出来ます。
このように海遊館では、餌の時間にただ餌を与えるだけでなく、いろいろな体の動きや体に触る練習をして健康診断や毎日の健康チェックに役立てています。
よーし、今日も1日頑張るで!掃除前に気温と水温のチェックからや!
と、水温を測っているとなにやら後ろから足音が...
ぺた...ぺた...
ぺた...ぺた...
...ずしっ
な、何かが背中にのしかかってくる!お化けか?お化けなのかー!?
オウサマペンギンでした(笑)
水温を測っているときに時々こうして背中にくっついてきますが、心なし力が強いような...
水に落とそうとしてるわけじゃないよね?(^^;
「...」
お、落とさんといてや!!
「体感!熱帯雨林」のカワウソコーナーの横に、タブレットを置いた休憩スペースがあります。
タブレットでは企画展のオープン以来、「コツメカワウソがうまれました」の動画を流してきましたが、このたび「コツメカワウソの1日」と「アカハナグマ」の動画も加えました。
「アカハナグマ」は「パナマ湾」水槽前でも流しているものと同じ、「コツメカワウソの1日」は若手係員の力作です。
「体感!熱帯雨林」のアンケート結果を見ると、この動画は皆様に喜んでいただいているようです。
ぜひ一度ご覧ください!
ある朝、「瀬戸内海」水槽で巣穴を求めるさすらいマダコが1匹。
「この穴がいい!」と選んだ場所はもう売約済みじゃないですか!
〈写真1〉
「そこを譲ってよ」 「やなこった!!」 既に中にいたマダコはぴっちり石でふたをします。
〈写真2〉
その騒ぎを見て、やじうまが多数。〈写真1〉の時にはスズメダイが1尾、じーっと見ていただけですが、〈写真2〉の時にはミギマキ、マダイ、キュウセン、カワハギまでが「何事??」とのぞきに来ました。
「わたしたちのほうには来ないでよ、ドキドキ」。 水槽のすみではイセエビたちが集まってます。巻き添えはイヤだもんね。
〈写真3〉
近くにはウツボもおりましたが、こちらは知らんぷり。
〈写真4〉
ギャラリーの多さと家付きマダコの拒否に会い、あきらめて隣の隣の穴に入るさすらいのマダコなのでした。
〈写真5〉
最後まで見ていたスズメダイ、「最初からそこにすりゃよかったのに...」と思ったかどうかはわかりません。
9月6日のブログ「海遊館の芸術家」でご紹介した、芸術家の方々。芸術の秋を迎え、活動にいそしんでいます。
同居している先輩、ショウジョウトキの台は木製だったため、見事に破壊。
新しいものを設置しましたが、迷惑そうなショウジョウトキです。
この芸術家、彫刻だけではなく、音楽にも秀でています。大きな声で耳元で歌われた日にゃ~耳がつぶれるよ!!
ところで、芸術家の方々に名前がつきました。オスは「ナッツ」、メスは「ヒマワリ」です。
今後ともよろしくお願いします。
海遊館では、国際自然保護連合日本委員会(以下、IUCN-J)と共同開催で、10月11日(土)から10月26日(日)の各土曜日と日曜日の計6日間、折り紙と紙芝居を通して生物多様性の大切さを考える「いのちのつながり、おりがみアクション」を開催しています。
場所は館内6階の特設会場「秋ラボ海遊館」です。どなたでも気軽に参加していただけるプログラムとなっています。
2011年から2020年までの10年間は、「国連生物の多様性の10年」として、国内外のさまざまな機関が連携し、生物多様性の保全と持続可能な利用に向けての取り組みが行われています。
今回の秋ラボ海遊館「いのちのつながり、おりがみアクション」もそのひとつで、実際に目の前を泳ぐ多種多様の生き物たちをご覧いただき、さらに折り紙や紙芝居を通して、生物多様性について考える機会を提供できたらと考えています。
なんだか難しい説明をしましたが、簡単にいうと楽しく生き物たちの折り紙を折って、海遊館が皆様にとって生き物や自然のことを考えるきっかけ作りの場になり、地球にすむすべての生命がつながっていることをお伝えできたらなぁというのが狙いです。
今回は11日と12日に行われた様子を少しご紹介します。初日には、紙芝居「海と空の約束」の作者でもある西谷さまにもお越しいただき、大変盛り上がりました。
10年後の未来へのメッセージも書いてもらいました。
最後に、参加してくださった皆様の写真を少しだけご紹介します。本当にたくさんの方々にご参加いただいたのですが、少ししか紹介できなくてごめんなさい。
写真を撮らせていただいた方は、IUCN-Jのホームページでも紹介させていただいていますので、こちらをご覧ください↓↓↓
【2014年10月秋ラボ海遊館】Autum_Lab_Osaka_Kaiyukan2014
そして引き続き、18日(土)、19日(日)、25日(土)、26日(日)も開催しますので、たくさんの方にお越しいただけたらと思います。
まずはこちらの写真をご覧ください。
先日、朝の見回りをしているときに「アリューシャン列島」水槽を撮影したものです。
この「アリューシャン列島」水槽で暮らしていますのは、おなじみのこの方!!
ラッコの「パタ」さんです。
ですが、先ほどの水槽の写真、ガランとしていて何とも寂しい状態になってしまっています。
この水槽をよくご存知の方は、『もう一枚窓ガラスがあるんだから、そっちにいるんじゃないの?』と、思われるかもしれないんですが、
実は「パタ」、さっきの写真の中にちゃんと写っています!!わからなかった方は、是非上の写真でもう一度「パタ」の姿を探してみてください☆
どうでしょう?みつかりましたか?
正解はこちら!
拡大しますとこんな感じです。
「パタ」さん・・・レディにはあるまじき姿で寝ておられます(><;(笑) ブレブレ写真ですみません(^^;
「パタ」はこの場所がお気に入り♪ ゆっくり寝るときは、よくこの場所に上がって寝ています。
夜にこの水槽の前を通りかかると、時々、お客様が『あれ?ラッコおらんやん。』とおっしゃっているのを耳にするんですが、
いえいえ!実はこんなところで寝ているんです!!!
この光景は、夕方5時以降の、「夜の海遊館」でご覧いただけることがありますので、もし、「パタ」の姿が見えない場合は是非この場所もチェックしてみてください☆
この海遊館日記でいろいろな生き物をご紹介していますが、なかなかご紹介できていないのが、カラフルな熱帯魚のいる「グレート・バリア・リーフ」水槽です。
ここの魚はちょこちょこ動き回るため、写真撮影が難しい!!
ではありますが、自分が一番好きな魚をご紹介しますね。
黄色い地に黒い縞のある「カゴカキダイ」です。
カゴカキっていうのは「駕籠かき」、つまりは駕籠を「エイホ、エイホ」って担いで運ぶ人のこと。
カゴカキダイの眼の上から背ビレにかけてをご覧ください。もこっと盛り上がっているでしょう?
これが駕籠かぎの人たちみたく、肩が盛り上がっているように見えることからその名前がついたといわれています。
紀南では「煙草入れ」とか「煙草盆」などと呼ばれていました。結構厚みがあって、タバコサイズのものがよく網に入るから??
一度、食べたことがありますけど、白身であっさりしていました。
ところで、カゴカキダイのこの縞は縦縞です。よく横縞と間違われるのですが、魚の横縞はこんな感じ。
魚の頭を上にした時で縦か横かが決まるのです。素敵な絵でごめんなさい。
カゴカキダイの黒い縞はよく見ると、眼を含む部分にも通っていて、敵からなるべく眼を隠そうとしています。
こどもの頃はご丁寧に、背ビレのうしろに眼の模様がありますが、成長とともに黒い点はなくなります。
眼をきょろきょろと動かすと、縞がぴょこぴょこ動くのがとてもかわいいですよ。
で、カゴカキダイを上から見ると?
これもまた不思議な模様と思うのは私だけでしょうか?
先日お知らせした、「体感!熱帯雨林」のカワウソのうち、パパのひげをかじる癖を受け継いでいる犯人を特定しようと思い、こどもたちのひげを調べました。
しかし、かれらの動きが早過ぎてついていけないので、
広報チームに「ちびたちを撮って~」とお願いしました。
まずは「心臓、よくなってよかったね!」のスイカです。
こちらは、ママのアヤメと同じぐらいの大きさになったツクシ。
上から鼻をタッチしているのがワラビ。
ちなみにこの写真の一番右がママ。
うーん、スイカはひげが短め、ツクシは長めな気がするけど、よくわかりませんね。
もう少し観察する必要がありそうです。元気一番としみじみ。
「太平洋」水槽のメガメモチノウオ、別名ナポレオンフィッシュ、愛称は「ナポちゃん」です。
ちゃんづけしていますが、この立派なおでこからするとオスです。
さて、ナポちゃん、日中はついついと泳ぎ、餌の時間は他の魚に負けず、バケツに突進したりしていますが、夕方になると寝場所を探してうろうろ。
メガネモチノウオはベラ科の魚で、ベラの仲間は夕方になると砂に潜ったり、岩の隙間で眠り、朝になれば起きて活動します。
メガネモチノウオは?というと、岩の隙間で眠るタイプです。大きな擬岩は今、展示していないので、壁にもたれて寝ております。
さて、ある夜のこと。
あっ、いたよ!!
近づいてみましょう。
魚は眠る時、目を閉じないから、ちょっと違和感ありますが、よう寝てますな。
口が開いてますけど(笑)。
「何見てんだよー。せっかく寝てるのに~!」
ごめん、ごめん。
遅番の見回りやナイトツアー、おとまりスクールの夜の観察の時は、「ナポちゃん。どこにいるかな?」と確認していまいます。
いったん「ここで寝よう」と場所を選んだものの、「やっぱり嫌!」と位置を変えることもよくあるようです。
夕方にご来館の方は、ナポちゃんがどこで寝ようとしているか探してみてくださいね。
ある朝、「体感!熱帯雨林」展にて。
ケロロおはよー!
ん...?なんかお腹大きくない?
違うアングルから見ると...
マロロが抱きついて寝ていました!(笑)
気持ちよさそう~
海遊館に来てすぐの頃は、二匹とも近づくだけでお互い怒りあっていましたが、最近は比較的仲良しなナマケモノ達。
背中を合わせて寝ていることもあります。
なんだか見ているこちらもほのぼのしますね~
ただ、ちょっと迷惑そうな顔をしているように見えないでもないケロロ...
マロロのために我慢している優しいジェントルマンなのかもしれません(笑)
「グレート・バリア・リーフ」水槽の底で、種の異なる魚が集まっていました。
(ヒレナガハギは3尾いますけど...)
あっ、テングハギが横に倒れました!
テングハギの右側をよく見ると、小さな魚がくっついています。そう、ホンソメワケベラです。
魚の体についた虫や粘膜などをきれいに食べることから「クリーナーフィッシュ」とか「掃除屋さん」と呼ばれている魚です。
他の魚たちはそれをよく知っていて、ちょっと体がかゆくなったりすると、「掃除してくれー!」と列をつくるわけ。
でも、この掃除屋さん、並んだ魚たちを順に掃除するのではなく、特徴のあるツイツイっとした泳ぎで、こっちの魚をちょいちょいつつき、また別の魚をちょいちょいと、とても気まぐれです。
中には体を倒して待っているのに「あんたは掃除しないよー」とスルーされる魚もいて、とても気の毒。
まあ、ホンソメワケベラとしては「わたしゃ餌を探してるのだから、餌の多いところに行くのは当たり前でしょ」と思っているのでしょうね。
それに1尾1尾丁寧に掃除してたら、ホンソメさんのあの体の大きさから(今回は全長5~6cm)、たぶんお客さん数尾でお腹いっぱいになるだろうし...。
それにしても掃除されている時の幸せそうな魚、急にホンソメさんが去ってしまい、「えっ...」となる魚など、魚に表情はないとはいいますが、見ていると楽しくなります。
ホンソメさん、行列に並んだみんなに誠意?を持って対応してね。
(無理だっつーの byホンソメ)
「日本の森」の水鳥、キンクロハジロは、後頭部がぴょーんとはねていることから、別名を「寝癖(ねぐせ)鳥」というそうです。
あまりありがたくない別名ですね。
泳いでいてもくずれない寝癖だよ(笑)。
さて、とある朝、カワウソのバックヤードに入ると、現在「体感!熱帯雨林」で大活躍中のアヤメ仔たちの父親であるゴボウ大王(ごぼちん)がひとり、すやすやとお休み中でした。
ごぼちんはひげがびんびんと立派にはえています。
前からご紹介しているように、ごぼちんは他のカワウソのひげをかじる癖があり、自分のひげは立派という、ちょっといやな男。
しかし、アヤメのこどもたちとは今別居中なので、どうもアヤメ仔の中にパパの癖が遺伝しているコがいるようですね。
誰かはまた調査しておきます。
で、ごぼちんですけど、「まゆげがちょっと虫の触覚みたい...」と先日より思っておりましたが...。
この朝は丸まって寝ていたためか、まゆげがくきっと折れ曲がっていたのです。
ところが、またカメラを持ってなくて、カメラを探しているうちにごぼちんが起きてしまいましたーだめじゃん!
なので、私のすてきな絵をどうぞ。
おまけに折れ曲がったまゆげは汚れて茶色かったです。
仕方ないので、起きた後を撮ってみました。右のまゆげはやや倒れているようにも思いますけどね。起きてからすぐに泳いで、きれいに洗ったのは確かみたい。
ひげ(というか、まゆげ?)にも寝癖があるのかな?
野球もシーズンが終わろうとしております。
みなさんの応援しているチームはいかがでしょうか?
さて、「体感!熱帯雨林」で展示していたリスザル・ポメロですが、貧血の治療が長引きそうです。
代わりに父親のジャックとも思いましたが、なんせお年寄りなので、新しい場所での展示はどうかなと思われました。
そこで、ピンチヒッターとして、アカハナグマのトマトとイチゴが登場です。
部屋には木製のジャングルジムと、鼻だし場所、顔出し場所を設けてみました。
▲ジャングルジム
▲鼻だし場所
▲顔出し場所
それぞれどうやって使うだろうと興味津々だったのですが、なかなかおもしろい使い方をします。
ぜひご覧ください。
ポメロは今、トマトたちのいた広い部屋を使っているのですが、
どういうわけか誘導通路(動物を捕獲する時に使う通路)手前の小部屋しか使いません。
つつましやかだね、ポメロ。
ポメロ:「横でなんか大きな声(=インコの声です)するからこわいんだよ」
そうなの?わあ!近い近い!
元気になって、また皆様にお会いできますように!
もうすぐ秋分の日ですね。
秋分の日を中日とした前後3日間は秋彼岸です。
皆様は秋のお彼岸というと何を思い浮かべますか?
「おはぎ」「お墓参り」エトセトラ。
私はこの花のことを思います。
その名もヒガンバナ。
田畑のふちや線路脇などでよく見かけます。
以前は、当館でもたくさん咲いたので、日本の森に植えましたが、うまく育たず、今残っているのは屋上の数鉢のみ。
その数鉢がお彼岸を前にきれいに咲いたので、日本の森に展示しました。
花を拡大すると、6枚の花弁が放射状についています。
小さな花が集まって大きな花を形作っている、というのがよくわかります。
ちなみに、ヒガンバナの学名「Lycoris radiata」のLycorisはギリシャ神話の海の女神から、radiataとは放射状という意味なのだそうですよ。
お彼岸が終わるといよいよ秋も本格的になるのでしょうか?
季節の変わり目、皆様もうちの動物たちも調子をくずしませんように!!
「体感!熱帯雨林」で施設の点検、補修作業があったため、閉館後、プラプラと企画展示室に向かっていると、遅番の係員が「ナマケモノが~」と言いながら走ってきました。
こりゃてっきり、ナマケモノに何か起こったに違いないとあわてて見に行くと、なんと!ケロロとマロロがこんな状態です。
「もう、むっちゃラブラブなんで、知らせないとと思ってー!」と遅番の係員。
その場にいた数人で「早く、カメラ、カメラ!」「そんなん持ってないし...」「私取りに行きます!」と1名が係員室に走りました。
私たち係員は、普段は動物と接するため、ものを持ち歩く習慣がありません。でも、そんな時に限って、動物たちのすごい瞬間を見てしまったりするのですよね。
「あー、2頭が離れてしまう...」と思ったら、「あっ、携帯電話持ってた!これで写してみるわ、カメラあんましよくないけどやってみる!」と1人がのたまいました。
で、撮ったのが上の写真というわけ。
なかなかよく撮れてますがな。
この後、少しガガガと音がすると、マロロが「あたし、こわいの」とばかりにケロロの胸に顔をうずめます。
おいおい!!
で、カメラを取りに行った係員がはあはあ言いながら戻ってきた時には、すでに2頭は離れていて、お疲れ様なのでした。
カメラは持ち歩かないといかんなあと思うできごとでした。
朝一番に「体感!熱帯雨林」に行くと、逆L字な生き物が!!
マロロ、背もたれもないのに、すごい角度やね。
ナマケモノの体のやわらかさよ...。
前から見ると...
ちょっとセクシーなマロロなのでした。
その頃、ケロロは?
毛玉??
相変わらずでした。
9月15日は敬老の日。
私たち、陸上動物の担当チームで「敬老」すべきメンバーをご紹介します。
まずは「海遊館日記」でもたびたびご紹介しているコツメカワウソのニッキじい。
8月に20歳の誕生日を迎えました。
夏場は少し食欲が落ちていましたが、気温が下がってきて回復傾向にあります。
一緒にいるロックが騒がしいのですが、バックヤードでマイペースを守ってます。
そして、こちらもたびたびご紹介しているリスザルのジャックじい。
先日、少し顔が腫れるということがありましたが、大事には至らず一安心。
大嫌いなお薬(抗生剤)は、大好きなハチミツに混ぜて飲んでます。
でも、そろそろ「なんか、このハチミツ苦いんだけど」ってばれるんじゃないかと冷や冷や。
それにしても、ジャックったら、ぱっと見ると父親のカボスにそっくりではありますが、この角度からの写真、母親のキウイにそっくりでびっくりしました。
担当係員が若返って、キウイを知る人が少ないので、昔の担当者に写真を見せてワーワー言ってます。
最後に「日本の森」水鳥コーナーのゴイサギ。
海遊館のオープン時からいる数少ないメンバーです。
日中はお客様からは見えない、アクリルの更に上にある照明器に乗っかっていて、夕方になると降りてくることもあります。
「夜の海遊館」の主役ともいえますね。
残念ながら、長らく一緒にいた同じサギの仲間、コサギが今年の梅雨に死亡してしまいました。
といっても25年以上は生存していたわけで、サギってとても長生きなのですね、とまたまたびっくり。
この方々には本当に敬意を表します。来年もみんなのことを紹介できますように!!
海遊館の魚類の健康管理で欠かせないのが"駆虫(くちゅう)"。
"駆虫"とは、寄生虫を駆除することです。
魚の体表やエラには多くの種類の虫が寄生します。
刺胞動物、単生虫、甲殻類、ヒル、はたまた二枚貝なんかも寄生するんですね。
もちろん寄生された魚は治療します。
一般的な方法は"薬浴"です。
これは、薬(駆虫薬)が入った水(海水)に魚を漬け込むことで、駆虫します。
他には人間と同じように、餌に駆虫薬を混ぜることもあります。
今回、海遊館で新たな駆虫方法が編み出されました。
さかのぼること約1ヵ月前、水槽お掃除専属ダイバーのY君が相談に。
Y君「太平洋水槽にいるヤイトハタの口の周りにヒルが寄生してるんすけど、どーします?」
私「ほな、取り上げて駆除やな。まぁそんなに悪さしないから、近々取り上げる日考えるわ~」
数日後。
Y君「なんか口元を、こーやって手でコリコリやったら、取れそうなんすよ~」
私「ほな、まぁいろいろやってみて~」
その後、忙しさにかまけて、すっかり忘れていた私・・・
Y君「なんか、簡単に手でヒル取れるんで、取っちゃいますね」
私「えっ?(人に慣れていない魚のはず・・・)ほんまにヒル取れるん?」
Y君「(ヘラヘラ笑いながら)よゆっすよぉ~」
ということで、その現場を確認しにいったところ、
おーーーーーー!すげー!!!
完全にヤイトハタはY君を信じきっています。
気持ちよすぎて、体が横になっちゃってます。
クリーニングフィッシュって皆さん知ってますか?
ホンソメワケベラのような、他の魚に寄生している虫を食べる魚のことです。
海遊館にもホンソメワケベラが暮らしています。
このように、体表だけではなく、エラ、口の中まで頭を突っ込んで寄生虫を食べてくれます。
で、このヤイトハタ、Y君のことを完全にホンソメワケベラと勘違いしています(笑)
ヤイトハタ「このでっかいホンソメワケベラ、寄生虫取るのうまいわぁ」
しかし、Y君、どう見てもホンソメワケベラには見えないんですが・・・
赤ちゃんが生まれたということで、タイトルを「イルカアーチ仔通信」として
赤ちゃんの近況をお伝えしていこうと思います。
出産の前、アーチがエコー検査に応じてくれました。
こどもの心拍を確認することができました。
日中は出産せず、夜を迎えました。
そして交代で夜間の観察を行っていたときに破水が起こりました。
破水がおこってから
赤ちゃんの尾びれが・・・
だんだんと...
出産は午前4:43。
多くのスタッフに見守られ、赤ちゃんは初めての肺呼吸を行いました。
他のイルカ達は赤ちゃんにびっくり。
目が「ギョ!!!!!!」となっています。
私達飼育係員の喜びはつかの間。
これからしばらくは戦いの日々です。
企画展「体感!熱帯雨林」の西表島コーナーの展示生物をいろいろ入れ替えました。今回登場したのは、このようなラインナップ。
ヤクジャマガニ
マングローブにすむオウギガニのなかまです。通称「こわいかに」。おこりんぼなんですもん。らんらんと赤い目にくまどり模様をそなえていて、顔もコワイ。
ヤシガニ
レアもんです。いや、ヤシガニ自体はそんなに珍しくもないかもしれませんが、レアなのはこのサイズ。小さいんですよ。にくたらしい感じの大きなヤシガニはよくいますが、こんなにかわいいヤシガニははじめて見ました。
ミナミオカガニ
これまで展示していたオカガニによく似ていますが、甲羅がまるまっちい。そして、目が長い。南の島を感じさせる風格をそなえておりますな。
ヤエヤマサソリモドキ
サソリみたいですけれど、しっぽにはサソリのような毒針はありません。しかし、漆黒の体といい、奇怪な顔つきといい、西表島でもっともかっこいい生き物として不動の地位を確立しています。
いずれ劣らぬスター揃い。ぜひみにきてください。
"あっ!"
思った瞬間、強烈な力で引き剥がされ、再起不能になってしもた‥‥ トホホ(泣)
わての名は"カップリング"、ポンプとモーター間におって、モーターの力をポンプに伝える仕事をしとる。
わてがおれへんかったら、水を水槽に送ることは出来へんのや。
わての体は、あの"ルフィ"と同じゴムで出来とる(ちょっとした自慢やけどな)
しかし、長年の無理がたたって、この有様、後進に道を譲ることになってしもた。
無理は禁物、仕事をするときはしっかりとする、休むときはきっちりと休む。
メリハリが大切や、設備の兄ちゃんも、そこんとこよろしゅーたのんまっせ!
写真① あ~あ いってもーた(泣)
写真② わての職場や(循環ポンプ)
写真③ このオレンジ色の部分がわて
写真④ 後はたのんだで!
企画展示「体感!熱帯雨林」の西表島コーナーに展示しているシレナシジミとヤマトシジミの貝殻です。
シレナシジミは日本最大のシジミで、殻の大きさ(殻長)は10cmを超えるものがいるそうです。
私たちが普段食するヤマトシジミの大きさは2cmぐらいですから、シレナシジミがいかに大きいかがわかると思います。
シレナシジミはマングローブ林に暮らし、地表に殻の一部を露出させ、泥の中に潜って、水に溶け込んでいる栄養分や泥の中の堆積物を食べています。そうすることで水や泥などを浄化するのに役立っているのだとか。
また、シレナシジミの形は丸っこいのですが、深さ10cm 未満の浅いところに生息する種の特徴で、捕食者から襲われた時、丸く厚みのある殻で身を守るためと考えられています。
西表島に詳しい係員からシレナシジミの話を聞いた際、「ぜひその貝殻を採集してきてほしい」と頼みましたが、シレナシジミの殻は良い状態で残っていることが少ないのだそうです。ということで、お土産物として売られている貝殻を入手してもらいました。
あっ、シレナシジミ、とても大きいけど、身はそれほど大きくはなく、味もいまいちだとか。
で、受難って何か?というと、シレナシジミじゃなくて、ヤマトシジミなのです。
1枚目の写真を見ておわかりのように、シジミの殻は触ることができます。
ところが、ヤマトシジミは小さいからでしょうか。シレナシジミで叩き割られたり、なぜかいなくなってしまうことも。
ミナミトビハゼの水槽にいたり、植木鉢の隅などぎょっとする場所にいたり、行方知らずも多々。係員は急遽、標本作成中です。
皆様、ヤマトシジミにもやさしくお願いします!
海遊館で飼育している動物の中には破壊...、もとい、彫刻をする動物がいます。
まずはその動物がボロボロにした...、もとい、作り上げた作品を少しご覧いただきましょう。
なお、作品解説は芸術の感性の欠片もない担当飼育員が書いておりますので、ほぼ適当です。(笑)
この板はもともと四角だったのですが、上部をアーティスティックに削り、荒々しさを表現しています。
こちら、一見ただ削られただけの木ですが、なにかの動物に見えてきませんか...?
......そうです!カピバラです!......これカピバラですよね!?(笑)
全然カピバラに見えないという方のために、少し画像を編集しました!
ほら!カピバラ!
そしてこの作品を作ったのがこの方達!
8月9日のブログ「Hello」でも紹介した、ルリコンゴウインコのお二方です!
ルリコンゴウインコのくちばしはとても硬くて大きく、噛む力も強いので、果物をかじったり、餌になる種子などを割るのに適しています。また下あごのくちばしが彫刻刀の平刀のような形になっているので、削るのは得意です。
こちらで見せた作品は展示に出る前のバックヤードで作った(壊した?)作品なのですが、8月から展示デビューして以来、さっそく「エクアドル熱帯雨林」水槽でも破壊活動...、いや、製作活動をしています。
私たち飼育係員としては木屑などのゴミが増えるので、彫刻最中に出くわしたときは
「またボロボロにして~!」
と怒るのですが、ご本人達は知らん顔でせっせと削っております。(笑)
朝の観察をしていたとき、ゴマフアザラシのニコが
がんばっている姿を見つけました。しかし。。。
途中でラピス乱入!!!!
どーーーーーーーーん!!!
それでも弛まぬニコの精神。
わたしも見習わなくっちゃ~
『体感!熱帯雨林』で展示を行っているナマケモノ。
ふと、「ナマケモノの耳ってどんな形?」と好奇心が沸いたため、耳を探してみました!!
どの角度から見ても耳は見当たらず。
毛をめくってみると...
ありました!!
こちらがケロロ♂の耳で
こちらがマロロ♀の耳です。
どうですか?初めてナマケモノの耳を見た方も多いと思います。
ちょっと、サルの耳に似ているのかな?という印象を受けました。
サルと言えば、この写真をご覧下さい!!
スタッフの一人が「回転したら歩いているみたい」と言い出したので、座っている写真を90度回転させると...
たしかに、二足歩行をしているように見えます!
新種のサルみたいに見えませんか?(笑)
8月23日に生まれたカマイルカの赤ちゃん。
水槽に入ってもええやろうとの許可がいただけたので、カメラをもって赤ちゃんのいる水槽にはいってきました。
アクアとルーシーがたびたび登場してきますが、赤ちゃんとお母さんが意外にも近くにきて様子を確認してました。
この映像は生まれて2日目の様子。
こんな生まれたてな赤ちゃんと一緒の空間で目の前で見られるなんて、なんとすばらしいことなんでしょう!!!!!
職権乱用して申し訳ありません!!
いまはもぐっても相手にしてくれない赤ちゃんが、いつか私たちのほうに近づいてくる日もそう遠くはないと思うと待ち遠しいです。
先日、「モンタレー湾」水槽の前で生き物の観察をしていると、お客様が、「アザラシってどんな声で鳴くのかな?アシカに似ているから同じような感じなのかな?」と、言いながら、館内を歩いて行かれました。
それを聞いてふと考えると、アシカの鳴き声は聞いたことがある方は多いと思いますが、アザラシの鳴き声を聞いたことがある方は意外と少ないのではないでしょうか?
実は私もアザラシの飼育担当になるまでは、鳴き声を聞いたことがありませんでした。
ということで、今回はアザラシの鳴き声を紹介したいと思います。
では、まずはじめにカリフォルニアアシカの鳴き声です。
今回は「モンタレー湾」水槽で生活しているカリフォルニアアシカの「ナミ」に協力してもらいました。
アシカは声で仲間とコミュニケーションをとるため、水槽内でも普段からよく鳴いています。
また、このようにアシカは大きな声で鳴くことから英語で「SEA LION」(海のライオン)と呼ばれています。
では続いて、ゴマフアザラシの鳴き声です。
今回は同じく「モンタレー湾」水槽で生活しているゴマフアザラシの「チチ」に協力してもらいました。
どうでしょうか?
アザラシはアシカと違って鳴き声で仲間とコミュニケーションをとることが少なく、アシカに比べると鳴くことがあまりないので、聞いたことがある方は少ないのではないでしょうか?
私が初めてこの鳴き声を聞いたときはかなりイメージが違っていて驚きました。
アザラシの鳴き声はどうでしたか?
一見似ているアザラシとアシカたちですが、実は鳴き声はこんなに違うんですよ。
「南極大陸」水槽では、ジェンツーペンギンとアデリーペンギンの赤ちゃんがすくすくと成長した結果・・・、ふわふわの羽から大人と同じ水をはじく羽に生え換わって、今はどれが赤ちゃんか分からなくなっています。
よくぞここまで大きくなった...(T_T)
▲こちらがジェンツーペンギン。矢印が先日まで赤ちゃんだったペンギンです。大人そっくり!
▲アデリーペンギンの赤ちゃんも大人とそっくりに...
あれ?
アデリーペンギンの中に少し模様が違うペンギンが!
だ、誰や!?君は一体誰なんやーーー!?((;@3@)/
と、ヘタな芝居はおいといて、お察しの通り、赤ちゃんだったアデリーペンギンなんですね!
▲上の写真が大人のアデリーペンギン、下が赤ちゃんだったペンギンです。
目の周りが黒く、喉が白いのが大人との違いです。
この模様は次に羽が生え変わる時に大人と同じになり、その時に晴れて大人の仲間入り!というわけなんです(^^)v
今は大人一歩手前!といったところ。
係員の手から餌を食べる訓練と遊泳訓練も進めていて、順調に大人の階段を登っております(笑)
早く一人前になれたらええな~
訓練がんばろうな~!!
ご心配をおかけしました。
企画展示「体感!熱帯雨林」に、あのカワウソたちが戻ってまいりました。
昨年末に生まれたコツメカワウソ・アヤメのこどもたちと母アヤメです。
今年の5月末からバックヤードで貧血の治療をしていたワラビ、ツクシ、スイカ。れぞれ体重が2kg前後となり、貧血は治りました。
また、心臓に異常が見られたスイカは、まだ薬が手放せませんが、体の大きさと心臓のバランスはよくなってきました。バックヤードでも水に入りまくり、毎日大暴れで元気いっぱいでした。
先日8月18日、企画展示「体感!熱帯雨林」に移動すると、4頭でどどどとプールに直行するも、手前でストップ!
どうするんだろうと思ったら、いきなりスイカが入水。
よりによって、スイカかいな・・・。大丈夫かなぁと、ハラハラしましたが上へ下へとすいすい。
▼それからは、手前の部屋で集まってなんぞ相談したり・・・。
▼台に乗って、まわりを見たり・・・。
▼飼育係員に餌をねだったり。
元気に過ごしております。
ただ、今度はお隣のリスザルのポメロが貧血になり、現在、展示をお休みさせていただいております。
こちらも見守ってくださいますようお願い申し上げます。
まずは動画をご覧あれ!
ちょっとわからない方は音量を大きくしてから動画のアラレの鼻を注視してください。
わかります?
アラレ・スケッチの「おこるアラレ」編の その2 です!
いつもいけないとおもいつつ、トレーニングをしつこくしていたらアラレが鼻息ぶーーーーーんって
したので、拾ってみました。
見たくなったら、涼しい海遊館へ!!
ワモログ更新します。
以前ブログのアラレスケッチで紹介されていた「換毛」。
実際の写真も見てみたい!というお声をいただきましたので、今回はアラレの換毛ビフォーアフターをご覧ください。
まずは換毛前。
普段は水中にいる時間のほうが長いワモさんたちですが、換毛期間中は体力を消耗するので、1日の中でも上陸時間が長くなります。毛が乾いて「もふもふ」しています。
次は換毛中。
違いが分かりますか?よく見ると表面に抜けた毛がたくさん付いています。
ちなみに一晩で抜ける毛の量はこんなかんじ。
私の両手に山盛りです。そりゃ体力使いますよね。
全身で見てみると・・・
換毛中で古い毛と皮膚がボサボサと逆立っています。
ですが1週間も経つと・・・
新しい毛が生えそろい、色も奇麗な灰色になってきました。
毛の流れも整っているので、少しスリムになっているのがわかります。
換毛中は体がかゆいようで、ワモログ☆その11でご紹介したように、前肢でボリボリと体をかく仕草がよく見られます。
ちなみに新しい毛に生え変わっても、模様は変わらないんですよ。
ではまた。
先日の台風11号、12号の被害にあわれた皆様には心よりお見舞い申し上げます。
海遊館の周辺でも、強い雨と風になりました。
では、海遊館の研究所がある、高知県土佐清水市の以布利センターはどうなっていたかというと...。
たまたま大阪から以布利センターに出張していた係員が、室内の窓から撮影しました。
風が強いので、激しくゆれています。
今回の台風は、足摺岬にかなり接近したので、現地のスタッフも「こんなに強いのは久しぶり」と申しておりました。
幸い大きな被害はなく、次の日は外回りをみんなで大掃除しました。
「体感!熱帯雨林」の入口にいるピラニア。
4月21日のブログ「可憐な水玉」で、小さい頃のようすをご紹介しましたが、あれから4ヵ月。
どうなったかと申しますと、
こんな感じです。
前は水玉だったかもしれない黒い斑は残っていますが、可憐ではなくなったのは確かです。
そして、尻ビレと鰓ぶたの下はオレンジ色になってきました。
4月には500円玉大だった大きさは、今は全長で10cmくらい、例えると小ぶりの鯛焼きといったところでしょうか?
この後もまたお知らせしたいと思います。
先日、会社で新しいカメラを導入したので、そのテスト撮影を行ってみました!
今回のテスト撮影は、カリフォルニアアシカとゴマフアザラシが生活する「モンタレー湾」水槽で、水中から動画の撮影を行うことに!
さて、生き物たちはどんな表情を見せてくれるのでしょうか?
カメラをもって水槽に潜ると、早速1頭の動物が近寄ってきました。
近寄ってきたのは、子供のカリフォルニアアシカの「ナミ」でした。
十分に近寄ってきたところで撮影をスタート!
ナミが思惑通りにカメラを覗き込んできた次の瞬間...
いきなりカメラに向かって鼻でパンチ!
びっくりしてカメラを放しそうになりましたが、とっさにカメラを掴み撮影を中断...。
実は、ナミは好奇心旺盛な反面、イタズラが大好きなお転婆娘なので、ただでは帰してもらえないと思っていましたが、やっぱりでした!
新しいカメラをとられなくて良かった良かった。
「日本の森」をのぞくと、あれ?
あなたたちはどなた?
▲ツバキです!
2年ぶりの「日本の森」はいかが?
ということは、ツバキの後ろにいるあなたは!!
▼グミでーす。
わんぱくファイブはまだダイエット中ですし、代わりに展示したコウメとクリが安定して摂餌しない(アユ食べてます...)ことから、次なる展示はこの2頭になりました。
グミは一昨年、生後半年でこの水槽を体験していますが、兄弟のロックやナズナが体調不良になり、数日間でバックに戻ってしまいました。
したがって、「日本の森」は初体験といってもいいかもしれません。
そんなわけで、ツバキはすいすい泳ぎ、アユを追いかけまわしているのに、グミは水がこわくてなかなか泳ぐことができませんでした。
しかし、「おかあさーん、行かないでー!」と岩の上をうろうろしているうちに、すべってどぼーん!
その後は悟りを開いたように泳ぎだしたようです。
「体感!熱帯雨林」でもおもしろい行動を見せてくれたツバキ・グミ親子。
「日本の森」でも活躍もご覧くださいね。
「エクアドル熱帯雨林」水槽の一番左のコーナーは、アマゾン川に暮らすネオンテトラやエンゼルフィッシュなど小型の熱帯魚を展示しています。
その中で細長いこの魚、ロイヤルファロエラです。
だいたい擬木や岩にくっつき、もぐもぐと藻やコケを食べています。
ふと思い出したのですが、ロイヤルファロエラがはじめて海遊館にやってきたのは、確か皇太子様と雅子様がご成婚の時でした。
ということは21年前??もうそんなに時がたつのですね...。
ロイヤルファロエラは、繁殖にも成功した思い出深い種類です。
こんにちは!
少し前に「工作の時間」のお話をしましたが、今回は後編です!
届いた板は全部真っ白に塗りました!
古い板を片付けて床を掃除して、いよいよ組み立てです(・д・)/
うっかりネジを落としてしまうと大変です。なので落とさないよう慎重に...
1本1本しっかりしめていきます。
ちなみに奥のペンギンたち、全然気にしていないようにみえて、実は横目で凝視してます(笑)
そんな気にしまくりのペンギンたちに見守られながら(?)ついに完成!
▲Before:この板が...
▲After:こんなにきれいに!我ながらなかなかの出来栄えです(^皿^)v
ペンギンたちも喜んでくれてるかなー?
「うおぉ!?むっちゃきれいになっとるがなー!!」
なんて、思ってくれていたら嬉しいです(笑)
またまた「う○ち」のお話です。
お食事中の方はご遠慮ください(笑)
ある日のこと。
ハナグマ担当から「う○ちににょろにょろが混じってます」との報告が...。
実際にう○ちをみてみると...
確かに黒いにょろにょろとしたものが混じっています。
水で洗ってみると、黒い部分もありますが、もともとは白色だったようす。
条虫(寄生虫)かな?と思い顕微鏡でみてみると、みたことのない節や虫卵にも見える小さなつぶつぶが。
寄生虫というよりも昆虫か???
そういえば、ハナグマの餌でコオロギをあげてるし、もしかしてそれかも!?
ということで、餌で与えているコオロギを顕微鏡で観察してみました。
うーん、何か違う!
海遊館一の昆虫博士の係員に聞いても、昆虫のキチン質っぽくないなぁという返事。
うーーーーーん。なんだろう...。
植物の節?
黒いにょろにょろの正体がわからなかったので寄生虫専門の大学の先生にみてもらうことにしました。
回答は
「寄生虫構造は見当たらず、おそらく植物性のものではないか」
「バナナを餌で与えていませんか?」というものでした。
バナナ!!!
バナナは餌として週3回与えています。
しかもその便が出た前の日にバナナを与えていました!
確定はしていませんが、バナナの白いスジが消化され、変色したものではないか...という結論になりました。
今回のにょろにょろ、写真のパプリカのう○ちに混じってました。
「う○ちをHPで公開するなんて!恥ずかしくて、もうお嫁にいけません!」
ミパタ・キカパタ・イワパタ・・・?
???・・・なタイトルですが、
こちらの写真を見ていただけば、きっと謎が解けるはず☆
まずは、「ミパタ」
続いて「キカパタ」
最後に「イワパタ」
はい、もうお分かりでしょうか?
日光東照宮でもおなじみの、三猿「見ざる・聞かざる・言わざる」を少しもじってみました!笑
これらの写真は、寝る寸前、またはすでに寝ているラッコの「パタ」の様子を撮影したものです。
とってもかわいい寝姿でしょ?
一部寝ぼけてますが(^^;
実は、「パタ」に限らず、ラッコはこのようにして、
前足を目や耳に押し当てて寝ることがよくあります。
これにはちゃんとした理由があるんです(^^)
ラッコが暮らす地域はとっても寒く、
「パタ」が暮らす「アリューシャン列島」水槽の水温も10~12度に保たれています。
そんな寒い海でも、へっちゃらで生活ができるように、ラッコは体中に大量の毛が生えるように進化してきました。
が、ラッコたちにも毛があまり生えていない部分があります。
それが、鼻先、前足の表面、後ろ足の水かきの部分です。
この部分が、冷たい海に長い時間浸かっていると、体が冷えてしまいますので、
海から出しておけるように、いつも仰向けでプカプカ浮かんでいるんです!
それでも寒いときは、写真のように前足を目や耳、口に当てることで、温めながら眠ります。
他にも、絶対に前足が水に浸からないようにバンザイをしながら眠るときもあります。
こんな感じです☆
ラッコは厳しい環境で、生きていくために、こんな工夫をしているんですね!
「エクアドル熱帯雨林」は3つに仕切られているのですが、その真ん中のお部屋ではルリコンゴウインコの展示を8月から開始しました。
リスザルの展示はインコが慣れるまではお休みをいただいています。
さて、ルリコンゴウインコたち。
オスとメスのペアで、どちらも2012年アメリカうまれ、当館では初めての展示となります。
▲オス
▲メス
メスは胸の黄色い部分の羽がぬけています
初めてこの2羽に会った時、一番驚いたことは、その声でした。
こんな大きな声とは!!
検疫をしている部屋で時折、大きな声を出していたので、近くを通る係員がみなびくっとしていましたよ。
さて、インコといえば、おしゃべりをするので有名です。
インコを担当する係員は給餌しながら「おはよう」とか「こんにちは」とかインコにむかってしゃべりかけていましたが、特に返答もなし。
なーんだと思っていたら、ある日の担当者が興奮して報告してくれました。
「オスが"ハロー"って言いました!やっぱりアメリカ出身だからあいさつも英語なんですね!」というのです。
「ほんまかいな?」と思って、部屋の外でこっそり聞いていると、確かに「アロー」と聞こえました。
でも、こちらから「ハロー」と言ったら全く無視で、「なんだ、聞き違い?」と思った頃に小さく「アロー」ってつぶやいたのです。
私の発音が悪いので、相手にしてくれないのでしょうか?
同じような言葉?に「ホワット(What)」というのもあります。
私には「オワッ」と叫んでるようにしか聞こえないんですけど...(笑)
特におしゃべりなのはオスです。
なにかぶつぶつ言いながら、かしかしと歩いていることがあります。
これからどんな言葉がでてくるのでしょうか?
8月7日はコツメカワウソ・ニッキの20歳の誕生日です。
おめでとう!
ワンパターンですが、タカアシガニの脱皮殻プレゼントを行いました。
「なんだ、なんだ!?」(右はニッキ、左は息子のオリーブ)
実はオリーブの誕生日は8月9日なのです。パパと2日違い!
「これはオイラの!」
ロック、あんたの誕生日は1月2日やんか!
というわけでロックは大張り切りですが、当のニッキはといえば...
「ふー。顎のせるもんができたわい」という感じ。
時間がたつと顎のせはとうとうロックに奪われてしまいました。もうっ(怒)!
なんか納得いかないので、ニッキにはタカアシガニの口の部分を渡そうとすると...頭の上に乗ってしまいました。
ちょっと王冠みたい(笑)。
昔はこんなことしようもんなら激怒していたニッキですが、丸くなったなあと思います。
お誕生日おめでとう。
敬老の日には違ったプレゼント考えとくね。
こんにちは!
今日のお仕事は大工さんです!!
...いや、言い過ぎました、工作です(^^;)
こちら、ペンギン達の予備水槽なんですが、入り口を入ると飼育スペースを仕切るための板がついています。
この板が長年使っているのでもうボロボロ...。
そこで今回新しい仕切り板に交換しよう!というわけで、工作のお仕事なんです。
まずは今の板の寸法を測って、材木屋さんから必要な大きさの木材を購入します。
そして組み立て...の前にやらなきゃいけないのがペンキ塗り!
どうしても水がかかってしまうので、そのまま使うとせっかく新しくしたのにすぐに木が腐ってしまいます(>_<)
ペンキ塗りはとっても大事なのです。
ぬりぬり...
と、完成までいきたかったのですが、まだ製作途中ですので今回はここまで(>_<)
中途半端ですみませんm(_ _)m
また後日に「組み立て編」の日記でピッカピカの仕切り板をご披露しますのでお楽しみに~!
「早く新しくしてくれへんかな~(-3-)」
つい先日、水中も撮影できるカメラの購入が許可されまして、購入させていただきました!
テスト撮影してみたんです。
ロケ地はミューとアクアが暮らす、予備水槽(通称:T-19)。
さっそくミューとアクアの元気な姿をご覧ください。
ミューとアクアがこちらに向かって、何か音を出しているのに気づきました?
2頭とも野次馬根性がすごいので、「なんなん!なんなん!それ、みして~」ってイルカ語で
おしゃべりしているのかもしれませんね。
水中の姿が映像で撮ることができるのっておもしろいです~!技術の進歩ってありがたい。
今日は爪切りのお話です。
では問題!
爪切りをしているこの動物は誰でしょう?
正解は...
ゴマフアザラシでした!
なんとアザラシ達は、剪定バサミで爪を切ります。
第2問!
この爪の持ち主、誰でしょう?
正解は...
オウサマペンギンでした!
爪も足も真っ黒。
かっこいいですね!
ペンギンたちは犬猫用の爪切りで切っています。
動物たちは爪が伸びすぎると爪が割れたり、ケガをしやすくなってしまうので定期的に爪を切っています。
飼育係員にとっても爪切りは基本!
動物たちをケガさせないように、爪は短く切っています。
ネイルなんてもってのほか!
爪のおしゃれには縁遠いお仕事なんです...(泣)。
6月20日の海遊館日記「頭からの法則!」では、アシカの餌の食べ方をご紹介していますが・・・.。
コツメカワウソは、時々、その法則にそわないのがいるのです。
こちらは、バックヤードのロックくん。
ロックは法則どおりですね。
では、ニッキじいちゃんをごらんください。
ニッキはワカサギの尾から食べているでしょ?
ニッキはワカサギの頭があまり好きではありません。
したがって、自分が好きな尾から食べて、頭はぽいっと捨てるためにこのような食べ方をしているのです。
オリーブもよくシシャモを尾から食べているのをみかけます。
餌を丸呑みするアシカやイルカと、カワウソのようにちまちま食べる動物では食べ方に違いがでるんですよ。
では、「日本の森」のカワウソたちは、生きているアユをどのように食べているでしょうか?
そちらは見てのお楽しみです。
先日、生き物たちの餌として新しく使えないだろうか?ということで、
20cmくらいの大きさのメロード(イカナゴ)という魚のサンプルを搬入しました。
そこで早速、ワモンアザラシに与えてみることに!
今回は海遊館のワモンアザラシの中で、1番の食いしん坊であるオスのフブキに試食してもらいました。
普段、ワモンアザラシに与えている餌は、シシャモとアジ。
アジは、少々嫌がりますが...。
メロードに関しては今まで与えたことがありません。
一体どんな反応を見せてくれるのでしょうか?
いざ、メロードをフブキに差し出してみると、すぐに口を開けてくれました。
「よし!これは問題なく食べてくれそうだ!」そう思ったのも束の間、口に入るなりすぐにメロードを吐き出して落としてしまいました。
その後は、メロードを顔の前に差し出してみても、顔をそむけて食べてくれませんでした。
やはり食べなれない餌は、食いしん坊のフブキといっても、口に合わなかったようです...。
次からはメロードを小さく切ってみたり、普段の餌にこっそり紛れさせてみたりと少しずつ慣れてもらおうと思います。
このように海遊館の生き物たちは、結構グルメな生き物が多いんですよ。
2014年6月25日の「海遊館日記」で、クランウェルツノガエルは大人の手の平サイズまで大きくなると紹介しましたが、この食べっぷりを見ると納得です。
週に2回、ツノガエル用の人工餌料やピンクマウスを与えているのですが、あっという間に完食してしまいます。
ピンクマウスはちょっと絵がこわいので、人工餌料を与えているところをごらんいただきました!
ツノガエルさん、最近お腹周りがぷくぷくしてきたので、ダイエットが必要かな?と言いつつも、あまりにも美味しそうに食べてくれるのでなかなか餌を減らせず...
身体もお腹も順調に成長中です(笑)
食後の満足そうな顔を見ると、こちらまで幸せな気持ちになりますね!
「日本の森」のカワウソコーナーでは、春から秋にかけてアユを展示しています。
ただ、この水槽の主役はコツメカワウソたちで、アユは決して餌というわけではないのですが・・・、ちょっと?つまんでいき、少しずつ数が減っていきます(T-T)
・・・なので、アユは補充します。
アユは、海遊館のトラックで、和歌山県の養殖場までもらいに行きます。
運んだアユを展示水槽に入れるのは、カワウソたちを寝室に入れてからの作業になるので、必然的に夜のお仕事になります。
海遊館トラックいっぱいに、アユを積んで戻ってきました。
カワウソが寝室に入って、いなくなったら作業開始!
アユの移動は人力での作業...
アユを傷つけないように、そーっと網(魚を入れる網は通称:ビニたもといい、魚がスレにくいようになっています)で掬い、移動容器(通称:ダイゴロウ)に移し、トラックからごろごろとエレベーターを使い、展示水槽のある7階へGO。
ダイゴロウからバケツに移し、展示水槽へそーっと入れます。
今回は、1万匹のアユが搬入されましたよ。
きらきらして、とっても綺麗!!
明日の朝、カワウソたちも、そう思ってくれればいいんですけど・・・。
5月19日に「モンタレー湾」水槽で生まれたアシカのあかちゃん。
すくすく成長しています。
前回のアシカニュースではぎこちなく泳ぎ始めたことをご紹介しましたが、今では元気に泳ぎ回っています。
潜水もできるようになり水槽の底まで潜れるようになりました。
ダイバーが潜ると不思議そうに後をついてくることもあります。とにかく好奇心旺盛です。
最近は他のアシカの後肢や尾にかじりつくことがあかちゃんのマイブームとなっており、ちょっと迷惑そうにしているアシカもちらほら・・・。
あかちゃんと言っても歯が生えているので咬まれた方はちょっと痛いようです。
こどもなので手加減無しでガブリッといってるのだと思います。
やりすぎると先輩アシカから一喝があると思うので少しずつアシカ社会のルールを学んでいくことでしょう。
もうひとつの流行ってる遊びが「泡あそび」です。水中で自分の鼻から息を吐き出し、その泡を追いかけるという遊び。
とにかく追いかけているときの目がめちゃくちゃ可愛いです!動画を撮影したので見てみてください。
本物はもっと可愛いのでぜひ生で見ていただきたいです。
あかちゃんは日々成長していますので遊びのブームも日々変化しています。
ブームが去る前にお早めにどうぞ。
7月9日は何の日でしょう?
そう!カマイルカ「アクア」の誕生日です。
わかった方はかなりの海遊館ツウですね。
2010年の7月9日の朝、アクアは体長約90cm、体重およそ10kgで生まれました。
ちっぽけだったアクアも体長約190cm、体重約80kgとなりました。
最近のアクア、はまっていることがあるんです。こちらの動画をご覧下さい。
浮きのついたおもちゃ、それにお腹を乗せています。
私には、泳ぐのがめんどくさくて浮きで楽してる~ってように見えます。
浮き輪みたいな感覚でしょうか。
今後もおもしろい動きを見せてくれるのでしょうね。
アクアの成長をこれからも見守っていきましょう。
※アクアは、ミュー(イルカ通信7月号~破壊編(@_@!))と一緒にバックヤードで暮らしています。
新体感エリア「北極圏ゾーン」の5つ目の水槽ではゲンゲという魚の仲間を展示しています。
ゲンゲは、岩の隙間に隠れるのが大好きです。
なので、隠れ家用に土管のような展示物を置いていると、ゲンゲたちは我が家でくつろぐかのように体をすっぽり入れて顔だけ出しています。
ひとつの穴に2~3匹が体を寄せ合って仲良く入っていることもあります。
まるで写真を撮ってくれといわんばかりにこちらを見てる?
ん?そういえばこの写真にはゲンゲたちの下半身がまったく写っていません。
どのようになっているのかは、また実物をご覧くださいね!
ワモログ更新します。
今日はワモンアザラシの前肢に注目してみたいと思います。
前肢にはしっかりとした爪が左右5本ずつ生えています。
この爪を使って雪を掘ったり、滑りやすい氷の上を上手に移動するのに使います。
さて、それ以外にもこの爪には使い道があります。
さて何でしょう?ヒントは皆さんもよく使うであろう使い道です。
そう、かゆいときにかくため。
では実際にご覧いただきましょう。
では別アングルで。
なんだか癒されますね。アザラシだって足がかゆいときがあるんです。
モデルはアラレさんでした。
ではまた次回ワモログ☆お楽しみに。
健康診断、第2弾!
(第1弾ゴマフアザラシ編はこちら)
今回、健康診断を受けるのは...
イワトビペンギンです。
ペンギンもアザラシ同様に血液を採って検査します。
ペンギンはどこから血を採るかというと...
わかりますか???
足の内側、内側中足静脈という血管です。
真ん中のあたりが少し膨らんでいますが、そこに血管があります。
このように、係員がペンギンを抱きかかえて血を採ります。
簡単にみえますが、上手に抱きかかえないと暴れて血が採れません。
(犬や猫の採血もそうですが、保定の上手い・下手は採血が成功するかどうかの重要ポイントです!)
その他に、足の裏のチェックをすることもあります。
ペンギンは趾瘤症という足の病気にかかりやすく、これが進行すると最悪の場合、全身に菌がまわって死んでしまうこともあります。
足の裏にタコのようなものができていますね。
これが趾瘤症の症状の一つです。
タコのような部分を削ったり、抗生剤を投与したりして治療します。
このペンギンも抗生剤の投与を始めました。
早くよくなりますように!
「体感!熱帯雨林」の西表コーナーには、大きなマングローブの擬木があります。
マングローブが根を張る場所は泥地が多く、不安定なこと、あるいは酸素や栄養分が少ないことなどから、幹を支える支柱のような根が発達しています。
なので、擬木も根をはってみました。
その根元を見ると、ん?なんか張り付いてますよ。
ミナミトビハゼなのでした。
ミナミトビハゼのとまっている根をみると、色の濃い部分と白い部分がありますね。
これ、色の濃い部分は水のあるところで、白い部分は水の上なんです。
ねえねえ、あなた、水から体出てませんか?
はい、そうです。
トビハゼの仲間は鰓だけでなく、皮膚でも呼吸できます。
潮の満ち引きがあり、干潮時には水がほとんど引いてしまうような場所で暮らしているので、このような呼吸法はぴったり!
潮が満ちてくると、水を避けるように枝の上に上ることもあるのだそうです。
ただ、水はきらい、といっても、完全に乾いてしまうのは嫌なようで、体の一部は水に浸けていたり、時々、浅い水溜りでころんころんところがって、体を潤しています。
ころんころんしているようすはとてもかわいいので、また動画を狙ってみます。
お楽しみに!
先日、ついに「南極大陸」水槽でジェンツーペンギンの雛が誕生しました。
今シーズン最初の雛です。
この卵は親鳥が上手く温められなかったため、抱卵の途中から温度と湿度が一定に保たれた箱の中に収容していました。
そして産卵後35日目の朝、嘴打ちが開始!
卵の中から雛が卵を割り出しました。
このタイミングで親鳥へ卵を戻します。
ちゃんと孵化するかな~。まだまだ心配は尽きません。
そして翌日の朝・・・
まだ孵化していません。「まじかよ~」気持ちはブルーに急降下。
再び卵を回収し、獣医と相談して少し殻を割ってあげました。
雛は元気にピーピーと力強く鳴いていました。
そしてその夜・・・
心配になって確認しに出社すると、まさかの「出てるやん!」
翌朝まで保育器に入れて様子を観察しました。
手に取ると潰れてしまいそうな小さい雛。体重は約85g
生まれてくれてありがとう!
親鳥から沢山餌をもらい、2週間後には体重500gを超えました。
成長も安定しており、ちょっとだけ安心です。
「南極大陸」水槽のジェンツーペンギン雛は要チェックですよ☆
やっほー
今日は水槽内の掃除をします!
私たちが普段水槽に潜って作業するときはほとんどの場合、お掃除です。
水槽の中には生き物たちの排泄物が沈んでいたり、ガラスや壁、底にコケが生えてどんどん汚れていきます。
元気な生き物たちを見ていただくためには潜水しての清掃はかかすことができません。
生き物たちが暮らす水槽のお掃除も、飼育員の大切なお仕事なのです!
今回お掃除するところはこちら!
ペンギンが暮らす「南極大陸」水槽の壁です!
茶色になっていますが、これ、全部コケなんです(T_T)
これからブラシでこすってキレイにしていきます!!
ゴシゴシ...ゴシゴシ...
そして...
じゃーん!
右側の壁が掃除した部分です!
掃除できなかった左側と比べると一目瞭然!
餌やりのなどの他の作業で時間がどうしても限られてしまうので、今日はここまで。
明日からも生き物たちのため、来てくださったお客様のためにお掃除頑張りまーす!!
ある日、「北極圏ゾーン」の見回りをしていると...、
熱々なカップルを発見!思わず激写!
誤解のないように一応言っておきますが、カップルで来ていただいたお客様を撮影したわけではありません。
(ラブラブで熱々なカップルのお客様を隠れて撮影するような趣味は私にはありません!)
その熱々なカップルがこちら。
ヒュ~ヒュ~!ラブラブ~!
そうです。ヨコエビです。
名前に「エビ」が入っていますが正確にはエビの仲間ではありません。
このヨコエビは北極圏に生息している「グレイアンフィポッド」というヨコエビですが、この写真は「交尾前ガード」という行動で、オスが後ろからメスを捕まえて守っているんです。
なぜ守るのかというと、ヨコエビは体が硬い殻に覆われているため、交尾ができるのは脱皮直後の体が柔らかい時だけです。なので、オスはメスが脱皮している間、他のオスに取られないように守っているのです。
とってもジェントルマンですね!
ただ、たまに他のオスに略奪されることもあるようですが...。
「北極圏ゾーン」の熱々カップル、毎日「交尾前ガード」をしているわけではないので、運がよければ見られるかもしれません!
イルカのお食事タイムが終わって、ドライスーツを着替えようと思ったら・・・
伝わるでしょうか。
近づいてみましょう。
伝わりました?
見事な長靴の脱ぎっぷり!
「だらしなかぁ~。誰やねん!!」
とぷりぷりしていたら、
「おれやねん!!」
と反省の色もなく反撃されました。
どこで誰に何を見られているかわかりませんね。
面白いものをみつけたらご報告していきますね☆
企画展示「体感!熱帯雨林」のコツメカワウソ、ハチとミミ。
【ハチ】
ハチは、海遊館で2008年3月に生まれたハンサムボーイ。
【ミミ】
ミミは、マレーシアで保護された まんまるレディ。
皆様の前にお目見えするのはちょうど1年ぶりです。
海遊館日記2013年6月26日「コツメカワウソのハチとミミ」
前回は「日本の森」でしたが、今回はより皆様に近い「体感!熱帯雨林」の水槽。
大丈夫かなあと心配もしたけれど...
ハチ : 「ふぁああ~」
余裕ですな。
ミミは?
どでーん!!(右側です)
ミミ : 「ぐー」
外から「おーい」と呼ぼうが、近づいて見ようが気にしません。
撮影者に「あまりにも野生を忘れすぎ!」と言われてしまうぐらい、大胆なミミ様です。
あっ!おなかが四角く剃られているのは、健康診断でおなかに異常がないかを見てもらったためですよ。
ここで、残念なお知らせです。
先月末、バックヤードに収容し、治療をしていたコツメカワウソのこども・コノハが、治療の甲斐なく死亡しました。
検査の結果、心臓の異常が原因でした。
他の兄弟、ワラビ、ツクシ、スイカも健康診断を行い、スイカにも心臓の異常が見られました。幸いに、ワラビとツクシの心臓は正常でした。
3頭とも餌はよく食べますし元気ですが、貧血が見られるため、餌に貧血改善剤とビタミンを強化して様子をみています。
皆様にまたお会いできるよう、治療を続けていきますので、どうぞ見守ってください。
ふと、動物観察用のモニターを見たら、アシカの「ルーク」に大きなたんこぶ??
実際に水槽の上から観察に行くとこんな感じでした。
赤ちゃんと親父(ルーク)の大きさの違い、すごいなぁ。
親父のように大きくなるんだよ~
ルークの寝顔、あいらし~。
海遊館では、ワモンアザラシとゴマフアザラシの2種類のアザラシをそれぞれ別の水槽で展示しています。
どちらも同じアザラシの仲間なのですが、背中の模様を見て頂くと簡単に見分けることが出来ます。
まずは、ワモンアザラシから紹介します。
背中の模様をよく見ると、白い輪の形をした模様がたくさんついています。
ワモンアザラシの名前は、この「輪の模様を持つアザラシ」ということに由来しています。
では次にゴマフアザラシです。
ワモンアザラシ違い、黒い点の模様がビッシリとついています。
ゴマフアザラシの名前も、黒い点がゴマの様に見えることから、ゴマ模様のアザラシ」ということに由来しています。
是非、この2種類のアザラシを見分けてみてください。
巷では『ハムケツ(ハムスターのお尻)』の写真集が流行っていますが、私のブームはこちらの『ツノケツ』です!!
何のお尻か分かりますか?『体感!熱帯雨林』で展示を行っているクランウェルツノガエルのお尻です。
ツノガエルは目の上にツノがあることからその名前がつきました。
南米の熱帯雨林に暮らすのはアマゾンツノガエルで、クランウェルツノガエルは雨季と乾季のあるサバナ気候に暮らす種類です。
したがって、水槽内でもあまり水場にいることはなく、陸場の植物の下などに隠れていることが多いようです。
ツノガエルは大きくなると大人の手の平サイズにまで成長します!
当館の個体はまだまだ小さいですが、可愛い『ツノケツ』とクリクリおめめをご覧くださいね。
皆さん、この砂の塊は何だと思いますか?
また、いったい誰がこのようなもの作ったのでしょう?
犯人は...。
ナマコでした。
この砂の塊はナマコの排泄物(ウンチ)です。
ナマコは主に砂の中にいる有機物(とても小さなもの)を食べて生活しています。
砂も一緒に飲み込みますが、砂は消化できないのでウンチとして出てきます。
そのため、ナマコは「海の掃除屋さん」とも言われています。
ナマコがどのように砂を食べるか気になりますよね?
ナマコはこのように、口から手のようなもの(触手)を出して上手に砂をつかみ、そのまま口にもっていきます。
なんとも器用に口にもっていくものです。
惚れ惚れしてしまいます。
海遊館では新体感エリアの「モルディブ諸島」のコーナー、サメやエイのタッチングプールの横にあるサンゴの水槽でニセクロナマコをご覧頂けます。
ナマコが砂を食べているところを見て、惚れ惚れしてみてくださいね。
先日の海遊館日記でお知らせしました、「日本の森」のビワをリスザルたちに与えました。
まずは「体感!熱帯雨林」で大活躍中のポメロくん。
(わたし) 「どうぞ、お食べ!」
(ポメロ) 「なんだ、こりゃ??」
(ポメロ) 「ひっくり返って見てみよう」
(わたし) 「・・・」
(ポメロ) 「タオルに隠して~♪」
(わたし) 「意味わかんないよ~」
(ポメロ) 「おいしー!!」
(わたし) 「そりゃよろしゅうございました」
普通に食べられへんのん??
一方、「エクアドル熱帯雨林」では、ポメロの父、ジャックが大興奮。
(ジャック) 「うぉー!!ビワじゃ~、ビワ!!」
(ジャック) 「アンズに取られたらあかんから、木の上で食べよう」
ところが、ビワが思いのほか大きくて、うまく上ることができません。
(ジャック) 「ここからもっと上に...。あれ?上がられへん。なんでや??」 と立ち往生している間に悲劇が!!
悲しいね、ジャック・・・。(もうすぐ21歳)
でも、やさしい係員は拾ってまた渡しましたよ。
ちょっとふてくされ気味かも(笑)。
アンズも1つ、もらいました。
(アンズ) 「手がべたべたしていや~ん。でも、おいしい」
楽しいビワ大会でした。
ついにこの時がきてしまいました。
水量3300立方メートルもある水槽を掃除する日がやってきました。
当日は梅雨というのに快晴~ 晴れ男だったかな~?
天気は味方しても大変なのは変わりません。
いろいろと装置やバルブをいじって水を抜きはじめます。
いったい何時間かかるやら・・・
時々、水面までの長さを計測して完全に抜けるまでの時間を予測します。
人が入れる高さになりました。
これからが捕物劇、広い水槽内に残った魚たちをすくいます。
やっと水が抜けました。
ここまでも大変!ここからがもっと大変、この水槽をたった3人で掃除です。
昔、「モーレツしごき教室」という番組を笑いながら見ていましたが、人事ではありません。
しごきというか何かへの挑戦ですかね?
そんなこんなしているときに今回の助っ人の登場です。
高圧洗浄機!電気のモーターではありません。エンジンが付いています。
四国で一番、ハイパワーの2台だそうです。
ずいぶんきれいになりました!
注水中です。
我々の滞在リミットも迫ってきています。
残り1mというところで制限時間いっぱい。
「あとはよろしく!」ということで残りは以布利センターのスタッフに任せて帰路に着きました。
と同時に晴れ男運もなくなったようで雨が降ってきました。
ここまでで延べ5日間!みんな良く頑張りました!
皆さん、健康診断はちゃんと受けていますか???
海遊館のスタッフも年2回、近くの病院で健康診断を受けています。
水族館で飼育している生き物たちは、犬や猫と比べても病気や治療に関する情報が少なく、また生活環境が水の中であったり、寒いところ暑いところであったりと特殊なので
病気になってからの治療はとてもとても大変です。
なので日ごろの健康管理と病気の早期発見がとても重要!!
ということで、海遊館の生き物達も定期的に健康診断を受けているのです。
今回は、ゴマフアザラシの健康診断の様子をご紹介します♪
この日健康診断を受けるのは、パール。
ゴマフアザラシの中では一番強くて大きな雄アザラシです。
アザラシの健康診断では、採血と体温測定を行います。
写真は採血をしているところ。
アザラシは後肢の付け根の血管から採血します。
エサをもらいながらパール、おとなしく採血されていますが、普段から採血トレーニングをしているからできることなんです!
さて、パールの結果は...
異常なし!!
今日はエサの食べ方のお話です。
こちらは「モンタレー湾」水槽で暮らすカリフォルニアアシカ。
エサのあげ方にご注目を!
魚の頭の方から与えていますよね?
実はこれ、とっても大事なことなんです。
魚の体にはヒレやウロコがついていて、尻尾の方から魚を飲み込んでしまうとこういった部分が喉に引っかかってしまいます(>_<)
でもヒレやウロコは頭から尻尾に向かってついているので、頭から与えれば大丈夫!
引っかかったりはしないのです(^^)b
アシカたちも尻尾から食べたら引っかかっちゃう!ということを分かっているので、ぽーんと投げてエサを与えてもちゃんと頭の方から飲み込みます!
そして頭の方から魚を飲み込むのはアシカだけにあらず。
イルカやペンギンも同じように頭の方から飲み込むんです!
みんなまったく違う種類の生き物ですけど、魚をより安全に食べる為に同じ方法を使っているなんて、面白いですねぇ(^^)
ご来館の際にはぜひ、生き物達のエサの食べ方にも注目してみてください♪
海遊館8階「日本の森」では、スモモとビワが実っています。
まだ、青々としています。
春にはたくさんの花が咲いていましたが、残念ながら、3個しかありませんでした。
(かなり探しましたが...)
ビワは、2年ぶりに実りました。
ただ、この写真に写っている4個しかありません。
でも実は大きめで、とてもおいしそうです。
2年前に、剪定作業で枝を切りすぎてしまってから、実がなりませんでした。(トホホ...)
さて、実ったスモモやビワはどうするか?
係員の口に入らず、果実の大好きなリスザルのお口に入ります。
そろそろビワは食べごろですが、スモモは赤くなるまで、まっててね~。
近々、また西表島へ展示生物の採集に行くことになりました。
西表島での採集には、事前の情報収集が欠かせません。何の情報を集めるかというと、「採ってはいけないもの」に関することです。
西表島には国立公園の特別保護地区や天然保護区域など、すべての生物の採集が規制される場所があります。また、天然記念物や種の保存法により指定されて、地域を定めず許可なく採集できない生物もたくさんいます。
イリオモテヤマネコやカンムリワシといった有名な希少種のみならず、よく見られる種でも採集規制のある場合があります。たとえば、オカヤドカリ類は海岸にたくさんいるのですが、全種が国指定の天然記念物なので、勝手に採ることはできません。また、フチトリゲンゴロウのように、最近、種の保存法で指定された種もあるので、要注意です。
そのようなわけで、西表島に行くには、事前に環境省の保護官の方とよく相談し、採集する場所と種類について、計画を立てます。また、国有林に立ち入ることになりますので、林野庁の管轄部署に申請して入林許可をいただく必要があります。
さらに、西表島には採集規制のされていない貴重種もたくさんいます。法的な規制がないからといって、やたらと採っていいというわけではありません。このあたりは、自然に対するマナーというもの。たとえば、フチトリゲンゴロウに近縁なヒメフチトリゲンゴロウは現在のところ西表島では採集規制はありませんが、減少の著しい希少種です。これを多数採集するのはやはり許されざる行為といえましょう。
展示として、西表島の自然を紹介するに足るほど魅力的で、なおかつ多少採集しても現地の自然を損なうおそれのない生き物。案外難しいものです。
▲飛ぶカンムリワシ
「モンタレー湾」水槽で生活しているカリフォルニアアシカの「アスカ」。
かわいい顔してけっこう豪快。
ジャンプを覚えたので、豪快なアスカのジャンプをお届けします。
暑いけれど、みなさん涼しくなってね!!!!
撮影した私はびしょ濡れです。(苦笑)
ジャンプする前のアスカの口におべんとうがくっついているの、気づきました(笑)?
よくおべんとうをくっつけているアスカ、これからどんな豪快さを見せてくれるでしょう。
楽しみ~♪
先日、夕方に館内の見回りをしていると「モンタレー湾」水槽にあるイカダの上で、2頭のゴマフアザラシが寝ていました。
よく見ると2頭とも同じ方向を向いて、同じ姿勢で寝ているではありませんか!
しかもこの2頭は親子のアザラシで、左が「ダイヤ」という母親で、右が娘の「ラピス」です。
ラピスは海遊館で産まれ、今年の春で2才になった子どものアザラシなのですが、
「最近、顔つきや動きが、なんとなくダイヤに似てきたなぁ。」と思っていたところ、
寝相まで母親に似てきたようです。
それにしても、見事なまでに同じ寝相ですね!
これからラピスがもっとダイヤに似てくるのか、今後の成長が楽しみです!
今日、「アリューシャン列島」水槽にカメラを持って入ったら、
「パタ」が勢いよく近づいてきたのでシャッターを切ったところ・・・
はい、こんな悪人面が撮れてしまいました(>△<;)
普段はこんなにかわいいはずの「パタ」なのに...写真映りとは恐ろしいものですね(^^;
パタは、本当にいろんな表情を見せてくれるので、
よくカメラ片手に爆笑してしまいます(≧▽≦)
先日はあまりにも気持ちよさそうに寝ていたので、思わず観察用モニターを激写しちゃいました!!笑
これからも、パタのいろんな表情をカメラに収めるべく、
カメラを持ち歩きたいと思います!!
おもしろいものが撮れたらまたこちらのブログにも載せていきますので、乞うご期待下さい!
こんにちは。
アシカニュースの時間です。
さてさて、5月19日に生まれたカリフォルニアアシカのあかちゃん。みなさんご覧いただけましたか?
スミレ母さんの愛情をたっぷり受けて、元気にスクスク育っています。
親子の様子を毎日観察しているのですが、面白いなぁと思うことがあります。それはスミレの子育ての様子が第一子のコアの時とはちょっと違うということ。
コアを産んだときスミレは初産だったので、それはそれはコアをとても大切に育てました。
ちょっと自分から離れようものなら「オベーッ!」っと母親特有の鳴き声でコアを呼び、ちょっと心配性すぎなんじゃないのと思うくらいコアを守っていました。
ところが今回は2度目の子育てで余裕ができたのか、のびのびとした育児をしています(笑)
生後10日頃からあかちゃんを陸に残し、一人で泳ぐことも増えてきました。
では、その間あかちゃんはどうしているのか・・・?
実は兄姉が面倒をみているのです!遊び担当は腹違いのお姉ちゃんナミ。
生後2週間頃からあかちゃんもヘタクソながら一人で水面を泳げるようになり、その傍をぴったり離れずナミが顔を近づけたりしながら相手をしています。
そして子守担当はお兄ちゃんのコア。
島で昼寝をしているときは傍でじっと見守り、起きてウロウロし始めると島から水に落ちないよう自分の体を盾にしてあかちゃんをガードします。
人間でたとえるなら道路を歩くとき車道側に自分が立って相手を守るみたいな感じでしょうか。ちょっと違うかな?
とにかくコアとナミがあかちゃんを気に入ってくれているようで本当に良かったです。スミレもそれに安心したのかもしれません。ただ、お腹がすくとさすがにお母さんの出番。スミレが呼ぶと「ウェ~イッ!」という志村○んさんに似た声で返事をしておっぱいを飲んでいます。
これからもアシカファミリーをよろしくお願いします。
ある朝、「瀬戸内海」水槽を通りかかると、写真を撮ってくださいとばかりの場所にウマヅラハギがおりました。
ばちりと1枚目。
そして、2枚目。
さて、2枚を比べてください。どこが違うでしょう?
答えは!頭の上の棘が2枚目はぴーんと立ってますね。この棘は背ビレの変化したものです。
急にカメラを向けられ驚いたのか?(フラッシュは使用していません)それとも、カワハギ同士が闘争する時は互いに棘を立てあい、威嚇しあうので、私はけんかを売られたってこと?
よく見ると、からだの黒い斑もくっきり浮かび上がっています。ウマヅラくん、「俺のほうが強いぜ」と思ってる??
カワハギの仲間は食材としてもおなじみで、普通のカワハギ、そしてウマヅラくん、冬場に鍋物に使われるウスバハギなどが魚屋さんでよく売られています。
個人的にはウマヅラハギが一番おいしいと思っています。
でも、別にこのウマヅラくんを見て「食べたい」とか思ったわけではないのですが、見透かされたのでしょうか?
今日のアシカニュースはコアの誕生日レポートです。
さて、海遊館生まれオスのカリフォルニアアシカ「コア」が6月3日に3歳のお誕生日を迎えました!
そこでお祝いのために特製シシャモケーキを作りました。
シシャモを氷で固めてあります。
喜んでもらえるかな?さっそくコアに見せてみました。
私:「コアくんお誕生日おめでとう!」
見慣れないケーキに興味津々のコア。
そっと顔を近付けて・・・
私:「食べてもいいよ~。」
ケーキを気に入ったのか大きな口を開けてガブリ。
でも普段食べ慣れない大きな氷だったのですぐに口を離してしまいました。
この後、お食事タイムの解説中に「コアは今日お誕生日なんですよ!」と紹介してもらうと誇らしげに前肢を上げてアピール。
たくさんのお客様に拍手でお祝いしていただきました。
本当にありがとうございます。
結局、ケーキのシシャモ部分だけをおいしくいただいたコアなのでした。
コアのお母さんスミレは今年も可愛いあかちゃんを出産し、現在子育て奮闘中です。
コアもお兄ちゃんになりました。ぜひ海遊館のアシカたちに会いに来てくださいね。
カリフォルニアアシカのスミレが出産したのは前回のアシカニュース(5月24日号)でお知らせしましたよね!
今回は、出産前の超音波画像診断(エコー)検査の様子を紹介します。
人間の場合、妊婦さんは病院の検診でエコー検査をして、赤ちゃんが順調に大きくなっているか確認しますよね。
海遊館ではアシカについても人間と同じようにエコー検査を実施して赤ちゃんが大きくなっているかをチェックしています。
とはいっても、アシカ達にとってはエコー検査なんてなんのことやら...。
いきなりお腹に変なもの(プローブ)を当てられて「はい、じっとしててねー、赤ちゃん元気ですよぉ」なんて言われても、じっとできるわけありません。
お母さんアシカのスミレはお腹にプローブを当ててもじっとしているトレーニングを経て、エコー検査ができるようになっているのです。
普段からのトレーニングの賜物ですね。
下の写真が実際にエコー検査をしているところです。
すでにお腹はパンパンに大きくなっていますね。この頃には胎動(胎児が動くこと)もみられるようになっています。
海遊館ではエコー検査で
・心臓の位置の胸囲がどのくらいあるか
・頭の大きさはどのくらいか
をチェックして、出産がいつくらいになりそうか予測しています。
ただ...今回のスミレの出産は予想より少しだけ?!・・・早い出産となりました(苦笑)。
写真は出産2日前のスミレです。お腹ははじけそうにパンパンです!
「いつでもエコー検査OKよ♪」
ペンギンたちを飼育している「南極大陸」水槽は只今、1年で最も掃除が大変な季節になっています。
その原因はこれ。
オウサマペンギンたちが年に1度、全身の羽が抜け換わる『換羽』の季節。
飼育しているオウサマペンギン25羽の内、半分以上が換羽中。毎日、抜け落ちる羽の量はバケツ山盛りです。
「南極大陸」水槽の排水口には、抜け落ちた羽がすぐにたまり、毎朝洪水状態(涙)
でも換羽って面白いんですよね!
ペンギンたちは換羽前に体がパンパンになるまで太り、換羽が始まると急激に痩せます。
そのため、換羽終盤のペンギンは皮がたるんでいます。特に背中!何回見ても驚いてしまいます。
写真ではちょっと分かりにくいですかね・・・。
ご安心を、伸びてたるんだ皮も数日で元に戻ります。
ちなみに雛の換羽はこんな感じ!まさに襟巻きペンギンといった感じでしょうか。
換羽の後は繁殖です。今年はどうなることやら・・・
みなさん、今日はビッグニュースです。
カリフォルニアアシカのスミレが出産しました!
スミレの妊娠は、超音波画像診断(エコー検査)で事前に分かっており、定期的に胎児のサイズを計測しながら出産日を予測し、その日に備えていました。
5月19日午前中の餌を食べ終わった後、普段ならすぐ水槽で泳ぎ始めるのですが、この日は珍しく陸に上がって寝始めました。
「なんか怪しいな~」と思いながら観察をしていると、13時頃から大きな「ベーベー」という声で鳴きながら、お尻のあたりを気にする行動が始まりました。
「これは出産の兆候か?」とドキドキしながら2回目のお食事タイム(13:15)がスタート。
そして餌をすべて食べ終わったその約10分後に無事出産しました。
動物の出産の兆候のひとつとして、食欲の低下がよく言われるのですが、スミレには全く当てはまりませんでした・・。
スミレは今回が2回目の子育てなので、出産直後からあかちゃんをしっかり守りとても頼もしいお母さんです。
スミレの息子・お兄ちゃんになったコア君は、あかちゃんが気になるようで近くに見に行くこともあるのですが、スミレが警戒して「あっち行ってて!」と吠えるので、ちょっとしょんぼりしています。
はやく兄弟でなかよく遊べるといいね。
スミレは「モンタレー湾」水槽内で子育てしているので、時間によってはおっぱいを飲む様子や、あかちゃんのかわいい寝顔などをご覧いただけます。
ぜひ会いにきてくださいね。(スミレの気分次第では見えにくい場所で子育てしている場合もありますのでご了承ください)
今、海遊館のバックヤードでとあるサメの赤ちゃんが産まれています!
そのサメは、この卵に元々入っていました。
大きさはだいたい12~13cmくらいです。
「太平洋」水槽や新体感エリア「モルディブ諸島」のふれあいプールに、もしかしたら落ちているかもしれません。
で、卵から産まれたが赤ちゃんがこちらです!
そして、こちらが成魚の姿。
みなさんもうお分かりでしょうか?これはイヌザメの赤ちゃんでした。
「モルディブ諸島」のイヌザメは触ることもできます!是非、触ってみてください。
ちなみに、「モルディブ諸島」では、サメだけではなくエイにも触れます!
サメとは感触が全然違うので、比べてみてくださいね。
さて、バックヤードにいる赤ちゃん達、大きくなったら、デビューするかもしれないですね!
今からとても楽しみです!
みなさんは、魚の三枚おろしって出来ますか??
私たち飼育員は、毎日ものすごい量の餌用の魚を切って、生き物たちの餌を作るので、三枚おろしもお手の物(^^)
はい、こんな感じです!! ねっ、上手にできてるでしょ?(自画自賛☆)
まぁ、これは慣れればできるんですが、
なんと!
海遊館には包丁を使わずにアジを3枚におろせるツワモノがいるんです!!
ご紹介しましょう!こちらがそのツワモノ!ラッコの「パタ」です!!
さぁ、「パタ」は、一体どうやって包丁なしにアジを三枚おろしにしてしまうのか。。。
こちらの映像をごらんください☆
いかがでしょう??みなさんわかりましたか?
上手に前肢と口を使って、ベリベリベリ・・・って身をはがして食べてるんです(@△@;)
これのどこが三枚おろしやねん?!と思った皆さん、「パタ」の食べ残したアジを見てください!
ほら!!三枚おろししたみたいでしょ??(笑)
頭と尾びれは餌を作るときに切り落としてるんですが、受け取るとすぐに身の部分だけをキレイにたべちゃうんです!
残った骨の部分は水槽の中にぽ~いっ☆ ゼイゴがひっかかる皮も上手にとってぽ~いっ☆
あぁ・・・骨はカルシウムたっぷりやから食べてほしいのに・・・
飼育員の心の声は、今日もむなしく水槽内にこだまします(; ;)(笑)
「パタ」の器用な食べっぷり、皆さんもぜひ実際に見に来て確かめてくださいね♪
以前からこのブログで何度か紹介している、
最年少のカリフォルニアアシカの「ナミ」ちゃんが、
先日またまた新しい技をマスターしました!
その新しい技の様子がこちら!
これは何をしているところかと言うと、
ガラス越しのお客様に向かってポーズをとっているところなんです!
ちなみ「ナミ」のテンションが上がっていくと、こんな感じになりますw
これまで私は「ナミ」ちゃんに餌を与えていて、
この表情を、なんとかお客様に正面から見てもらうことが
出来ないだろうかと考えていました。
そこで「ナミ」ちゃんと毎日少しずつ練習をして、
ようやくガラス越しのお客様に向かってポーズをとれるようになりました。
今後とも「ナミ」ちゃんをよろしくお願いします!
12月末に生まれたコツメカワウソ・ゴボウとアヤメのこどもたちの名前(愛称)が決まりました!
当館のカワウソたちの名前は植物にちなんだもので、同腹の個体がわかりやすいように決めることにしています。
今回は、アヤメ仔No.1~5(No.4は生まれてすぐに死亡)ですので、番号の数字にちなんだ植物を選びました。
唯一の女の子であるNo.5は「ご」のつくものを考えましたが、女の子らしいなかなかよい植物(関連)がなく、「こ」でも可として、「コノハ」です。
特徴は茶色いお鼻と長い顔。
兄弟に負けていない、気の強い、お母さん大好きっこです。
No.1~3は♂です。
No.1はもともと鼻が茶色だったのですが、だんだんピンクになってきました。その名残が少しあり、まだらもよう。
そして、写真がボケ気味なうえ、こどもたちがぬれねずみ、いやいや、ぬれうそ?なため、わかりにくいのですけども、尾の先が白いです。
彼の名前ですが、「いち」の「い」がかなり出尽くしているので...。
1=ONE=「わ」から「ワラビ」にしました。
No.2は鼻がピンクで、顔はすっきり細いです。
2=TWO=「つ」から「ツクシ」。一番前で貝殻に興味を示しているのが「ツクシ」です。
No.3も鼻がきれいなピンクなのですけど、顔がまんまるで、お父さんの「ゴボウ」にそっくり。一番「文句言い」なのがこの仔。
3=THREE=「す」で「スイカ」。
担当は植物の図鑑を開き、名前を探します。
「これはかわいいので♂の名前らしくないし!」とか「呼びにくいのはだめ!3文字までにして」とか大騒ぎです。
また、当館の他の動物や、よその園館のカワウソたちと愛称がなるべくかぶらないようにしました。
そればっかり考えていたら、冬に生まれたのに、なぜか春夏秋っぽい名前になってしまいました...。
こどもたちは「体感!熱帯雨林」での展示に備え、大きな容器で泳ぐ練習中です。
ぬれうそになっているってことは泳いでるのだと思いますが、係員の誰も、泳ぐ現場をまだ見たことはないという不思議。
みなさま、もう少しだけお待ちくださいね!
2014年3月4日に生まれた、ゴマフアザラシのあかちゃんのお話。
続きです。
あかちゃんは一生懸命おっぱいを吸っていますが、ちゃんと母乳が出ていないと意味がありません。
ミルクが飲めているかどうか、毎日体重測定を行い体重の変化をチェックします。
生まれたときの体重が7.8kg。生後4日目までは1日の体重の増加が150g~300gほどでした。
「おっぱいちゃんと出てるんかなぁ・・・」心配しながら観察を続けていると、
出てます。
肉眼で見て流れているのがわかるぐらいの量が出ています。
またまたまた、ほっと一安心です。
次は映像でご覧ください。
その後、体重は1日に800g~1,200gのペースで順調に増え、生後21日目には21kgにまで成長しました。
変化したのは体重だけではありません。白くてふわふわのあかちゃんアザラシ特有の体毛も抜け始め、ゴマ模様が現れ始めました。
ちょっと寂しいような...でも元気に育っている証拠だから喜ばないと!ですね(笑)
その様子は次回ご紹介します。
ではまた。
春ですねー。
近辺の桜は散り始めましたが、これからどんどんいろいろな花が咲いてきます。
海遊館の「日本の森」でも、いろんな花が咲いています。
<モモ>
中央の屋久杉(作り物)の上を見上げていただくと見られます
<ツツジ>
カワウソ水槽とオオサンショウウオ水槽の間にある通路の上で咲いています。
<ヤマブキ>
<ヤマブキ(八重)>
オオサンショウウオの左隣の水槽を見上げてください。黄色い花です。
八重のヤマブキは園芸種ですがご勘弁を!
残念ながら、花が小さく、しかも、上のほうにあるのでご覧にいただけないのですが、こんな花もありました。
<グミの仲間>
サワガニの滝の上に、ひっそりと。実がなるといいなあ。
花だけではなく、実をつけていました!
<ネズミモチ>
<アオキ>
これからの季節「日本の森」は華やかになりますよ。
新体感エリアの企画展示「体感!熱帯雨林」では、熱帯雨林に暮らす生き物と、一部、亜熱帯に暮らす生き物を展示しています。
本来、カワウソの仲間で熱帯に暮らす種は、南アメリカのオオカワウソなどですけども、ここではコツメカワウソを展示しています。
コツメカワウソは本来、東南アジアを中心とした亜熱帯地方に生息していますが、海遊館では「日本の森」で常設展示しており、今回は「熱帯雨林」でも、とお客様には混乱してしまうかもしれませんね。申し訳ございません。
カワウソ13種類の代表として、コツメカワウソは海遊館で大活躍してもらってます。
さて、企画展示には今年9歳になるツバキと2歳のグミの母娘(写真左:ツバキ、右:グミ)がいます。
こちらの展示はアクリル製で、お客様にはたいへん近いため、「お客様にも驚くことなく展示できるのは誰?」と考えました。
すると「そりゃー、肝っ玉母のツバキ(現在、「日本の森」の"わんぱくフォー"の母親です)でしょう!」と担当係員の意見が一致しました。
とはいうものの、同居している娘のグミはこれまでもブログで紹介した通り、ひょうきんなコですが、少しびっくりしいの性格。「さて、どうなることやら?」と心配しましたが、すぐに母に習い、ご覧の通りです。
ぐでーん(★´-ω-)。o○(zzZZ)
グミのもひとつすごいところをご紹介。
母ツバキには自分のこどもの毛を抜くという、よくない癖があります。しかし、ツバキのこどもたちの中で、唯一毛をむしられなかったのがグミです。
ツバキが毛をむしろうとすると、ガッと激怒するため、さすが?のツバキも降参!
強いね、グミみん。王様ゴボウなどはひとりっこというのもあり、思いっきりむしられまくってました。
こちらは今いじけモードの王様(inバックヤード)
娘が毛を抜かせてくれない(抜かんといて!)ので、仕方なく?自分の背中の毛を抜いていたツバキですが、こちらに来て、いろいろと忙しいらしく、せかせか動きまわり、毛を抜いている場合ではないようで、毛もだいぶ復活してきました。
そんな母ツバキとおもしろ娘グミのコンビをどうぞ間近でご覧ください。
ところで皆様にお願いです!
企画展示に限らず、ガラスやアクリルをドンドン叩くのは生物を驚かせることとなります。叩かずにそっとご覧くださいますよう、ご協力をお願いを申しあげます。
海遊館では、10台余りの除湿機がバックヤードの各所で働いています。
どこに使っているかというと電気室や配管室に使っています。
「アリューシャン列島」や「日本海溝」水槽などは水温が冷たく、その水槽に面した部屋の壁は室温との温度差で結露が発生します。
その結果、湿気で「ジメジメ」。
湿度は電気の大敵、漏電の可能性も!鋼管は錆びるし、「カビルンルン」で健康にもよろしくありません。
そこで大活躍なのがこの除湿機、一挙に湿気を除去してくれます。
写真は最近故障した除湿機2台です。購入日を見てビックリ!
平成16年から設定風量「最強」、湿度「30%」で24時間フル回転。ぴったり10年で壊れました。しかも2台ともほぼ同時に同じ部分が壊れていました。
さすが日本のメーカーですね。
海遊館HPのトピックスに「体感!熱帯雨林」 テレビCMのご紹介をのせています。バージョンは全部で4つ。ご覧くださいね。
この撮影に出演しているのは、3月7日号の海遊館日記「一足お先にデビュー」でも紹介した通り、フタユビナマケモノの「ケロロ」♂です。
こちらがケロロ。
撮影には、色白の美人でメスの「マロロ」のほうが向いているかな?と事前打ち合わせをしていたのですが、いざ撮影となると、セットへの移動は「断る!(byマロロ)」と威嚇されてしまいましたので、「ケロロ」が1頭でがんばりました。
マロロです。
ケロロとマロロの違いですが、顔が黒っぽく、体が大きいのがケロロ、顔や全体が白っぽく、体が小さいのがマロロです。丸まっているとなかなか顔は見えないかもしれませんね。
体重でいうと、ケロロは7㎏、マロロは3.5㎏で、マロロはケロロの半分しかないのですが、態度が大きい?ためか、わかりにくいかもしれません。
どうぞ比べてみてくださいね。
2014年3月14日から始まった企画展示「体感!熱帯雨林」。
今回、熱帯雨林の樹冠に暮らす生き物の代表として、リスザル(ポメロ)が再登場です。
2012年8月14日に産まれたポメロは、母親の授乳がみられなかったことから人工保育をしました。
詳しくは、当時の「海遊館日記」をご覧ください。
産まれて3カ月ごろに、期間を限定してご覧いただきましたが、今回はそれ以来の展示となります。
これまで担当係員ぐらいしか見たことのなかったポメロ、たくさんのお客様に囲まれ少し戸惑っているようです。
特に小さなこどもさんや若い?女性に非常に反応しています。
展示にあたり、タオルをどうするか悩みましたが、落ち着くまではタオルが手放せないようです。
展示内にはいろいろな仕掛けがあり、リスザルのジャンプ力や手の器用さなどをご覧いただけるのではないでしょうか。
それにしても、生まれた頃の写真を見ると「大きくなったなあ」と思いました。
いつも見ているとわからないものですね。
昨年12月末に産まれたコツメカワウソのこどもたちの両親についてお知らせ!
こちらは1月3日の写真です。
両親とも初めての子育てですが、かいがいしく世話をしておりました。
ママはこちら。
アヤメです。浜松動物園からブリーディングローンでお借りしているので、すぐに連絡しました。
先日、担当の方が会いにきてくださって「少し、おしとやかになったんじゃない?」との言葉をいただきました。こどもたちにやさしく、係員には厳しいよいお母さんですよ!
では、アヤメのお相手は?というと、昨年4月12日号の海遊館日記「王子改め...」でもお知らせしておりましたが、王様ゴボウなのです。
ゴボウは先日3月7日が3歳の誕生日でしたので、2歳と10カ月で父親になりました。
ちょっと早すぎない?と思って他園館の記録を調べると、上には上がいるもので、1歳5カ月でパパになった個体もいました。しかし、初めて父親になる平均年齢は4歳とのことですから、早いほうではありますね。
ヤンパパじゃん、ごぼちん。
最初は突然?現れたこどもたちに戸惑い気味の王様でしたが、徐々に慣れ、こどもたちのお尻をなめたり、曾祖母の故カエデから代々引き継がれる「仔洗い」(まだ目も開かないこどもを水に浸ける行為です)をして、アヤメに怒られたりしておりました。
しかし、たいへん残念なのですが、次の繁殖を抑えるために、ゴボウはこどもたちの離乳が終わった先日、親子から隔離しました。
下の写真は目が開き始めた30日頃のこどもです。
現在はアヤメがこどもたちの世話に孤軍奮闘中です。
こどもたちには、離乳訓練で魚のミンチを与えていたんですけども、それには反応せず、訓練を始めてから半月後、突然アヤメの食べている餌を奪い、そのまま成獣と同じ丸の魚を食べるようになりました。
えーと、訓練はなんだったのか?
そういえば、ゴボウもミンチではなく、母のツバキの食べ残したペレットに反応したよなあ...。そんなとこが似たとは(笑)。
こどもたちは泳ぐことができるようになったら、皆様にお目見えできるかと思います。
今しばらくお待ちください。
世の中には色んなものがありますが、これなんかもその一つでしょうか。
電気を流してサビを防止する"電気防食装置"というものがあります。海辺にある橋の支柱などに使われている物です。
海遊館では、ろ過装置に取り付けていますが、設置から15年を経過し、そろそろ取替の時期にきているようですが...
設備担当者と電気防食装置とでこんなやり取りがありました。
担当者:「永い間ご苦労様。あとはゆっくりと休んでください。」
電気防食:「なぁに、まだまだ頑張りますよ。」
担当者:「いや大丈夫だから。」
電気防食:「でもー・・・。」
担当者:「ろ過装置に穴が開いて水漏れしてからでは遅いんです!」
電気防食:「そうゆうことならしょうがないですね。」
古い電気防食は"老兵は死なず...、いや早く引退して、事故を未然に防ぐことの方が大事かな~"と思ったそうな。
これが新しい電気防食装置
ろ過装置へセッティング
取り外された電気防食装置。永い間ご苦労様でした。ありがとう。
「チリの岩礁地帯」で展示していた、「エビちゃん」ことエビスザメを、高知県にある海遊館の研究所「以布利センター」へ1月14日に輸送しました。
サメの多くは5対のエラあなをもち、背ビレが2つありますが、エビスザメ(Notorynchus cepedianus)は、7対のエラあなをもち、背ビレが1つしかなく、化石種の形態に似ているとても珍しいサメです。
エビちゃんは、2010年4月1日に以布利センターのある土佐清水市以布利の定置網に入網し、水揚げされているのを当館スタッフに発見されました。
スタッフは「エビスザメやないか!!!!」と水槽へ。
水揚げされていた時間が長かったので、無理かな~と思っていたそうですが、翌日水槽を見に行くと、なんと元気に泳いでたんです!!!(^◇^)
そして...2010年5月に海遊館ではじめて展示されました♪
当時のエビちゃんは全長130㎝ほどでしたが、11月には150㎝に成長しており、少しかすり傷が目立つようになりました。
どうしたもんかと悩んだ結果、水温の低くなる冬季は以布利センターで療養してもらうことになりました。
これは輸送の時の写真です。
写真③
この方法がエビちゃんにとって、とても良かったようで、2010年から3回の展示を行うことができました。しかし、11月ぐらいから傷が増え始めたので今回も全長を測ってみると、
なんと2.21m。
そう、エビちゃんにとって水槽が狭くなっていたんです。スタッフで相談し、ちょっと寂しいけど、以布利センターの生簀で傷を癒したのち、海に戻すことを決めました。
掃除中のダイバーに後ろから膝カックンをしたり、餌のイカがあまり好きじゃなかったりするエビちゃんですが(笑)、たくさんのお客様にとても貴重な姿を見せてくれたと思います。
エビちゃん!本当にありがとう~♪
最後に、生簀で泳ぐエビちゃんをご覧ください。
アカハナグマ担当です。
お正月にたくさん食べてゴロゴロしていたら、体重が信じられない数字になった!という方も少なくないのではないでしょうか?!
こちらにもまだ正月ぼけから覚めない動物を発見。
とても眠たそうです...ZZZ ほらほら、新年なんだから気持ち新たにシャキっとしてよ。
さて、海遊館には1年のうち1月と2月に数日間だけ休館日というものがあります。
休館日でお客様がこないんだったら、飼育員はみんなさぼってるんじゃないの~?と思われるかもしれませんが、その逆で大忙しです。
というのも、いつもはできないような掃除や建物のメンテナンスなどを行います。時には展示内の雰囲気をガラリと変えるリニューアル工事を短期間で行う場合もあります。
カワウソを展示している「日本の森」では、植物のメンテナンスを行います。長く伸びた髪を散髪して、スッキリさせるような感じです。
ということで、アカハナグマが暮らしている「パナマ湾」水槽も掃除を念入りに行うことにしました。
掃除は毎日行っていますが、日々の積み重ねでコケや汚れがたまってしまいます。その際、掃除の邪魔をされるかもしれないので、一旦アカハナグマたちは寝室へ移動させます。
おかげさまでとてもキレイになりました。せっかく寝室へ移動させたので、天井からつり下げているツタの位置を変えてみることにしました。
一番はしゃいだのは子どもの「パプリカ」でした。しっぽをピンと立ててバランスをとったり
ツタにしっぽを巻きつけて、そろーっと降りたり器用に遊んでいました。
ってなことで、休館日はとっても忙しいんだよ!ということを少しでもお分かりいただけると幸いです。
最近、「新・体感エリア」のモルディブゾーンコーナーのサンゴの水槽で、ときおりエフィラが泳いでいるのが見つかります。
エフィラというのは、クラゲの赤ちゃんで岩などにくっついたポリプという幼生から分離して生まれたものです。
このエフィラ、サンゴ水槽をクラゲ水槽へかえようとする輩がこっそり入れたのではありませんよ。きっと岩などについてポリプが紛れ込んで、水槽内で繁殖しているのでしょう。
何のエフィラかといいますと、サカサクラゲの一種ですね、見るからに。
サカサクラゲのポリプは海遊館でもバックヤードで以前から飼育していて、そこから繁殖させたサカサクラゲを展示しています。
だからサンゴ水槽でサカサクラゲがわいても、特に何てことない、と思われるかもしれませんね。
ところが、サカサクラゲ類には少しずつ形の違ういろんなタイプがあり、多くの種に分かれるという説もありまして、サンゴ水槽のサカサクラゲが海遊館で展示しているサカサクラゲとは別の種類かもしれないのです。
実際、海遊館のサカサクラゲは茶色いのですが、このエフィラはきれいな青色をしているではないですか。
これはぜひともサンゴ水槽の中からポリプを探し出し、きちんと飼わなければ。
そんなわけで、サンゴ水槽でポリプさがしているんですけど、米粒の半分くらいの大きさのポリプに比べて、サンゴ水槽はあまりに広い!
みつかりませんなぁ。
ある日の夕方、ふと「太平洋」水槽をのぞくと、こんな会話が聞こえてきました。
オ1:「あー眠たい、なんで冬はこんな眠たいんかな~...」
オ2:「なんでやろな~...毎日食欲と眠気で1日が終わるわ~」
オ1:「なあ。ちょっと頭、借りるで~」
オ2:「ええで~!」
オ1:「ZZZ......」
ただ、オオテンジクザメ、いつも眠たそうなんですけどね(笑)。
「日本の森」のコツメカワウソ水槽のお隣、水鳥槽に入る洞やバックヤードに通ずる扉など、扉を開ける時、私たち係員は一瞬、カワウソたちに背を向けることになります。
「動物に背を向けない」のは基本で、充分気をつけてはいるのですが、この一瞬を狙い、係員の足にとびつくカワウソがいます。
だいたいはザクロかシュロです。下の写真はザクロです。
壁や木の隙間のような死角に潜み、すすすと寄ってきて、係員の足をちょいっと咬んで脱兎のごとく逃げ去ります。
もうっ、なんなん(怒)!!
また、水鳥槽の掃除後、残った餌などの容器を持ってカワウソ槽を通ると、カワウソたちはなんかもらえるんじゃないかな?と思うのか寄ってきて足元にまとわりつくうえ、容器で足元が見えないので、がぶりとされることが多くなってしまいます。上の写真の係員のカッパやこの長靴のように...。
カワウソとつきあって10数年、私のたどりついた「カワウソに咬まれない」対処法はカワウソ以上にじたばた動きまくることと大きな動きをすることです。
ただ、他の係員には「そんなのできない!」となかなか同意を得られないのですけど...。カワウソのところでじたばたしている係員がいたら私です(笑)。
最近は「近寄ってきたかな?」というタイミングでこちらが大きく足をどんっと踏み出し立ち止まると、敵?もひょいっと立ち止まる。こちらが動き出すと相手も動く。というのを繰り返しています。
一連のこの動作、なんかに似てるなあと思ったら、昔の遊びでおにごっこのひとつ「だるまさんがころんだ」なのでした。カワウソと対峙しつつ、ちょっと懐かしい気分にひたっています。
「知らないよーだ」
「瀬戸内海」水槽にいるタカノハダイ。
縞もようが鷹の羽に似ていることからその名がついたと言われています。和歌山の南や高知の土佐清水辺りでは「ヒダリマキ(左巻き)」と呼ばれていますが、調べてみると、どうやら食べた時に味がよろしくないようで「ショウベン(小便)タレ」とか、「ムコナカセ(婿泣かせ)」とかありがたくない名前が...。
また、「背が張ってたくましい」ことから「キコリ(木こり)」とか、なかなかユニークな地方名の持ち主です。
よく似た魚に「ミギマキ」がいます。
ミギマキもやはり「瀬戸内海」水槽にいるのですが、こちらはタカノハダイの「ヒダリマキ」に対して「右巻き」であるとか、縞が体表を巻いていることから「身捲き」となったとかの説があるようです。でも、比べてみても縞もようの向きは同じだし、私には何が左で、何が右なのかよくわかりません...。
昔から疑問に思っています。
ミギマキの地方名には「オケイサン」とか「シマダカ」、「カラス」など。
お、おけいさん??人の名前??
写真が悪いのでわかりにくいのですが、ミギマキは黒い縞と地の黄色が鮮やかで、口元が口紅をさしたように赤いのが、おしゃれなことから、女性をイメージした名前がついているのでしょうか。
「オイラン(花魁)」と呼ぶ地方もあるとか。
タカノハダイは尾鰭が水玉もようなのが、かわいいです。
そこらへんをとりあげてくれるとよかったのにねー。
小便はない...と思うのは私だけでしょうか?
今日はハロウィンです!!
ちまたでは仮装をしたり、カボチャの料理を作ったりして盛り上がってますね。みなさんは何か楽しいイベントをしましたか。
海遊館でも何かできないかなーと思っていたところ、先日お花屋さんで面白い形をしたかわいいカボチャを発見してしまいました。
毎日ごく普通のカボチャを食べているカピバラのかーたんにいつもとはちょっと違った形のカボチャをプレゼント。
かーたん、すごく食べたそうにしていました。
ですが、お店の人が食用ではないから食べないでと言っていたので、忠告通り目で楽しむだけ。ちょっとかわいそうなことしたかなぁ...
そしてお次はリスザルのポメロに見せてみました。ちょっと怖がりなポメロはどんな反応を示してくれるのでしょうか。
nanikore?!ナニコレ?!なにこれ?!何これ?! ×∞
どんだけ慎重やねんっ!!と突っ込みたくなるほどいろいろな角度から調査してくれました!笑
最終的には、カボチャに恐る恐る近付いて、カメラ目線の写真を1枚だけ撮らせてくれました!
「パナマ湾水槽」のアカハナグマ、昨年の9月6日に生まれた子ども3頭のうち2頭が、長崎県にあるバイオパークさんへお引っ越しすることが決まりました。
母親の「アズキ」がバイオパークさんからブリーデイングローン(繁殖貸付)で当館に来ているので、こどもは互いに相談して所属を決めるのです。
そこで、海遊館に残る1頭の「パプリカ」を、お母さん以外の成獣と仲良くしてもらおうと、9月7日から同居を開始しました。
具体的には、「パプリカ♀(子)」+「アズキ♀(パプリカの母)」+「トマト♀(アズキの姉で子ども嫌い)」+「イチゴ♀(パプリカたちが生まれた時に同居したことあり)」です。
私の思惑としては、「アズキはきっと他の成獣がパプリカを襲った時には体を張って守ってくれるだろう...」「イチゴは昔同居していたこともあるので、おそらく時間が解決してくれるだろう...」ということでした。
ただ、問題は「トマト」。なんといっても「こども!!ウザい!」と思っているような態度が以前見られましたので...。
そんなこんなで、同居を開始してわかったこと。問題は「トマト」だけではなかったのです。
なんと!「アズキ」母さん、あんなに子育てを頑張って溺愛していたのに、「パプリカ」をあっさり裏切って?成獣同士仲良くしているではありませんか。夜寝る時も成獣3頭はくっついて眠り、「パプリカ」は入れてもらえません。
餌の時間、成獣3頭が餌場を陣取り、「パプリカ」が恐る恐る近付くと、気づいた「アズキ」が威嚇して追い払う!それでも、「パプリカ」は徐々に距離を縮め、果敢にも餌をゲットできるようになっていきました。
そして、同居開始から1ヶ月ちょっと経ったある日、同じく餌の時間に成獣3頭の総攻撃にあい、やむなく「パプリカ」はバックヤードにいる、お引っ越し予定の「アセロラ」と「ローズ」の所に収容しました。
こちらが「アセロラ」。
「ローズ」です。
こちらが移動した後の「パプリカ」。へこんでいます。連日睡眠不足だったのでしょうか。
自分のきょうだいの元に戻るとほっとしたようで、現在は体調も回復しています。
しかし、来月には「アセロラ」たちはいなくなってしまいますので、この先、来年の繁殖シーズンに♂の「リンゴ」と成獣の誰をペアリングするかを考えつつ、「パプリカ」と成獣同居のタイミングをはかっていきたいと思います。
"ピストルで決闘やて、えらい物騒やな"
いえいえご安心下さい。"ガンマン"ではなく"マンガン"ですから。
舞台は、ブログにも登場している"海遊館以布利センター"。高知県土佐清水市にあり、足摺岬にも近くとても環境の良いところです。
以布利センターの飼育水は直接海から取るのではなく、井戸を掘ってそこから滲み出てくる海水をくみ上げています。
水温の変化が少ない、雨水の影響が少ない、水槽にカキなどの生物が付きにくいなどのメリットがある反面、土の中のマンガンが溶けだして水に入ってきます。
毒性は低いのですが、配管を詰まらせたり、水槽にへばり付き真っ黒になってしまいます。
これがマンガンを除去する特殊なろ過装置。
マンホールを開いて中の点検。
表面に真っ黒なマンガンがへばり付いています。
このマンガンをろ過装置で除去して、やっと使える水になるのです。
新・体感エリア「北極圏」ゾーンでは、北極海で飼育係自らが採集してきた生物を展示しています。
その中に、変わった形をしたアークティックアイソポッドという甲殻類・オニナナフシの仲間がいます。
下の写真がわかりやすいのですが、2個体いるのがわかりますか?
右側のアークティックアイソポッドの触覚あたりに注目してください!
触覚の上にわらわらといるこれ!実はアークティックアイソポッドのこどもたちなんです。
もう1枚ご覧ください。
おわかりになりましたか?
アークティックアイソポッドのメスは、卵を胸にある保育のう(袋状のもの)で親と同じ形になるまで育て、保育のうから出たこどもは触角に付着して生活をするというおもしろい生態があります。
ということで、右の個体はお母さんなのでした。
こどもたちはお母さんの触覚の上で1年近く過ごすようです。これから、こどもたちの成長を見守っていきます!
皆さんも仲の良い親子を見てみてくださいね。
海遊館で展示するクラゲの多くは、海遊館で繁殖させたものです。
クラゲはポリプと呼ばれる小さなイソギンチャクのような姿の時期があり、ここからクラゲを繁殖させることができます。ポリプは大切に飼育すると分裂を繰り返して多数に増殖しますから、いちどポリプを手に入れると理論上は永久にクラゲを繁殖させつづけることができるのです。
ところが、ポリプを長期にわたって飼育しつづけていると、なかなかクラゲの赤ちゃんを出さなくなったり、育ったクラゲが奇形が多かったりと、あまりよろしくない状況になってしまいます。この現象は厳密にはきちんと確かめられたわけではなく、経験的に「何となくそんな傾向あるよね」っていうレベルなんですが、飼育係的には打つべき手を打たねばなりません。
そこで、チャンスがあれば新しいポリプを入手する努力をします。これは今年の夏採取したミズクラゲの新しいポリプです。
産地は有明海。ビゼンクラゲ採集の際にいっしょに採った親クラゲからプラヌラと呼ばれる孵化幼生を集めて育てました。
いつもは大阪湾など近所のミズクラゲからプラヌラを採るのですが、今回はちょっと遠方の産地のミズクラゲを育てる機会に恵まれました。
そこはかとなくゴージャスな気分です。立派なクラゲに育ちますように。
9月27日から北極で採集した生物の展示開始に伴い、10月5日(土)と6日(日)に「北極体感スペシャルレクチャー」を行いました。
北極へ行ったのは8月ですが、その時の感動や自然の美しさ・厳しさを、お客様に少しでも伝えることができればという思いでレクチャーの開催を決めました。
まずは、北極で撮ってきた写真を使用して、体験したエピソードなどを楽しく説明しました。
これは、潜水して最初に出会った魚、スタグホーンスカルピンです。マイナスの世界に棲む生物の動きは遅かったのですが、生い茂る海藻の間や石の下にいるため、見つけるのが大変でした!
レクチャーの後は、北極の生物を搬入した部屋(室温0℃)で現地さながらの極寒体験と生物観察。皆さん、この部屋には数分しかとどまることができませんでした(笑)。
それから、実際に北極で採集の際に使用した極寒仕様の特別な潜水服や空気ボンベなどを見ていただきました。
極寒仕様の潜水用手袋をして氷水の中に入れると、この手袋のすばらしさがよくわかります。
また、寒さから身を守るための潜水服は通常のものより空気を含むので、着る時にはたくさんのおもりが必要です。私たちが普段着ているものならば8~10kgぐらいなのですが、特別仕様服ではなんと約24kg!陸上での移動が大層地獄だったのがおわかりいただけますでしょうか?
新・体感エリア「北極圏」ゾーンでは、魚だけでなく変わった形や面白い動きをする生き物をたくさん展示しています。
今回、体験に参加できなかった皆さんのためには、私たちの採集のようすを写真や映像をご覧いただくこともできますので、ぜひ見に来てくださいね。
高知県土佐清水にある以布利センターに出張した係員に、「カワウソのおもちゃになる貝殻を持って帰ってくれー!」と依頼したところ、すてきなタカラガイをくれました。
さっそく、バックヤードにいる昨年生まれの「ロック」に渡したところ、大喜び。
まあ、これが普通のコツメカワウソの喜び方です。
しかし、「ロック」の妹(といっても同じ時に産まれましたが)、「グミ」は一味違います。
「グミ」は両前あしで貝を抱え、放り投げるのです。
動画で一瞬貝が消えますが、これは「グミ」が自分のずいぶん前に「ていっ」と投げたのですね。
「グミ」はとにかく持ち上げて、放るのが好きなようで、プラスティックの球なども、抱えてはぽんっと投げており、部屋の外にいても「カンカラコーン」という音が聞こえます。
でもね、「グミ」。貝は投げると壊れちゃうんだよ。
楽しければいいのですが、なるべく壊さないようにお願いします。
出張の人にはありがとうって伝えておくね。
海遊館の飼育係が、この夏に北極海へ赴き、生物の観察と採集をしてきました。
本日、9月27日より、「新・体感エリア」の北極圏ゾーンにて、その時に採集してきた生物たちの展示を開始しました。
また、飼育係2名が体験(体感?)した北極海のようすもパネルや映像でお伝えしています。
現地は本当に寒かったそうですが、よくぞご無事でお帰りくださいました。
水温0℃以下で暮らす貴重な生物ばかりです。今しか見られないかもしれません。
ぜひ足をお運びください!
「パナマ湾」水槽のアカハナグマ、現在、展示しているのはすべて♀です。
では、♂は?というと、アカハナグマは繁殖期だけ成獣の♂が♀のグループにやってきて交尾し、子育てには♂は関わらず、単独で暮らすということで、当館の♂、「リンゴ」くんも今はバックヤードの予備室で一人暮らしをしています。
「リンゴ」くんはアメリカ生まれで、当館に来た時はまだ生後5か月でした。
シマシマの尾をピンッとあげると、コロっとした男の子のしるし(陰のう)があり、「リンゴ」を見に来た私の先輩が「わあ、かわいいタマついてるね」と言ったのを覚えています。
それから1カ月後、検疫検査で麻酔をかけた際、ふとお尻を見ると、「あれっ?陰のうがない!」。せっかくの触ることができる機会なので、獣医にも触診してもらいましたが、やはり「ない!!」。
犬猫などでは精巣は陰のうに降りてこない症状があると聞いたことがあり、「リンゴ」もそうなのかしら?と心配になって、獣医や他の動物園の方にも聞きましたが、「まだ未成熟だし、そんなにあせらんと!」と言われました。
生後7カ月で、先に展示していた「トマト」や「アンズ」と同居しましたが、4か月ほどお姉さんの彼女らにはあまり相手にしてもらえません。
「リンゴ」と一緒にアメリカからきた「イチゴ」はなじんでいるのに、「リンゴ」はいじいじ、尾を咬んだりしていました。大丈夫かな、このコ...。
生後1年でいったんバックヤードに移動しました。その時の体重は2.8kg。
でも、そこからぐんぐん成長し、半年後には4.2㎏!いつのまにか陰のうも出現しておりました!!
アカハナグマの♂の性成熟は2年とのことですが、「リンゴ」が1歳8カ月の時に試しに「アズキ」ねえさんと同居させてみたところ、見事、「アズキ」は昨年9月に出産し、「リンゴ」はパパになったのです。
いろいろ心配したけど、「リンゴ」は今や立派な雄、体重は6.7㎏です。
これはちょっと太りすぎかもね。
てへっ!
「太平洋」水槽にはメガネモチノウオ(Cheilinus undulatus)という大きな魚がいます。
ナポレオンフィッシュという名前でご存知の方も多いかも知れません。
全長1mにもなる大きなベラの仲間です。
メガネモチノウオのオスはとても縄張り意識が強く、他のオスがテリトリーに侵入したらどちらかが撤退するか、死ぬまで戦います。
例えそれが、鏡に映った自分の姿でも!! 漢(おとこ)です!!
「太平洋」水槽には、ナポちゃんとムサシくんという2尾のオスが暮らしています。
水槽の広さも手伝ってか、この2尾はなんとか同居してくれています。
ただ、時々スイッチが入るらしく、にらみ合ったり、追いかけたりしています。
さらにヒートアップすると、怪我をすることも・・・
身体の傷は勲章かもしれませんが、私達としては・・・
「もぉ~お願いだからほどほどにして~~」
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、海遊館では定期的におとまりスクールや特別講座を行っております。
毎回たくさんのご応募を頂き、誠にありがとうございます。
その際、たびたびご質問いただく、「抽選はどうやってしているのですか?」の質問にお答えしたいと思います!!
応募して頂いたハガキを用意して...
一枚一枚ハガキをチェックして、参加希望日ごとに振り分けます。
※1箇所でも不備(記入漏れなど)があれば抽選の対象外となってしまいますので、皆様ご注意ください!
そして、しっかり混ぜて選ぶっ!!
以上です。終了です。
特別に公開と銘打ってこんなもんなのか!と思われた方、すみません...。
私的ポイントは、公平に抽選するため、上を見てハガキを見ずに抽選することです。
その光景を目撃された他の係員に「気持ち悪いで...」と、言われてしまいましたが、厳正に抽選するためです!気にしません♪
それから・・・参加名簿は毎回削除しますので、同じ方が何度も当選されることもあり得ます!
今後もいろいろなプログラムを計画しています。
ご応募お待ちしております♪
海遊館「新・体感エリア」の「モルディブ諸島ゾーン」にあるサメとエイのタッチプールには、大阪ならでは?のおしゃれなエイがいます。
その名も「ヒョウモンオトメエイ」。
奇抜なヒョウ柄模様をしたエイです。英名は「Honeycomb stingray」で、ハチの巣「Honeycomb」に由来しています。
タッチプールでは、サメやエイに触ることができます。ぜひ、おしゃれなヒョウモンオトメエイを観察して、エイ肌を体感してみてください。
エイの皮膚にはウロコがなく、とてもヌルヌルしています。なので、背の真ん中のみを手のひらでやさしく撫でてあげてください。
また、エイの尾にある棘(毒針)は切断してあり、また定期的にチェックしていますが、安全のためにも触らないようお気をつけください。
「さあ!今日も頑張るぞ!!」と、意気込んで朝の見回り中。
「ふあふあクラゲ館」に何か落ちてる...近づいてみると...
サワガニ!?
なぜ「日本の森」にいるはずのサワガニがクラゲ館に?
きっとお客様が見たらびっくりすると思うのですが、小さな冒険者は夜な夜な大冒険へと繰り出すので、実は海遊館のスタッフは慣れっこ(笑)
と言っても、その道は過酷を極めます。
なぜなら「日本の森」は海遊館8階、クラゲ館は3階で、その間にある40mもの長い長いエスカレーターを下らなくてはならないのです。
過酷な道のりを乗り越えて、クラゲを見に来たサワガニさんですが、踏みつぶされるといけないので、「日本の森」水槽まで強制送還(笑)
一説によると、エスカレーターの手すりをスケートボーダーの如く滑り降りてくるとか。
館内で勇敢な冒険者に出会ったら、お近くのスタッフまでご一報をお願いします!
「クック海峡」水槽の岩にくっつく魚、これはコバンザメたちです。
以前は「太平洋」水槽のジンベエザメや大型のエイなどのお腹側や胸ヒレの下にくっついていたのですが、時々、振り払うような行動がみられたので、「クック海峡」に移動させました。
このコバンザメ、よくもまあこんなところにぺたりとくっついてるなあと思うのですが、実はコバンザメの頭には背ビレが変化した吸盤があり、吸着力抜群!大きな魚やカメなどに貼りついて、こぼれてきた餌を食べています。
ジンベエザメにくっついていた時は、餌の時間になるとかなりあつかましくて、口の周りまで進出し、吸い込まれるのでは??という勢いでした。
「クック海峡」にはアカウミガメがいて、コバンザメとしてはお腹の下にくっつきたいのでしょうが、カメは底にいることが多く、なかなかつくチャンスがないようです。
なもので、仕方なく岩にくっついています。
くっつかず、普通にしていたらいかんの?とか、このポーズはお腹を敵にさらしてるわけで、こわくないの??とか、コバンザメについてはいろいろ思うところがあります。
ちなみにコバンザメ、名前に「サメ」とありますが、サメの仲間(軟骨魚)ではなく、私たちのよく知っているマダイやサバなど硬骨魚の仲間です。
エラの部分を見ると、サメのようなスリットの入ったエラではなく、マダイのようなエラなのがよくわかります?
せっかく?お腹を向けてくれているので、その辺りも観察してみてください。
金属の一部がサビで、ボロボロになっています。
これは水槽の循環用配管に使われている逆流防止弁です。点検時に少し漏水があったので、分解整備を行ったところ発見しました。
このまま放っておいたら、穴が開いて大漏水・大事故につながりかねないのですぐに交換しました。
海水を流している為、サビに強いステンレス製品を使っていますが、時々、このような状態が見つかるので日常点検はとても大切です。
海水のステンレスをサビさせる力は、脅威的です!
ちなみに、逆流防止弁の構造です。内側を海水が流れ、流れている時は、写真のようにフタが開いています。
ポンプが止まると、水圧とバネの力で閉じます。
「エクアドル熱帯雨林」水槽のリスザル。ずっと展示していたジャック(♂)とアンズ(♀)のコンビ、今年の猛暑はさすがにこたえたらしく、7月末よりバックヤードに移動し、代わりにキカ、ハイジ、ヒナノの3人娘を展示しました。
3人娘といっても一番若いキカで10歳、ハイジやヒナノは14~15歳なので、そんなにぴちぴちではありませんけども...。
ちなみにジャックは20歳、アンズは16~17歳です。リスザルの寿命は10~15年と言われていますので、ジャックは結構なおじい様だし、アンズもおばあ...、いえ、お姉さまですね。
雌たちは他の動物園からやってきたため、はっきりとした年齢がわかっていませんが、ジャックは当館で1993年に産まれたので、確実に20歳です。
雌はそうでもないのに、なぜか雄のリスザルは年をとるとおじいさんっぽいんですよね。全盛期はぷりんぷりんだったからでしょうか??
ジャックの両親、カボス(♂)とキウイ(♀)もおそらく20歳ぐらいのご長寿夫婦で、この2頭の間には4頭のこどもがおりましたが、今残っているのはジャックのみ。
そして、ジャックはアンズなどとの間に5頭のこどもを授かりましたが、今残っているのはポメロのみ。隔世の感があります。
机の中をごそごそしていたら、ジャックの産まれた頃の写真がでてきましたので、ご参考までに。
10歳ごろのバリバリの頃の写真もでてきましたよ!
このところ少し涼しくなりましたので、ジャック、アンズの展示を再開しています。
敬老の日も近いので、お祝いしなくっちゃ!!
「パナマ湾」水槽のアカハナグマ。現在、アズキ母さんと3姉妹の子どもたちの4頭展示を行っています。
ちょうど今から1年前。アズキのお腹はスイカのように大きくなっていました。
それから2日後、元気な赤ちゃんが3頭生まれました。赤ちゃんは、アセロラとパプリカとローズと名付けました。こちらはかれらが生まれて1週間後の写真です。
今回、海遊館では初めてアカハナグマの出産を経験しましたが、赤ちゃんって体が黒っぽい色をしていることに驚きました。ですが、生まれた時からすでにしっぽはシマシマ!!
こちらは生後約2ヶ月。お母さんのおっぱいもいいけど、たまにはリンゴも食べてみようかな~の図。
成長するにつれて、ちょこまかちょこまか、とにかく動くので写真を撮るのも一苦労...こちらは奇跡の3頭カメラ目線☆
そして生後約3ヶ月目には晴れて親子展示を開始することができました。まだまだ寝る前のおっぱいは欠かせません。この写真、かなり私のお気に入りです。
1年経った今、彼女たちは立派にやんちゃに育ちました。パプリカったら餌の容器にダイブしてくるほどのおてんば娘で、かなり困ってます。
今のブームは餌の時間に、お客様のいるアクリル側にリンゴをペタっと貼り付けると、上手にジャンプして取るんです!!
こちらは狙いを定めてまさに飛ぶ前
これが面白くて、いつもやりながら、バレーボールのブロックを思い出して笑ってしまう私でした。
水槽に照明をあてて明るくすると、コケが生えてきます。
コケというのは陸上植物の蘚苔類(せんたいるい)のことではありません。ここでいうコケとは、「水槽の中に勝手に生えてくる藻類の総称で、なおかつ生えてきてほしくないもの」と定義されます。
水槽にコケが生えると掃除して除去します。藍藻(らんそう)や珪藻(けいそう)なら、軽くこすればさらりと落ちるのですが、ひげのようにふさふさとした海藻は難敵です。こすってもなかなかとれないのです。
そこで、コケむしりの道具をいろいろと考えなければいけません。いま使っているのはこれ。
棒の先にデンタルなんとかっていう歯間ブラシみたいなのを2本、ビニールテープで取り付けたものです。
これをコケのふさにつっこみ、くるくると回転させると、
コケが巻きついて、プチっと抜ける、という寸法です。
お察しの通り、ちょびっとづつしかとれません。でも今のところこれが一番ちゃんととれる道具なのですよ。
毎日、くるくるちまちまとコケむしりをしています。欠点は、すぐ先端が傷んじゃうことですね。
もう少しいい素材を探さなくては。
土佐清水市以布利周辺の港では、この時期、大発生をする生き物がいます。それが、写真のタコクラゲです。
視界いっぱいに広がるタコクラゲですが、実は港の中すべてに広がっている訳ではないのです。
近くに川があったり、潮の流れが穏やかな港の奥だったりとタコクラゲたちのお気に入りになる条件があるようで、条件を満たした場所に集まってきています。
そのため、少し離れるとタコクラゲの数はまばらになります。
採集のため、何度かこの中に入って泳いだことがありますが、あまり毒は強くないようで、少々ピリピリする程度でした。
もちろん個人の体質もあるので、一緒に泳ぐことはお勧めできません。
大発生は8月9月にピークを迎え、涼しくなっていくにつれて、徐々に数を減らしていきます。
毎年、このような生き物の営みが観察できる以布利周辺は自然が豊かだと実感できます。
お客様にいつまでもタコクラゲをご覧いただけるように、この環境を保全していきたいなぁと思います。
先日ご紹介したコツメカワウソのニッキ、オリーブ(8/7号)、リスザルのポメロ(8/14号)に続き、8月に誕生日を迎える方々がいます。
それは、「日本の森」のコツメカワウソ、わんぱくフォー。29日で4歳になります。
男ばっかりの4頭なので、いつかは闘争して離ればなれになるのだろうと思っているのですが、精神的に幼い?のか、小競り合いはありますが、まだ皆仲良しです。
先日、前の日に遅番(お昼から出勤し、閉館作業をします)だった係員から、「カワウソを寝室に入れる時、1頭がこの世が終わるような声をあげてたんですけど、なんですか、あれ?」と言われました。
「えっ、何それ??」そんなの初めてです。
もしかして、その係員がなんか嫌なことしたのかな?などと思っていたら、周りにいた別の2人も「私の時もそうでした」「私の時も!」と口々にいうのです。疑ってごめんよ、最初の人。
詳しく聞くと、カワウソを寝室に入れるため、ドンゴロスを持って入室する→1頭が鳴き叫びながらドンゴロスにひしっとしがみつく→カワウソがひっついたままのドンゴロスをひきずりつつ、寝室に入れると、ドンゴロスでがしがしと体をふく→気がすんだら、寝室を出て行く(出たらアカンがな!)、とのこと。
私が遅番の時は、そんなのないしなぁ...。だいたい、そんな絶叫するのは誰??と、他の係員にもリサーチすると、元カワウソ担当曰く「あー、それはシュロです。自分の時も絶叫してました。何かたががはずれた感じ??」とのこと。
4兄弟の中で一番きかんぼうなシュロ。「もう、体ふくんだから早くドンゴロス入れてよ!」ってこと?わかりませんが、みんなが驚くからやめてほしいな。
とにもかくにもみんな誕生日おめでとう。担当のおじさんにプレゼント頼んどいたから当日はお楽しみにね。
「ふあふあクラゲ館」は、幻想的な雰囲気で人気のあるコーナーです。
この展示を陰で支えているのが、"クラゲ飼育水製造装置"です。
この装置は天然海水から汚れや雑菌を取り除き、最後に水温を調整してクラゲ水槽へと送ります。
装置の中には"膜ろ過"というものが入っています。下の写真が膜ろ過ユニットで、灰色の筒の中に膜ろ過が入っています。
膜ろ過は、白くストローのようでユニットの中に何本も入っており、その表面には目に見えない小さな穴が空いていて、その穴より大きなものは通る事が出来なくなっています。
クラゲの体は90%以上が水分です。水の良し悪しが健康に直結するため、このような装置が必要なのです。
海遊館の「太平洋」水槽では様々なエイを飼育していますが、エイの尾のトゲ=尾棘(びきょく)を皆さんご存知ですか?
尾棘とは毒針の事です。尾棘の無い種もいますが、マダラトビエイ、アカエイなど海遊館で飼育している多くの種類のエイは尾棘を持っています。
下の写真を見ていただくとわかるように、尾棘の先は尖り、端はのこぎり状になっています。
尾棘が刺さると毒が注入され、強く痛みます。私も過去に刺されたことがあり、幸い大事には至りませんでしたが、毒で激しく痛みました。
また、毒だけではなく、のこぎり状の部分で皮膚が切れたりすることもあります。
このブログをご覧の皆さま、決して不用意にエイを触ってはいけません。大変、危険です!
「太平洋」水槽にいるエイたちをよーく観察すると、同じ種類でも尾棘があるものとないものがいます。これは海遊館にエイを運ぶ際に、狭い輸送水槽内でエイ同士が刺し合わないよう、尾棘を折ってしまうためです。
それでは、なぜ、尾棘のあるエイがいるのでしょうか? 実は尾棘は少しずつ伸びてくるのです。搬入して時間が経ったエイの中には立派な尾棘があるものも。
上の写真のホシエイには尾棘はありませんが、下の写真のホシエイには尾棘があります。
そんなエイたちですが、触わることができるのが「新・体感エリア」の「モルディブ諸島ゾーン」にある エイとサメのタッチプール水槽です。
この水槽のエイはすべて定期的に尾をチェックしているので安全です。
しかし、尾棘以外にも尾の周りには堅い部分があったり、また万が一のこともあるので、エイを触る時には背の中央部のみを触ってください。
そして、やさしく触ってくださいね。
毎夏恒例のビゼンクラゲ採集に有明海まで行ってきました。
有明海沿岸ではビゼンクラゲを食用にしていて、専門の漁師さんが漁獲をしています。
毎年漁師さんにお願いして船に乗せてもらうのですが、今年はちょっと様子が違いました。海上は船だらけ。いつもは静かな有明海なのになんですかこれは。
漁師さんに聞くと、すべてクラゲとりの船だそうです。最近急にクラゲをとる漁師さんが増えたのだとか。中華料理の加工用に需要が増えてクラゲの値が上がったり、他の水産物がとれなくなってクラゲ漁に転向してきたりと、いろいろ理由があるようですが、海上に船がひしめき合っている光景はにぎやかというよりは何だか不安な感じが否めませんでした。
それはさておき、当面の心配事は、今日はクラゲ採れないんじゃないかと。これだけ大勢で採っていればもういないかも。出張で有明まで来て、手ぶらで帰ったらおこられる~
しかし、我々がお世話になっているベテラン漁師さんはにわかクラゲ漁師の合間をぬって見事に美しいビゼンクラゲを見つけてくださいました。さすが。
皆さん、こんにちは、財前魚朗です。
海遊館には620種、約30,000匹の生き物たちが暮らしていますが、そのほとんどが魚です。魚の飼育担当者は、魚たちが病気にならず快適に暮らせるために、努力しています。
しかし、魚も生き物です。病気になります。
海遊館に来られた方々へ自然の大切さを伝えるために、彼ら魚たちは海遊館にやって来てくれているので、もちろん出来るだけのケアーを我々は行います。
まず病気になったら、その原因を調べます。つまり検査するわけです。
最も良く見られる症状としては、皮膚、鰭(ヒレ)、鰓(エラ)に異常があるケースです。そんな時は、その部位からサンプルを採取します。
皮膚に潰瘍なんかが出来ている時は、カバーガラスを使ってその部位の粘液を採取します。
鰭がボロボロの時とかは、先っちょをハサミでカットします。
鰓の色が悪い時なんかも、同じく少しだけ鰓をカットします。
で、採取したサンプルを顕微鏡で観察すると、原因が分かるときがあります。例えば、これ。
皮膚に寄生するトリコジナさんです。皮膚をボロボロにしてしまいます。
これは鰭に寄生していた超極悪寄生生物、クリプトカリオン・イリタンスさんです。いわゆる「白点病」という病気をおこし、治療しないと死亡することが多いです。
鰓にもいろいろ寄生します。例えばこの虫。
多後吸盤類さんです。鰓から血液を吸いつくす吸血魔で、魚はド貧血になってしまいます。
こんな感じで検査しますが、他にもいろいろな検査方法があります。
次回、白い魚塔(第二回)は、魚のレントゲンについてです。
それでは、今から総回診に行って参ります。
「新・体験エリア」3階の北極圏水槽のランプフィッシュが産卵をしました。
少し前からお腹のふくらんだランプフィッシュがいて、何か調子が悪いのかと心配していました。
獣医にエコー検査をしてもらうと「卵持っとるでー」。えーっ!!
いつ産むのか、わくわくしていたところ、7月13日の朝からオスがメスに寄り添い産卵を促す行動が観察されました。
そして11時頃には水槽の下にピンク?色の卵の塊が...お客様の前だったので、心の中で思わず「ヤッター!」と叫んでいました。
海遊館ではもちろん初めての産卵です。
この卵は現在、バックヤードの水槽に収容していますので、残念ながらご覧いただけませんが、大切に育てています。
さて、これは本日の卵です。透き通ったからの中から、黒い2つの眼が見えます。
無事に孵化して早く大きくなってね!と祈っています。
「太平洋」水槽の底に落ちていたレンガ色のかたまりを、ダイバーがタッパーに入れ回収しました。
丸いタッパーのフタに「ジンベエ」と書いてあります。さて、これはなんでしょう?
フタをあけると・・・におう、なんかにおう!これは一体・・・!?
実はこれ、ジンベエザメのうんちなんです!
なぜうんちをわざわざ潜ってダイバーがとっているのか?というと、ジンベエザメが元気かどうかをうんちで調べるためなのです。
さわったり、におったり、色を見たり、濾して消化状態を見たり・・・今日は豆腐のような?感触でした。
このようにジンベエザメのうんちは、ジンベエザメの健康状態を見るための手がかりで大切なものなのです。
うんちはだいたい3~4日に一度あります。
今は2頭展示なので、どっちのものかわかりませんが、うんちの頻度は増えました。
でも、見られたらとってもラッキー、運(うん)がつくはず!
毎日暑い日が続きますね。
カピバラやリスザルのいる「エクアドル熱帯雨林」水槽の最高気温は36℃!!連続高温記録を更新中です。
担当は大粒の汗を流しながら日々奮闘しています。しかし、熱中症にならないよう、水分補給は忘れずに!
バックヤードにいる高齢のリスザルたちは若干夏バテ気味。そろそろ夏のおいしい果物でも買ってご機嫌をとらなければ...。
カピバラも水の中に入って体を冷やしながら涼んでいます。ぼーっとして何も考えていないように見えますが、暑いものは暑いんです。
私はたまにカワウソの担当もするのですが、こちらにも暑がってるコがいました!バックヤードにいるゴボウです。
掃除のときにホースで水をためていると、必ずこうやって真っ向勝負を挑んできます。まるでマーライオンの巻き戻しバージョン!!
写真を撮るのが難しいのですが、この感じ少しでも伝わりますでしょうか。
こちらは横から水を食らうの巻!!
ちなみにこれをするのはゴボウだけではありません。
みなさんも、我こそは!と夏の面白い暑さ対策があったら是非教えてください♪
「新・体感エリア」のモルディブ諸島ゾーンには、生きたサンゴを展示している水槽があります。
いろいろなサンゴを展示していますが、もっとも注目すべきサンゴはこれ。
シコロサンゴの仲間と思うのですが、実はサンゴとしてこの水槽に入れたものではなく、岩として入れたのです。
きっと小さな赤ちゃんサンゴが岩についていたのでしょう。それが水槽に入れてから成長してきました。
サンゴの飼育は苦労が多く、なかなかうまくいきません。そんな中で、このサンゴは担当者の「希望の星」なのです。いちおう曲がりなりにも水槽内がサンゴの育つ環境になってきたという証拠ですからね。
がんばれ、勝手に生えてきたサンゴくん! 君が枯れたら僕泣いちゃうかも。
高知県土佐清水市以布利の港の中では、毎年この時期にその年生まれた小さなゴンズイを見かけます。
大きくなると日中は岩の下などに隠れていることも多いゴンズイですが、この小さなゴンズイは昼間でもよく見かけることができます。
ゴンズイはフェロモンを分泌して密集した群れをつくり、その群れはゴンズイ玉と呼ばれたりします。
集まる理由は外敵に襲われないためなどいろいろな理由があるそうですが、観察していると逆に目立つことで「僕たちはゴンズイですよ~。毒がありますよ~。」とアピールしているように思ったりします。
散らばったり、集まったりして次々に群れの形を変えるので見ていて飽きません。
近くで見ると、ひげもあって大人のゴンズイと同じ格好です。
小さくてもゴンズイには背鰭と胸鰭に毒のある棘がありますので海に行って見かけても直接、触らないように気をつけましょう。
これから春に生まれた魚たちが少し大きくなって、港の中をにぎやかにしていくことが楽しみです。
6月10日号の「海遊館日記」でお伝えしたアカハナグマ・イチゴについてお知らせします。
その後、順調にお腹も大きくなり、体重の増加がみられ、7月1日の夕方には陣痛を伴った行動が観察されました。
しかし、それは一瞬にして終わり、2日になっても3日になっても出産の兆候をみることができませんでした。
4日の朝、体重の減少や腹のはりがやや少なくなったように思われたため、再度エコー検査を実施しました。
その結果、こどもの心拍をとることができず、死亡している可能性が高いとのこと。
すぐに陣痛を促進する注射を数回打ちましたが、やはり出産の気配はなく、開腹してこどもを取りだしました。
こどもはエコー検査でみた通り2頭、全長は約20cm、体重は約100g、取りだした時にはすでに死亡しておりました。
ここまで成長してたのに...非常に残念です。
ただ、イチゴは術後、食欲もあり、エコー検査でも経過は順調です。こどもを自力で排出できなかった原因はよくわかりません。
でも、もしお腹の中でこどもが腐敗すればイチゴの命も危ないところでした。
出産の前後はいつ、どのタイミングで検査や処置をするか迷います。
今回は早い段階で判断できたのはよかったと思います。出産って本当に命がけなんですね!!
今はイチゴが前の生活に戻られるよう、見守っていきたいと思います。
高知県土佐清水市の海遊館以布利センターから、「エビちゃん」ことエビスザメが「チリの岩礁地帯」に帰ってきました\(^o^)/
エビちゃんは今年の1月から以布利センターで傷の療養をしていましたが、好転したため、この度復活です♪
サメの多くは5つの鰓穴(えらあな)と2つの背鰭をもちますが、エビスザメは7つの鰓穴をもち、背鰭を1つしかもっていません。
そのようなことから、古代の姿を残したサメといわれています。
「エビス」は七福神の恵比寿さまのような微笑みを浮かべているようにみえることから付けられたそうですが、どうもニヒルな笑みにしか見えないのは内緒です(^_^;))
エビちゃんが初めて海遊館やってきたのは2010年。
その時の全長は130㎝でしたが、今回計測するとなんと。。。。。。
全長204㎝、体重68㎏ でした。
成長して迫力を増したエビちゃん、ぜひ見てくださいね。
さてこの宝石のようなものはなんでしょうか?
とってもきれいですね~。これがやっかいなことを起こすなんて信じられませんね。
正解は、新・体感エリア「北極圏ゾーン」のハダカカメガイ(クリオネ)水槽の底に付いた水滴です!
この水槽の水温は、とても低い為に水槽の外側に水滴が付きます。(冷たいお茶を入れたコップに水滴が付くのと同じ)
なぜ、水滴がやっかいなことを起こすのでしょうか?
水槽の下に配管やポンプが設置されていて、そこに水滴がかかると漏電の原因になったり、漏水センサーが誤作動を起こしたりして、故障の原因になります。タオルを置いて出来るだけ、水滴が落ちないようにしています。
ちなみに、展示通路からもハダカカメガイ水槽の底に水滴が見えることがあります(いつも見れるとは限りません)。
先日ジンベエザメが新たに仲間入りし、より一層にぎやかになった「太平洋」水槽ですが、その向かいの「日本海溝」水槽でも。。。。
ハチビキが仲間入りしましたぁぁぁぁぁ(^◇^)
ハチビキは水深100~300mほどの深い海に生息し、大きくなると体長70cmほどになります。関東では「アカサバ」と呼ばれているようです。
思い切って300匹ほど展示してみましたが、これがみんな大きくなったら。。。。。とちょっと心配なのはおいといて(^_^;)
ハチビキは「日本海溝」水槽の主役タカアシガニの上を群れで泳いでいます。
ライトの下を通ると体の赤色がとても綺麗です。必見です!!!
海遊館8階の「日本の森」では今、花が真っ盛りです。
これはミソハギ。「盆花」と呼ばれ、お盆の頃に咲くとのことですが、当館では今が盛り。
花の名前は割と旧暦を基に付けられていることが多いので、夏に咲く花も秋にちなんでいることが多いようです。
その代表は「秋の七草」では「朝顔の花」と呼ばれるキキョウ。
葛や撫子の花もだいたい今頃から咲きますが、「秋の七草」のメンバーです。
当館ではキキョウを屋上で育てています。でも、まめに世話をしてないのに、毎年花をつけます。えらいっ!
花が終わって、花芽をつむと、2~3回、花をつける優秀なキキョウちゃんです。
あっ、今度、カワウソの女の子にキキョウってつけたいなあ(当館のカワウソの愛称は植物から選んでつけています)。
そして、こちらは久々に咲いたネジバナ。こんなに小さいけど、ランの仲間です。
「ねじり花」と呼ばれてますが、ねじれ方は右巻きと左巻きがあるのだそうですね。
以前はよく咲いていたのに、ここ数年あまり見かけることがありませんでした。もしかすると見落としていただけかもしれないのですけど...。
それが今年は立派に咲いたので展示しました。
皆様にもこの華やかさをおすそわけしますね!
朝、館内の見回りをしていたところ、「瀬戸内海」水槽でこんなことが。
【写真1】
【写真2】
どうですか、見事な"M"です。
この2匹、ずっとこのままの形で固まっていました(笑)
この魚は、ホタテウミヘビです。
ウミヘビというと、海に生息し毒を持っている爬虫類のウミヘビを思いつくかもしれませんが、魚にも、アナゴの仲間にウミヘビという種がいます。
普通は砂の中に潜って頭だけ出しているのですが、偶然が偶然を呼び(もしかしたら求愛?)、奇跡の1枚が撮れました。
クレーンは月1回の点検が法律で義務づけられています。
また2年に1度、性能検査(自動車でいう車検のようなもの)があってこれをクリアーしなければ、使う事が出来なくなります。
海遊館の生き物たちは、主に大型エレベーターを使って運ばれますが、巨大なジンベエザメはクレーンを使わなくては水槽に入れることが出来ません。
頻繁に使うものではないですが、いざという時は大活躍してくれます。
① ジャーン! 最大30トンを吊上げるクレーン
② ボルトに緩みが無いかを調べます。
③ 汚れもきれいに
④ 最後は試運転
⑤ このビッグな扉から入ってきます
⑥ 通常はこのエレベーターを使います(これでも3トンまでは載せられます)
これから暑い夏がやってきます。
今回はそんな夏にぴったりの「新・体感エリア」北極圏ゾーンをご紹介します!
まず、「ふわふわクラゲ館」を見た後に北極圏ゾーンへの入口から新設された通路へ。
ここは両サイドがミラーになっていて、天井部の擬氷が果てしなく広がり、まるで北極の海中を散歩しているかのような気分になります。
ミラー越しに写真を撮るのもよし、海中にいる自分を妄想してもよし!でも北極気分を味わい過ぎて、後ろから来る人にぶつからないように注意してください!
通路を出ると、天井部のドーム型水槽が目に入ります!
見上げれば好奇心旺盛なワモンアザラシたちが顔を覗かせるので、みなさん、ワモンアザラシに夢中ですが、ドーム型水槽の周りも忘れずに見てください!
血液中に不凍たんぱく質をもち体が凍らない不思議な特徴をもつアークティックコッドや、ダンゴウオの仲間で最も大きくなるランプフィッシュ、「流氷の天使」と呼ばれるクリオネなど、海水温が0℃以下になる厳しい環境下で暮らすさまざまな魚類や無脊椎動物を7つの水槽で展示しています。
こちらの天井部や壁、水槽内にも擬氷があり、北極海を満喫できますよ。
《アークティックコッド》
《ランプフィッシュ》
《壁の擬氷》
海中散歩を満喫した後、エスカレーターで3階から4階へ上がると、ワモンアザラシが氷上で暮らす様子を見ることができます。
ここではワモンアザラシと同じ寒さ、におい、氷をかく音、などを間近で体感できます。氷上でのんびりゴロゴロするワモンアザラシを見て癒されてください。
《ワモンアザラシ》
「むし暑いなあ」ってときには海遊館の「新・体感エリア」北極圏ゾーンで寒さを体感して、真夏をのりきりましょう!
普段、動物たちのトレーニングを行う際に使用するホイッスル(犬笛)について、以前にも紹介したことがあると思います。
今回はホイッスルに通すヒモを紹介します。
私たちベテラン?組が使うヒモは自由に選ぶことができ、とてもカラフルです。
しかし、新人の飼育係が使うヒモは、暗黙の了解で写真のような極太のヒモを使います。
またホイッスルは、ある程度動物たちに慣れて餌を与える事が出来るようになってからはじめて支給される"憧れ"のものなのです。
なので、ホイッスルの重みを感じてもらいたくあえて目立つ極太のヒモを使うようにしています。
いわば、登竜門みたいになっているんです。
例年実施している「日本の森」のメンテナンス。
今年は6月に休館日がありませんので、オープン前に少しずつ行っています。今日は竹やぶを中心に職人さんに剪定してもらいました。
実施前はこんなにもしゃもしゃでしたが...。
実施後はこんなにすっきり!
切った竹はけっこうな量で、長さが3m以上のものもありました。
竹の一部はカワウソやアカハナグマのおもちゃにしたいと思います。
これで夏の準備はOKかな?
海遊館6階の特設展示水槽には、上層にアオリイカ、底の方に最近搬入したカミナリイカがいます。
こちらがアオリイカ。
そしてカミナリイカです。
この水槽をご覧になるお客様からは「綺麗~」という声よりも「美味しそう~」という声のほうがよく聞こえてきます。
イカは「見る」よりも「食べるもの」のイメージが強い生き物です。
食卓や加工食品などで身近な食材ですが、泳いでいる姿をなかなか見ることはできません。
水族館で飼育できるイカの種類は少なく、世界中で知られている約450種のイカのうち、ごくわずかです。
イカは水族館では展示するだけでなく、飼育生物の餌にも使われています。
餌に使っている冷凍のスルメイカは、そのままラッコやシュモクザメの餌に、小さな魚たちには小さく切って与えます。
海遊館では生き物の餌にイカだけで一日に30kgくらい使っています。
餌用のスルメイカがこちら。
そしてイカの切り身。
今の季節はイカ達の産卵時期。カミナリイカの産卵に続いて、アオリイカも産卵しています。
カミナリイカの卵です。
アオリイカの卵。
イカ達も次の世代へ命をつないでいます。
アカハナグマの繁殖準備のため、4月20日からリンゴ(♂)とイチゴ(♀)の同居を開始したと、4月22日号のブログでご報告しました。
あれから1ヶ月ちょっと。
どうなったかといいますと、日中見ている限りでは相変わらず仲があまり良くない2頭。
交尾も見られず、餌の時間にはケンカになったりもして、諦めかけていたんですが、諦めきれず獣医にイチゴのエコー検査をお願いすることにしました。
お腹をよーく調べてもらうと、...なんと妊娠していました!!!
2頭の胎児を確認。心拍もしっかり確認することができました。
全身が映っていませんが、真ん中あたりで心臓がしっかり動いています。感動的です。
ハナグマの仲間は2~7頭のこどもを産むと言われています。昨年、イチゴにとって先輩のアズキは3頭のこどもを生みました。
もしかしたらまだどこかに赤ちゃんが隠れているかもしれないけど、最低2頭はいるとのこと。
こちらは胎児を上から見たエコー写真。右側が頭で左側がおしり!わかりますか?周りの黒い部分が羊水です。
これまで以上にしっかり栄養を与えて、適度な運動をして健康的に過ごしてもらい、無事元気な赤ちゃんが生まれてくることを祈るばかりです。
今回の海遊館春の特別講座は、「こんな水族館あったらいいな」がテーマで、自分の思い描く未来の水族館の絵を描いてもらいます。
と言ってもいきなり描いてもらうのではなく、水族館の歴史を少しだけ知ってもらったり、海遊館の中を探検してたりしてイメージを膨らませてもらいます。その後、絵の製作にとりかかります。
出来あがった絵を見てあらためて思うのは、子供さんたちの発想の豊かさです。
高層ビル全体が大きな水槽で外からも見ることができたり、球状のカプセルに乗ってふわふわ大水槽の中を漂ったり、などなど。
大人の堅い頭(特に私の場合そうです。)ではとても思い浮かばないアイデアに感心させられます。
参加者のみなさんの作品は、海遊館内の企画展示室に期間限定で展示します。機会があれば、ぜひ覗いてみて下さい!
以前の食事情ではラッコたちが食べている餌やおやつなどについてお話しました。
とてもグルメなラッコたち。今回はそんなラッコ担当者ならではの餌やりの苦労話を聞いてください!!
ラッコたちの餌やりはとても大変です。
なぜかって?
実はラッコたち、好き嫌いがとーっても激しいんです!!!
ラッコたちは本当にグルメで、嫌いな餌は食べずに捨ててしまい、逆に大好きな餌は他のラッコから奪ってしまうこともあります(@△@;
パタは、恋のライバル(?)のエレンから奪い取った餌を大好きなクータンにプレゼントしてしまうこともしばしば・・・
パタがクータンに餌をプレゼントする様子がこちらです。
ね、一度口に入れた餌をわざわざ出して、クータンにプレゼント!
このため、餌やりの時間の水槽内は、「エレンお願いやからこれ早く食べてぇ(><;)」とか、「あっ、クータン!!パタのアジとったらあかんっ!!!」とか、飼育員の悲しい叫び声がこだまします。。。
とまぁ、こんなわけで本当に大変なんですよ!(汗)
ラッコたちは健康管理のために食事の量が一頭一頭決まっているので、取ったり・取られたりした時は、後で飼育員が調整しているんですが、ラッコたちはきっとそんなことには気づいていないでしょう☆
ラッコのお食事タイムには、自由奔放なラッコたちと、彼・彼女らに翻弄される飼育員の姿が見られるかもしれません♪(笑)
海遊館では、教育普及プログラムの一環として、「海遊館アカデミー」という生き物のことや私たち飼育係の仕事を紹介する約30分間の講座を行なっています。
現在のプログラムは4つあり、好きなテーマを選んでいただいています。
・ジンベエザメ
・飼育係の仕事
・海遊館の動物たち
・海遊館で学ぶ生物多様性
今回は海遊館アカデミー ~ジンベエザメ~ の様子をチラリとご紹介!
アカデミーは海遊館ホールという200名も収容できるホールで、大きなスクリーンを見ながら進めていきます。
お話をするのは、なんと飼育係員!!お話のプロではありませんが、その分、味のある話が盛りだくさんです。
ちなみにステージで話してるのは私です(笑)アカデミーデビューして早3年。やっと少し慣れてきて、緊張せずに話ができるようになってきました。
私が手に持っているのは『ジンベエばおり』です。ジンベエザメの名前の由来になった羽織着を紹介してます。
私一人が喋っていてもつまらない(?)ので、アカデミー中はお客様にクイズを出したり、質問したり、実際にステージに上がってもらったりもします。
子供がたくさんステージに上がっていますよね。何をするかっていうと・・・
鯉のぼりならぬ『ジンベエのぼり』を広げてもらいました。このジンベエのぼりは10m!!ジンベエザメって本当に大きいんです!!
このあとも、餌の話や健康管理話などを紹介しながらあっとゆう間に30分が終わってしまいます。
海遊館アカデミーの詳細は↓からご覧いただけます。ぜひ、ご参加ください♪
http://www.kaiyukan.com/guides/programs/academy/
《海遊館アカデミーのもうひとつの楽しみ方》
アカデミーは同じテーマでもお話をする飼育係によってちょっとずつ話題や小ネタが違います。そんな違いを探してみるのも楽しいかもです。
年齢に合わせて変えたりもしているので、一度参加した方もきっと楽しんでいただけると思いますよ!
↑ 幼稚園さん向けバージョン
ゴールデンウィークが終わった、7日の朝「日本の森」で植物を見ると、ちょっとかわいそうなことになっていました。それは...
「日本の森」コーナーの左手にヤマアジサイが植えてあるのですが、よく見ると枝がポッキリと折れていました(涙)
葉が踏まれたようす(T_T)
幸い3か所だけだったので、アジサイにはほとんど影響はなさそうですが、踏まないでー!!
それから半月たち、無事花が咲ました。
よかった、よかった。
カリフォルニアアシカの餌やりの時間には、ただ単に餌をあげるだけではなく、いろいろなトレーニングを行います。
トレーニングを行うことで、日常生活に刺激をあたえることができ、より健康に飼育できると考えています。
今回は、「リップ」というアシカが現在行っているトレーニングを紹介します。
これは口角を上げて「笑顔」ができるようにトレーニングをしているのですが、まだニヤついているようにもみえます。
これ以外にも、他のアシカたちが色んなトレーニングをしていますので、探してみて下さい。
リップの「笑顔」は、早く皆さんにご覧いただけるよう、リップともども日々のトレーニングを笑顔でがんばります。
「日本の森」水槽にいるコツメカワウソたち、海遊館にはこのカワウソ以外にも、バックヤードに10頭以上のカワウソが暮らしています。
バックヤードで暮らしているわけは、繁殖を目指していたり、病気の治療をしていたりと様々ですが、この中に「ニッキ」というおじいさんカワウソがいます。
このニッキは1994年8月7日生まれなので、もうすぐ19歳になります。
現在、日本の動物園水族館でも一番ご長寿なコツメカワウソです。
ニッキも以前は「日本の森」水槽で海遊館に来ていただいた方を楽しませてくれていましたが、今は引退してバックヤードで余生を過ごしており、息子のオリーブと2頭で暮らしています。
ニッキとオリーブ親子はとても仲が良く、ニッキは食事の時間、お腹いっぱいになると、餌を受け取らなくなるのではなく、一旦受け取ってオリーブのところまで持って行きます。
オリーブが気づかない場合は、オリーブの口元まで持っていきます。水を飲む時も2頭で並んでいることが多く、水を飲みながらお互いの顔を見合ったりし、ほのぼのしたところが見られます。
ちょっとしたことで餌を食べなくなったり、気に入らないことがあるのか小さな声で鳴いたりと若干気難しいところがありますが、まずは20歳目指して長生きして欲しいものです。
今回は水槽の照明について少し書いてみます。
皆さんご存知のジンベエザメが泳ぐ「太平洋水槽」の照明は、どんなものを使っているかご存じでしょうか?
こんな感じです。
・・・でかっ!!(--;)
直径16.5cm 長さ40cm、1000Wもあるんです。家庭用の電球と比べるとその大きさがわかって頂けると思います。
こういった電球が器具の中に入って「太平洋水槽」を照らしています。
なんといっても、水槽の深さが9mもありますから、光も強くなければ、底まで届かないのです。
縁の下の力持ちですが、これからも水槽の生物たちを照らし続けます。
3月にオープンした新・体感エリアの「北極圏」ゾーンにいる魚たち。皆さん、ワモンアザラシに気をとられて、よくご覧になっていないのでは、と不安になる魚類担当です。
ということで、少しずつここにいる魚たちを紹介していきたいと思います。
まずは「ヌマガレイ」をご紹介!
「左ヒラメに右カレイ」という言葉は皆さん、聞いたことがあると思います。
両方とも目が片方に寄った魚ですが、頭を左側にして置いた時、左の体側に目がくるのがヒラメ、右の体側に目がくるのがカレイということから、そのように言われています。
私もどっちがどっちかわからなくなるので、左が「ひ」、右が「か」と覚えるようにしてます。
でも、よくご覧ください。ヌマガレイはカレイの仲間でありながら、左に目があります。
特に日本で捕獲されるものは「左ヌマガレイ」が多いのですが、北極海に生息するものでは、右に目がくるものが3割くらいあるのだそうです。
えーっ!こんがらかってしまうよー!!
現在、北極海ゾーンで展示しているのは「左ヌマガレイ」ですが、予備水槽には「右ヌマガレイ」もいます。近いうちにはこちらも展示して、皆様を迷わせたいと思いますので、お楽しみに!!
PS.砂に隠れてることが多いです。
5月12日は母の日でしたね。日頃の感謝の気持ちをお母さんに伝えることはできましたか。
母といえば、こちら「パナマ湾水槽」のアカハナグマ。
昨年9月に初めての出産したアズキ母さん。
子育てに奮闘し一時はげっそり(?)やせたりもしたんですが、落ち着いてきたため少しふっくらしてきました。
最近は食欲も右肩上がり!餌の時間には、我が子を差し置いて餌に飛びついてきます。暖かくなったのもあり、日中はうとうとと優雅にお昼寝をすることも多くなりました。
子どもたちはもうすっかり自立し、いたずらも日に日にエスカレートする一方...ですが、やっぱりお母ちゃん大好き。
一番お母さんっ子のパプリカは、いまだにお昼寝のときにおっぱいを探したりしています。
そんな我が子に囲まれてアズキも幸せそうです。
母の日は終わりましたが、お母さんにまだ何もしていないという方、最近海遊館に行ってないなーという方、ぜひ「パナマ湾」水槽のアカハナグマ親子に会いに来て、癒されてみてはいかがですか。
動物を飼育する上で、健康管理はとても重要なことです。その中で、体重測定も健康管理の一つになります。私たちにとっても身近なものではないでしょうか。
そこで、動物で使用する体重計をご紹介したいと思います。
体重計も様々で、動物の大きさに合わせいろいろな種類のものを使っています。
①これは卓上で使う小さな体重計です。小さな生き物、例えばペンギンのヒナや卵などを計るのに使用します。
ちなみに卵を計る時は、下の写真のように卵が転がっていかないように台を置きます。
②この体重計は、ラッコやペンギンの体重を計る時に使います。
③そしてこれは、主にイルカの体重を計ります。使い方は、イルカを担架に乗せ吊り下げて使います。ちなみに500kgまで計れます。
④最後に、この体重計は、アシカやアザラシなどに使用するものです。
これはかなり大きく、体重計自身もかなり重く大人4人ががりでやっと持ち上げることができます。こちらはなんと1000㎏まで計れます。
使わない時は、写真のようにアザラシのベットにもなります。
このように動物によっていろいろな体重計を使い、健康管理をしています。
先月、世界水棲生物医学会(IAAAM)という国際学会に参加・発表してきました。
IAAAMとは、世界中の水棲生物の医学に関わっている獣医師・研究者の学会です。検査や治療方法、それに関する研究などを発表する機会が年に1回あり、今年はサンフランシスコで開催されました。
会場は、
ちょーセレブ!目の前にはゴールデンゲートブリッジが!ハリウッドスターがお忍びでバカンスに来そうなホテルです。
(残念ながら、大人の理由により、泊れませんでしたが・・・)
さぁ、メインの発表についてです。これがまたスゴイ!
イルカの腹腔鏡検査、ウミガメの減圧症の治療、エイの卵巣摘出術、などなど。
うーん、やっぱり世界のレベルは高い!
でも、すごく良い刺激になりました。海遊館の獣医療も、さらにレベルアップ目指します!
おまけ。
サンフランシスコのピア39のカリフォルニアアシカと、モンタレー湾のゼニガタアザラシとラッコです。
「ラッコはどれ?」と思った、そこのあなた!! 海遊館に来れば間近で見られますよ!
「ふあふあクラゲ館」でオキクラゲの展示を始めました。
すごく変わったクラゲです。
どこが...?
実は "ポリプ期" がないのです。
多くのクラゲは、クラゲになる前にはポリプと呼ばれるイソギンチャクの小さいもののような姿で海底などにくっついて過ごす時期があります。
オキクラゲにはそれがなく、卵がうまれると、直接クラゲへと育ちます。外洋性のクラゲなので、ポリプがくっつくような場所が少ないからそのような生活史が進化したのかもしれません。
海遊館で展示しているクラゲの多くは、ポリプから繁殖させて育てたものですが、オキクラゲはポリプがないだけに、その手が使えません。
オキクラゲを卵から育てるのはけっこう難しいのです。そのため、オキクラゲは安定的に展示できる種類ではないのですが、チャンスがあればぜひチャレンジしてみたいもの。卵産んでおくれ。
少し前のお話になりますが、4月19・20・21日の3日間限定で、「アザラシになろう!フェイスペンティングイベント」を行いました!!
タイトルの通り、アザラシを顔に書いたり、海遊館のキャラクター「ワモンちゃん」のシールを貼ったりして、みなさんにアザラシになっていただきました!そのお写真がこちら♪
きゃ~アザラシ以上に、むちゃくちゃかわいいです♪♪ご参加いただいた皆様、ほんとうにありがとうございました!!
私もアザラシになりたい!!と思われたみなさま、またまた開催するかもしれません。
これからも海遊館のHPを要チェックして下さいね♪
「日本海溝」水槽には、タカアシガニなどを展示している大型水槽の他にも小型水槽があり、深海にすむ小さな生き物たちを展示しています。今回はその中から3種類をご紹介します。
【アカザエビ】
日本固有種です。英名ではJapanese lobsterと呼ばれています
最近脱皮し、脱皮後は、とてもきれいな色をしています。魚の切り身をよく食べています。
【アズマハナダイ】
最近、展示しました。移動したばかりの頃はサクラエビを与えても食べず、生きたエビでも反応無し。困っていたら同居のアカザエビに与えたシシャモの切り身を横取りしてパクリ、エビよりも魚が好きだったのねぇ~。何事も思い込みはいけないと思い知らされました。まだ、水槽に慣れていないのか隠れていることが多いです。
【ボウズカジカ】
まん丸頭がとてもキュートです。ほとんど動かず、じっとしている事が多いです。写真のように正面を向いてくれず、反対を向いていることが多いです。棒の先に餌をつけて近づけると飛びついて食べます。
ご近所のお子様から、うれしいプレゼントを頂きました。
それはアイロンビーズで作った「海遊館」でした。
私もこのアイロンビーズを知っていましたが、海遊館をモチーフにしたものは今まで見たことがありませんでした。
なので、見本もなくお子様自身で考えながら作ってくれたんだと思い本当にうれしく思いました。
今後も、多くのみなさまに愛される水族館を目指し、心を引き締めがんばってまいります。
本日は1年に一度の排水管クリーニングの日です。
この排水管は手洗いや器などを洗った水を流すものではなく、生物関係の水槽やろ過槽を洗ったかなり汚れた水が流れます。
海遊館のそれぞれの場所から二階にあるメインの排水管(配管の内径20センチ)に集めて、一階の下水道配管に排水します。
配管が長くて大きいので重いものは流れずに溜まってきます、そのままにしておくと詰まって流れなくなってしまいますのでメンテナンスが必要なのです。
砂や小石、貝、カニのツメなど色々なものが流れてきます。
今日はどんな"お宝"があるのやら...
① 排水管に水を送る配管を接続します。
② バルブを開いて水を送ります。
③ 確認のためにここのバルブを開けて水を出します。
④ きれいな水が、
⑤ 濁ってきました、臭いもしています。
⑥ 本日の収穫は...... 、余りないですね小石と汚れくらいです。
先日、普段できないことを初めて体験しました。
なんと!深海へ・・・
ではなく、大空に出発!
初めてのヘリコプター。
振動・音・感じたことのないものばかりで戸惑いもありましたが、どんどん小さくなっていく大阪のまち、視界が開けてきてワクワク・ドキドキ。
少し前まで、私は宇宙飛行士になって地球を眺めるのが夢でした。
今回、宇宙まではいけませんでしたが、空の高いところから大阪を眺めることができ、感動・感激でした。
私はあるミッションを受けています。
詳細についてはまた後日のお楽しみに☆
海遊館では、定期的に海遊館前の岸壁で生物調査を行っています。
先日の調査で、調査開始以来初記録の生物がでました。その名は「クビナガワレカラ」。
写真をみていただくとちょっとエイリアンのようですが、ワレカラは甲殻類の仲間で、エビ・カニとは親戚筋にあたります。
普段は後ろ足で海藻などにつかまっていますが、前方の足も使ってシャクトリムシのように移動する姿はユーモラスです。
大きさは1~3cmのものが多く、体も細長い為、海藻やゴミと間違ってしまいそうです。これまでも見逃していたのかもしれません。
岸壁の付着生物の世界は、小さな生き物たちの世界です。顕微鏡で拡大して見た時、そこにはミクロコスモスが広がっています。
先日、後輩が撮った写真を見て、ずーっと笑っています。
コツメカワウソのバックヤードにいる王様ゴボウです。
載っている台は、寝袋であるドンゴロスをもしゃもしゃ食べてしまう彼のために、設備チームのお兄様が作ってくださったもの。
これで体をふいたり、箱の中に入って寝たりとすぐれものなのです。
その上でのびをしている王様ですが、前肢、後肢のぴーんとしたところと、お尻から垣間見えるかわいいタマタマはどうでしょう!
つらいことがあった時には、これを見て癒されてくださいね。
写真を逆回転させると、空を飛んでるようでまた笑えます。
3月13日にオープンした「新・体感エリア」の「モルディブ諸島」ゾーン。ここには「サメとエイのタッチプール」があり、サメやエイに直接触れることができます。
プールにはイヌザメやホシエイなどがいます。
このタッチプールは、水量約16㎥、外周約30mで、室内型では国内最大級のプールです。
ふれあい方法や注意点が書いてあるので、お子様から大人の方まで老若男女問わず安心してふれあいができます。また、必ずスタッフが立っていますので、お気軽にお声かけください。
手洗い場があるので、魚に触った後はもちろんのこと、サメやエイたちの健康管理のため、触る前にも手洗いをお願いします!
魚を傷つけないよう、大切な指輪などアクセサリーをしている方は外してくださいね!
おとなしいサメたちばかりで、プールの端っこで休んでいることが多いです。
おとなしいといっても、暴れると危険なので口元やしっぽはさわらないように!
手のひらでなでるとサメ肌は・・・、エイ肌は・・・。どうなってるでしょうか??
ふれあいはちょっとこわい・・・って方は、見るだけでも大丈夫です。
プールを横からのぞけば、サメ・エイの顔や呼吸している様子を見ることができますよ。
時々、元気良すぎて皆さんに水をかけることもありますが、お許しを。
サメ肌・エイ肌どんな感触をしているのか、ぜひ確かめにきてください!
新・体感エリアのワモンアザラシ水槽、ご存知のようにドーム型になっています。ドーム型水槽!斬新!しかし!ゴミがたまりやすい!
もちろん、ワモンアザラシは餌を食べてウンチをします。トイレではしてくれません!水中でします!
ということは・・・
何もしないとウンチやゴミがたまってきます。ワモンアザラシとウンチのコラボ!?いえいえ、そんなことはできません。
ですが、あることをするとすっきりなくなります。
展示水槽の擬氷内に水流を発生する装置を埋め込みました。デビュー前の写真なのでごちゃごちゃしていますが・・・。
この水流装置によってウンチやゴミが吹っ飛ぶわけです。ただ単に吹き飛ばすだけでは簡単です。傾斜球面に水流をあてた場合の水中にある物体の挙動は・・・?
なんてことは私の頭では無理です。
で、考えたのは、ワモンちゃんの協力を得て水流テストです。
ワモンちゃんたちは怪訝そうな顔をしていましたが、このテストのおかげでウンチとのご遭遇!はなくなったわけです。
今回は、水族館の生物のお医者さんの仕事について、ちょっとアカデミックに。
海遊館で暮している生き物たちのほとんどは水棲生物です。この水棲生物、病気になると、治療するのが、すっっっっごく大変なんです。
どれくらい難しいかと言いますとですね、
1. 水に暮している生物は陸上に上げられることに慣れていない。
魚は、陸に上げられると、もちろん呼吸ができないですよね。あとイルカさんなんかは、皮膚が乾燥すると火傷みたいな症状を起こしたり、自重で呼吸しにくくなったり。
2. 海棲哺乳類なんかは、Diving reflexのため、麻酔管理が難しい。
Diving reflexとは、長く水中で泳ぐために発達したものでして、少ない酸素を大事な器官(心臓とか脳)に優先的に送るための生理反応です。これが麻酔中は悪い方向に働いてしまい、呼吸が停止したり、心拍数が下がったりします。
3. 防水使用の医療機器はほとんどない。
レントゲンとかエコーとか生体情報モニター(ドラマで心臓が止まって"ピー!"って鳴って、「先生!心臓止まりました!」てやつ)などなど、医療器機ってほとんど防水機能がないので、検査処置中に水がかかって壊れると、「はい、自腹ね」って言われてしまいます・・・
などなど色んな理由で、水族館の生き物の健康管理は、病気にさせない、つまり"予防第一"なんですね。
しかし、予防のための健康管理をする生き物たちは、もちろん元気な訳で、検査しようとも大暴れして、そうそう簡単には事が進みません。
そこで、水族館で大切なのが、"ハズバンダリートレーニング"なのです。
"ハズバンダリートレーニング"とは、簡単に言いますと、健康管理のためのトレーニングです。例えばイルカさんに「採血しますよー」ってサインを出すと、尾鰭をトレーナーに向けてくれて、尾鰭から採血している間もおとなしく待ってくれるんですね。
海遊館では海獣類以外にも魚にも"ハズバンダリートレーニング"をしています。
それでは、先日、トラフザメさんでやった検査を紹介しましょう。
このトラフザメさん、体重30㎏もあるので、捕まえて保定するのが大変。なんで、担当トレーナーが、採血、エコー、内視鏡検査なんかを受けるトレーニングをしています。
ある時、トレーニング中にエコー検査をしたら、「ん?肝臓に何か液体みたいなのが・・・」
その形はグニャグニャと長く蛇行しており、エコーで血管ではないことは分かりました。
サメも種類により臓器の構造は全く違うので、胆嚢かな?とも思ったのですが、どうも調べなくては気が済まない訳で、麻酔下で検査することになりました。
麻酔の方法は、「採血しますよー」とトラフザメさんをひっくり返します。
で、尾の付け根に針を刺して、血管の中に麻酔液を注入します。もちろんトレーニングされているので、この間ずっと、おとなしくしてくれています。
しばらくすると麻酔がかかり、呼吸が停止するので、口の中に新鮮な海水を流して人工呼吸開始。
もう痛みも感じないので、肝臓の中にある液体が溜まったところに向けて、ぶっとい針を挿入。
結果、緑色の液体が上ってきました。胆嚢だったわけですね。
とりあえず、よかった、よかった、と言うことで、トラフザメさんを覚醒させて、その日の検査は終了しました。
こんな感じで、海遊館ではトレーナーさんの協力のおかげで、獣医の仕事が出来る、というお話でした。
高知県土佐清水の以布利では、春の嵐で低気圧が近づき、大荒れの海況でした。
波は堤防を超えそうな勢い...。
こんな日は大敷網(定置網)船も出港を見合わせ、市場も休みなので港の中は人気がありません。
風が強く、うねりが入ってきているので、イケスにいる魚への給餌ができず、今日は餌止め。
自然の海はいろいろな表情を見せてくれます。
水族館には、生き物たちを飼育展示することの他に、たくさんの役割があります。
そのうちの1つが「調査・研究」です。
今回、これまでのカマイルカの出産記録をもとに、まとめたものを「日本水産学会春季大会」で、
ポスター発表(発表内容を1枚の大きなポスターにまとめた発表)してきました。
2010年に生まれたアクアの出産記録もつかったんですよ。
※アクアは、現在、バックヤードにいて、とても元気です!
東方面での発表だったので、関東の水族館の視察もさせてもらいました。
私の趣味は水族館めぐりですが、他の水族館を見ることはかなりの刺激になります。
生き物はもちろんのことですが、飼育係員さんの動き、表情が気になってしまいます。
今年度は何を発表しようかな~。
4月になって新生活を始めた方も多いと思いますので、不動産業界の皆さんは今大忙しでしょうね。
さて、「瀬戸内海」水槽に暮らすマダコのためにも、担当の飼育係がいろいろな物件を準備しています。
「うーん、どれにしようかな?」
タコ壺や土管などいろいろなタイプのお部屋がありますよ。どうぞゆっくり選んでください。
こちらのお部屋はお客様には少し小さいんじゃ...?
このお客様は入口に石を集めています。それは自分で置いたのですね!!
あらあら、こちらはとうとうバリケードを...。防犯は大切ですもん。お気をつけて。
皆様、マダコたちがどの部屋を利用しているか、探してみてください。
沖縄から、ウシバナトビエイ 学名:Rhinoptera javanica が活魚車に乗ってやってきました。 海遊館では初めて展示する魚です。
ウシバナトビエイは、「太平洋」水槽と「新・体感エリア」の「モルディブ諸島」ゾーン(サメとエイのタッチプール)に搬入しました。タッチングプールでは、実際に触ることもできます。
ウシバナトビエイの英名はCownose Rayといい、前から見ると牛(cow)の鼻(nose)みたいな頭をしています。
頭の前には、頭鰭(あたまびれ)と呼ばれる部分があり、これを使って餌を探し、口元へ運びます。
水槽内では時々、下の写真のように、実際に頭鰭を使っているところを見ることができます。
海遊館では、よく似た種のクロガネウシバナトビエイ 学名:Rhinoptera bonasus を「アクアゲート」水槽で展示しています。
この2種、分布域がわかれており、別の種類なのですがとてもよく似ています。
↑クロガネウシバナトビエイ
↑ウシバナトビエイ
一緒にすると絶対にわからないだろうな...
水族館には飼育することの他にもたくさんの役割があります。
そのうちの1つに「調査・研究」というものがあります。
今回、これまでのカマイルカの出産記録をもとに、まとめたものを日本水産学会春季大会でポスター発表(発表内容を1枚の大きなポスターにまとめた発表)してきました。
2010年に生まれたアクアの出産記録もつかったんですよ。
関東方面での発表だったので、関東の水族館の視察もさせてもらいました。
私の趣味は水族館めぐりですが、他の水族館を見ることはかなりの刺激になります。
生き物はもちろんのことですが、飼育係員さんの動き、表情が気になってしまいます。
今年度は何を発表しようかな~。
先日はスモモについてお知らせしましたが、オオシマザクラも咲きましたよ!
といっても今、外ではソメイヨシノが満開ですので、ちょっとさびしい感じがします。
代わりに、といってはなんですが、3月末に和歌山県からアユを搬入しました。
今シーズン初で、その数18,000尾!
まだ1尾あたり2gと小さなアユですが、アユの展示を行うと「春だなあ!」」と思います。
カワウソたちの襲撃に負けず、大きくなってほしいです。
ところで、そのお腹はなんなの?
「ん?これ?」
「こんなになってるよ?」
アユを食べないように多めに餌を与えたらこんなことになりましたとさ。
あらあら...。
これも春ですね。
「新・体感エリア」の「ワモンアザラシ展示水槽」の水質測定結果です。
サンプル水の色が青やピンクになるほど、水質がよくありません。
では、ワモンアザラシではなく、「水の様子」をご覧ください!
幸い、水に濁りや変色はないので、お客様にご覧頂くことに問題はありません。
水槽のろ過器の役割は、ゴミを取ることと、微生物の働きによる水の浄化です。
新しいろ過器なので、微生物がうまく働いていないのが原因のようでした。
状態の良いろ過器から、砂(微生物が付いている!)を取り出して、新しいろ過器に入れて様子を見ることにしました。
黒い粒々が、種砂です。目で見ることはできませんが、たくさんの微生物がいるはずです。上手く働いてくれることを期待しています。
「新・体感エリア」オープンを控えての1シーン。擬氷テーブルを囲んでの密談!?です。
アラレ(左):「明日オープンやで、めっちゃ見られるんちゃうん。なんかはずかしいわ。」
ユキ(右) :「でも、ここは快適そうやん。」
モヤ(真ん中) :「お客さんが見に来たら、アピールせなアカンのんちゃう。ていうか今写真撮られてるし・・・。」
関西弁かどうかは分かりませんが、こんな会話が聞こえてきそうな感じでした。
ちなみにフブキは陸上でぐっすり寝ていました(右奥)。
※アラレ♀、ユキ♀、モヤ♂、フブキ♂はワモンアザラシの愛称です。
海遊館の最寄り駅は、大阪市営地下鉄中央線「大阪港」駅です。
このたび、『新・体感エリア』オープンに合わせて、大阪港駅のホーム及び出入り口通路のリニューアルが実施されました。写真は出入り口通路です。サイドに海遊館の生き物がいるのがわかりますか?
その記念として、3月16日に当館とコラボしたウェルカムイベントが開催されました。
一日駅長を務めたのが当館のマスコットキャラクター「トビ-君」で、司会は鉄道タレントの古谷あつみさん。
私たち飼育係は、カクレクマノミたちの水槽と、ジンベエザメの頭部レプリカを設置しました。
約2時間のイベントでしたが、大阪港駅を利用して海遊館にお越しになられるお客様に水槽を見て喜んでいただけたのではないでしょうか?
それにしても皆さん、カクレクマノミはよくご存知で、人気が高いのにびっくりしました!!
やっと寒さがやわらいでまいりました。暖かくなるとほっとしますね。
さて、「日本の森」ですが、サワガニの滝を降りる前に、上を見て頂くと、現在、スモモの花が満開です。
スモモは中国原産ですが、日本には奈良時代に伝わったとされ、古事記や日本書紀、和歌などにも詠まれている木です。毎年、この時期になると白い花が咲き、夏前には甘い実をつけます。
今年は花が多いので、「実も多いといいな!」と思ったり...昨年は不作だったのです。
あっ、この実はリスザルやハナグマのおやつですよ。決して人間のおやつではありません。
また、カワムツなどがいる水槽の上にはモモの木があります。モモも中国原産ですが、縄文時代か弥生時代にはすでに食べられていたようで、スモモより前に日本にやってきたらしいです。
モモの花はスモモよりやや紅色がかっていて、咲く時期はスモモより遅いのですが、結構長い期間咲いています。ただ、この木はなぜか実がなることはありません。なぜだ??
モモの後には、カワウソコーナーの左上にあるオオシマザクラが咲きます。今日、見てきましたが、まだ芽吹いたところかな?
これらが咲くと、「春が来た」と思う日本の森の担当です。
皆さんもたまには日本の森を見回してくださいね。
2013年3月13日 4台の階段がひっそりと引退した。
ここは、「アクアゲート」水槽のバックヤード。
大きな梁があり、通行の妨げになっていた...。
そこで4台の階段が登場した。1998年4月のことである。
数か月前、階段たちと設備担当との間でこんなやり取りがあった。
(担当者) そろそろ引退して、ゆっくりしたらどうですか。
(階 段) いや~、まだひと頑張りできますよ。
(担当者) でも、傷だらけだし、ステップも欠けてきているしね。
(階 段) もう少し頑張りたいんですが...
(担当者) 飼育係員が踏みぬいて、怪我をしても困るし、もう新しい連中もスタンバイしていますから。
(階 段) そういう事ならしょうがないですね。
階段は、"老兵は死なず、ただ去りゆくのみ"と言ったそうな...
(劣化した階段)
(スタンバイしている階段)
(取替が完了した階段)
いよいよ始まりました、「新・体感エリア」。もうご覧になりましたか?
ワモンアザラシをはじめ、いままで海遊館で見れなかった生物が目白押しです。
しかし、その中にも再登場を果たした生き物もいるのです。
少し前まで、「ふあふあクラゲ館」でクリオネを展示していたことをご存知の方もいらっしゃるでしょう。
それが「新・体感エリア」の北極生物のコーナーで再登場しています。
しかも!生き物だけでなく、水槽も同じものを再利用しているのです。
でも、水槽をそのまま使いまわしているのではありません。
前回の飼育経験をふまえて、さまざまな改造を施し、より強力にバージョンアップしての再登場です。
クリオネやクラゲのような浮遊生物は、一般の水槽ではうまく飼うことができず、特殊な専用水槽が必要です。
しかしその構造には「正解」があるわけではなく、まだまだ発展途上。どのような水槽がいいのか、飼育係が自ら考えなければなりません。
今回の改造でも、担当飼育係の経験の粋を集めて設計しました。
さて、どんな水槽になったかというと、、、それは内緒です。
企業秘密!なんだか大企業の社員みたいだな~
生き物たちの口の中ってあまり見る機会はないですよね。
そこで、生き物たちの口の中を一部ですが紹介しますね。
棲む場所や、食べる物によって歯の大きさや形に違いがあるのがお解りいただけたでしょうか。
「日本海溝」水槽では、タカアシガニをはじめとした深海の生き物を展示しています。2月末、大きなタカアシガニが仲間入りしました!
脚を広げると3m以上にもなる世界最大のカニとして知られているタカアシガニですが、今回搬入されてきたのは、とっても大きなタカアシガニです。元気な状態では脚を広げた長さは測れなかったので、重さを測りました!
一番大きなもので14kg、その他でも10kg近いサイズでした。
ちなみに、これまで水槽にいたタカアシガニたちが2~8kgでしたので、水槽はにぎやかになりましたよ。
それでは今回のタカアシガニ搬入から展示までの様子をご紹介します。
今回は神奈川県の水族館から大きな活魚車で約9時間かけてやってきました。(活魚車は、魚を活かしたまま長時間運べる専用の車です。)
活魚車の総重量がなんと25t!で、長さは11mもある大きなトラックですから、海遊館の搬入口に入れるのも一苦労。
搬入口に着いたら、タカアシガニを移動します!魚は網やバケツ、布バケツなどで運びますが、脚が長く巨大なタカアシガニは、まずフックを使って活魚車から取り上げます。脚がひっかかって折れないよう気をつけねばなりません。
取り上げたタカアシガニはスポンジをひいた台車の上にのせます。ここでもタカアシガニの脚が折れないよう慎重に慎重に1個体ずつのせます。
また、タカアシガニはこのように水から出して運ぶので、魚のように水合わせの必要がありません。
さて、台車に載せたら「日本海溝」水槽へ出発!
エレベーターにのるときや、扉の間を通るときもタカアシガニの脚がひっかからないよう、細心の注意を払います。
エレベーター待ちの時間中に僕たちの名札と比較してみました。名札の大きさは名刺サイズで、これは重さ約8kgのタカアシガニです。
よく見るとハサミ脚のところを輪ゴムでとめているのがわかりますね。これは他のタカアシガニの脚などをはさんで切ってしまわないよう、ひっかからないためです。
「日本海溝」水槽に到着すると、水槽の上からタカアシガニを入れます。
水から上げた状態で運んだので、タカアシガニの甲羅に空気が入っていることがあります。
そこで、水に入れた時に甲羅を持ちながら裏返し空気を抜いてやります。
数回カニを揺らして、ぽこっと空気が抜ければ、そーっと離します。
展示後は、新しく仲間入りしたタカアシガニはちゃんと立ってるか、動いているかなどチェックするため、お客様の通路から観察!
オスがオスのことをメスと勘違いしたのか、激しく抱きあっているものがいて、焦りました。でも、すぐに離れて一安心。
大きなタカアシガニを運ぶのは屈強?な男性社員が行います(女性でも重さは大丈夫なんですが、カニは幅広くて持ちにくいのです)。
一仕事終え、「今日もがんばったなあ」と水槽を眺める、たくましい貫禄ある背中のお兄さん、満足そうな姿が印象的でした
上の写真は魚類の予備水槽がある部屋ですが、ここを「新・体感エリア」のLSS(ライフ・サポート・システム)室として生まれ変わらせます。
解体!解体!もう後には戻れません~
どんがら~!何もなくなりました!
一番重要な濾過槽がドオ~ンと鎮座!「ワモンアザラシ」水槽の濾過槽です。
配管も毛細血管のように張り巡らされます。
完成!配管や設備機器でぎっしり、濾過槽が見えなくなってしまいました~
これからここが「新・体感エリア」の心臓部となります。
少し前、カワウソ好きなお客様から「"日本の森"でカワウソが飛び跳ねているけど、あれは何してるの?」と聞かれました。
その時は、「たまたま、なんか壁に気になるものがあったか何かで取ろうとしてるのではないでしょうか」とお答えしたのですが...。
ある日のこと、朝の清掃を終え、扉を閉めて展示場を出ようとした時、奥のほうでカワウソがぴょんぴょん跳ねているのに気づきました。
この前、お客様が言われてたのはこのことだ!!誰かと見てみれば、ザクロ君じゃございませんか。
最近、私がカワウソの作業に入るのは久しぶりだったので、他の担当たちに「ねえねえ!ザクロがぴょんぴょん跳んでるのって知ってる?」と聞くと、「あー、奥でやってますよね」「見た、見た!ザクロやろ」と。
「なんや、みんな知ってるんかいな。もう、教えてよー」
ということで、見たことなかったのは私だけみたいです、しょんぼり。お客様、申し訳ございません。
そのような話をしつつ、担当で盛り上がっていると、周りにいた他の担当たちが「なんの話??」と聞いてきます。
でも、現場を見てない人にはこの面白さをなかなかわかってもらえないので、「なんとか映像をとるのだ!」と、張りつくこと数週間!
いざ跳んでいるのを見たのに、カメラ忘れたとか、カメラを持って構えると跳んでくれないとかの苦難を乗り越え、遂に現場を押さえることができました。
いったいザクロ君は何をしているのでしょう?
係員の間では、脱走しようとしている説、濡れた体を乾かしている説、体を鍛えている説など様々ですが、小さい頃から不思議ちゃんのザクロ君のことですから、何を考えているのかは、さっぱりわかりません。
写真:生後3カ月頃のわんぱくフォー、右からイガ、ニラ、ザクロ、シュロ
ぴょんぴょん、手をなめなめ、またぴょんぴょん。
とりあえず、「ひみつの特訓をしている」ということで。
今月はバレンタインデー、来月はホワイトデーと、巷では騒がれる季節ですが、皆さんはどうでしたか?盛り上がりました?
春先のこの時期、海遊館の生き物たちも恋の季節を迎え、盛り上がっています。
で、今回のブログは、とある生物の少し悲しい恋のお話・・・
ジンベエザメがいる「太平洋」水槽には、アオウミガメが一頭暮らしていました。
そのアオウミガメはオス。
しかし、「太平洋」水槽にはメスのアオウミガメはいなかったので、いつも一人寂しく暮らしていた彼が、ついに運命の女性に出会ってしまったのです!
そのお相手は、なんとジンベエザメの遊ちゃん!
かなり大きさに差がありますが、恋に上下の隔てなし。そんな彼女に猛然とアタックし始めたのです。
あぁ、ついに彼は恋の闇路へと落ちて行くことになるのです。
アタックする時間は決まってお食事タイム(注1)。
大人っぽい振る舞いでお食事中の彼女を見つけるや否や、自分の食事はそっちのけで、彼女に向って猪突猛進!
そして、彼女の美しい腕(胸びれ)や、艶やかな背すじ(背側面)にやさしくタッチ。彼はもう愛のマタドール状態、信じるloveはforever・・・
しかし、そんな彼のロマンスも長くは続かなかったのです。
なぜなら、恋の看守(担当飼育係)が、彼ら二人を引き裂き(注2)、彼を幽閉したからです!(注3)。
あぁ、可哀そうなアオウミガメ・・・彼の恋の行方はいかに・・・続く(注4)。
注1)給餌中のみ遊ちゃんにアタックする理由として、遊ちゃんは垂直立ちしながら餌を食べるのですが、その時のみ横からでも背側面が見えます。この背側面の模様をカメの甲羅の模様と勘違いしているからと思われます。
注2)担当飼育係が彼らの仲を引き裂いたのは、遊ちゃんがアオウミガメにまとわりつかれて、ゴハンに集中できないためです。決して彼らの仲を妬んだ訳ではありません。
注3)今はちょっと狭いですが、水処理機能・水温維持機能を完備した水槽でしっかりと飼育しています。
注4)彼の繁殖シーズンが終われば、また「太平洋」水槽に戻ってもらう予定ですので、皆さん、落ち込んでいる彼を励ましに来てくださいね。
少しずつ太陽の出ている時間が長くなって、暖かい日もあり、春が近づいてきたなと感じます。
みなさんはどのようなことで春の訪れを感じますか?
フキノトウの話題を聞くと春を感じたりしますね。
高知県土佐清水市の海遊館以布利センターは、海が近いので、海中でも春の訪れと感じさせてくれることがあります。
どこからともなくあらわれたアメフラシを見ることも多くなりました。
以布利センターで、一番春だなと感じる魚はこれ!!アゴハゼの幼魚です。
毎年、この時期になると港のいろいろなところに出現します。この魚を見るともうすぐ春だなと感じます。
これから少しずつ暖かくなって、どんどん生き物との出会いが増えそうで楽しみです。
「南極大陸」水槽で暮らすペンギン達の中で、オウサマペンギンがすごいことになっています。
これは餌をあげる直前の写真です。
みんなきれいに整列して順番待ちをしています。さすが海遊館のオウサマペンギンは賢いですなぁ~。
そして、これは餌を食べ終わった後のものです。
ある程度満足すると、みんなこっちに背中をむけてしまってます。賢いというかあっさりしてますね~。
ていうか、餌を食べる時だけかい!!
2月に入って、海遊館6階特設展示水槽にヤリイカが仲間入りしました!!アオリイカ、タチウオと一緒に泳いでます。
青い水槽に白く浮かびあがる姿はとてもきれいですよ。
そして。。。自然の海より水温が少し高いせいか、水槽の底にはたくさんの。。。。
卵!!!
こちらがアオリイカの卵
こちらがヤリイカの卵
3~4週間ぐらいで新しい命が誕生します。アオリイカやヤリイカは産卵をした後、その一生を終えます。
命のバトンリレーが見られることはとても素敵なのですが、担当としてはちょっぴり複雑です(^^;)
特設展示水槽にはイカ以外にもこんな隠れキャラ(生物)が暮らしています!
アミメジュズベリヒトデ
ソメンヤドカリ
水槽をじーーっとみつめて探してみてください!!
「パナマ湾」のアカハナグマ。
1月上旬にアズキ親子に加え、アズキの姉・トマトとメスのイチゴを展示したとお伝えしましたが、やはり、トマトはこどもが苦手らしく、こどもが寄ってくると威嚇したり、はては咬みつこうとしたため、現在はバックに移動して、現在はアズキ親子とイチゴの5頭展示となっています。
アズキはお姉ちゃんのトマトが大好きで、トマトを移動するにあたってはかなり悩みましたが、こどもが怪我をしては大変です。なので、ごめんやけど...。
しかし、こどもが苦手ってあるんですねえ。他人とは思えません。でも、トマトは自分が母親になればまた変わるかもね。
で、イチゴはトマトと共にバックに移動するか、展示に残すかを検討しましたが、こどもたちともアズキママとも大きな問題がないので、展示を継続しています。
ですが、イチゴだってひとりになりたい時があります。
そんな時、彼女は展示の中央上方にある岩と岩との間(上は金網)に行きます。
ここは「イチゴポイント(左)」という名がついています。
時々、イチゴ以外(こども2~3頭)がはさまっていることもありますが、イチゴが収まるとぴったりです。
時にはこんなセクシーポーズをしたりして。
また、展示右の上方には「イチゴポイント(右)」があり、ここにもイチゴがぴったり収まります。
ここにイチゴがいる時は「邪魔をしないで」のサイン。
こどもたち、そこには行かないようにしてね。
明日はいよいよバレンタインデーということで、皆さん大切な方へのチョコレートは用意出来ていますか?
海遊館では、アカハナグマ・カピバラ・ラッコに飼育係員からプレゼントをします。
もちろんコツメカワウソにもプレゼントします。
カワウソにはハート型のキャットフード(以下、フード)をプレゼントします。(さすがに、チョコではありませんが...)
それでは、飼育係員の手作りレシピをご紹介!
1) フードプロセッサーでフードを細かく粉状にします。
2) 粉に水を加えてコネコネし、それをハートのクッキー型に入れ押し固めます。
3) 型からそっと抜いて完成。
水加減がポイント!水が少ないとぽろぽろと崩れ、多いとびちゃびちゃで固まりません。
さあ、あなたもつくってみて!
いざ、カワウソに与えますが、すぐに無くなってしまいます。
ちゃんと味わって食べている??心をこめて(?)作ったんだよ~。(泣)
ちなみに予備室にいるゴボウはテストでつくったものを捨てやがりました!!
「変なものいらないよーだ」by ごぼう
2ヵ月に1度、海遊館前の岸壁で生物調査を行っています。 海底の泥の中や沈めておいたカゴの中の生物を調べます。また、コンクリート護岸に付着した生物も専用の道具で掻き落として調べます。
昨年の6月から始めましたので、この2月の調査で5回目になります。
始めるまでは、私たち飼育係も「そんなに生物がいないだろうな。」と思っていたのですが、驚いたことに、多い時には約40種類の生物が確認できました。
お気に入りの生物は、ウミウシの仲間たちです。彼らを見ていると、こんなころにも小さなかわいい生物が生き続けていた!と、うれしさがあふれてきます。
↑ マダラウミウシ
↑ ミノウミウシの仲間
大阪湾はすてたものじゃないですよ!みなさんももっと身近な生物をクローズアップして覗いてみませんか?意外な感動が味わえるかもしれません!
「エクアドル熱帯雨林」水槽のカピバラコーナーに、オオヨコクビガメがいます。
海遊館にやってきた時は、甲羅の長さが20cmくらいでしたが、今は50cmを超え、重さはなんと13kgと16㎏!
毎月、体重測定と甲羅干しを実施し、2頭を交代で展示しています。
オオヨコクビガメは草食性なので、カピバラが水面近くでチンゲン采などをもしゃもしゃ食べていると、うらやましそうに首をのばしてじーっと見ています。
たまに野菜がころがり、水に落ちると食べようと突進するのですが、コロソマなどの魚が先に到達し、奪われてがっかりしています。
また、カピバラが泳ぐ時、水槽の左にあるステップから降りると、そこはカメのお気に入りの場所なので、踏まれている姿もみかけます。
そんなオオヨコクビガメですが、こどもさんには大人気。
「あっ、カメだ!」とよく声をかけていただいています。
おとなからはあまり声を聞かないような...。
こどもさんとおとなでは目線が違うのか?はたまた、おとなは声に出さないだけなのか?
こんな素敵な顔してますので、見てやってくださいね。
皆さんは、海遊館の休館日は1年に何日あるかご存知ですか?
答えは1月に2日、2月に2日合計4日間です。
でも、この期間は、"みーんな お休み!"なんてことはありません。
海遊館の生き物たちには、もちろんお休みはありません。ということは私たちも休みが無いということになります。
それと、お客様がいらっしゃらないので、いつもとは違った仕事があり忙しいぐらいです。
その時の様子をいくつかご紹介します。
"幽霊水槽"
この水槽は、水もなく、生物もいない、ちょっと不気味、生体反応を全く感じません、怖いくらいです。
普段はカワウソが元気よく泳いでいる「日本の森」水槽なのですが...実は、コケなどの汚れが目立ち始めていたので、水を抜いて清掃をしているところなのです。
"神秘の扉"
これは、檻の中に部屋があり、その奥にもまた部屋があり、これが永遠に続いていくのでしょうか。
いいえ、水槽の水質浄化装置が壁の裏側にあって、それを点検するための通路なのです。
"日本の森に階段が?"
今度からは上まで見ることができるんだ!わぁーい!
...これも違います。足場を組んで岩場の点検をしているところなんです。
このように、休館日でなければ出来ない作業が目白押し。
がんばらなくっちゃ。
早いもので、1月も終わってしまいますね。
でも、2月になったら、この方々を対象にしたイベントがありますよ。
ヒントはバレンタイン。
「えーっ、なになに??」
扉の前に並ばないでください。そこ、お客さんから見えないし。
「日本の森」の男前たちにはクッキーのようなペレット(固形餌料)を与えるよ!
「エクアドル熱帯雨林」水槽の男前、君もだよ。
「ぬーん、なんだ?」
かーたん、耳よりな情報あるから、下におりてらっしゃい。
「トマトでーす。私は?私は?」
「パナマ湾」水槽のあなたたちは女の子だけど、サービスしときまっせ!
っていうことで、2月12日(火)~14日(木)〔バレンタインデー〕までの計3日間、以上3種の動物たち、プラス、ラッコに、ハート型にした氷や野菜、果物などの餌をプレゼントします。
それぞれの時間帯など詳しいことはHPをご覧くださいね。
ハート型の餌をつくるのは結構時間がかかるのですが、食べるのは一瞬です。
お見逃しなく!
餌をつくる係員の苦労はまた後日。
ご存知の通り、海遊館ではコツメカワウソを飼育しています。その中で1頭、日本記録を持っているカワウソがいるんです。
名前は、ニッキさん。
何が日本一かと言うと、「コツメカワウソご長寿日本一」なんですねぇ。今年で御歳19才!
コツメカワウソの平均寿命は、だいたい12-13才くらい。人間でいえば、かるーく100歳越えといったところでしょうか。
ご年配ですので、現在はバックヤードでスローライフを満喫されています。
ちなみに趣味は「寝ること」。
で、先日、健康診断を行いました。海遊館では、コツメカワウソの健康診断を年に1回行っています。
麻酔をかけて、まずは採血。異常なし、優秀、優秀。
次はレントゲン。以前からニッキさんは軽い脾腫(ひしゅ)(脾臓が腫れている)気味、様子見ましょ。
次は口内検査。うぁ!汚な!
歯に付いているのは、全部歯石です。どうしてもお年寄りの動物には、歯石が出来やすいんですね。ほっとくと歯周病などになってしまいます。
なので、超音波スケーラーという機械でスケーリング(歯石取り)をしました。
はい、キレイになりました。
その後、麻酔から眼を覚まし、「おだいじに」と。
これからも、ニッキさん、長生きして「世界一」を目指してね~。
この講座では、ちりめんじゃこの中に混じっている生き物(タコ、カサゴ、カワハギ、フグ、タツノオトシゴなど)の赤ちゃんを探し出し、海の豊かさを感じていただきます。今回が2回目の開催となります。
お父さん、息子さんを放って真剣そのもの。
探したチリモンをストラップの型に並べ、樹脂を流し込んで固まるのを待ちます。上手く固まると良いな~
ストラップが出来上がるまで、チリモンの紙芝居を聞きます。「カニのカーニャの一生」・・・飼育係員の手作りです。
次は、プランクトンすごろくゲームで、カニの一生を体験します。「わ~スタートにもどっちゃった~」
世界にひとつだけのオリジナルちりもんストラップが完成しました。
見て見て~!
受講していただいたみなさま、おつかれさまでした。
海遊館5階企画展示室で開催中の特別展示「アクアライフ~愛のかたちはさまざま~」では、生き物たちの「繁殖」をテーマに、不思議な繁殖生態をもつ生き物たちを展示しています。
さて、ここでクイズです!
写真はクギベラというベラの仲間なのですが、どちらがオスでどちらかがメスかわかりますか???
正解は
↑この写真のクギベラはオスです。
↑この写真のクギベラはメスです。
このように、ベラの仲間はオスとメスで体の色が異なります。
ベラの仲間は産まれた時はみんなメスなのですが、その中で一番体が大きく力が強いものがオスになります。これを「雌性先熟(しせいせんじゅく)」と呼びます。
なぜ、このように性を変えるのかというと、ベラの仲間の繁殖のしかたに関係があります。
ベラは一夫多妻のハーレム状態なので、体が小さかったり、力が弱い時はメスでいたほうが繁殖に参加する機会が増えます。
その中で成長して体が大きくなった個体がオスになって、今度はたくさんのメスに卵を産ませることができるというわけです。
このような雌性先熟をする魚はクエやキンギョハナダイなど、反対に雄性先熟をする魚はクマノミやクロダイなどです。
魚の世界は本当に不思議ですね。
クギベラは、オスとメスの体色差がはっきりとわかりやすいです。
オスがこんなに派手なのは、仲間内で数々の戦いに勝利した喜び?の色なのかもしれません。
企画展は3月12日終了予定ですので、お早めに!
11月末で皆様への公開を終了したリスザル・ポメロ。
バックヤードで大きな鳥カゴに移り、元気に成長しています。
11月末の体重は325gでしたが、現在は340g。
数値的にはあまり成長していないようにみえますが、生後5カ月のこどもとして、そんなに小さくはないと思われます。
ポメロの暮らしている部屋に係員が入ると、ポメロは「出せ~っ!」と大騒ぎします。
いつもとはいきませんが、時々は「じゃあ、どうぞ、出て!」とカゴの扉を開けてやります。
すると、ぴょんっと出てきて、いろいろ探検。
じーっと見ているのは、お母さん代わりのタオルを入れた容器。
すきあらば入ってみたいと思っているようです。
ポメロの運動能力はびっくりするほどアップし、特にジャンプ力は「さすがサル!」と感心します。
タオルをひざに置き、「ポメローッ!」と呼ぶと2m近く飛んで、係員のところに来ることができるようになりました。
タオルの威力はすごいのです。
(酔いそうな動画で申し訳ありません)
最初のころは、自分で着地地点を定めることができず、座って待っている係員の顔にべチャッとくっついたり、係員をとび越していったり(笑)。
今ではきちんと着地することができます。
今日はカゴを掃除する係員の邪魔をしたら、お腹に水がとびはねてしまい、嫌そうにお腹を気にして、「貞子」のような動きをしていました。
今は皆さんにご覧いただけないポメロですが、時々、成長の様子をご紹介したいと思います。
飼育係にとって動物たちに餌を与える事は、大切な仕事の一つです。
その餌やりに行く時、いつも心がけていることがあります。
それは、「笑顔」です。
笑顔で接することによって、動物たちも安心してトレーニングに励むことが出来るのです。
ただ、たまに忘れてしまうことがあります。そんな時に役に立つのは・・・
そう、これです。水槽内に入る一番最初の扉に貼り付けています。
今日も一日、笑顔で頑張るぞ!!
先日、海獣類の体温測定のご紹介がありましたが、本日はコツメカワウソの体温測定を!
動物の体温測定は、イルカやアシカのように肛門で行うのが多いのですが、コツメカワウソは動きが早いため、背中に体温測定用のマイクロチップを挿入し、リーダをかざすことで測定をしています。
リーダーはたばこ2つ分ぐらいの大きさで、チップの大きさは直径約2mm_長さ約12mmで、円筒形のガラスのカプセルで包まれた小さいもの。
背中にかざしてリーダーの液晶部分に出てくる温度を読み取ります(モデルは予備室のコウメさんです)。
慣れているコウメだと、こんなふうにも測れます。
コツメカワウソで38~40℃くらいが平熱、人間よりは若干高めです。
チップを使った測定を始めたのは平成19年頃で、最初は朝一番の体温を測っていました。しかし、チップが皮下の割と浅い部分にあることから、肛門内での測定よりも外的な影響を受けやすいことがわかりました。
測定前にカワウソたちが寝袋に入って寝ていてくれたらいいのですが、入水したり、大ハッスルしていると、体温がとても高くなってしまい、変動が激しいのです。
そこで、いろいろな時間で試してみたところ、朝の給餌の時が一番安定した値を得ることができるのがわかりました。
人間の女性だと、基礎体温を測定することで排卵周期を知ることができます。コツメカワウソの性周期については、まだよくわかっていないため、当館ではメスについての体温データを収集し、神戸大学大学院農学研究科 動物多様性保全繁殖研究室 の楠先生との共同研究により、糞中の性ホルモンとの関連性を調べています。
今のところ、コツメカワウソには人間のような周期的な体温変動はないこと、また、性ホルモン値とカワウソの体重推移より、コツメカワウソには偽妊娠があるのでは?ということがわかりました。そして、妊娠と偽妊娠の時では体温変動が異なり、妊娠時は若干低い体温変動をする傾向がありました。
これからもデータ収集を続けて、他の園館とも情報を交換しながら、コツメカワウソの繁殖に役立てることができればと考えています。
水族館には水槽にきれいな水を送ったり、濾過装置に水を流すためのポンプとモーターがあります。
これらが24時間、365日動いていないと水がきれいにならないばかりか、生き物たちが病気になってしまうことがあります。
そのため、我々設備チームはきちんと動いているか、毎日点検をしています。
①ポンプモーター整備バラシ
ポンプ、モーターに異常があると分解して修理・・・そんなことをしていたらどんどん水が汚れてきますので予備品をもってきて交換を行います。
外して取り付ける?それだけの作業なのですが実はこれが厄介なのです。
②職人技!?微調整
ポンプとモーターは絶えず回転をしています。そのため回転軸の中心がズレないように調整しないといけません。
この調整を行わないと自動車のホイルバランスを取らないのと同じように振動が発生し、最悪、壊れてしまいます。
③神技炸裂!?バランス取り
ズレの調整範囲はというと、5/100!=0.05mm以下!神技!?職人技!?
もちろん普通の定規では測れません!ダイヤルゲージというのを使って、あーでもない、こーでもないと言いながら調整していきます。
④やれやれ完了
年が明けて、土佐清水の海の中はどうなっているのかなと観察に出かけてきました。
水温は16℃程度と冷たいですが、海の中はにぎやかでした。
向こう側が見えなくなりそうなぐらいキビナゴがいて、
ブリや...
ヒラスズキがキビナゴ目当てに集まっていました。
海遊館の展示を支えている一端が、この豊かな海にあることを実感した海中観察でした。
と言っても、遊んできたわけではありません。12月1日から約1週間、香港で行われたIMATA(国際トレーナー協会)会議の香港大会に参加してきました!
この会議は世界38カ国から約500名の飼育係、獣医、研究者、学生などが、トレーニング、治療、研究、保護、教育など、様々な分野について、研究発表や情報交換をしあうもので、日本からも当館以外に下関や東京の水族館の方々の参加がありました。
香港での開催ということで、オープニングセレモニーは、香港らしく中国獅子舞が出てきました!
私は「トレーニングによるジンベエザメの採血」について発表してきました!海外での発表は初めて、それも苦手な英語で...。四苦八苦しながら、なんとか無事に終了することができました。人生で、こんなに英語を勉強したのは初めてかもしれません・・・。
高い位置からの発表で、注目度もアップ。緊張しました。
発表内容は、これまではジンベエザメの健康診断で採血を行うためには、まずジンベエザメを担架に収容、保定していましたが、トレーニングすることでジンベエザメのストレスを軽減でき、また、大きなジンベエザメが担架の中で暴れて怪我をしたり、作業する係員の危険の回避などもできるようになりました」というものです。ジンベエザメにも人間にもやさしい健康診断が可能になったのです!
方法はまず、係員が水面でジンベエザメに給餌します。それから係員がジンベエザメの後ろに回り込み、立ち泳ぎを安定させます。
次に、採血をする潜水者が横にいてもジンベエザメが驚かないように少しずつ慣らしていきます。慣れたところで、今度はジンベエザメに触り、針を刺す練習をし、最終的には潜水者が鰭の付け根より採血を行います
書くと簡単そうですが、短い個体で半月、長いもので50日くらいの時間をかけて行っています。
会議では海外の方から質問を受けたり、アドバイスをいただくことができました。今後は、この貴重な経験を生物のトレーニングにいかしていきたいと思います。
「パナマ湾」水槽のアカハナグマ親子の元にトマトとイチゴが加わりました。
トマトは親子のお母さん・アズキのお姉ちゃん、イチゴは血縁関係はありませんが、アズキのなかよしさんです。
アカハナグマは、自然界ではメスとそのこどもが集まった群れで生活し、子育ての際は樹木の上や岩穴などに小枝を集めた巣をつくるそうです。
こどもがある程度成長すれば、きっと周りには同じように子育てしているメスがいるでしょうし、血縁関係のあるメスであれば、同居させても問題ないと判断して、トマトとアズキを、「パナマ湾」水槽に戻しました。
2頭をケージに入れて水槽内に連れてくると、こどもたちは少しびっくりしていましたが、アズキはふんふんと臭いをかいでいるだけで、威嚇するようすはありません。
よっしゃーっ!!同居開始~!
イチゴはアズキと臭いをかぎ合い、こどもたちにも興味を示していました。一緒に寝ていることもあるし、こどもたちをひきつれ、天井を冒険することも。
トマトは「アズキ~、久しぶりやん!元気やった??」と、アズキとの再開は問題ありませんが、こどもが寄ってくると「なんじゃ、この小さいのは!」と逃げて行ってしまいました。アズキ呆然...。
2頭ともバックヤードでは動きが制限され、摂餌欲もあまりなかったのですが、展示に出たとたんに活気を取り戻し、餌をわれもわれもと食べるようになりました。
餌の時間はもうたいへん。わらわら、ちょこちょこ。
どうぞ、もめませんように!で、ちびたちもちゃんと食べますように!
夜は親子とトマト、アズキの2頭で分かれて寝ていました。
これは寝るのに一番良い場所(中央の擬木の上)が狭くて、皆では寝られないからと、どうしてもトマトがちびたちと一緒は嫌なためかと思われます。
トマト~、そんなに嫌なの?(笑)。
お母さん以外のハナグマを初めて見たこどもたち、思いのほか落ち着いていました。
いつのまにか海水プールの上にある擬つるを上手に渡ることができるようになっていたのにはびっくりです。
ただ、お母さんに怒られ、あわてたパプリカがドボン!と落水したのはヒミツね。
飼育係員があわてて展示へ向かっているうちに、パプリカはすいすい泳ぎ、上手に岩を登ったそうです。
ご覧になっていたお客様、教えていただきありがとうございました。
ところで、観察をしている際、お客様が「あれがお父さんだね」とトマトを指さしておられましたが、オスは単独で生活し、繁殖期しか群れにはおりませんので、現在はバックヤードぐらしです。
トマトの名誉のために!!お父さんのリンゴはこんなに大きいし、すごい顔ですから!
日本の森 水鳥コーナーに新しくオシドリのメスが仲間入りです。
天王寺動物園からやってきたオシドリで、なんと昨年5月に生まれた若い個体です。
予備室での様子。
実は、天井近くの止まり木に止まっています。よく飛びます...
展示した時に、壁などにぶつからないように、羽を少し切ります。(羽はまた伸びてきます。)
昨年の大みそかに展示へ出しました。(水槽の外から撮影すると、水しぶきが...)
左:前からいるオシドリのオス。右:今回展示に出したメス。奥の白いもの(?)はコサギの後ろ姿です。
2羽でいることが多いです。最近では他の鳥が近づくと、威嚇しています。もうすっかりぬしのようです。
先日、大阪湾の某港にクラゲ採集に行ってきました。狙いは主に、クシクラゲ類。
クシクラゲ類は繁殖させることが難しく、展示には主に採集したものを用いています。
ところが、クシクラゲ類はいつどこで採集できるか予測がつきません。昨年採れた場所に同じ時期に行っても、また採れるとは限りません。一方、思いがけなくたくさん採れることもあるのです。
そんなわけで、クシクラゲの採集は、ぜんぜん採れなくてしょんぼり帰ることを覚悟の上で行かなければいけません。
そんなわけで、ちょっとどきどきしながら、水面をのぞきこむと、クシクラゲの一種、チョウクラゲが。しかもいっぱい、水面を覆いつくさんばかりにうようよいるではないですか!
「ちょークラゲ!」などと寒いことを言ってる場合ではありません。すくって、すくって、すくって、すくって、すくってすくってすくって...
そうこうするうち、チョウクラゲとは違うでっかいクシクラゲがぼんより漂ってくるのに気付きました。
ツノクラゲだ~。おそろしくやわらかい、壊れやすいクラゲです。慎重に収容。ポリ袋の中で櫛板がでらでら光ってます。すばらしい。
こんなにクシクラゲがいっぱい採れる日なんてめったにありません。楽しゅうございました。
チョウクラゲとツノクラゲはさっそく展示しています。ツノクラゲはあまり長生きしないと思いますので、お早めにご覧ください。
しかし、立派はツノです!カッコイイ~!
えっ?何だこれは、ですって?
ご紹介が遅れました。では、
トナカイです!
海遊館の隣、天保山マーケットプレース内にある「天保山アニパ」に登場しました。
実物を見るのが初めての私、トナカイ登場の連絡を受けて、すぐにカメラをぶら下げて、パシャパシャと撮ってきました。
いや~、本当に立派なツノです。
ところで、トナカイはシカの仲間で唯一、オスもメスもツノを持つとのこと。
「天保山アニパ」で2月中旬までご覧いただけます。記念撮影会(平日:PM3:00~、土・日・祝:PM4:10~)も。
一緒に写真を撮ってみませんか?
動物を飼育する上で健康管理はとても大切です。そのため海遊館では定期的に体温測定やプロポーション、採血等を行っています。
これはイルカの採血を行っている時の様子です。
そこで、今回は採血の時に使用する注射針を紹介します。
これが、その時に使う注射針になります。針の根元に羽の様なものがあり、その後ろにチューブが付いています。これを「翼状針(よくじょうしん)」といいます。
なぜこの様な針を使うかというと、動物の採血を行う際、不意に動いたりすることがあります。その場合、チューブがついていると、注射針に直接ちからが加わることが少なく、針がまがったり、抜けてしまうのを防ぐためなんです。
このように、血を採る器具ひとつにしても我々人間とは少し違うものを使用しているわけです。ちなみに羽の色は、針の太さの違いを表しています。
あけましておめでとうございます!
「パナマ湾」水槽、「エクアドル熱帯雨林」水槽の担当には、昨年は嬉しいことがたくさんありました。リスザルやアカハナグマの赤ちゃんの誕生です。特にアカハナグマは海遊館では初めて、リスザルの人工飼育もうまくいくかとても不安でした。
ですが、リスザル・ポメロの期間限定展示は10~11月に、また、アカハナグマは12月に無事、親子展示を実現することができて、本当によかった~。
先日、アカハナグマの写真を撮りに行った時のこと。やんちゃなアカハナグマ親子が「やけに静かだな~、寝ているのかな?」と、そ~っとのぞいてみると、ちょうど授乳の時間だったのです。
最近は赤ちゃんたちも親と同じ餌を食べているので、授乳はもう終わったのかな?でも、お母さんのおっぱいはまだ大きいし...と思っていましたが、まだまだ赤ちゃんたち、お母さんのおっぱいに夢中!とっても微笑ましい光景でした。
2013年も赤ちゃんたちが健やかにのびのびと育ってくれますように。
皆様も素敵な2013年になるといいですね。
海遊館5階企画展示室で開催中の特別展示「アクア ライフ~愛のかたちはさまざま~」では、2013年の干支「巳」にちなんだ生物の展示を行っています。
メンバーはホタテウミヘビ、
モヨウモンガラドオシ、
シマウミヘビ
など、名前に「ヘビ」が入っている生き物たちです。
皆さんは「ウミヘビ」というと、毒をもつことで有名な爬虫類の「ウミヘビ」を想像されると思いますが、実はこの「ウミヘビ」たちは魚(ウナギ)の仲間なのです。
では、魚類の「ウミヘビ」はどのような特徴があるのでしょうか?それは、実物をご覧になってのお楽しみ!
ヒントは、このホタテウミヘビを見てね!
ただ、このウミヘビたち、砂に潜っていることが多いかもしれません。
よーく見ると、可愛らしい顔が砂の中からひょこっと出てますよ!
皆様のお家では終わりましたか?
海遊館でも年末の大掃除を行いました。今回は、「グレート・バリア・リーフ」水槽です。
潜水掃除は定期的に行い、アクリルや壁、擬サンゴについたコケを落としたり、底砂にたまったゴミ回収をしていますが、今回は頑張って、入り組んだ擬サンゴの奥の奥まで水中掃除機でキレイにしました。
一年分?の汚れをしっかり吸い出しましたので、魚たちも、これで気持ち良く新年を迎えることができるはずです!!
皆様も良いお年をお迎えください。
みなさん、もうペンギンパレードはご覧いただけましたでしょうか?
よちよち歩くオウサマペンギン達はとってもかわいいですよ!!
今日は、そんなかわいいペンギン...ではなく、パレードの裏側をご紹介します♪
これは、ペンギンパレードの準備をしている風景です。
何をしているのでしょうか??なにか撒いているようですが...。
次はモップで拭いていますっ!
???
実はこれ「消毒」をしているところなんです。
シート周辺は人が行き交う場所なので、多くの菌がシートに付いています。菌はペンギン達にとって大敵なのです!!
そもそもオウサマペンギンは、細菌の少ないとても寒い地域で生活しているので、菌に対してあまり免疫がありません。
このように「消毒」等の工夫を行わないと、ペンギン達は外の道を歩けないのです。
そこで、毎回パレードの直前に、飼育係員がこの大変な「消毒」作業を欠かさず行っているのでした!
「消毒」をした後のシートの上は通行されませんよう、皆様ご協力をよろしくお願い致します。
ふと、お昼すぎに「日本の森」の水鳥コーナーを見ると、いつもは浮いている木にすくっと立っているコサギの背丈が妙に低い気がします。
普段はこう。
今日はこう。
ん??よく見ると足は浮き木を留めている細い木(コサギが乗ったため沈んでいます)につかまってますが、いわゆる腰を落とした状態で、おしりを水につけてるのです。
あんた、何してるの?と思わず写真を撮ってしまいました。
これは水浴びをしようとしているところで、夕方の給餌時間に水面に脂が浮いてることがあるのですが、こんな方法でやっていたんですね。
今日は結構寒かったのに水浴びしたんだ...。
背が縮んだのかとびっくりしたよ。
「パナマ湾」水槽は今、アカハナグマでわいておりますが、水中をのぞきますと、かわいいハリセンボンがたくさんおります。
ハリセンボンと言えば、皆、ふくらんだ「ふぐぢょうちん」のイメージがあるようですけど、膨らむことは取り上げるなど、余程のことがなければありません。
さて、このハリセンボンの中に1尾だけ、他のハリセンボンとは異なり、黄色あるいは金色っぽいものがいます。
私たちは「黄金のハリセンボン」と呼んでいます。
魚の中には体色がさまざまな種もいるのですが、ハリセンボンでは珍しいように思います。
皆さんもこの黄金のボンちゃんを探してみてください。狙い目は水槽内を係員がうろうろしている時です。
飼育係員の姿を見ると、餌を求めてピュッと水面近くで水をピュッとはいていることが多いですよ。
11月初旬から行っていた、サンタダイバーも25日で終了しました。
みなさんは幸せで楽しいクリスマスを過ごすことができたでしょうか?
私は、水槽越しに楽しそうに過ごしているみなさまの姿から、たくさんの幸せをわけていただきましたよ!
毎年、サンタダイバーの時期が終わると年末ということに気づきます。
大掃除せな~
年賀状書かなぁ~
お雑煮食べたい~
年末年始の準備、これから始めます・・・
「海遊館スクール」をご存知でしょうか?
「海遊館特別講座」というちょっと堅い名称ですが、楽しみながら生き物の不思議を学んでいただける内容を心がけています!
これまで、チリメンジャコの混じり物(チリメンモンスター)探しやイカの解剖、タコ壺作りなどを行ってきました。
今回は、10月~11月に行った、「タコ壺作りに挑戦!」の様子をご紹介します。
このスクールのメインメニューは、自分で粘土をこねてタコ壺を作り、2週間後に七輪で焼き上げる事です。そしてこのタコ壺をタコのいる水槽に入れてタコが入るかどうかを確かめます。
もちろんこれ以外に、タコ壺の歴史(大阪湾では約2000年前の弥生時代にすでにタコ壺が使われていました)の話やタコの能力を知る水槽実験など盛りだくさんな内容です。
さて、今回のスクールは私たちスタッフにとっても初めての試みで、参加者のみなさんが一生懸命作ったタコ壺が割れずにうまく焼き上るか?タコが壺に入ってくれるか?タコの実験がうまくゆくか?など不安一杯のメニューでした。
でもやってみるとほぼ成功のうちに終えることができ、参加者の皆様の満足も得ることができたようでした。
「海遊館特別講座」は春・夏・秋・冬の年4回実施しています。
海遊館ホームページに内容や募集要項が掲載されますので、ぜひご参加下さい!
本日からパナマ湾水槽にてアカハナグマの赤ちゃんの展示を開始しました。
この赤ちゃんは母アズキと、現在バックヤードにいるリンゴとの間に9月6日に産まれた♀3頭です。
ハナグマの繁殖は季節性があり、アズキが産まれた動物園では5~6月頃が繁殖時期、アメリカ生まれのリンゴとイチゴは9~10月頃と伺っています。
リンゴは今年で2歳、アズキは5月で2歳なので、まだリンゴが性成熟していない可能性も高いけれども、来年以降の繁殖のためにもテストしてみようということになりました。
また、ハナグマは普段雌を中心とした群れで暮らしていますが、同時期に複数の雌が妊娠し、子育てする母親は群れから少し離れて生活し、こどもがある程度成長すると群れに戻るということも聞きました。
現在、当館にいる雌3頭が一斉に妊娠してしまうと、隔離する部屋が不足してしまいます。
そこで、今回は雌の中で一番物おじしないと思われるアズキを選び、バックヤードで5月末から7月初旬の1ヵ月半、同居を行いました。
同居中の2頭はそんなに仲がよいわけではなく、むしろ小競り合いがよく見られました。
特にアズキはリンゴが近づくと嫌がる様子が見られ、交尾らしき行動も見ることはできませんでした。
6月末に少し2頭の仲が接近したような気がしたものの、7月に入るとまた小競り合いが再開されたため、同居は中止し、アズキはパナマ湾水槽のトマトやイチゴの元に、リンゴはひとり暮らしに戻ったのです。
そして8月のお盆前、担当者がアズキの体重が増え、お腹が膨らんできたことに気づきました。
「まっ、まさかね...」と思いましたが、念のため、獣医に頼んでエコー検査をすると、腹の中にこどもが見えたのです。
3頭以上はいるのでは?とのことでした。
ぎょえーっ!リンゴくん、やったね!
ということでアズキはバックヤードで出産準備を行い、9月6日に無事出産いたしました。
アズキの巣箱はカワウソ用のものを流用しました。
出産後のアズキは大変神経質になり、係員が接近すると激しく威嚇をしたため、極力バックヤードへの入室も避け、ビデオでの行動確認をしたところ、授乳行動を確認することができました。
生後1カ月もするとこどもたちの動きが活発になったことから、目が開いたものと予測されます。
このころになると、アズキの係員への威嚇も少なくなり、生後2カ月頃にはアズキに与えているドックフードやリンゴ、バナナなどをこどもたちも食べるのが見られました。
私たちもこのちびちゃんたちのことを、早く皆様にお知らせしたかったのですが、今回は当館での初出産であったため、慎重に慎重を重ね、生後3カ月を過ぎた今日からの展示と相成りました。
展示にでた3姉妹たち。
当館のアカハナグマの愛称は「赤いもの」にちなんでつけているため、「アセロラ、パプリカ、ローズ」と名付けました。
展示槽は木があったり、池があったり、初めて見るものばかり。
さっそくおてんばぶりを発揮しています。
このかわいい娘たち、餌の時間(11:15、15:30)にはアクリルガラスの前に来てよく見えると思います。
皆様、よろしくお願いいたします。
現在、冬のイルミネーション「海遊館ウィンターパラダイス」を開催中です。
今年は、エントランスビル3階の大階段上にジンベエザメやマンタのイルミネーションが「どかっ!」っと輝いておりますが、その前に2つのペンギンさんが不自然?に向き合って立っています。
実はこれ、下の写真のようにペンギンの間に立って海遊館をバックに写真を撮ると、高さ約20mの「ビッグペンギン」と一緒に写真におさまる事ができる「撮影スポット」だったんです!
ビッグペンギンは期間中毎日17:00~点灯ですので、是非、撮影に来てくださいネ!
The New York Times Magazineにベニクラゲの記事が載りました。
内容はベニクラゲの若返りと不老不死をめぐる京大の久保田先生の物語。いまならWebで記事が読めますのでぜひご覧ください。
http://www.nytimes.com/2012/12/02/magazine/can-a-jellyfish-unlock-the-secret-of-immortality.html
私のベニクラゲの写真を使ってもらっちゃってます。うれしはずかし、表紙にも!
ニューヨークタイムズマガジンの事情で、クレジットが撮影者名で出ておりますが、実は海遊館で飼育していたベニクラゲの写真なんです。
海遊館のベニクラゲの展示は夏から秋にかけて行っています。現在は、残念ながら終了しました。
タイムズの記事に間に合えばよかったのに~
今年の7月で2歳になったカマイルカ「アクア」。
生まれたばっかりはこんなに小さかったのに...とてもなつかしい。
今ではこんなに大きくなりました!!ちなみに手前が「アクア」です。
かなりおてんばでやんちゃなのですが、いまだにおかあさんの「アーチ」に甘えています。
日中はおかあさんから離れ、ボールなどのおもちゃでよく遊んでいるのを見かけるのですが、ちょっと不安な時や眠たいときはすぐにおかあさんのおなかの下にくっつきます。
イルカって2歳ごろには親離れすると聞いたけれども、いつまでおかあさんに甘えるのでしょうね?
お盆を過ぎましたが、まだまだ暑い日が続きます。
当館は屋内施設ですが、それでも暑いものは暑い!動物たちも暑いのです。
特に「日本の森」のカワウソたち。夜は、展示室の裏側にある寝室で過ごすのですが、暑いためか、なかなか入ってくれません。
寝室に入れるのは、遅番の仕事ですが、遅番は必ずしもカワウソ担当あるいは担当経験者というわけではありません。
次の朝、「3頭入ったのに、1頭がなかなか入らなくて、待ってるうちにみんな出たー」とか、「アユを追いかけ始めて、まったく無視や~」とか、終業時間を大幅に過ぎまでがんばっても、結局、誰かが入らなかったり・・・。
カワウソ担当としては、寝室の環境をよくしたり、遅番には「半分(2頭)入れば、もう充分だよ」と伝えていますが、「だって、寝室に入りそびれた1頭が悲しそうにキュイキュイ鳴くから、かわいそうになってなあ」とか、大の大人の飼育係員が言うのが、ちょっとおもしろい。
あんたたち役者やね~。
でも、冬場は冬場で寒いので、早くドンゴロスにくるまって寝たいがために、係員に「早くしろ!」ととびつく被害が多出し、それはそれで次の朝、怒られます。安全長靴のどこが弱点かを熟知してるんですね...。
遅番の方、いつもいろいろごめんなさい、とこの場を借りてあやまっておきます。
左:寝室の入口(左のドア)、右:寝室の中
気持ちよく寝て欲しい~。