寒い日が続く今日このごろ、みなさんいかがお過ごしでしょうか?
「日本海溝」水槽にて12月9日から1月下旬まで、タチウオを展示しています。
タチウオが立って泳ぐ姿をぜひご覧ください。
それでは、タチウオの収集から展示までの裏側を詳しく紹介します!
【タチウオを集める】
10月と11月、大阪の一番南に位置する岬町と和歌山県由良町の定置網漁に同行させてもらいました。
↑漁師さんの船で、網にかかったタチウオを選別し捕獲します。
タチウオはウロコがなく、他の魚に比べ傷つきやすいため、特別な網で優しくとりあげます(とても難しい!)。
↑漁場から港までは、専用の水槽で運びます。
↑港から海遊館までは、水槽を積んだトラックで運びます。
水槽にはCCDカメラがついていて、タチウオの泳ぎをチェックしながら、慎重に海遊館に帰ります。
【予備の水槽での体力づくり】
食材としてはおなじみのタチウオですが、実はとても飼育が難しい魚です。
採集したタチウオは、直接「日本海溝」水槽に入れるのではなく、予備水槽でおよそ1ヶ月間、体力づくり(餌づけ・水温調整)をしてから、展示水槽にデビューです。
エサを与えるのも難しく、はじめは生きたイワシなどのエサを与えます。そのうち、冷凍保存しているアジやキビナゴを食べるようになります。
【いざ展示へ】
しっかり体力をつけて準備ができたら、予備水槽から「日本海溝」水槽へ移動します。
↑ダイバー2名が予備水槽の中に入り、網を使って、タチウオを水槽のはしっこに追い込みます。
追い込んだタチウオを専用の網で丁寧にすくって移動します(これがまた難しい!)。
↑タチウオを運んでいる様子です。急いでいるのでブレてます。
↑採集のときと同じように専用の水槽で、「日本海溝」水槽まで運びます。
↑移動終了~!キラキラと輝くタチウオ。本当に立って泳ぎます。
採集から展示まで、毎日とても心配でしたが、元気に泳いでくれて、うれしいです!
(計画どおり、展示を行うことができて、ホッとしました)
これからも、不思議な海の生き物たちを紹介できるよう、がんばります!