ジェンツーペンギン赤ちゃんの親離れ大作戦
- 2009.09.18
- 海獣担当
7月19日に生まれたジェンツーペンギンの赤ちゃんは、体重が4.5kgにまで増え、今では親ペンギンよりも大きく見えるほどに成長しました。ジェンツーペンギンの特徴である頭の白い模様もはっきりと現れ、赤ちゃん特有のフワフワの羽も抜けはじめ、だんだんとペンギンらしくなってきました。
ジェンツーペンギンの赤ちゃんは、自然界では生まれて約100日で親離れをします。親ペンギンにエサをもらうのではなく、海に潜って自分でエサを捕るようになるのです。海遊館で生まれたジェンツーペンギンの赤ちゃんも、そろそろ親離れの準備をしなくてはいけません。ただ自然界と違うところは、親離れ=「自分でエサを捕る」ではなく「飼育係員からエサをもらう」ということです。
赤ちゃんペンギンは、生まれて約1ヵ月間はずっと親ペンギンのおなかの下に隠れていましたが、最近では親ペンギンと少し離れた場所に1羽でいることが多くなってきました。しかし、エサの時間になって親ペンギンの姿が見えなくなると、大きな声で鳴いて親ペンギンを追いかけ、大急ぎで飼育係員の側まで寄ってきます。その様子が愛らしくてとてもかわいいんです。ただ、飼育係員はまだ怖い存在のようで、こちらから近寄ると「フガーッ」と低い声で鳴いて威嚇してきます。
ここで、親離れの話に戻ります。「飼育係員からエサをもらう」練習は、まずエサの時間に親ペンギンを追いかけて飼育係員の近くに寄って来た赤ちゃんペンギンをつかまえます。そして赤ちゃんペンギンを脇の下に挟み、口を開け、エサの魚を口の中に入れます。そしてごっくん。少し無理矢理のようにも見えますが、最近では口の横に魚を持っていくだけで自分から口を開くようになりました。親ペンギンも「飼育係員さんよろしく~」といった感じで見守っています。現在は、親ペンギンからもエサをもらっていますが、いつか飼育係員=エサをくれる人と認識してくれたらなぁと思います。