プロフェッショナル!
- 2016.09.30
- 海獣担当
一部お客様のいる観覧通路を運ぶなど、かなり大変な作業でした。
みなさま連休はどうお過ごしになられましたか?
お出かけされた方、おうちでゆっくりされた方、仕事でした・・・という方(私もです!)、
色々いらっしゃったかと思います。
海遊館では「おさかなペーパーキャップを作ろう!」を開催しました。
ペーパーキャップは、ジンベエザメ・カクレクマノミ・ナンヨウハギの3種類!
当日はたくさんの方が参加してくださいました。
1枚の紙で平らな状態から徐々に立体に作り上げていきます!
難しそう~とお思いの方、ご安心ください。スタッフが丁寧にサポートします!
完成!めちゃくちゃかわいい~!
3日間で、たくさんの子供たちのかわいい笑顔に出会いました♪
「おさかなペーパーキャップをつくろう!」は9月22日(木祝)・24日(土)・25日(日)とあと3回。
お休みどこ行こうかな~と迷っていらっしゃる方はぜひ「秋ラボ海遊館」にお越しください♪
このところ海遊館周辺では、特に夜になると人がいっぱい。
・・・というのも、あの有名なゲームの聖地になっているからです。飼育係員も、この流行のゲームをしている者が多いです(もちろん仕事中ではありません)。そういう私も「試しにー」と言いつつ、しっかりやっています。
それにしても、このゲームの中に出てくるキャラクターには、動物由来のものが多いですねー。
30歳代前後の飼育係員は、このキャラクターたちの出てくるTV番組を見ていたり、ゲームをしていたようで、私が「○○が獲れたー」と言うと「それは△△ですね!□□由来の生き物で...」と詳しく説明してくれます(笑)。
ざーっと見ても、海や川にくらす生き物系では、カメやコイ、ジュゴン、クラゲ、貝、カニ、オタマジャクシ、カエル、ヒトデ、タツノオトシゴ、金魚、カブトガニ、ヤドカリなど、はてはアンモナイト、カッパ、リュウなど。
それぞれ、絵やキャラクターがかわいいです。そしてネコや茶色い生き物が好きな私は、ついついそれらが出現すると、獲りたくなってしまうのでした。
ところで、ゲーム中に伝説の生物・ユニコーンを元にしたキャラクターがいるわけですが、実は「グレートバリアリーフ」水槽にもユニコーンにちなんだ魚がいます。
▲その名はテングハギ!
頭の上方にツノがあるため、英名はユニコーンフィッシュです。
日本ではこのツノが天狗に見立てられているところがおもしろい。
また、新体感エリアにあるこちらのレプリカも「ユニコーン」と呼ばれています。
北極海に暮らすクジラの仲間、イッカクです。
このツノは牙が変化したものですが、テングハギのツノはなんのためにあるのかはまだわかってないようです。
ただ、幼魚にはツノはなく、成長とともにツノがのびてくるってことで、第二性徴のようなのものなかしら?
暑さに疲れたら、涼しい館内でゲームにちなんだ生き物探しはいかがですか?
ただ、歩きスマホは危険なので、ご遠慮いただきますようにお願い申し上げます。
ワモンアザラシのユキが新しい技ができるようになりました!
それがコチラ!!!
『敬礼』です!
アシカに比べて前肢が短いのでアシカの敬礼とまではいきませんが
しっかり敬礼をしてくれます。
もっとみたいという方のために動画もどうぞ!
今ユキは敬礼が一番のお気に入りです。
ワモンアザラシのお食事タイム時にご覧いただけますので
かわいらしいユキの敬礼を見に来てくださいね!
アカテガニは、海から離れた川沿いの土手や林の中などで暮らす陸棲のカニです。
しかし、夏になると河口や海岸に移動して、メスはお腹に抱えたふ化寸前の子供を水中に放ちます。
このメスの行動は放仔(ほうし)行動と呼ばれます。
8月下旬に大阪市の南港野鳥園で行われたアカテガニの放仔観察会に参加しましたのでその様子をお伝えします。
野鳥園に着いたのは18時半ごろ。
野鳥園の干潟は夕暮れどきの美しい瞬間を迎えていました。
アカテガニの放仔行動は、大潮から数日間の夜の満潮時に集中していることが分かっています。
この日の満潮は20時40分ごろ。
まだ時間がありましが、とにかくあたりが暗くなり始めたので観察に出発しました。
野鳥園の干潟周辺には林があり、この林の中にアカテガニが暮らしています。干潟に行く前にこの林の中を通ってカニの様子をうかがうことにしました。
林の中をライトで照らすと、いましたいました。
そこらじゅうでアカテガニが動いています。
干潟に出る10分ほどで百匹近く見たでしょうか。
干潟に出ると普段より潮が満ちてきているのがわかりました。
アカテガニはこの時期をねらって海へ近づくのです。
私を含め十数名の観察者がじっと息をひそめてアカテガニが来るのを待ち、やがて林から移動してきたアカテガニたちの姿を見つけました。
アカテガニのメスのお腹には、ふ化寸前の卵(正確には胚)がぎっしりついています。
しかし、なかなか海中へ入ってくれません。
やはり観察者の気配やライトの光を気にしているのでしょう。
1時間ほどねばりましたが、結局海水に少し浸かることはあっても放仔行動を見ることはできませんでした。
この写真は別の場所で撮影したものですが、アカテガニのメスが海水に浸かって体を激しく震わせている瞬間です。
この時、海中に放たれた子供はゾエアと呼ばれる幼生で、親とはずいぶん違う形をしています。
ゾエア幼生は約1ヶ月間海中を漂った後、親の形に近いメガロパ幼生に変態して岸に近づき、やがて稚カニとなって陸へと上がって行くのです。
水分補給(その1)と(その2)では、皮下輸液による水分補給を紹介しました。
でも、これだけでは充分ではありません。
輸液以外で水分をなんとか補給できないかなーと冷蔵庫を見ていたら、タッパー容器に入ったものがふと目にとまりました。
▲写真の右:これはゼラチンをかためたもので、カマイルカに与えています。
海生哺乳類(イルカやアシカなど)は、水分を餌から吸収しますが、冷凍した魚を餌に与えると水分が不足ぎみ。以前は魚の腹腔(お腹)に注射器で水を入れていたのですが、近年は水をゼラチンで固めて与えています。
イルカ担当者に、この水分補給ゼラチンのかけらをもらって、カピバラ・ぴーたんやカワウソ・オリーブに与えましたが、「なんじゃ、これは!」と触りもしない...。
よく考えたら、イルカは餌を丸呑みするので、サバなどと一緒にゼラチンを口内に入れることが可能ですが、餌をくちゃくちゃと咀嚼する生物ではそう簡単にいかないのです。
でも、あきらめないのが飼育係員。
ぴーたん用に、コマツナやチンゲン菜をジュースにして、草食性なので、ゼラチンではなく寒天でつくってみました。(写真1の左)
自分でもひとくち食べてみたところ「うーん、コマツナ!」って感じ。
そのまま与えると「ふんっ」と知らんぷり。
チンゲン菜の葉やキャベツにくるむと...。
食べたー!
でも、口から少しこぼれてるような...。
オリーブにも何か・・・と考えて、水分補給用ゼラチンを普段よりやわらかめにつくり、注射器で吸い込み・・・。
これをニジマスの腹部に充てんします。
これは、オリーブも食べてくれました。ただし、ちょっとでも形がくずれて、ゼラチンがはみでてたら嫌がります。
ちょっとぐらい許してーや!
魚の腹腔に入れるのなら、水でいいじゃん!と思うでしょう?
でも、一口かんだら、じゃーって流れていってしまうんです。
ゼラチンにしても、寒天にしても、スムーズに食べてくれたら、薬も混ぜやすいので一石二鳥なのになあ。
そんなこんなで水分補給に悩む夏なのでした。 早く涼しくなってくださーい!
企画展「デスモスチルスのいた地球」で展示しているメキシコサラマンダー。
普段は2匹がそれぞれ、水槽の中の別々の場所に陣取っています。
しかし、ある日水槽をふとみると・・・、
仲良く並んで隠れ家の中に?!
本当は仲良しなんかな?
今日はラッコのパタの苦手なこと?ひと?を紹介します。
パタは6月28日に20歳になってから、かなり食欲も上がりエサもモリモリと食べてくれていました。
しかしここ数日前にお腹をくだしてしまったのか、少し元気が無くなっていたのです。
そんなところに現れたのがブログでもお馴染みメガネの獣医さんです。
パタはメガネの獣医さんを見ると怒ってしまうのです。。。。
獣医さんはパタの体調に少しでも変化があるといつも駆けつけてくれます。
採血をしたり、薬を出してくれたりと救世主なのです。
しかしパタからすると「次はあたしに何しに来たのよ!!」とプールへ帰ったり口を開けて怒ったり。。。笑
これは獣医さんが注射を打ってくれている様子。パタの顔がぶれてしまいすみません。
すぐに体調は回復し、今はエサの時間が待ち遠しいのかドアの前で待っていたりします。
獣医さんがパタと仲直り?をするために、パタの大好物のゲソを渡しました。
獣医さんはこんな笑顔で楽しそうですが、パタは獣医さんとちゃんと仲直りは出来たかな???
「瀬戸内海」水槽に新しい魚がデビューしました!
でーーーーんっ!!
アカメです。
アカメは全長1m強になる日本固有種の魚です。
名前の通り赤色の目をしていますが、写真ではうまく撮れませんでした・・・。
アカメといえば、宮崎県や高知県にいるイメージが強いかと思いますが、実は瀬戸内海でも水揚げされることがあるんですよ。
そんなアカメが餌を食べるところを動画で撮ってみました。
どうですか?餌を丸ごと食べる姿は迫力がありますね!
現在、様子を見ながら餌を与えています。もし、アカメがそわそわしていたら?(そわそわって・・・?)、お食事シーンが近いかもしれません・・・?