大阪湾で出会った生き物たち【コアジサシ】
- 2016.08.06
- 大阪湾で出会った生き物たち
今年も、コアジサシが渡ってくる季節がやってきました。
彼らは4月~6月頃に本州以南の海岸や河川などにやってきます。
そこで、コアジサシを見に大阪湾の海岸にでかけました。
いました、いました!
ちょうど私が見つけた時には、小魚の群れをめがけて狩をしているところでした。
その華麗な狩の技をカメラに収めることができましたのでご紹介します。
まず、小魚の群れの数十メートル上空を旋回し、数秒間空中でホバリングして狙いを定めます。
▼上空でホバリングして狙いをさだめる
▼次に頭を下にして急降下
▼水中にダイブ!
▼水から出てきた時には口に小魚をくわえていました
おみごと!
このコアジサシですが、環境省のレッドリストでは絶滅の危険が増大している種(絶滅危惧Ⅱ類)、大阪府のレッドリストでも、大阪府内において絶滅の危機に瀕している種(絶滅危惧Ⅰ類)とされています。
コアジサシは日本で繁殖を行うことが知られ、大阪湾とその周辺でもわずかな繁殖地があります。
しかし、繁殖地は海岸の埋立地や造成地、河川敷などの草が生えない砂礫地で、人間活動の影響を受けやすく、すぐに土地が改変されるような不安定な場所です。
近年、コアジサシの繁殖に適した場所が減少しているようです。
真夏を迎える前に彼らは越冬地であるオーストラリアなどの南方へと旅立ちます。
コアジサシを絶滅から救うためには、渡りのルートにある国々が協力して保全を進める必要があります。