カピバラの歯はすごい!かーたんが教えてくれたこと
- 2016.06.27
- 魚類担当
かーたん(昨年死亡)は、腸にできた腫瘍が原因でしたが、餌をあまり食べられなくなった時に疑ったのは歯の異常でした。
カピバラの前歯は、給餌の時にしっかり見えるのでわかりやすいのですが、奥歯は麻酔をかけて処置をした際に、かなり獣医ががんばって見てくれていたものの、奥のほうは見えにくいということでした。
そこで、かーたんの頭骨を標本にしました。
まず、上から見たところ。
次に横からみたところ。
口腔がかなり大きいのがわかります。
麻酔下では口ががばっと開くわけではないので、獣医の手も奥まで入りづらかったでしょう。
今度は正面から見てみましょう。
前歯(切歯)の上は若干欠けています。
現在、ぴーたんの前歯も同じように欠けていますが、カピバラの歯は人間とは異なり、また伸びてくるので、問題はないと思われます。
そして、口腔から見た臼歯は!
見事な臼歯がずらりと並んでいます。
臼歯の横から見ると。
このようになっていました。
臼歯はものすごく大きなきしめんを折りたたんだようなイメージでした。
この臼歯で草をすりつぶして食べる歯なのだなーと感銘を受けました。
ということで、カピバラは切歯が全部で4本、前臼歯4本、後臼歯12本で計20本の歯がありました。
今後、カピバラの歯の処置などを行う時はぜひ参考にしたいと思い、カピバラ担当者と獣医でじっくり観察しました。
教えてくれてありがとう、と改めてかーたんに感謝します。