コツメカワウソのロック、腫瘍摘出手術
- 2016.06.21
- 魚類担当
コツメカワウソのロック。
昨夏より腰の辺りに小さなふくらみがありました。
それがだんだんと大きくなってきたため、組織をとって獣医に調べてもらったところ、肥満性細胞種とのこと。
肥満性細胞種とは、犬や猫にもよくみられる腫瘍のことで、再発を阻止するためには広範囲を切除しなくてはなりません。
もともと心臓疾患のあるロックですので、処置については充分に準備をして、6月上旬に摘出手術を実施しました。
※手術写真があるので注意!
麻酔をかけるための箱(導入箱)に入り、ちょっとすね気味なロックです。
麻酔後、メスを入れる前の準備に約40分。
腫瘍の周りは毛をそり、摘出場所はマジックで線をひきました。
そして、手術開始。
慎重に腫瘍を取り除きました。
腫瘍は直径3cm、高さは2cmくらいでしょうか。
切り取った場所は大きな穴が開いているので、皮を寄せながら縫合していきます。
なんと、表は19針、内側はその2倍以上もちまちまと縫合しています。
手術は4時間で無事終了!
ロック、よくがんばったね。
獣医も見守った担当たちもお疲れ様でした。
さて、麻酔が覚め、ドックケージに入り、カワウソ予備室に帰ったロックです。
「実家に帰らせてもらうわ!」って、ここが実家です。
術後数日のロック。
すっかり元気になりましたが、抗生剤などの薬を餌にまぜると「いや~~っ!!」と吐き出すので、注射しています。
注射のほうがいやだと思うけどなあ...。
患部もくっつきつつあります。
しばらくしたら抜糸がありますが、それまでは経過観察です。
腫瘍は研究機関に送って詳しく調べてもらっています。
悪性ではありませんように!
再発しませんように!!
本人はいたってのんきにしてますが...。
カワウソ担当一同、心から祈るばかりです。