海遊館日記

2016年5月

カリフォルニアアシカのレオ、誕生日☆

いきなりですが、クイズです。5月19日はなんの日でしょう?

正解は...カリフォルニアアシカのレオの誕生日です!
2歳になりました。おめでとう!!
誕生日ということで、レオの大好きな氷でケーキを作りました。
そのケーキがこちら!
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ロウソクに見立てたシシャモが2匹刺さっています。
このケーキをレオに見せると興味津津。
プレゼントすると、かじったり、前肢で触ったり押したりなど気に入ってくれたようです。

ちなみに途中から一緒に写っているのはしずくです。
なぜか、ほふく前進しながらやってきました。
その後レオはアイスホッケーのようにケーキを滑らせて遊んでいました。

これからもたくさん食べて、たくさん遊んで大きくなってね!

葉っぱ食べたのは誰??

日本の森のオオサンショウウオ水槽のお隣はカワムツやタカハヤなど、川の中流域で暮らす魚類を展示しています。
この水槽の奥にはオープン以来、年月をかけて育ってきた素敵な緑のじゅうたんがあります。
海遊館日記:緑のじゅうたん

しかし、よく見ると、じゅうたんの間からシダの仲間と、どうもここの場所にはあまりふさわしくないようなキクの仲間(ヤクシソウ?)が生えています。
コケの根元には土があり、その中に種がまぎれこんでいたようです。
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ある日、館内巡回をしている係員から「あそこの水槽の魚って草を食べるんですねー」と言われました。
どういうこと?と思って、見に行くと、水辺にたれているキクの仲間があり、その先が欠けています。
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どう見ても誰かが引きちぎった跡が...。

係員の話を聞くと、どうも、犯人(魚?)はカワムツかオイカワのようです。
▼カワムツ
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▼オイカワ
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どちらも水草や藻類などの植物や昆虫や底生動物、小魚などの動物を食べるのですが、カワムツは動物質を好み、オイカワは植物を好むようですから、オイカワかな??
それとも、食べられた部分はどうも種あったところなので、「あっ!虫だ!」と思って、ぴょーん、パクッとしてみたら「なーんだ、種だったよー。でも、食べちゃおう(食べたかどうかは知りませんが)」のカワムツだったのか?

ちょっと想像すると楽しくなるできごとでした。


だれのヒゲ?

先日、水槽の掃除をしているとこんなものが落ちていました。
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これはある生き物のヒゲなんです。
さて問題です。一体このヒゲの持ち主は誰でしょうか?

正解は...
ラッコのパタでした!!
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パタはこの長いヒゲがチャームポイントですが、水槽に落ちていることはめったに無いため、見つけた時はすぐに拾って大事にコレクションしています。

アシカのルーク、夏バテ?

最近、急に暑くなってきましたが、皆様は体調など崩されてはいないですか?
私は2回風邪を引きました・・・・

そんな暑さのためかはわかりませんが、カリフォルニアアシカのボスの「ルーク」は、少し体調を崩しています。

そんなルークの体調を治そう!ということで、抗生剤や整腸剤などの薬をあげることにしたのですが、なにせルークの体重は210kg!!
準備した本人もびっくりの薬の量になりました!
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数えてみると37.5錠でした。
しかもこれ、1日量ではなく、3回あげるうちの1回分の量なんです...多すぎる(笑)

ルークは今年で27歳とアシカの中でもかなりの高齢です。
準備するのが大変ですが、薬をしっかり食べて、餌もたくさん食べて、いっぱい寝て、早く良くなりますように!
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ラッコのパタ、サケブーム到来!!

ラッコのパタは、普段、イカ、シシャモ、サケを食べています。
パタは日によって、時間によっても好き嫌いがコロコロ変わる気分屋で、度々係員を困らせます。
しかし最近のパタはサケをご機嫌に食べてくれます。
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いきいきサケを取っていく様子を短いですが動画でどうぞ。
(指が映りこんでしまいました...)

サケブームが続くことを祈ります。
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花の色はうつりにけりな

「日本の森」では、少し前にランの仲間、シランを展示していました。
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シランは、ここ数年は秋ごろに、育った球根を何個かの鉢に分けて土を替えるという植え替え作業をさぼっているにも関わらず、毎年のように美しい紫の花をつけてくれます。
ありがとう!シラン!!
花言葉は「気品」「崇高」だそうですよ。

そして、ここ数日、中央にあるヤマアジサイが咲き始めました。
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2年前のブログでは、ヤマアジサイの花の色は青いと書いていたのですが、今年の咲き始めは白いぞ!!
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と思ったら、しばらくすると青みがかかってきました。
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これは白っぽい青というべき??

アジサイ栽培について、ちょっとだけ調べてみると、肥料の成分や土の酸度、場合によっては薬品で花の色を変えることができるようです。
ちなみに肥料には「青花専用」とか「赤花専用」というものもあるのだとか。
すべてがそうではないのでしょうが、土が酸性だと青い花が、アルカリ性だと赤い花になるみたいなので、うちの土はちょっと酸性なのか??

写真を見ると、本当に濃い青の花もあるので、こんな色にしたいのです。
来年こそは!と思うのですが、花が咲く前に肥料などを調整しなくてはなりません。
冬場にこのことを覚えているでしょうか、私...。

ん?すごいものがとどいたぞ。

ある日、私の机に大きな紙袋が置いてありました。
中を空けてみると・・・
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帽子です。しかもスナメリの...びっくり!!かわいい!

大阪湾で活動されている方々に帽子を作って配っておられる方から届きました。

普段はマコガレイとヒラメをモチーフにしたものを作製されているのですが、
「スナメリも...」と以前にお願いしていたものが、今回完成したそうです。
特別バージョンです!

大阪湾にすむスナメリのことを皆さんに知っていただけるような活動を続けることが帽子の代金だそうです。

これから実施するスナメリの活動では、この帽子をかぶって大阪湾にもスナメリがすんでいることをアピールしたいです。
ありがとうございました!

アシカ&アザラシ「何してるの?」

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さて、この2頭、奥はゴマフアザラシのシゲノブ、手前はカリフォルニアアシカのレオ。
何をしていると思いますか?

拡大してみましょう。
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注目はヒゲ!
それぞれが相手のほうにピン!!!とヒゲをのばしていますね。
アシカやアザラシのヒゲはセンサーになっています。
おそらくこのとき

「あんた誰ね?」

「そっちこそ誰ね?」

っていうやり取りがあったのではないでしょうか(勝手な推測です)。

ヒゲとヒゲをキスをするように顔の正面をぐっとつけるときというのは、お互いの確認をするような場面で見かけます。
例えば新しいメンバーが入ったときや繁殖期のオスメスなど。

アシカにいたっては、鼻の先を他のメンバーの体に押し付けて鼻息をブーと出すこともあります。

アシカやアザラシにとって鼻の先の部分は結構重要なポイントみたいですよ。

しかし、アシカとアザラシは種類が違うけれども、言葉? ヒゲ会話?通じるのかな???


タカアシガニさん「あし、かゆいん?」

見回りをしていたら、タカアシガニが変なポーズ。

ヨガのポーズのような、あしがかゆそうな。

真相はわかりません。

イグアナのお楽しみタイム

「エクアドル熱帯雨林」水槽のグリーンイグアナ。
皆さんお気づきでしょうか。
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▲はい、こちらがグリーンイグアナです。

普段は暖かいライトの下で体を温めながらジッとしていますが、餌を食べるときや排便をするときは、木をつたって下に降りてきます。
上の写真はちょうど下に降りてきているところです♪

イグアナは定期的に脱皮するのですが、湿度が高くないとうまく脱皮が出来ません。
そんなイグアナのために、1日に約4回霧吹きをします!
霧吹きをされるイグアナは、それはそれは気持ち良さそうに目をつむり、霧吹きを堪能しています(笑)。

こちらが霧吹きされるイグアナの動画です!
画面の中央上方から噴霧されているのがわかりますか?

イグアナにとって霧吹きの時間はお楽しみタイムのようです(^^)
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眠っているわけではないと思う

ネムリブカは、暖かい海に暮らすサメの仲間で、英名の「whitetip reef shark」からわかるように、reef(サンゴ礁)にいることが多いサメです。
また、white tipの由来は、第一背ビレと尾ビレの先に白い色が入っている為ですが、かっこよく?「ホワイトチップ」と呼ぶ係員もいます。
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「太平洋」水槽には「ブラックチップ」と呼ばれるツマグロもいますから、比べてみるとおもしろいかもしれません。
そして、ネムリブカは鼻孔に大きな鼻弁をもっています。
ひげ好きの私ですが、ネムリブカのこれはちょっと鼻毛っぽいのであんまり...(笑)。
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ネムリブカはあまり泳ぎ回ることなく、「太平洋」水槽でも底でじっとしていることが多いです。
そんなわけで、沖縄など南国では底でじーっとして、眠っているように見えるネムリブカに潜って近づき、尾鰭に縄をくくりつけた後、船上からよいしょーっと引っ張って捕獲する漁法があるのだとか。
南国にはこの他にもおもしろい漁法があり、例えばコバンザメの尾に縄をつけて海に放し、そのコバンザメがウミガメのお腹にぺたりとくっついたら、やはり引っ張ってコバンザメごとウミガメを捕らえるというものや人が潜って網の中に魚を追い込む漁があるのだそうです。
えらく気の長い漁だなあ...と思いつつも、獲りすぎない配慮がされているのがよいと思います。

ネムリブカを見ると、そんなことに思いをはせるのでした。
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ポンプの修理

海遊館では、水槽に水を送っているポンプが100台近くあります。
今回はオイルが漏れているポンプの修理です。

▼今回のポンプはこれ
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▼バラバラにします。
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▼部品を交換して
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▼完成!
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状態が悪くなる前に治します。生き物も機械も一緒です!

大阪湾で出会った生き物たち「ハマヒルガオ」

5月の中旬、大阪湾南部のハマヒルガオ群生地を訪れると、花が一面に咲いていました。
ハマヒルガオ.JPG
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花期が5~6月ということで、今が見頃のようです。浜辺の風景とマッチして大変美しく感じましたが、このような砂浜が現在の大阪湾にはどれだけ残っているでしょうか?

1960年頃、大阪湾にはまだ自然の砂浜がたくさん残っていたと言わていれます。
しかし、高度経済成長期の埋め立てや護岸工事などにより、多くの砂浜は消滅し、絶滅した海浜植物も少なくありません。
わずかに残った砂浜や人工の砂浜には今でもハマヒルガオの他、ハマボウフウやハマゴウ、コウボウムギなどの海浜植物が見つかります。
しかし、浜辺は波浪などの自然の力や人間活動の影響を受けやすいため、砂浜全体を注意深く保全していく必要があるようです。

ちなみに、訪れたハマヒルガオ群生地の同じ場所には、ハマボウフウやハマエンドウの花も咲いていました。
▼ハマボウフウ
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▼ハマエンドウ
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大阪湾の風物詩として、いつまでも海浜植物のお花見ができるようであってほしいものです。


大阪湾で出会った生き物たち【イルカ】

海遊館では、大阪湾にすむイルカの仲間、スナメリの調査を行っています。
その関係で、最近ではスナメリ以外にも、ウミガメやサメ、イルカやクジラの情報もいただけるようになってきました。

大阪湾のとある場所にイルカがいるという連絡をいただいたので確認にでかけました。
そこには、背びれのあるイルカの姿がありました。
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普段は群れを作っているイルカのはずですが、1頭だけ。
迷子なのか、好きでいるのか?
見た感じは元気そう。
はやく、仲間たちと合流しなよ~。

その場所では
▼アカクラゲ
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▼スズメダイ
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も観察できました。

大阪湾、おもしろいですよ!


コツメカワウソのロック、目薬をさす

ある朝、コツメカワウソのロックに餌やりに行くと、左目が白濁していました。
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獣医師に見てもらうと、どこかにぶつけたのではないか?ということで、3種類の目薬が処方されました。
角膜は傷つくとすぐに白くなるようです。

ロックは目薬をさしたことがないのですが、吻タッチができるので大丈夫だろうとやってみました。
このように、吻タッチ(鼻先を拳にタッチさせる)をしている間に目薬をさします。
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最初は気になっていましたが、すぐにさせるようになり4日くらいすると、ロックの左目もすっかり良くなって治りました。よかった、よかった。

日ごろからトレーニングをしていると、いざという時に役に立ちます。
生き物たちはいつケガをするかわかりません、日頃からトレーニングをやってきて本当によかったと思います。

ロック、あまり無茶するなよ!
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朝のラピス

開館前の海遊館。水槽を見回りしていた時の出来事。

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ん?何やら視線を感じる......
気のせい?水槽に近づいてみる。

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あっ!!ラピスがこっち見てる~!!!

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器用に逆さになりながら、通路をじっと見つめるゴマフアザラシのラピスなのでした。

チュウちゃん、大暴れ!

ある日の19:30頃、遅番で見回りに行った係員が「チュウちゃん、大暴れですよ」と報告してくれました。
チュウちゃんとは?「日本の森」のチュウゴクオオサンショウウオのこと。
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1月の測定では全長121cm、体重23kgありましたので、こんな大きな個体が暴れるとたいへんだーってことで、見に行くと...。

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お隣のオオサンショウウオとの境に入ってドタバタ。
間に入れていた木片が散らばってます(矢印が木片)。

上から見ると、こんなふう。
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お隣のオオサンショウウオは、「なんなんだ、お隣さん?」という感じ。
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何が原因だったのかは不明ですが、大暴れはこの日だけだったようです。

まったりもっさりコツメカワウソ

先日、アユ搬入の時に、搬入後のカワウソについてお知らせしますと申し上げました。
海遊館日記:日本の森のアユ10,000尾!
ということで、搬入よりもうすぐ1カ月。
夕方、最後の給餌終了後、まったりしようとしているカワウソたちを激写!
一部、動いていてピントがあってないのはご容赦ください。

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狭いところでベストポジションを取り合う方々。
一番右、宙に浮いてない??

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3頭しかいないと思ったら、後ろにもう1頭いました。
それにつけても、この腹まわり...もっさりもっさり。

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いったい何がどうなっているのやら?
一番右、なにか悩みがあるのなら言ってごらん!と言いたくなります。

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横から見たところで、2頭とも頭が左で、足が左ですよ。
とても寸づまりになってますが、これはたいへん太ったためと思われます。
その原因は、やはりアユかと思われます。

これを正面から見ると...。
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すっかりおねむのようす。

今日も元気に1日終わりました。
また明日~。




なぞの行列

ゴールデンウィークも終わってしまいましたね。
皆様はどこかにお出かけされましたか?
私たち飼育係は交代でちょこちょことお休みをいただきました。

しかし、連休中はどこもかしこも混雑していて、並ぶのが苦手な私なぞは、どんなにおいしいという噂のお店でも行列しているのを見たら意気消沈し、すぐに諦めてしまいます。

さて、「エクアドル熱帯雨林」水槽のイグアナコーナー下の水場、底を見ると、水草の間をプレコの仲間が吸盤状の口をもぎゅもぎゅさせながら、砂を掘っていました。
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こちらはロイヤルプレコ。
木の上ででもぎゅもぎゅ。
木についている藻を食べているのでしょうか?
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そして、これはコリドラス・ステルバイ。
5~6cmのナマズの仲間です。
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ん?岩の前で行列??
今回は4尾でしたが、もっとたくさんで列をつくっていることもあります。
いったいなんの列なの?
大きな群れで生活するので一緒にいるのはありがちだけど、一列に並んでいるようすはなかなかおもしろいと思いませんか?

行列といえば、オウサマペンギンは給餌の際、けっこう順序よく並んでいます。
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横入りなどはあまりなく、えらいなあ!
人間も見習いたいものです。



夜のグレートバリアリーフ水槽

先月のおとまりスクールの夜の見学時、21時ごろでしょうか。
お客様と「グレートバリアリーフ」水槽を見ると...なーんにもいません。
夜なので水槽は真っ暗。
魚たちはほぼ皆、擬サンゴの陰などに隠れてしまっているので、当たり前なのですが、もしかしてニセゴイシウツボが出てきてないかなーと期待をしていたのです。
しかし、この日は見当たらず。裏切ったなー(笑)

別の日の夕刻、水槽をのぞくと。
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いた、いた。

ちょっと小ぶりのニセゴイシウツボがにょろりと出てきていました。
日によっては、日中も出ているのに、スクールの時はいないという...。
夜の生き物として説明しやすいのですから、スクールの日は出てきて欲しいものです。
まあ、そう都合よくいかないのが常ではありますが。

あらぶるコツメカワウソとの対戦

アユが搬入され、ちょいちょいつまみ食いしているカワウソたち。
遅番でコツメカワウソたちを寝室に入れた後、動画を撮ってみました。


係員が放り投げたドンゴロス(麻袋)にみんなで体をこすりこすり。
袋の中に入ろうとしているカワウソの腹回りに注目!
太すぎるやろ!
担当で「これは誰?」と検証した結果、イガでした。

それから数分後。

奥でドンゴロスの中に入った兄弟を踏みつけ、オラオラ~♪と荒ぶる男がいます。
これは検証するまでもなく、シュロ。
なんだかいきがってるのよねー。

この動画では音は聞こえませんが、それはそれは甲高い声で「ぴぁやあああー」と鳴いているのです。
時には寝室に入る前から、この状態...。
そりゃあカワウソに慣れていない係員がびくびくするのも仕方ありません。
「なぞの絶叫」

私、この寝室で荒ぶっているシュロに対し、負けないぐらいの声で同じように「ぴぁやあああー」と叫んだらどうなるのかという疑問を抱きまして...戦いを挑んでみました。

シュロ「ぴゃあああー」
私「ぴゃあああー」
シュロ「ぴゃああああー」
私「ぴゃあああああー」というのを繰り替えすこと数回。
シュロが疲れたのか、呆れたのか、ドンゴロスにしゅるりっと入って終了。
やったー!荒ぶる男に勝ったぜ。
たまに大きな声を出すのは、なかなかストレス解消になりますよ。


大阪湾で出会った生き物たち「がっちょ」

大阪湾沿岸の南部地域で「がっちょ」と呼ばれる魚がいます。
分類学的には、スズキ目ネズッポ科の魚で、標準和名でネズミゴチ、ハタタテヌメリ、トビヌメリといった複数の魚たちのことを指します。名前の由来は、がつがつと餌を食べるところから、「がっつく魚(うお)」が「がっちょ」となったそうです。

大阪湾では、8種類ほどの「がっちょ」が記録されていますが、主に漁獲されるのはハタタテヌメリとネズミゴチです。
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▲ハタタテヌメリ
底曳網の漁師さんに聞いたところ、近年この「がっちょ」の漁獲量が一時期にくらべ大きく減少しており、特にネズミゴチは殆どとれないそうです。
その理由は、ネズミゴチは砂場にすむ「がっちょ」で、大阪湾では生息に適した砂場が大変少くなったことがあげられます。一方、ハタタテヌメリの方も漁獲量の減少がみられますが、すむ場所が砂場ではなく泥の混じる砂泥底で、「どろがっちょ」とも呼ばれていることから、生息環境の悪化がネズミゴチほど深刻ではないのかもしれません。

「がっちょ」はから揚げにして食べると大変美味で、地域の特産品にもなっています。
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海の環境を守りながら、いつまでも「がっちょ」が食べられるようであってほしいものです。

ずーっとついてくるジェンツーペンギン

「南極大陸」水槽より、ジェンツーペンギンを紹介します。
まずは、こちらをご覧ください。

このように、ずっとついてきます。
ほんとにずーっとです。
飼育員を、見つければずっとついてきます。

掃除中であろうと、作業中であろうとお構いなしです。
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なかなか微笑ましいのですが、正直、本音をいうと作業の邪魔です(笑)
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いつも水槽の出口まで見送ってくれて、ありがとう。またあとでね!

アークティックチャー(フロ~ム、カナダ)

「ラブレターがカナダから届いた」という歌が昔ありましたね。
今回、カナダから大阪に届いたのは、ラブレターではなくお魚でした。

ホッキョクイワナと呼ばれるアークティックチャーの稚魚がバンクーバー水族館からやってきたのです。
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全長5~7cmです。

新体感エリアの「北極圏」ではオープン当初の平成25年春からチャーを展示しています。
この時もバンクーバー水族館から、今回と同じぐらいのサイズのチャーを譲っていただいたのですが、3年たつととても大きく(全長40~50cm)なりました。

※予備水槽ではうまく撮影できず、申し訳ありません<(_ _)><(_ _)><(_ _)>

こちらは30cmぐらいの時の写真です。
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側線のまわりにパーマーク(斑点)が見られます。
パーマークは「幼魚斑」といわれ、成長とともに薄くなり、消えてしまいます。
なので、今、予備水槽にいるチャーたちはもう少しパーマークが不鮮明になってきつつあります。

ちなみに以前、「日本の森」で展示していた日本産のイワナはこちら。
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このイワナたちも30cmぐらいだったので、まだパーマークがありますね。

チャーは大きくなると1mを超えるのだとか。
今度は大きくなったチャーをなんとか繁殖させることができないか、バンクーバー水族館等のお力も借りつつ、いろいろ努力していきたいと思います。

大阪湾で出会った生き物たち【ワレカラ】(ワレカラファンのつぶやき...)

海遊館前の天保山岸壁では、「トゲワレカラ」「クビナガワレカラ」「ウミモワレカラ」の3種類のワレカラが見つかっています。
▼そのうちの1種「トゲワレカラ」です。
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大きくても2~3cmほどの小さな生き物ですが、見る人によっては「気持ち悪いー」と言われてしまいます。
確かにエイリアン的な感じが漂っていますが、水槽飼育して毎日眺めていると、非常に愛嬌のあるかわいい生き物であることが分かり、私はすっかりワレカラファンになってしまいました。

実は5月28日(土)と29日(日)に、このワレカラをテーマにした特別講座の準備をしており、その時のために飼育に挑戦中なのです。
▼水槽で観察したトゲワレカラのおきまりのポーズです。
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体の後ろにある3対の脚で物にしがみつき、すくっと立ち上がったような姿勢で体を前後に揺らしています。
この動きが大変かわいいのですが、彼らにとってはエサを探している時のポーズで、触覚や第1咬脚を広げることで水中にネットをはったようになり、流れてくる小さなプランクトンなどをキャッチして食べるのです。

また、最近水槽の中でたくさんの赤ちゃんが生まれ、大きさ数ミリしかないのですが親と同じようなポーズで全員そろって揺れているのがこれまたかわいい!
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これ以上書くときりがありませんので、かわいさのアピールはこの辺にしますが、このような小さな生き物の世界にも目を向けてみると、様々な発見があるものです。
5月28日・29日の海遊館特別講座「海の小さな生き物 "ワレカラ" 大研究!」は、現在参加者募集中です。講座ではワレカラの研究者にもお越しいただいたり、特殊な粘土を使って、自分だけのワレカラを作ったりと、充実した楽しい内容です。ぜひ海遊館ホームページからご応募下さい!
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海遊館の「日本の森」でタケノコ収穫...その行方は?

海遊館の長いエスカレータを上ると「日本の森」。実は、竹林があります。
先日、植栽メンテナンスを行っていたところ、タケノコを発見しました。
いつも気づけば、タケノコの時期が過ぎているので、今年は気にして見ていたのです。
 
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あまり太くなる種ではないため、タケノコもとっても細く100円玉ぐらいの太さしかありません。
長さは違いますが、今回は3本収穫しました。
さて、これをどうしよう?と考えて、やはり、竹や笹が大好物のカピバラに与えることにしました。
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まずは、においをかいで~!

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一口...ぱくっ

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うまっ!(ばりばり...)

と、このようにあっという間に、食べてしまいました。
むっちゃおいしかったようです。
「また、探しておくからねー!」とカピバラに約束した日本の森担当なのでした。

そ~っと観察してね。イワトビペンギンが産卵しました

先日、イワトビペンギンを飼育している「フォークランド諸島」水槽で産卵がありました。

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イワトビペンギンは、国内の飼育羽数が減少傾向にあり、当館でも繁殖に力を注いでいます。
「フォークランド諸島」水槽が完成して今年で4年目。まだ繁殖は成功していませんが、右肩上がりで成績は向上しています。

そろそろ、結果が欲しいですねー。
今年は最高の結果を報告できるよう、日々、祈りながら観察を続けています。

イワトビペンギンを観察される場合は、そ~っと観察して頂けると幸いです。

大阪湾で出会った生き物たち「ヘイケガニ」

先日の4月16日にスナメリ調査を行いました。調査終了後、参加者の皆さんと大阪湾で獲れた底曳網の漁獲物を調べました。
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約30種類の生き物を確認することができましたが、その中で参加者の注目を集めたヘイケガニを紹介します。

ヘイケガニは、甲の隆起が怒った人の顔に見えることで有名ですが、それ以外にも歩脚の付き方とその使い方に特徴があります。
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イシガニと比べてみると、ヘイケガニでは3番目と4番目の歩脚が背側を向いていることがわかります。

そして、イシガニでは4番目の歩脚が船のオールのように水をかくために使う扁平な遊泳脚に変化していますが、ヘイケガニでは3番目と4番目の歩脚が短く、その先の節が鉤爪状になっています。
▼第3歩脚先端部の拡大写真
第3歩脚先端部拡大.JPG
ヘイケガニは左右2対の鉤爪を使って二枚貝の片方の殻やヒトデなどの生物、木片などを背負って甲の上に固定し、身を隠すのです。
背側を向いた歩脚(もはや歩くための脚ではありませんが)の理由はここにあるのです。

ヘイケガニは内湾の砂泥底にすんでいますが、沿岸開発など人間活動の影響で数が減少している可能性があり、水産庁の「日本の希少な野生水生生物に関するデータブック」では希少種に、都道府県のレッドデータブックでは、地域によって絶滅が危惧される種として取り上げられています。
大阪湾では底曳網によくかかりますが、食用として市場に出ることはなく、生息数についての実態はよく分かっていません。

ショウというゴマフアザラシ part1

今日は気分を変えて、"シゲノブ"ではなく"ショウ"を紹介します!

朝の開館前の「モンタレー湾」水槽を観察していたところ、あんなところにアザラシが!!
写真1.JPG
なんだか寝相が変な気がしたので「モンタレー湾」水槽の上から見てみました。

写真2.JPG
でーん!
えっ!!仰向け!!?

そのまた別の日
写真3.JPG
でーん!

やっぱり仰向け・・・。あまりにも無防備(苦笑)

夕方にも、この場所で寝ている姿を見られることがありますので、皆様も水面のみならず、ショウを探して陸上部分も見てみてくださいね!

最後に寝起きのショウの写真です。皆様に覚えていただけますように♪
写真4.JPG

スナメリを探しにいこう!

4月16日に大阪湾のスナメリ探しを実施しました。

天気はうす曇 ← スナメリを探すにはもってこい!
海の状態は最高
0426sunameri1.JPG
▲海面がぴたっと波の立たない状態

条件は最高だったのですが、結果は...
0426sunameri2.JPG
参加者2名がそれぞれ別の場所で1頭ずつ発見でした。
悲しいことに私は見つけられませんでした。
希少な野生動物を探すのは本当に大変なことですが、これからも大阪湾のスナメリについて調査していきたいと思います。




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