タカアシガニのふんどし
- 2015.09.07
- 魚類担当
ある朝、「日本海溝」水槽を見ると、アクリル面におしりをぴっとりつけて、不思議な態勢をとっているタカアシガニが!
何してるんでしょうね?と、おしり側に回ってみると...
通称「ふんどし」あるいは「前かけ」と呼ばれるお腹の部分を開いて、もぞもぞしています。
カニやエビの体は頭部、胸部、腹部に分かれていて、例えばイセエビだと、写真の緑の部分が頭部、黄色は胸部、腹部が赤色の部分となっています。
さて、この腹部、エビでは発達していますが、カニの場合は縮小し、体の下側に折りたたまれています。
で、この部分を見ると、カニの雌雄がわかります。
腹部が幅広いのがメス、鋭角な三角形になっているのがオスです。
したがって上記はメス、下の写真はオスです。
違いがわかりますでしょうか?
メスは産卵すると、腹部に卵を入れ、こどもがふ化するまで抱きかかえています。
しかし、今、卵を持っているわけではありません。
いったい何をしてたのでしょう?
前から見ることができればよかったのですが、岩が邪魔して見えませんでした。
お腹がなんぞ汚れていて、ごそごそしてたのかな?
とすると、ふんどしの洗濯やんなあ、と笑ってしまいました。
夕方に見に行くと、普段どおりの形に戻っていました。