アカハナグマのリンゴとトマトのお見合いをしました。
繁殖シーズンだけ一緒に過ごし、2頭がお別れしたのは6月の末でした。
海遊館日記「お見合い中」
アカハナグマの妊娠期間は2ヵ月半ぐらいとのことなので、もしトマトが妊娠していたら、そろそろ体重が増加してくるはずなのですが、3年前にアズキが出産した際は、体重増加は出産直前までなく、わかりにくかったこともあり、できるならば他の指標もほしいと考えていました。
ということで、いろいろと相談した結果、アカハナグマの体温測定トレーニングを開始することになりました!
体温測定というと、カマルカではこのような感じで行ってます。
イルカのトレーナーと温度表示を読み取る人の計2名が必要です。
体温計は黄色い線で囲ったところにあるのがわかりますか?
コツメカワウソは、こんな感じ。
背中(皮下)のチップを読みとります。測定者は1人。
アカハナグマのメスはおとなしいので、このような動物用体温計を肛門に入れてみようということになりました。
アカハナグマには長い縞々の尾があり、普段、肛門は尾で隠されています。
でも、尾を上げたらこんなふうになってます。
写真は撮らせてもらえなかったので絵でごらんください。
絵で見るとすっきりしていますが、おしりのまわりはぼっさぼさに毛が生えているので、肛門を探すのはなかなかむずかしい!
「どこー??」
まずは一番若い個体(パプリカ)からトレーニングを実施。
アカハナグマが餌に夢中になっている間に、おしりの辺りをもみもみ触ったり、尾をつかんだりする練習をして、慣れてきたら、肛門周りをつんつんします。
同時に体温計も見せて、これは害のないもんだよとハナグマにお知らせするのも忘れずに。
そして、どんな行為も大丈夫!となったところで、いよいよ体温計を!
なるべく違和感がないように、体温計にはゼリーをぬります。
体温計を挿入して、表示温度が安定するのを待つこと30秒。
「はやくー」とあせりつつ、餌を容器に継ぎ足し、継ぎ足し。
体温計がピピーッとなって測定に成功です!
ばんざーい!うまく測定できたー!
パプリカはだいたい37℃前後でした。
次にトマト(個体名)で試しましたが、トマトは38℃台。
おおっ!妊娠してたら体温は高くなるはず!
期待に満ちて、次にイチゴ(個体名)を測定すると、なんと37~39℃とかなり幅があります。
んー、いったいどうなんだ??
これから決まった時間に続けて測定して、結果をみていきたいと思います。