続・怪しい人たち
- 2015.07.23
- 魚類担当
先日の海遊館日記「怪しい人たち」の続きです。
こちらが7月17日から始まった特別展示「シャークワールド~ハンターたちの捕食に迫る!~」の入口です。
ずずーっと入ってみて...あったー!!
これこれ、これを怪しい人たちは運んでいたのです。
コギクザメ、深海に暮らす全長4mにもなるサメで、今年の1月に高知県室戸の定置網に迷入していた個体で、全長は2.82m、194kgの雌でした。
たいへん珍しいサメであることから、北海道大学名誉教授の仲谷先生、沖縄美ら海水族館の佐藤氏らと共同で解剖調査を行い、さまざまなデータを収集することのできました。
もちろん、私もこのような深海ザメを見るのは初めてでしたが、海にはまだまだいろいろな生き物がいるのだなあと思いました。
解剖したサメはホルマリンで保存して、今回展示することになりました。
しかし、200kg近い大きなサメを移動するのは簡単ではありません。
まず、ホルマリン用の容器から出して水洗い。すごいホルマリン臭なので、皆、マスク、手袋をしてたんですね。
担架にのせました。
さあ、運びますよ、よいしょ。
そして、台車でごろごろは、先日お知らせしましたね。
企画展示室に入るまでは谷あり、坂あり、階段ものぼりました。
そして、到着。
ここから水槽に入れるには持ち上げねばなりません。特殊な機械を使って持ち上げます。
水槽に入れるよ!あー!尾があたるー、曲がってるー!!など大騒ぎ。
無事、水槽に入れることができました。
この後、新しいホルマリンを入れ、今の状態となりました。
怪しい人たち、お疲れ様。
コギクザメはこうして皆様の前にお披露目です。
コギクザメの「キク」は菊にあたるそうです。
なぜ菊なのかはぜひ実物をじーーっとご覧になってみてくださいね。