健康診断~カピバラ~
- 2015.06.20
- 海獣担当
みなさんこんにちは。眼鏡の飼育員です。
私は今、動物の飼育を勉強をしているところですが、同時に獣医の見習いとしても勉強中です。
今回は、私が獣医として初めて検査計画を練ったカピバラの健康診断について紹介させていただきます。
動物は人とは違い、おとなしくしていることが難しいです。そのため、検査には麻酔をかける必要があります。
下の写真は、実際に麻酔薬を筋肉に打ってから少し時間がたったカピバラです。
すこしぐったりしていますね。
次に、動かなくなったら急いで処置場へとカピバラを移動させます。
その後、体を触ったり、見たりしながら異常なところがないかを見ていきます。
下の写真は、カピバラの上あごの歯と足の裏の写真です。
起きて動いている時には、じっくり見ることが難しい部分も多く、勉強になります。
こんな風になっているんですね。
その他にも、血液の状態を見るための採血、レントゲン検査や超音波検査などを行います。
下の写真は、足の内側の血管から採血を行っているところです。
以上が今回の検査内容ですが、もうひとつ検査の中で大事なことがあります。
それは、獣医師自らの技術の向上です!!!
水族館の動物には、なかなか簡単には触ることができません。
特に、針を刺したりすることに動物たちは敏感です。
そのため、このような機会に技術を向上させることはとても大切です。
その技術があることで、助けられる動物が増えるのです。
そこで今回は、初めてカピバラの血管の確保(血管の確保とは、人でも行われており、点滴をするために血管に針を入れる処置です)を行いました。
それが下の写真です。
実はこの写真が撮られたときは失敗しましたが、2回目には血管を確保することができました!!
このおかげで、今後病気になったカピバラに対してさらに有効な治療ができると考えています。
これからも多くの動物を救えるよう、技術の向上に勤めていきたいと思います。