祝☆ ルーク26才!!
- 2015.06.29
- 海獣担当
アザラシのオスメスを見分けるときは
お腹を見ます。赤丸のあたり。
拡大すると
メスのアザラシのお腹、注目してみてくださいね!
(アラレの魅力・・・ではなかったですね)
5月30日に、「大阪湾生き物一斉調査」の一環で、大阪湾のスナメリ調査に出かけました。
この調査は船をチャーターし、大阪ECO海洋動物専門学校+海遊館で毎年行っています。
総勢50名程度で大阪湾のスナメリを探します。
この日は最高のスナメリびより☆
スナメリを観察するのに最高のコンディションの日を私は勝手に「スナメリびより」と呼んでいます。
スナメリびよりというのは、
(1) 曇っている
(2) 風がない
(3) うねりがない
(4) 海面がぴたーっと平らで波が全くない。
ことをさします。
30日はスナメリを見るのには最高のコンディションでした。
さてはて、その結果は。。。10月に大阪市立自然史博物館で結果報告会がありますので
そこで詳しくお伝えできれば...。
スナメリ調査のほかにも20地点以上でこの生き物一斉調査は行われました。
大阪にもこんな生き物がいるんですよ。
ハクセンシオマネキ。
オスが行うメスへのアピールのダンスが何かを招いているように見える干潟のカニです。
と或る日の、お母さんと子どものやりとり(イメージ)
"ママ、蛇口を閉めても水が止まらないよ!"
"パッキンがダメになっているのよ、取り替えなくっちゃダメよ、ダメダメ~"
・・・などと、流行おくれのギャグを使ってのやり取りが聞こえてきます。
このご家庭だけでなく、皆さんも経験されたことがあるのではないでしょうか。
パッキンにも用途、形、大きさ、色の違いなどさまざまな物があります。
▼バルブに入っているパッキン(Oリングと呼びます)
▼パイプとパイプをつなぐ "フランジパッキン"
▼腐食に強い樹脂製パッキン
▼熱交換器用パッキン
一般に水や油などの液体や、空気などの気体が外へ漏れるの防ぐために使われていて、ゴムでできているものが多いです。
ゴムは、長期間使用すると硬くなったり、ヒビが入ったりして、漏れが発生することがあります。
海遊館でも飼育水を送るパイプのつなぎやバルブ、水槽にエアレーションをするための空気の配管、殺菌用のオゾン配管に使用しています。
漏れるというリスクがありますので、私たちは常に予備をストックし、目を光らせています。
先日、東大阪にご在住の方から連絡があり、「駅の近くの恩智川に、カワウソに似た生物がいるので調べて欲しい」 とのことでした。
カワウソに間違えられる生き物には、イタチ、テン、ハクビシン、ミンクなどの他、最近は圧倒的にネズミの仲間であるヌートリアが多いようです。
しかし、昨今、コツメカワウソがペットとして飼育されることもあり、それが逃げ出している可能性もなきにしもあらず・・・と思い、見に行くことにしました。
ご連絡をいただいた方によると、ひと駅歩くあいだに見られるということで、歩くのが苦手な私は内心「えらいこっちゃー」と思いながら現地に向かいました。
到着して駅を降りると、すぐ裏に恩智川がありました。
雨のあとで川は濁っていましたが、50cmくらいのコイが浮かんでいるのが見えました。
そして、歩いて1分ほど(まだ駅舎が見えてます)、橋の下で釣りをしている人の対岸に、なにやら蠢く茶色いもの発見!
その茶色いものは40~50cmくらい、水にちゃぽんと入り、泳ぎ始めました。
水面に頭を出して、あまり体を動かさず、つつつーっとこちら側に向かってきます!
カワウソは、このような泳ぎ方をしません。
そして、上陸。
姿が見えました!!【写真1】
尾を見ると、とても細いし、体の長さも短い。
この生き物は、ヌートリアです。
カワウソと比べると、体型が異なることがわかるでしょうか?【写真2】
意外とあっさりと見つかり、ひと駅分、歩かなくてすみました(笑)。
近くの方に伺うと、(1)ここ数年で増えてきた (2)複数頭いて、繁殖しているようである (3)増水すると、下の写真【写真3】の護岸の上部、白い線あたりまで水がくることがあるが、その時はいなくなる。しかし、水が減ると、またこの周辺に戻ってくる、のだそうです。
しばらく見ていると、、生えている草をむしゃむしゃ食べて、茂みの中に消えていきました。
ヌートリアは、最近は大阪や京都、兵庫など、あちらこちらで見られるというのは聞いていましたが、実際に見るのは初めてでした。
近くで見ることができたので、普段カワウソに接している私たちは、これがカワウソと違う種であるというのはすぐにわかりました。
でも、一般の方は茶色い生き物を見ると、カワウソを連想するかもしれません。
もし、顔が見えたら、ヌートリアは「カピバラ」のような顔をしているのですが、顔がはっきり見えるなんて、それほどありませんね・・・。
体型については、【写真1】、【写真2】を参考にしていただければと思います。
尚、ヌートリアは、特定外来生物なので、見かけても餌を与えたり、捕まえることは法律で禁じられています。
ちょっと前に若い人の間で「がんぐろ」と呼ばれたファッションがはやりましたね。
「瀬戸内海」水槽にも「顔ぐろ」がいます。どっちかというと「口ぐろ」ですけども。
イシダイです。
イシダイは小さい頃は黒い縞がはっきりとしていて、シマダイとかサンバソウなどと呼ばれますが、老成すると、だんだん縞が不明瞭になり、クチグロとかギンワサとか呼ばれています。
そもそも、なぜイシダイ?かといえば、くちばしのようなしっかりした歯を持っているため、「石をもかみくだく、鯛のような魚」と言われていますが、マダイなどタイ科の魚ではありません。
さて、写真を見ると、うちのクチグロさんは2尾いますが、
1尾は確かに縞が不明瞭↓
もう1尾は、うっすら縞が残っています↓
2尾とも、少なくとも海遊館で15年以上くらしており、約50cmの大きさなので、老成魚といえると思います。
ものの本によれば、老成し、縞が不明瞭になるのが雄、縞が残るのが雌とのことですが、個体差もあるので実際どうなのでしょうか?
コツメカワウソのクリです。
クリは海遊館のカワウソの中でも一二を争う食いしん坊。
魚を受け取った時にはもう「大発狂」の状態!!
ものすごいスピードで餌を食べます!
食い意地がすごくはっているためか、食べ方が汚く、口の周りによく餌をつけています(笑)
そんなクリですが、どうやら嫌いな食べ物があるようです。
バックヤードのカワウソたちには1日に3回、餌を与えています。
1回目と3回目はニジマスやワカサギ、シシャモなどの魚を与えていて、2回目はおやつ代わりの川エビとペレット(キャットフード、通称カリカリ)を与えています。
クリに餌を渡した時の態度をご覧ください。
シシャモを渡したときー!(左にいるのはコウメです)
嫌いな食べ物を渡したときー!
あきらかに違うでしょ?!
クリは川エビが嫌いなのです。
大好きなシシャモや他の魚を与えた時は大きな声で鳴き叫びながら食べるのに、エビの時は大違い!
無反応で、近づいてすら来ません。
ひどい時にはちらっとこちらを見て、ふて寝(笑)。
エビの頭を取って与えると、しぶしぶ食べることもありますが...。
それでは最後にクリの豪快な食べっぷりをどうぞ!!
「シシャモーッ!」
「うめぇ!!」
「もぐもぐ!」 よだれが、出てますよ~。
バックヤードで、アカハナグマのリンゴとトマト、5月末よりお見合い中です。
当館でもっとも神経質な乙女・トマトとリンゴの同居方法は、トマトのいる部屋にリンゴを収容することにしました。
▼トマト
▼リンゴ
本拠地に相手を迎え入れるほうが余裕を持てるだろうと考えたためです。
同居しても、顔を合わせたとたんに闘争し、すぐ別居!となる可能性もなくはありません。
さて、どうなることやら...思いましたが、2頭は互いに臭いをかぎあい、上々の滑り出し。
べたべたとするわけではなく、けんかするわけでもなく、一定の距離を保っています。
右の台と左の台に分かれて座っていることがあり、あんたたちは狛犬?
▼左にトマト、右はリンゴ不在中
しかし、リンゴがこの部屋に慣れてくると、餌の時間など、2頭の間に小競り合いがみられるようになり、トマトがややびびり気味。
一定の距離を保っている2頭です。
交尾はまだ確認できていません。
同居期間は以前、アズキで2ヵ月、イチゴで2週間でしたので、さて、トマトはどれぐらいがいいのか、両個体が大けがをしないよう見極めなくてはなりません。
みなさんこんにちは。眼鏡の飼育員です。
私は今、動物の飼育を勉強をしているところですが、同時に獣医の見習いとしても勉強中です。
今回は、私が獣医として初めて検査計画を練ったカピバラの健康診断について紹介させていただきます。
動物は人とは違い、おとなしくしていることが難しいです。そのため、検査には麻酔をかける必要があります。
下の写真は、実際に麻酔薬を筋肉に打ってから少し時間がたったカピバラです。
すこしぐったりしていますね。
次に、動かなくなったら急いで処置場へとカピバラを移動させます。
その後、体を触ったり、見たりしながら異常なところがないかを見ていきます。
下の写真は、カピバラの上あごの歯と足の裏の写真です。
起きて動いている時には、じっくり見ることが難しい部分も多く、勉強になります。
こんな風になっているんですね。
その他にも、血液の状態を見るための採血、レントゲン検査や超音波検査などを行います。
下の写真は、足の内側の血管から採血を行っているところです。
以上が今回の検査内容ですが、もうひとつ検査の中で大事なことがあります。
それは、獣医師自らの技術の向上です!!!
水族館の動物には、なかなか簡単には触ることができません。
特に、針を刺したりすることに動物たちは敏感です。
そのため、このような機会に技術を向上させることはとても大切です。
その技術があることで、助けられる動物が増えるのです。
そこで今回は、初めてカピバラの血管の確保(血管の確保とは、人でも行われており、点滴をするために血管に針を入れる処置です)を行いました。
それが下の写真です。
実はこの写真が撮られたときは失敗しましたが、2回目には血管を確保することができました!!
このおかげで、今後病気になったカピバラに対してさらに有効な治療ができると考えています。
これからも多くの動物を救えるよう、技術の向上に勤めていきたいと思います。
ある日の朝、見回りをしていると、いつものように ミューとアクア が挨拶に来てくれました。
すると突然、ミューが奥にあるフロートを目指して泳ぎ出しました。
まさかと思いカメラを構えていると...
シャキーン!!!
乗りました~
毎朝、飼育係員がいなくても、コツコツ自主練していたのね~
えらいー!
動画も撮ろうとしましたが、もうミューの自主練気分は終わったようで、やってくれませんでした。
次に見かけたら動画をお届けします!
突然ですが、海遊館で作業をするときに着る「ドライスーツ」が新しくなりました!
今までは、10年近く前につくった、古いドライスーツを大切に使ってきたのですが、さすがに古くなってしまい、穴が開いて修理が出来ないものが増えてきました。
そこで先日、とりあえず3着の新品が届きました!
(→ 穴の開いたドライスーツについてはこちら)
こちらがその新しいドライスーツです!
新品なので生地が柔らかく、着心地も抜群です!
新品なので、もちろん穴は開いていません!
以前に、穴の開いたドライスーツを着て、服が濡れていた飼育員もこのとおりご機嫌です!
服は濡れなかったのですが、今回も本人の希望により顔出しは控えさせていただきました。(笑)
海遊館で暮らすペンギンたちは、全部で4種類。
現在、そのうち3種類が抱卵中です。 ※抱卵とは、卵を温めることです。
「南極大陸」水槽では、ジェンツーペンギンとアデリーペンギンが、「フォークランド諸島」水槽ではイワトビペンギンが抱卵中です。
「南極大陸」水槽の様子
こちらは「フォークランド諸島」水槽の様子
どちらの水槽も腹ばいになっているペンギンの下には卵があります。
でも卵はそこだけはありません。
何らかの理由で親鳥が卵を温められない場合などは、孵卵器という機械で卵を温めることもあります。
孵卵器内の様子。
孵卵器内で順調に発生が進んでいる卵は、定期的に心拍数のチェックも行います。
心拍数をチェックしている様子。
ご覧の通り卵は沢山あるものの、全てが有精卵という訳ではありません。
さてさて、今年は何種何羽のペンギンが誕生するのでしょうか。
孵化の報告をお楽しみに♪
「タスマン海」水槽に暮らす、カマイルカのミュー。
そのミューに、新しい "動き" を教えている様子(トレーニング用語で「シェイピング」といいます)を観察してみました。
この動きは、何のために?
こうやって陸上に上がれるようになると体重測定やエコー検査などの健康診断が楽に行える予定です。
トレーニングは、トレーナー(教える人)とその相手の関係やトレーナーの教え方によって進み具合がかわります。
うまくいきますように!
バックヤードでカワウソを観察し、ふと後ろを振り向くと・・・。
誰かが張りついてる!
張りついている場所は身長157cmある私のちょうど目線の先。
誰よ?そんなところに上っているのは!!(怒)
スイカくんでした。
「もうっ、あかんやん!!」と思ってたら、目の前を誰かが通過していきました。
自由自在だなあ(笑)。
「体感!熱帯雨林」が終了し、バックヤードに戻ってからは、若さをもてあましているのか、どったんばったん暴れまくりの息子たちです。
昨年の今頃、生後半年で体調をくずしていたことを思うと、本当に元気になってくれてありがとう。
だけど、くれぐれも怪我しないでね。
ぴゃーっ
5月31日「何 ヤット ん?」 の、その2です。
今回は展示までの道のりについてお話していきます!
ヤットにはいくつかの試練がありました。
第一の試練は、ハーネスをつけること。
ヤットは生まれてこのかた、ハーネスをつけたことがありません(あまりつけたことのあるカワウソはいないでしょうけど)。
なので、はじめはヒモをお腹に巻くところからはじめました。
少しでもつけられたら「ご褒美」、つけられたら「ご褒美」と少しずつ慣らしていきました。
このように徐々に慣らしていくことを「馴化」といいます。
トレーニングの基本中の基本です。
しかし、ヤットは優秀で、1週間程度で給餌中にハーネスをつけることができるようになりました!
第二の試練は、「ご褒美(餌など)」が無い状態でもつけること。
給餌中はつけることができても、餌が無いとつけてくれない!では困ります。
餌には限りがありますからね。
そこで、餌の代わりの「ご褒美」になるものを用意することにしました!!
それはドンゴロス!
いつも寝る時しか使えないドンゴロスを渡すと、体をふきふき!
リラックスしているではありませんか!!
これは「拮抗(きっこう)条件付け」といい、好きなものと嫌いなもの(ここではハーネス)を同時に与え、嫌いなものを軽減するというトレーニングの方法です。
しばらくすると、ドンゴロスを渡さなくても、ヤットはハーネスを嫌がらなくなり、いつでもつけられるようになりました!!
こうしてヤットは見事試練を乗り越えることができたのです。
が、しかし!ここで問題がまたひとつ...
ヤットはハーネスをつけることができるようになったので、本番を想定し、同居しているアヤメとハーネスをつけたまま、初めて一緒にしてみました。
トレーニング中はヤットとアヤメは別々にしていたためです。
アヤメはヤットの背中についているカメラの土台部分を見たとたん、ガブッと噛み噛み!
カメラの土台部分がボロボロに...。
なんてこった...
旦那様が変なものをつけているので、心配だった?んだよね、アヤメ。
対策として、噛んでも壊れない塩ビ板を使うことにしました。
アヤメ対策はばっちり!
ヤットがつけていたハーネスは、すべてヤット特別仕様。
猫用のハーネスを利用し、首周りや胴回りを採寸して作成しました。
試行錯誤を繰り返すこと計10回!
極力ヤットの動きの邪魔にならないように工夫しました。
そんなこんなで無事に展示水槽にデビューすることができました!!
今回協力しくれたヤットには感謝しています。
ありがとう!!
おひさしぶりのイルカ通信です。
ちょっと前にいろいろな音を出せるイルカの話題が盛り上がっていました。
海遊館のイルカたちは、いろいろな変な声を出すことができるんです!
まずはキール。
普通の声→変な声で編集しています。
次はアクア。
普通の声は、ほとんどキールとかわらないのですが、最近変な声で叫びます。
もしかしたら、皆さんは普通じゃん! って思うかもしれませんが、とってもおもしろいな、と思って投稿してみました。
ある朝、「グレートバリアリーフ」水槽の底で逆立ちしている魚がいました。
クロモンガラです。 じーっと何かを見つめています。
そして、意を決し...「これだ!よいしょ、よっこらせっと」
サンゴ片を持ち上げたいようす。
でも、それは、あなたの口に対して大き過ぎやしない?
「そうみたい。あきらめるー」と行ってしまいました。
割とあっさりだったな(笑)。
モンガラカワハギの仲間は、海底にすり鉢型の巣を作る種がいるので、このクロモンガラもチャレンジしようとしていたのでしょうか?
でも、ここは水底のど真ん中。他の魚も係員もよく通りますから、やめとくのが無難かもね~。
などと思っていたら、翌日の朝!
こんな大きな穴、本当にクロモンガラ1尾でやったのでしょうか?
担当者曰く、「大きな魚が暴れて、たまたまできたんじゃないですか?」と冷ややか~な感想。
真実はいかに?
穴のようすに、注意していきたいと思います。
先日、ヒゼンクラゲについてお知らせしました。
(→ 海遊館日記「初めて!」 )
海遊館日記を読んだ、海獣担当の人たちが、夕方にぞろぞろと「我も~!」とヒゼンクラゲを見に行きました。
帰ってきたみんなが口々に言うには「アレ、かわいいですねーー」。
かわいい?
普段、大きなアシカやイルカを見ている人は感性が違うわっ!
「ちゃいますよー、クラゲにくっついてるアレです、アレ」
んん??
一緒にもう一度見に行くと。
触手の先に見え隠れするVサイン。
カニだー!
クラゲも動いているし、カニもちょこまか動くので、なかなか見えにくいです。
私が見たのはこの1匹でしたが、もう何匹かいるという噂も。
残念ながら、ヒゼンクラゲの展示は6月3日で終了してしまいましたが、バックヤードに移動する際、カニを探すと3匹いました。
カニの正体はシマイシガニ、大きいものは甲羅の長さが3cmほどありました。
大きくなると20cmになるカニで、高知出身の係員によれば、「九州では高級食材っすよー」とのことでした。
ウェルカム大阪!
ワモンアザラシのお食事タイムは一日2回。
アラレの食事風景をご覧あれ。
シシャモはすんすん食べるのに、アジはぷいっとそっぽむいちゃいます。
動物たちにもどうやら好き嫌いがあるみたいです。
なんでもたべてほしーなー。
心の声でした。
トレーニングは、一つ一つの行動をきちんとしておかないとおかしいことが起こります。
「しゃべる」合図を出しているのに、なぜか「ぶー」としてしまう。
二つの行動が混じってしまうのは起こりがちですが、修正するのは手間がかかる。
ふぅ。
「エクアドル熱帯雨林」水槽のカピバラ、かーたんの食欲が落ちているため、係員が心配して観察に来ています。
「どれぐらい食べた?」
「便の状態は?」
などと相談したりしていると、じーっと熱い視線を感じます。
「はっ!」と目をやると!
お隣のスペースにいる、好奇心のかたまりなこのふたり。
「なんなん、なんなん、何集まってるん?」
「ぼくらも寄せてや」
網一枚あるので、対岸の火事ってところでしょうか?
そして、このふたり、アメリカ生まれなのに、関西弁がとてもあうのはなぜだろう?
しかし、ここでこの方々に声をかけたりした日にゃ、大喜びで「ギャーッ」と叫ばれてしまいます。
無視よ、無視。
やじうま、というか「やじ鳥(どり)」??な「ナッツ」と「ひまわり」なのでした。
今日はアカハナグマの健康診断です。
麻酔導入中のアカハナグマ、愛称トマト。
呼吸や麻酔のかかり具合などを真剣にチェックしています。
以前の海遊館日記にも出てきましたが、彼は大学時代に臨床の研究室でバリバリ学んでいたので、大きさ的にも犬猫と変わらないハナグマに苦手意識はないようです。
採血もとても上手でした。
無事に健康チェックも終了!健康状態も異常なしでした!
「エクアドル熱帯雨林」水槽のショウジョウトキです。
この2羽、今年で16歳になります。まだ茶色い幼鳥の頃にやってきました。
その頃は、オウサマペンギンの幼鳥のような感じで、やわらかい綿羽(めんう)に覆われていました。
綿羽がぬけると、成鳥の羽になり、美しい色となるのです。
さて、ショウジョウトキの「ショウジョウ」とは、中国の伝説「猩々」のこと。
「猩々」はサルに似た生き物で、その血の色がとても赤いことから「猩々緋」(しょうじょうひ)という色ができたのだそうです。
ただ、猩々緋を調べると「強い黄みがかった朱色」とあったり、「わずかに黒味を帯びた、鮮やかな赤」とか「赤味の強い赤紫色」とか表現がさまざまです。
鮮やかであることは間違いなく、戦国時代に武者たちが陣羽織にこの色を使ったのだとか。
ちなみに当館では、屋内飼育を行っているためか、朱色が強いように思われます。屋外で飼育している動物園などではピンクがかった色をしています。