ぼうずのお散歩
- 2015.05.01
- 魚類担当
ラッコのいる「アリューシャン列島」水槽の底の部分、通路から見て左側に岩があります。
写真の中央部、ソイの仲間がちょっことのぞいている部分の下に隙間があるのですが、そこで暮らしているのは、アブラボウズです。
アブラボウズといえば、数年前にクエに偽装して販売されていたということで有名になりました。
市場価格では、クエはアブラボウズの3~7倍するんだそうです。
クエとアブラボウズ、確かにぱっと見た形は似ておりますが、そもそも、クエはハタ科の魚で、アブラボウズはギンダラ科の魚。
▼クエ▼
ギンダラって何?というと、よく西京漬で「銀だら」として売られている魚です。
アブラボウズ自体は、市場にあまり出ていないのですが、ギンダラならば、みなさま、名前を聞いたことがあるのではないでしょうか?
アブラボウズはその名のとおり、身に多量の脂を含んでいることから、食べ過ぎるとお腹をこわすこともあるそうです。
ギンダラも脂分が多いので、上記のように西京漬など、焼き魚として食べるのがおいしい食べ方。
クエは身が淡白なので、刺身や鍋で食べるとおいしいのです。
魚にあった味わい方ができないという意味でも偽装はだめ!!
ちなみにアブラボウズの「ボウズ」は頭の形が丸く、「坊主頭」からきてるとか。
ってなわけで、係員は「ぼうず」と呼んでいます。
ある朝、珍しく「ぼうず」が棲家から出てうろうろしていました。
餌の時間はまだだと思うけどなあ...。
ちらり...とこっちを見たりして。
どうやらお散歩していたらしく、しばらくして棲家に戻っていきました。
レアキャラなので見られたらラッキー!