負けるな、ボンちゃん
- 2015.04.16
- 魚類担当
こちらは海遊館のバックヤードにある予備水槽です。
予備水槽には、新しく海遊館にやってきた魚や調子をくずしてしまった魚たちを収容しています。調子をくずした魚には治療を行い、新しくやってきた魚には、展示水槽へデビューさせるための「餌づけ」を行います。
「餌づけ」とは、係員が与えるエサを食べられるよう慣らすことです。
ただ今、パナマ湾水槽の予備水槽ではハリセンボンの餌づけ中。このハリセンボンたちは、高知県の海洋生物研究所以布利センターからやってきました。
以布利センターでも餌づけを行っていますが、大阪まで長い道のりをやってきて、環境も一変したため、再度餌づけを行います。
係員は、エビや魚の切り身などさまざまなエサを撒いたり、棒にさして口元にもっていったりと工夫をしながら餌づけを行います。
水槽に入った当初は、隅っこにいて、なかなか反応しませんが、環境に慣れるとエサに興味を示します。
慣れる時間は魚によって異なり、すぐにエサを食べるものもいれば、なかなか食べてくれない強情っぱりもいます。
しかし、以布利センターで一度餌づけされているので、このハリセンボンたちはすぐに餌づけできました。慣れてくると、ハリセンボンたちは係員を見ると、エサの時間でなくても寄ってきます。口からぴゅーぴゅー水をふきだして「エサくださーい」となって、かわいい!
こうして「パナマ湾」水槽にデビューしたハリセンボン(通称ボンちゃん)たち。展示水槽では、先輩の魚たちと一緒にエサを食べなくてはならないので、争奪戦に負けると痩せてしまい、また予備水槽に戻ることもあります。
負けないで、エサを食べるんだよ!