ひとり上手と呼ばないで
- 2014.11.30
- 魚類担当
先日、小さなお子さんを持つお母さんが「うちの子、目薬が苦手で嫌がって大変なの!」とぼやいているのを耳にしました。
そうだ!とひらめいて作った動画がコレ。
題して「目薬が苦手なあなたへ贈る応援ビデオ~アシカのコアくんより~」です。
動画の活用方法としては、目薬が苦手なお子さんに見せて「ほら。アシカさんも頑張ってるよ。一緒にやってみよう!」と促す...など。
いかがでしょうか?
ちなみに、海遊館のアシカのコアくんは、いざというときに目薬がさせるように日々トレーニングをしています。係員がひざを出すと頭を乗せてじっとしてくれるので、その時にポトッと目薬をします。
コアくんは自分が「がんばった!」と思ったときほど、トレーニング後に大きな声でウォー!!っと叫びます。通訳すると「俺はやったぜ!!」って感じです。
やる気度合いがわかりやすくてトレーニングしていてとても楽しいです。耳元で叫ばれると耳がキーンとすることがあります(笑)。そんなこんなで日々がんばっております。
何かのお役に立てれば幸いです。
先日、11月22日(土)よりオウサマペンギンによるナイトペンギンパレード&イルミネーション点灯式が始まりました。
昨日(11/27)の海遊館日記で、今年パレードに選抜されたペンギンたちを1羽ずつご紹介しましたので、今回はバックヤードでの様子をご紹介。
海遊館では、完全屋内型の水槽でペンギンを飼育しています。
そのため外部から病気を持ち込まないために、ペンギンパレードに登場するペンギンたちは「南極大陸」水槽ではなく、予備水槽で飼育されています。
「南極大陸」水槽は0~3℃です。最近、寒くなったとは言え、ペンギンたちには外の温度はまだまだ暑い。
そのため、負担を少しでも軽減するため、予備水槽は10℃前後に設定し飼育しています。
今回選抜されたペンギンは26歳(オス)、23歳(メス)、8歳(オス)、4歳(オス)、4歳(メス)の合計5羽。
中でも、26歳のペンギン(K116)は海遊館のオープン時から飼育しているおじちゃんペンギン。左翼に背中側から紫・黒・黒・緑色のバンドを装着しています。
まだまだ元気、若いペンギンには負けません。紫外線を浴び、運動不足を解消して、健康を維持してほしいですね。
今年もお客様はもちろん、ペンギンたちも怪我や事故のない、ペンギンパレードになるよう努めたいと思います。
一生懸命がんばるペンギンたちを是非、見に来て下さい。
ペンギンパレードの詳細は以下のとおりです。ご来場お待ちしております!
【ナイトペンギンパレード&イルミネーション点灯式】
《日程》 平成26年11月22日(土)~12月21日(日)の土日祝と12月22日(月)~25日(木)
《時間》 16時50分~(一日1回実施、各回約10分間)
《場所》 海遊館前イベント広場(屋外)
【ペンギンパレード】
《日程》 平成26年12月27日(土)~平成27年1月4日(日)までの毎日と1月10日(土)、11日(日)、12日(月・祝)
《時間》 13時45分~ 、15時45分~(一日2回実施、各回約10分間)
《場所》 海遊館前イベント広場(屋外)
※天候・ペンギンの状態により、予告なく変更または中止する場合があります。
寒くなってきましたね!いよいよクリスマスシーズン突入です。海遊館も「ちきゅうたいかんイルミネーション!」が始まりました♪
そこで、今年も登場するのがオウサマペンギン。イルミネーションの点灯式を担当します。
今回、その大役に選抜されたのは5羽のオウサマペンギンです。
総勢25羽のオウサマペンギンの中から選ばれた5羽の精鋭★ 1羽ずつ紹介しますね。 なお、海遊館ではペンギンたちには愛称ではなく番号がついています。
まずは、チームのリーダー的存在の"K230"
K230は海遊館生まれ、4才のメスペンギン。点灯式のペンギンパレードでは他の4羽をリードして歩きます。
そして好奇心旺盛な"K231"。同じく海遊館生まれ、4才のオスペンギンです。
お次は"K302"。4年前にアドベンチャーワールドから海遊館にやってきたオスペンギン。
そしてそして、パレード大ベテランの"K006"。産卵・子育て経験も豊富なメスペンギンです。
ラストは、マイペースでのんびり屋な"K116"。久しぶりのパレード登場のオスペンギン。
えっ!?どのペンギンも同じに見えるって!???そんな方にはペンギン達を見分けるコツを教えます。
ペンギン達はフリッパー(翼)の付け根に色つきのバンドをしています。
背中側から色をみて
・紫・茶・赤・白 ⇒ K230
・紫・茶・赤・黒 ⇒ K231
・紫・赤・白・茶 ⇒ K302
・紫・白・白・緑 ⇒ K006
・紫・黒・黒・緑 ⇒ K116
です。
見分けてみるのも面白いですよ。チャンスがあればぜひチャレンジしてみてください!
先日、クラゲ担当が淡路島方面に採集に行ってきました。
ほくほくとした顔で戻ってきたので、「なんかいいもの採れました?」と聞くと「ヒトツクラゲが採れた」と。
ヒトツクラゲ???
「そう、ひとつ、ふたつの"ヒトツ"」
「ってことは、フタツクラゲというのもあるの?」
「あるよ」
という会話があったので、展示直後、だだだーっと見てまいりました。
写真はとてもじゃないけど撮れないので、動画にしてみました。
図鑑で見ると「管クラゲ目、フタツクラゲ科」で、泳鐘(一般のクラゲでは傘と呼ばれる部分、先のとがった鐘形です)が4mmとありますが、ざっと見たところ、大きいものだと1cmくらいあるものもいるようです。なんかイカみたい。
そして、長い触手ですけども、動画できらきらしている部分から短い側枝がでています。
側枝は動画には映っていませんけども、全体的にとてもゴージャス。
ジュディ・オングさんの「魅せられて」の衣装っぽいんです(若い方はわかんないでしょうから、ネットで調べてくださいね)。
これを優雅にひらひらさせるかと思ったら、泳鐘を拍動させてロケットのようにチュチュチュッと激しく動いたり...と見ていて飽きません。
それにしても、担当はこんな小さなクラゲをよく見つけたものだと感心します。
今回が海遊館では初展示、展示期間は短いかもしれないとのことですので、皆様お早めに!
先日、コツメカワウソ・ゴボウ(ごぼちん)の定期健康診断を行いました。
カワウソの健康診断は、麻酔をかけて行います。
今回は採血とレントゲンとスケーリング。スケーリングとは歯のメンテナンスです。人と同じですね。
これは、獣医が手でとれそうな歯石をとっているところですが、がんこな汚れや歯石には、歯医者さんにあるあのキュイーンっていう機械も使いますよ。
これはごぼちんの口内ではありません。かなりがんこな汚れの持ち主ですね...。
で、ごぼちんはまだ3歳だし、そんなに汚れはひどくないよねーと話つつ、かぱっと口を開けると...
頭のてっぺんが写真の左側となりますので、見えているのは上顎の犬歯と門歯です。
右の犬歯の下に、茶色い怪しいものがありますよ。何これ?
これはごぼちんの毛なのです。自分で自分の毛をぬく癖のあるごぼちん、毛が歯茎につまっていたのです。
このままにしておくと、歯茎が腐り、たいへんなことになるので、獣医がきれいに毛をとってもらいました。歯茎のけっこう深いところまで毛が入っていたので、一部は切開して...。
こんなことにならないよう、ごぼちんが毛から気をそらすことができるものや方法を考えていかねばなりません。
とほほ。
いつものように作業をしていると、「エクアドル熱帯雨林」水槽で、とても綺麗なものをたくさん拾いました。
それがこちら。
どうです?とても綺麗でしょ! 赤や黄色、青色の羽です。
この羽、誰の羽かと言いますと...
ルリコンゴウインコのナッツ(右)、ひまわり(左)
そしてショウジョウトキ
2種類ともにとても奇抜な色をしていますが、生息地である熱帯雨林は広くて薄暗いので、恋人や仲間を見つけやすくするためにカラフルな色をしているのだとか...。
私たち人間の視覚は、3原色といわれる3つの色(赤、青、緑)の割合によって、世の中のあらゆるものの色を判断しています。
一方、鳥類は赤・緑・青のほかに、人間には見ることができない、もうひとつの原色を認識することができ、4原色で色を判断していると考えられています。
3原色だと100色を、4原色では1億色を見分けると言われています。つまり、ナッツやひまわり、ショウジョウトキは人間が見ている色よりももっとカラフルにお互いが見えているのかもしれません。
最後に、ルリコンゴウインコの羽を接写で撮った写真を。
とても綺麗な写真なのですが、綺麗過ぎて目がおかしくなりそうになるので、まじまじとご覧にならないように(笑)
「日本の森」にカワウソフォーが戻ってきて、にぎやかになりました。
しかし、それに伴い、とても困っている人が2名。
なぜ困っているのかというと、遅番でカワウソの寝袋であるドンゴロス(麻袋)を入れる際、必ず襲われるのです、この2名の係員。
普通は、最終入館者が「日本の森」を通り過ぎる7:15頃、「日本の森」の前にいくと、カワウソたちは今の時期であれば寒くて、もう寝たいので、「早く~」「おっ、係員来た!」とばかりに待ってます。
部屋に入る扉をまずあけて、前々室(展示に入る前の前の部屋)で長靴を安全長靴に履き替えます。
穴が開くと、長靴台無しですから。
次に前室から展示に入るダブルキャッチ(展示に入る前の部屋)に入ると、扉前にはカワウソたちがスタンバイ。
「早く、ドンゴロスくれー!」
「はい、今行くよ」と展示に入り、寝室にドンゴロスをぽーいとほうりこむ
と、カワウソたちがどどどっと入っていきます。
が、「困っている人」の場合、ダブルキャッチから寝室に行くまでの2mくらいの間にカワウソに絶叫され、ドンゴロスや自分の足にカワウソをぶらさげつつ移動するのだとか。
それはとても困ったもの...。
どういうわけか、襲われるのは2名のみ、どちらも女性で、カワウソを担当した経験はありません。
おそらく、どきどきしながら行動しているのがカワウソにわかり、おもしろがっているのではないかと思うのですが...。
ちなみに私が同行すると、いつもよりもスムーズに寝室に入れることができたそうです。
そして、係員を威嚇しているのはシュロとこっそりザクロ。
君らなぁ!!困ったものです。