深海の小さな生き物たちVol.6 ~水槽編~
- 2014.04.04
- 深海の小さな生き物たち , 魚類担当
担当の私は悩んでいます。いや、悩んでいました。
このシリーズでご紹介していた「深海水槽」の生き物たちが、3月末あたりから、なんだか不調なんです。
「でも水質も安定しているし。。。なんでやろ~な~(/_;)」、水槽をきょろきょろ。
ん゛あ゛!
水槽を横から覗き込むと。。。こんなものを発見!
底砂の一部が黒くなっています。
この部分は、空気が砂の中まで行き届かない(嫌気)状態になっています。
この「嫌気」層ができると、そこに生物にとって毒となる硫化水素が発生してしまうんです。
「嫌気」層ができたこの水槽は、オオグソクムシを展示しています。
ん?オオグソクムシが隠れる際に、砂がかき混ぜられるはずなんだけど???隠れ家にするために、砂と石をいれすぎたかな??
「早く、この状態を改善せねば!」ということでいざ出陣!!!!
3月末日、夜8時のエレベーターホールにこのようなものが準備されました。
お掃除セットです。
これを使って、水と底砂を交換しました。
もちろん作業中、生物は別の場所に避難します。
本日初公開!深海コーナーの小型水槽はこうなっています。
小型水槽は4つ、すべての水槽の水が大きな1つの濾過槽に集められ、クーラーで冷やした後、各水槽に戻ります。
ということは...病気が発生すると他の水槽にもうつってしまう!(――;)汗
そして、この水槽の難点がもうひとつ!
この水槽は観覧通路にあるため、近くに海水をくむことができる場所がないので、別の場所からえっちらおっちらと運ばねばなりません(T_T)
って、「たいへんなのよ!」とのアピールはこの辺にして。
古い砂を掻き出し、新しい砂を投入したらこんなふうになりました。
お掃除の終わった水槽へ生物を戻すと、さっそく落ち着く場所を探しうろうろ。
翌朝には、それぞれ好みの場所を見つけたようです。
不調だった原因が必ずしも「嫌気」層のせいだとは言えませんが、大掃除の後、生物たちの調子は上向いてまいりました。
ホッ。(*^。^*)