海遊館日記

深海の小さな生き物たちVol.6 ~水槽編~

担当の私は悩んでいます。いや、悩んでいました。

このシリーズでご紹介していた「深海水槽」の生き物たちが、3月末あたりから、なんだか不調なんです。

「でも水質も安定しているし。。。なんでやろ~な~(/_;)」、水槽をきょろきょろ。

ん゛あ゛!

水槽を横から覗き込むと。。。こんなものを発見!

1sinkaikaizenn.JPG

底砂の一部が黒くなっています。

この部分は、空気が砂の中まで行き届かない(嫌気)状態になっています。
この「嫌気」層ができると、そこに生物にとって毒となる硫化水素が発生してしまうんです。

「嫌気」層ができたこの水槽は、オオグソクムシを展示しています。
ん?オオグソクムシが隠れる際に、砂がかき混ぜられるはずなんだけど???隠れ家にするために、砂と石をいれすぎたかな??
「早く、この状態を改善せねば!」ということでいざ出陣!!!!

3月末日、夜8時のエレベーターホールにこのようなものが準備されました。

2sinkaikaizenns.JPG

お掃除セットです。
これを使って、水と底砂を交換しました。
もちろん作業中、生物は別の場所に避難します。

本日初公開!深海コーナーの小型水槽はこうなっています。

3sinkaikaizen.JPG

小型水槽は4つ、すべての水槽の水が大きな1つの濾過槽に集められ、クーラーで冷やした後、各水槽に戻ります。
ということは...病気が発生すると他の水槽にもうつってしまう!(――;)汗

そして、この水槽の難点がもうひとつ!
この水槽は観覧通路にあるため、近くに海水をくむことができる場所がないので、別の場所からえっちらおっちらと運ばねばなりません(T_T)

って、「たいへんなのよ!」とのアピールはこの辺にして。

古い砂を掻き出し、新しい砂を投入したらこんなふうになりました。

4sinkaiiaizen.JPG

お掃除の終わった水槽へ生物を戻すと、さっそく落ち着く場所を探しうろうろ。


翌朝には、それぞれ好みの場所を見つけたようです。

5sinkaikaizen.JPG

不調だった原因が必ずしも「嫌気」層のせいだとは言えませんが、大掃除の後、生物たちの調子は上向いてまいりました。

ホッ。(*^。^*)








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