海遊館日記

2014年1月

微妙なバランス

新体感エリアにある、「フォークランド諸島」水槽では、イワトペンギンを8羽飼育しています。
オープンから10ヶ月が経過し、生物の行動も少しづつ変化が現れています。

イワトビペンギンは♂♀ペアを形成し、巣作り、そして子育てをします。
また、縄張り意識が強く、時に激しいケンカも勃発します。

現在、、「フォークランド諸島」水槽には2ペア形成されいますが、その間に割って入ろうとする若い♂が登場。

若い♂は必死に巣材の石を集め、激しく鳴き♀へアピール。
他の巣から石を奪い、溢れんばかりに積み上げます。
IMGP5007.JPG
しかし何が悪いのか、なかなか♀は寄ってこず・・・
努力の甲斐虚しく、♀たちは29歳という超高齢の♂とペアに(悲)。

IMGP5013.JPG
この5羽の微妙なバンンスが伝わりますかね~。
右端にいるペンギンが頑張っているけど、モテないペンギンです。

しかし♀は3羽飼育しているで、まだチャンスは残っています。
頑張れ!負けるな!

果たして、このペンギンがペアを形成する日は来るのでしょうか・・・。
今後のイワトビペンギン大注目です。

虎が続きます

1月27日号の海遊館日記「タイ●ースのファンではありません」で、「太平洋」水槽の虎についてお知らせしましたが、「パナマ湾」水槽にも虎がいるのをご存知でしょうか?

トラウツボです。
20140129.jpg
中層から下層にかけての岩の隙間などにいるので、なかなかお客様からは見えにくいとは思いますが、給餌の時には上層にきて、一生懸命餌を探し求めています。

海遊館では魚類系水槽の給餌は、ジンベエザメを飼育している「太平洋」水槽や、現在アオリイカを展示中の「特設水槽」を除き、週に2回程度行っています。

「パナマ湾」水槽の魚類の給餌日は火曜日と金曜日で、時間はAM11:15に行っているアカハナグマの給餌解説の後が多いです(作業の都合で変更することもありますので、ご了承ください)。

給餌時間に当たったら、ラッキーですよ!

早く春が来ないかな?

このところ暖かったり、寒かったりですね。一度暖かいのを体験してしまうと、本当につらいです!

こちらは「瀬戸内海」水槽のメバルの仲間です。
20140124.jpg

メバルの仲間はアカメバル、クロメバル、シロメバルの3種に分けられているのですが、名前のとおりの体色では地域差や個体差があるため、なかなか見わけることができません。

種類を特定するためには、胸ビレや尻ビレの軟条(やわらかい筋)の数を数えないといけないので、写真から特定することが難しいのです。

ですので、この写真では何メバルかは不明です。どうぞお許しを!


メバルは「春告魚(はるつげうお)」とも呼ばれています。春から夏にかけて旬を迎えることから、そう呼ばれています。

で、この春告魚は地方によって様々なんだそうです。ここ関西ではどちらかというと「くぎ煮」にするイカナゴ北海道ではニシン、そして、漢字で魚へんに春とサワラ(鰆)など。

メバルくん、早く春を呼んで!と冬の苦手な私は無理なお願いをしてみたりしています。

どこかな???

お食事タイムが終わって、アザラシ達が水槽に戻ってさびしい「モンタレー湾」水槽の陸上部分。

よく見ると、この写真にはアザラシがいます。
140122ishikawa1.JPG

                        140122ishikawa1-2.JPG

すぐにわかっちゃいましたね、すみません。
今年で1歳になるゴマフアザラシの「ニコ」です。

お食事タイムが終わると、そのまま陸上でしばしのお休み。
140122ishikawa2.JPG
ごはん食べた後にすぐ寝たら牛になるよ~




タイ●ースのファンではありません

「太平洋」水槽のトラフザメ、暖かい海に暮らすテンジクザメの仲間です。
20140129_1.jpg
この模様を見ると、どこが虎やねん!どっちかというとヒョウみたいやん?と思います。でも、よく見ると、黒い斑は規則正しく並んでいて、以前は黒い縞だったのかな?と思ったり。

トラフザメの名前は、幼魚の頃は黄色っぽい体色に黒の縞が入った、トラのような模様であることから名づけられました。


他に「トラザメ」という名前のサメもいますが、こちらはメジロザメの仲間で、海遊館の「新体感エリア・モルディブ諸島」のタッチングプールに近い種類のサンゴトラザメがいます。
20140129_5.jpg
んー、トラ感が足りない...。


英名だとトラフザメはzebra shark、つまりはシマウマザメ、トラザメはcat sharkでネコザメと呼ばれます。

ん?「太平洋」水槽には和名のネコザメもいるよね。でも、こちらはbullhead shark、つまりは雄牛の頭をしたサメってことで。
20140129_3.jpg



あっ、英名のtiger sharkは以前、「太平洋」水槽で展示していたイタチザメですね。こんなサメです。
20140129_4.jpg

見る人によって名前の付け方が違って、ああ、ややこしい。


名前はさておき、「太平洋」水槽のトラフザメ、ちょこちょこ卵を産むようになりました。卵はこんな大きさ、形です。
20140129_2.jpg

卵は回収し、予備水槽に収容しています。

うまく孵化したら、虎模様がどのようにヒョウ模様に変化するのかをこの目で見てみたい!

今からどきどきわくわくしています。

アシカニュース☆チカの魅力

海遊館のアシカ達の中でも特に人気者のチカ。

人気の理由は・・・
tika1.JPG
こんな風にアクリルガラス越しに遊んでくれるからだと思います。

手を振ると寄って来て、こんな感じで見つめ合えるなんてことも。

でも、もっとチカの魅力的なポーズがあるので今回はそれを紹介したいと思います。

はい、こちら。
IMGP5037.JPG
「てへっ。」

どうですか?ペロッと出た舌がチャーミングですね。

では横顔でもう一度。
IMGP5035.JPG

ちなみにこのポーズは私ではない飼育係員がチカにトレーニングして教えた動きです。

なんとかこの技をコアにも教えたいと思っているのですが、一向に舌が前に出てきません・・・。

アシカにも得意不得意があり、道具を使った動きが得意なコアはこの「舌出し」の動きは覚えるのにまだまだ時間がかかりそうです。

フブキの顔は〇〇に似ている!?

最近、ワモンアザラシの「フブキ」のチャームポイントである顔のシワが、以前よりもさらにシワシワになって来たように思います。

heike1.JPG
この少し怒っているように見えるシワシワの顔を眺めていると、私が以前に魚類の担当をしていた頃、どこかで見たことがあるような気がしていました。

しかし、思い出せずにずっとモヤモヤしていました。

ところが先日、ふと甲殻類の図鑑を開いた時にそのモヤモヤが一気に晴れたのでした!

それがこちら!!

heike2.JPG
「ヘイケガニ」というカニの仲間です!

このヘイケガニ、海遊館では展示を行っていませんが、この独特の甲羅の模様がフブキのシワシワ顔にそっくりだと思いませんか?

(う~ん・・・、この海遊館日記を書くときに、私自身、初めて二つの写真を並べて見たんですが、あまり似ていませんね・・・。)

せっかくモヤモヤが晴れたのですが、あまり似ていなかったことに再びモヤモヤしてしまいました・・・。

冬の以布利港(以布利センターより)

高知県土佐清水市にある海遊館の研究施設「以布利センター」は、以布利港の中に建っているので水質検査などのついでに毎日港の中を覗いています。

この時期の以布利港は透明度が高く、底の石まで綺麗に見ることができます。
20140121_1.jpg

水温が低いので夏のような賑わいはありませんが、透明度が高いので水面からでも生き物を簡単に見つけることができます。

シライトイソギンチャクや、
20140121_2.jpg

マナマコなどの無脊椎動物が見えますね。
20140121_3.jpg

また、水温が低いため、動きの鈍い魚もいます。今回は底でじっとしているヒガンフグを見つけました。
20140121_4.jpg

1年を通すといろいろな変化があり、毎日港を覗くのが楽しみです。

エビちゃん。ありがとう~

「チリの岩礁地帯」で展示していた、「エビちゃん」ことエビスザメを、高知県にある海遊館の研究所「以布利センター」へ1月14日に輸送しました。

20140120_1_1.jpg

サメの多くは5対のエラあなをもち、背ビレが2つありますが、エビスザメ(Notorynchus cepedianus)は、7対のエラあなをもち、背ビレが1つしかなく、化石種の形態に似ているとても珍しいサメです。

20140120_1_2.jpg

エビちゃんは、2010年4月1日に以布利センターのある土佐清水市以布利の定置網に入網し、水揚げされているのを当館スタッフに発見されました。

スタッフは「エビスザメやないか!!!!」と水槽へ。
水揚げされていた時間が長かったので、無理かな~と思っていたそうですが、翌日水槽を見に行くと、なんと元気に泳いでたんです!!!(^◇^)

そして...2010年5月に海遊館ではじめて展示されました♪

当時のエビちゃんは全長130㎝ほどでしたが、11月には150㎝に成長しており、少しかすり傷が目立つようになりました。
どうしたもんかと悩んだ結果、水温の低くなる冬季は以布利センターで療養してもらうことになりました。

これは輸送の時の写真です。

20140120_1_3.jpg写真③

この方法がエビちゃんにとって、とても良かったようで、2010年から3回の展示を行うことができました。しかし、11月ぐらいから傷が増え始めたので今回も全長を測ってみると、

なんと2.21m。

そう、エビちゃんにとって水槽が狭くなっていたんです。スタッフで相談し、ちょっと寂しいけど、以布利センターの生簀で傷を癒したのち、海に戻すことを決めました。

掃除中のダイバーに後ろから膝カックンをしたり、餌のイカがあまり好きじゃなかったりするエビちゃんですが(笑)、たくさんのお客様にとても貴重な姿を見せてくれたと思います。

エビちゃん!本当にありがとう~♪

最後に、生簀で泳ぐエビちゃんをご覧ください。

休館日は楽ちん?!

アカハナグマ担当です。

お正月にたくさん食べてゴロゴロしていたら、体重が信じられない数字になった!という方も少なくないのではないでしょうか?!
こちらにもまだ正月ぼけから覚めない動物を発見。

20140115_1.jpg
とても眠たそうです...ZZZ  ほらほら、新年なんだから気持ち新たにシャキっとしてよ。

さて、海遊館には1年のうち1月と2月に数日間だけ休館日というものがあります。

休館日でお客様がこないんだったら、飼育員はみんなさぼってるんじゃないの~?と思われるかもしれませんが、その逆で大忙しです。

というのも、いつもはできないような掃除や建物のメンテナンスなどを行います。時には展示内の雰囲気をガラリと変えるリニューアル工事を短期間で行う場合もあります。

カワウソを展示している「日本の森」では、植物のメンテナンスを行います。長く伸びた髪を散髪して、スッキリさせるような感じです。
ということで、アカハナグマが暮らしている「パナマ湾」水槽も掃除を念入りに行うことにしました。

掃除は毎日行っていますが、日々の積み重ねでコケや汚れがたまってしまいます。その際、掃除の邪魔をされるかもしれないので、一旦アカハナグマたちは寝室へ移動させます。

おかげさまでとてもキレイになりました。せっかく寝室へ移動させたので、天井からつり下げているツタの位置を変えてみることにしました。
一番はしゃいだのは子どもの「パプリカ」でした。しっぽをピンと立ててバランスをとったり

20140115_2.JPG

ツタにしっぽを巻きつけて、そろーっと降りたり器用に遊んでいました。

20140115_3.JPG

ってなことで、休館日はとっても忙しいんだよ!ということを少しでもお分かりいただけると幸いです。

休館日作業

1月8日(水)と9日(木)は海遊館の休館日でした。

かといって私たちは休みではありません。お客様がいないこの時にしかできない作業があり、その作業の1つに水槽照明灯のガラス面清掃があります。

水槽上部に設置されている照明灯のガラスには、蒸発等した海水が付着し、照明の熱で塩分がガラス面にこびりついてます。
20140119_1.jpg

20140119_2.jpg

これを清掃するのですが、水道水ではなかなか落ちません。そこで登場するのがこれです。

20140119_3.jpg

業務用酢酸!家庭でもよく頑固な汚れ落としにお酢を使った洗浄剤が売られていますね。

ナイロン製のたわしに酢酸をつけて、ガラス面をゴシゴシしてから、濡らしたウエスで汚れを拭き取ります。

すると、

ビフォア
20140119_4.jpg

アフター
20140119_5.jpg

きれいになったでしょ。

この作業、終わった後にお酢の香りが体中についてしまうのが難点。

帰りの電車で皆さんにクンクンされちゃいます。

お寿司屋さんの職人さんもそうなのかな?

ラッコ「エレン」が天寿を全うしました。

今回はとても悲しいお話をします。

少し前のことになりますが、平成25年12月27日(金)PM1:58、ラッコの「エレン」が天寿を全うしました。
20140112_1.JPG
「エレン」は海遊館がオープン2年目の1993年の春にアラスカからやってきました。来た当初から、メスにしては体が大きく、とても立派なラッコだったそうです。

性格はおっとりマイペース。以前のラッコ担当だった先輩方に話をきいてみると、「エレン」はとっても食いしん坊で、他のラッコ達が激しく餌の選り好みをする中で、どんな餌でも食べてくれた、というお話をたくさん聞きました。
氷も大好きで、氷の上に寝そべったり、上手に氷をお腹の上で割って食べたりする姿もよく見せてくれていたと思います。

しかし、その反面、少し臆病なところもあったようです。以前、ラッコの水槽で大規模な工事をした時に、全てのラッコを一時的にバックヤードへ移さなければいけませんでした。
その時、他のラッコ達は、餌をご褒美に水槽の外に呼び出して捕まえることができたらしいのですが、「エレン」だけは頑なに水槽から出てこず、『あの時は困った!!』とのこと。
結局、水槽の水を抜いて捕まえるという大取り物になったのだそうです。

本当に飼育員からとても愛されたラッコでした。

そんな「エレン」は、推定年齢24歳でこの世を去りました。ラッコの24歳というのは、人間に換算すると、100歳を軽く超えるぐらいの年齢で、国内でも最高齢でした。

「エレン」は最後の最後まで生きようと頑張ってくれ、私たち飼育員も「エレン」の頑張りに応えるために努力をしましたが、高齢ということもあり、回復は非常に難しく、このような残念な結果となってしまいました。

「エレン」のことは、海遊館ホームページで公表し、いくつかのメディアで報道していただいたので、すでにご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

公表後、たくさんの方から、「エレン」へお花やメッセージを送りたいというお問い合わせをいただき、本当に皆様に愛されていたのだなぁと実感しました。

「エレン」のことをずっと応援していただき、本当にありがとうございました。
20140112_2.JPG


海遊館には、もう一頭、「パタ」というラッコがおります。「エレン」がいなくなってしまってから、「パタ」は少し寂しそうに見えます。みなさん、是非、「パタ」に会いに来てやってください。

今後は、「エレン」の死を無駄にすることなく、「パタ」が「エレン」以上に元気に長生きできるように、気持ちを引き締めて、一層努力を続けていきたいと思っております。

これからも応援よろしくお願い致します。

イルカ通信1月号~ちゃんちゃん。編~

おもしろい瞬間をみつけても、その場でカメラを持っているということはなかなかありませんよね。

最近どうしても伝えたい!!瞬間があったのです。でもやはり、カメラはもっていませんでした。

全国の飼育係ブログの中でマンガで表現しているのをたまに見かけまして、ちょっとまねしてかいてみることにします。

 

ある日の予備水槽。カマイルカの「ミュー」にトレーニングをしていた時のお話です。

140116ishikawa1.jpg
140116ishikawa2.jpg
140116ishikawa3.jpg
コピー (4) ~ 001.jpg
目の前でカーテンを閉められてしまうというのは、なかなかのショックでありつつもおもしろいので、トレーニングすることにしました。

トレーニング中もかなりはりきって閉めてくれます。

完成したらこのブログ上になりますがご披露しますね。

祝!成人の日

1月13日は成人の日。20歳になった皆様、おめでとうございます。

海遊館にも20歳になった動物が何匹かおります。そのうちの1頭が、何度もこの「海遊館日記」に登場しているコツメカワウソ「ニッキ」です。

お祝いのイセエビ(の殻)をどうぞ!
20140113_1.jpg

ニッキに与えようとしたら、同居しているロックやオリーブに奪われてしまいました。

でも、まだあるから、大丈夫。
20140113_2.jpg

むむっ、なんじゃ?これは?
20140113_3.jpg

パリポリ...
20140113_4.jpg
なかなかうまいのう。いい顔だね。

ニッキは名古屋の動物園で生まれ、海遊館にやってきたのは1997年。パルやカエデとの間にこどもができました。今では子孫たちが全国各地に行っています。

そんなニッキには、すごい過去があります。実はニッキ、北海道で初めて展示されたコツメカワウソなのです。

2002年の春~秋に、パルの妹・カリンと共に網走のオホ-ツク水族館で展示されました。当時の記事(網走新聞 平成14年4月28日号)です。
20140113_5.jpg
オホーツク水族館とは、以前からラッコやクリオネでお世話になっており、北海道でコツメカワウソを展示したいということだったので、ニッキとカリンがお手伝いに行ったわけです。

私も夏に視察に行きましたが、広い水槽でのびのびと、イカとかホタテとか本州では考えられない餌をたんまりもらっていて、びっくりしたのを覚えています。

残念ながら、同館は閉館となりましたが、当時担当してくださった皆様、ありがとうございました。

ニッキは元気でやっています。

ナミちゃんの現在

これまでにも何度かこの「海遊館日記」でご紹介したことのある、海遊館の最年少アシカの「ナミ」ちゃん。

過去のブログはコチラ!
平成25年8月1日号「がんばれ!ナミちゃん!」

あれから約半年たった現在も、頑張って新しい動きを次々とマスターしています!
まずはこちら!
nami2_3412.JPG
「敬礼」の動きです!

実はこの敬礼は、ナミ以外のアシカ全頭がマスターしています。

半年前は、トレーナーの指示でアシカ達がこの敬礼の動きを合わせる時に、ナミだけが違う動きをしていたのですが、今ではバッチリと動きを合わせることが出来るようになりました!

これ以外にも、トレーナーの合図で鳴き声を出したり(ガラス越しのお客様には多分聞こえないのですが・・・)、前脚を使って拍手をしたりなど、色々な動きをマスターしています。

そして現在、新しく練習中なのがこちら!
nami1_3427.JPG
豪快な「ジャンプ」です!

まだ、飛び上がる先に目標物が無いとジャンプ出来ないので、完全にマスターするにはもう少し時間がかかりますが、いい感じで動きを覚えつつあります!

これからもさらに色々な動きを覚えてくれるように、頑張ってほしいですね!

「これからも頑張ってね!ナミちゃん!」

おひさしぶーりーね~♪

「ふあふあクラゲ館」で、久々にビゼンクラゲとパシフィックシーネットルの展示を始めました。
20140110_1.jpg
このビゼンクラゲは、海遊館で生まれたビゼンクラゲで、傘の大きさが3~4cmとまだ小さいです。
毎年夏に有明海から搬入している、傘の直径が40㎝以上もある大きなビゼンクラゲとは異なり、とてもかわいらしいですね。

20140110_2.jpg
こちらはパシフィックシーネットルです。

2種類とも、水槽内で毎年エフィラ(クラゲの赤ちゃん)が発生するのですが、そこからなかなか大きく育ちませんでした。
(エフィラについては、2013年12月27日号の「サカサポリプをさがさなくちゃ」で詳しく説明していますよ。)

ビゼンクラゲは、特にこれまでと飼育方法を変えたわけではないのですが、昨年はとても美しく育ちました。
パシフィックシーネットルは飼育容器を変えてみたところ、上手く育ちました!やったー!!

クラゲの飼育日誌を読み返してみると、ビゼンクラゲ、パシフィックシーネットルともに、前回エフィラから育ったものを展示したのは、2010年でした。本当に「おひさしぶーりーね~♪」です。

何が違うのかわかるといいですが...。

アシカニュース☆新年号

遅ればせながら、皆様明けましておめでとうございます。

さてさて、今日のアシカニュースは「コア」君の新技について。

何かお正月らしいことが出来ないかな~と考えてひらめいたのがコレ。
IMGP4893.JPG
え?マトリョーシカじゃありませんよっ!

ダルマです。あざらしだるま。略してあざるま。

モデルはゴマフアザラシの「ラピちゃん」ことラピスです。(裏には同じくアザラシの「ニコ」の顔が書いてあります)

「ダルマを吻先に乗せてバランスをとる」を始めました!

IMGP4898.JPG
どうです?「コア」君必死です。

簡単そうに見えますがこれが出来るようになるのに数カ月かかりました・・・。

アシカは鼻に物を乗せるのが得意、と思っておられる方も多いかもしれませんが、これも日々のトレーニングの賜物なのです。

はじめっからできるアシカはいません。
IMGP4899.JPG
水面でもこの通り!

今年も素敵な一年になるようにダルマに願いを込めて、コア君がんばってます。

日によって異なるトレーニングをしているので「あざるま」見られた方は良いことあるかも!?

ペンギンパレードも終盤へ

今シーズンのペンギンパレードもいよいよ終盤になりました。

今回のペンギンパレードでは、過去にパレードの経験がある個体を選出したものの、うまく歩いてくれるかはやってみないと分かりませんでした。

「南極大陸」水槽で暮らすペンギンの中から選抜された5羽のオウサマペンギンたち・・・

バックヤードに移動直後は餌をあまり食べず、新しい環境に慣れる前にパレードが始まりました。

さらに今年の冬は暖かい日が多く、ペンギンにとっては辛い日々・・・天気が良いからといって、パレードや屋外展示の中止はできません。

心配性の私はパレード中も、「ちょっと気温高いけど大丈夫かな?」「ケガしてへんかな?」「間違ってお客様を攻撃せえへんかな?」など色々な不安に襲われます。

しかし、ペンギンたちは私の不安を払拭するかのように、頑張ってくれました。そして何とか大きな問題もなく、年が変わり・・・

今では飼育している環境に慣れ、食欲全開!
P1060001.JPG

12月26日から始まったオウサマペンギンによるペンギンパレードも、残すところあと数回。

我々以上に頑張っているペンギンたちには本当に感謝しています。

ありがとう!

そんなペンギンたちを是非、応援してあげて下さいね!

ペンギンパレードは1月13日(月・祝)までです。まだご覧になっていない方はお早めに!

エラのお話し

この魚を知っていますか?マサバによく似ていますが、グルクマと言う魚です。
20140117_1.jpg

温かい海に生息し、本州付近ではあまり見られません。「太平洋」水槽で展示中のグルクマは沖縄県からやってきました。
 
20140117_2.jpg
餌を食べる時には口を大きく開けますが、ただ口を開けているわけではありません。
鰓(えら)の一部である鰓耙(さいは)を使って、餌となるプランクトンを濾し取って食べているのです。

20140117_3_1.jpg
写真のように、口の奥にある青で囲った部分が鰓耙(さいは)です。
プランクトンを食べる魚の鰓耙は羽毛状に発達しています。そのため、餌を「ザル」ですくった様に濾して食べることができるのです。

鰓には水中の酸素を取り込み呼吸するだけではなく、浸透圧の調整を行う機能もあります。そして、餌を捕る役目もあるのです。
ちなみに魚の鰓と鰓蓋(えらぶた)とは別の部分です。 
20140117_5.jpg

赤マルの部分が鰓蓋(えらぶた)です。モデルはマイワシ。
20140117_4.jpg  

誕生日プレゼント!

1月2日は、コツメカワウソのロックとグミの誕生日。2歳になりました。

心臓に病気のあるロックはニッキやオリーブのおじいさま方と、グミは母親のツバキとそれぞれ元気に暮らしております。

ってことで誕生日のプレゼントだよ!

ロックには、ラッコ担当さんから頂いたウチムラサキの殻を。今日はサービスで2枚ね。
1kawaBDs.JPG

「わーい!!」
2kawaBDs.JPG

「顔、入れてみようかなあ?」
3kawaBDs.JPG

「なんか眠くなってきたよ」
4kawaBDs.JPG
「てへっ。」
なんか得意そうな顔ですね。

そして、グミには、元柔道部の飼育係員からもらった白帯をぶらさげてみました。

柔道着って、ほつれにくそうなので、もう使用しないならちょうだいなとお願いしていたのです。
5kawaBDs.JPG

「あら!これいいわね!」
あれあれ、先にツバキにとられちゃった。
「私のなのにーー(涙)」
6kawaBDs.JPG
恨めしそうなグミ(左)なのでした。

でも、この後、グミ大興奮。しっかり映像を撮りました。ちょっと垂らしている部分が長すぎたでしょうか?


どちらも楽しんでくれてよかったわー。これからも健やかに暮らしてほしいものです。

設備チームは探検隊?

おかげさまで、海遊館は今年の7月で開館以来24年目になります。
人間に例えると、健康診断の結果が気になり始める頃でしょうか。

今回の点検は、到達までの難易度が高い場所です。

ふあふあクラゲ館の天井にある点検口から入っていきます。
setubi1N1.JPG

天井裏には秘密の点検通路があります。
setubiN2.JPG
もちろん、立って歩くことはできません。

進んで行くと、更に狭い通路が・・・
setubiN3.JPG

これが通路攻略用の道具です!
setubiN4.JPG

こんな感じで台車に乗って進みます。
setubiN5.JPG

後ろはこんな感じ!
setubiN6.JPG

無事に点検場所に到着しました。
setubiN7.JPG

水もれなどの異常はありませんでした!よかった!

設備チームは、今年も安全を第一に点検、整備を行い、海遊館の健康を守り続けたいと思います。




イルカ通信1月号~えんぎもの?編~

初夢は見れましたか?

私の初夢は、カマイルカの赤ちゃんがたくさん水槽にいて、
「ミルクあげなきゃ~!ケンカしてる~!どれが誰なのか分からん~!!」
とお手上げ状態になっている夢でした。
なんと幸せな夢でしょう。

そんな夢から始まる2014年、初撮りをしようとさっそくカメラをもってごあいさつにいきました。
140102ishikawa1.JPG
140102ishikawa2.JPG
どちらもバックヤードで暮らしているカマイルカで、上はミュー・下はアクアです。
オートフォーカスでしか写真を撮れない私は「どの写真もピントがイルカにあっていない(;_;)」とがっかりしていたのですが、
よくよく見るとどちらの写真もライトに反射した頭部分にピントが

・・・

そして私は発想の転換をしました。
そう、この写真は私の一年がキラキラつやつやした一年になることを暗示している、縁起ものの写真なのだと・・・
1年の初めから妄想をしております。

2014年がきらきら輝けるすばらしい一年になりますように!

ニシキエビの脱皮殻

お正月なので、縁起のいい生き物とされるイセエビの仲間のお話を。


「グレート・バリア・リーフ」水槽に、イセエビの仲間で最大のニシキエビがいます。
全長は最大で50㎝以上、長い第2触角を前にのばせば1.5m近くになります。足(歩脚といいます)のまだら模様がよく目立ちます。
20140103_2.jpg

日中は水槽の底や擬岩の奥に隠れていることが多いのですが、夕方になるとアクリルパネルのすぐ前まで出てきます。
PM5時以降は、ニシキエビの活発な様子をご覧いただけるのでお勧めです。

ニシキエビの脱皮殻をバックヤードで保管しており、ガイドツアーで紹介しています。
20140103_1.jpg

エビやカニの仲間は骨のかわりに硬い殻をもちます。
この殻は頑丈で体を守るには好都合ですが、そのままでは殻が邪魔をして、体が大きくなれません。

そこで、エビやカニは大きく成長するために、古い殻の下に新しい殻を準備し、その準備が整えば古い殻を脱ぎ捨てる「脱皮」をくり返し行います。

脱皮後の新しい殻は柔らかく、殻が硬くなるまでの間(数日)に水分を吸収して体を膨張させます。
成長過程や種類によって成長率は異なりますが、脱皮後の大きさが1.2~1.5倍になるものもいます。

きれいに脱皮した場合は、殻を回収して硬くなるまで固定します。
20140103_3.jpg

なお、脱皮の様子は滅多に見られませんので、海遊館で見かけたらラッキーです!

あけましておめでとうございます。

あけましておめでとうございます。今年も「海遊館日記」をよろしくお願いします!

さて、今年の干支は午(ウマ)です。さすがに海遊館では"生きたウマ"は展示しておりませんが、干支の魚をご紹介します。

ウマといえば、「瀬戸内海」水槽にいる「ウマヅラハギ」でしょうか。
20140101_1.jpg
カワハギの仲間で顔が馬に似ているからこの名前がついたようです。

では、馬面じゃないカワハギはどうかというと、こんな感じ。水槽内では黄色っぽく見えます。
20140101_2.jpg

比べてみると、確かにウマヅラハギの顔は長いですけど、馬???

「瀬戸内海」水槽で両方の種を探してみると楽しいですよ。
カテゴリー
ブログメンバー
最近の記事
アーカイブ
sp