海遊館日記

2013年7月

待望のヒナ誕生です!!

某日、「南極大陸」水槽で暮らすアデリーペンギンが温めている卵に変化が!?
なんと雛が生まれようとしていました!

係員はテンションはMAXです!!
16時半.JPG
夕方、再び卵をチェッックしたところ、まだ生まれない様子。うぅ~ん・・・まだか・・・
ヒナが元気にピーピーと鳴いているのを確認し、一安心。

とりあえず明日に生まれてくれることを祈り、親鳥に卵を戻しました。
ガンバレ!もう少しやで!!

そして翌日、朝・・・
観察用モニターを確認すると・・・
出たぁ!生まれてるぅ!!!
すぐに雛の状態を確認するため水槽内へ、体重はわずか65g
潰れてしまいそうなぐらい小さい雛でした。でも、とても元気で少し安心♪

親鳥からちゃんと餌を貰うんやで!!!頼む、大きく成長してくれ~。
IMGP1886.JPG

そして1週間後・・・
IMGP2037.JPG
心配ご無用と言わんばかりに親鳥から毎日餌を貰い、驚異のスピードで成長中☆
体重は252gで、1週間で約4倍に!
正直、この先まだまだ心配ごとは続きますが、担当は1年で1番ホッとする瞬間かもしれません。

順調にいけば2か月後に巣立ちとなります。
今しか見れないアデリーペンギンの雛を是非、観察しに来て下さい。
1日数回親鳥から餌をもらう可愛らしい雛の様子がご覧いただけますよ♡

白い魚塔(第1回 採材)

皆さん、こんにちは、財前魚朗です。

海遊館には620種、約30,000匹の生き物たちが暮らしていますが、そのほとんどが魚です。魚の飼育担当者は、魚たちが病気にならず快適に暮らせるために、努力しています。

しかし、魚も生き物です。病気になります。

海遊館に来られた方々へ自然の大切さを伝えるために、彼ら魚たちは海遊館にやって来てくれているので、もちろん出来るだけのケアーを我々は行います。

まず病気になったら、その原因を調べます。つまり検査するわけです。

最も良く見られる症状としては、皮膚、鰭(ヒレ)、鰓(エラ)に異常があるケースです。そんな時は、その部位からサンプルを採取します。

皮膚に潰瘍なんかが出来ている時は、カバーガラスを使ってその部位の粘液を採取します。

 20130729_1.jpg

 

鰭がボロボロの時とかは、先っちょをハサミでカットします。

 20130729_2jpg.jpg

 

鰓の色が悪い時なんかも、同じく少しだけ鰓をカットします。

 20130729_3.jpg

 

で、採取したサンプルを顕微鏡で観察すると、原因が分かるときがあります。例えば、これ。

 20130729_4.jpg

 皮膚に寄生するトリコジナさんです。皮膚をボロボロにしてしまいます。

 

これは鰭に寄生していた超極悪寄生生物、クリプトカリオン・イリタンスさんです。いわゆる「白点病」という病気をおこし、治療しないと死亡することが多いです。

 20130729_5.jpg

 

鰓にもいろいろ寄生します。例えばこの虫。

 20130729_6.jpg

多後吸盤類さんです。鰓から血液を吸いつくす吸血魔で、魚はド貧血になってしまいます。

 

こんな感じで検査しますが、他にもいろいろな検査方法があります。

次回、白い魚塔(第二回)は、魚のレントゲンについてです。

それでは、今から総回診に行って参ります。

ニコちゃんデビューの舞台裏

さて、先日デビューしたゴマフアザラシのニコちゃん。
今日はお引っ越し当日の様子を紹介したいと思います。
予備水槽でスタンバイするニコちゃん。
DSC01613.JPG
私:「今から引っ越しやでー。」
ニコ:『どこいくんかな?』
私:「広くて深いプールがあるモンタレー湾水槽へ行くで。」
ニコ:『なんかドキドキするなー。』

DSC01632.JPG
『うわぁ。なんかちょっと怖いけど出てみよう。』

DSC01635.JPG
『水に入ってみよかなぁ?』

DSC01638.JPG
『なんか深そうやな~。のぞいてみよっと。』
DSC01640.JPG
『ん?んん??』
DSC01641.JPG
『黒くてめっちゃ早く泳ぐやつ(←アシカ)がいるーーーー(※注)」
※この水槽にはカリフォルニアアシカとゴマフアザラシが一緒に暮らしています。

ドボン!

DSC01667.JPG
「わーい!広くてたのしいなーー♪」

この後、アシカやアザラシ達に鼻先でつんつんされるあいさつを済ませ、
無事デビューを果たしたのでした。

ニコちゃんに会いに来てね!

初めての産卵!

「新・体験エリア」3階の北極圏水槽のランプフィッシュが産卵をしました。

少し前からお腹のふくらんだランプフィッシュがいて、何か調子が悪いのかと心配していました。

獣医にエコー検査をしてもらうと「卵持っとるでー」。えーっ!!

いつ産むのか、わくわくしていたところ、7月13日の朝からオスがメスに寄り添い産卵を促す行動が観察されました。
20130726_1.JPG

そして11時頃には水槽の下にピンク?色の卵の塊が...お客様の前だったので、心の中で思わず「ヤッター!」と叫んでいました。

海遊館ではもちろん初めての産卵です。
20130726_2.JPG

この卵は現在、バックヤードの水槽に収容していますので、残念ながらご覧いただけませんが、大切に育てています。

さて、これは本日の卵です。透き通ったからの中から、黒い2つの眼が見えます。
20130726_3.JPG

無事に孵化して早く大きくなってね!と祈っています。

アザラシの寝相

とある日のことです。館内で「モンタレー湾」水槽を観察していると面白いものを目撃しました。

syou1.JPG
岩の隙間からアザラシの後ろ脚がニョキっと生えています!

横から見える場所に移動してみると・・・

syou2.JPG

後ろ脚の持ち主はゴマフアザラシの「ショウ」でした。

見事な逆立ちをしたまま水槽底の岩に挟まってピクリとも動きません。

実はこれは昼寝の真っ最中なんです。

ゴマフアザラシは水中で20分くらい息を止めていることが出来る為、その間に水中で昼寝をすることがあるんです。

それにしても、見事な逆立ちでした。

開館中もよく水中で昼寝をしているので、ひょっとするともっとすごい寝相を見られるかもしれませんねw



レンガ色のかたまり

「太平洋」水槽の底に落ちていたレンガ色のかたまりを、ダイバーがタッパーに入れ回収しました。

丸いタッパーのフタに「ジンベエ」と書いてあります。さて、これはなんでしょう?
20130724_1.JPG

フタをあけると・・・におう、なんかにおう!これは一体・・・!?

実はこれ、ジンベエザメのうんちなんです!

なぜうんちをわざわざ潜ってダイバーがとっているのか?というと、ジンベエザメが元気かどうかをうんちで調べるためなのです。

さわったり、におったり、色を見たり、濾して消化状態を見たり・・・今日は豆腐のような?感触でした。

このようにジンベエザメのうんちは、ジンベエザメの健康状態を見るための手がかりで大切なものなのです。

うんちはだいたい3~4日に一度あります。

今は2頭展示なので、どっちのものかわかりませんが、うんちの頻度は増えました。

でも、見られたらとってもラッキー、運(うん)がつくはず!

七夕~☆氷~

先日、このブログで告知させていただいていた、七夕のイベントが無事に終了しました!

「とある動物に星型の氷を渡します。」ということだけ、お知らせしていたのですが、正解はこちら!!


P7060528.JPG
「ラッコ」でした♪

エレンとパタに☆氷を堪能してもらったんですが、喜んでかぶりついてくれましたよ(≧▽≦)


P7050518.JPG

両手でしっかりと氷を抱きしめるパタ。
何かお願いごとしたかな?叶うといいね♡

マンボウがやってきました。

6階「特設水槽」にマンボウがやってきました。
1_以布利概観.jpg
 
マンボウは高知県土佐清水市以布利にある大阪海遊館 海洋生物研究所以布利センター(長い名前です)からやってきました。
ここでは、ジンベエザメの飼育をはじめ、海遊館の展示生物の収集や様々な調査研究を行っています。
 
2_P7180001.JPG
マンボウの輸送はこのトラックで行います。
マンボウは体が大きく、開口部の小さい一般の活魚車に乗せるのは大変です。
直径120cmのタンクですくい、開口部が大きい海遊館特製活魚水槽で運びます。

4_IMGP7277.JPG

5_IMG_0049.JPG
  
海遊館についたら、小さな水槽に乗せ換え、
 
6_IMG_0057.JPG

ようやく、展示です。
 
ちなみにこのマンボウは全長106cm、体重79kgでした。
 
マンボウは成長すると全長3m以上、体重は2tを超えます。これからの成長が楽しみです。

水温を保つ!今が旬の作業です

暑くなってきましたね。皆さん暑さ対策は大丈夫ですか?

海遊館ではこの時期、水槽の水温を調整する大切な装置、"熱交換器"の点検&清掃を行います。
"熱交換器"が機能していないと、水槽の温度が上がってしいます。

聞きなれない名前ですが、構造はいたって簡単。
プレートが何枚も重なっていて、片方に「水槽の水」、もう片方には「冷たい水」が流れていて、プレートを介して接触することにより水槽の水を冷やしています。

こんな感じ
setubinakazima1.jpg

setubinakazima2.jpg

setubinakazima3.jpg

setubinakazima4.jpg

setubinakazina5.jpg

このプレートが汚れていると、水槽の水温が下がりにくくなります。

汚れは、たわしなどで掃除して、きれいにします。
年に一回の点検&清掃ですが、この時期、非常に重要な作業です。

新旧経過報告

前回、ホイッスルのヒモをご紹介しましたが、今度はホイッスル新旧をご紹介をしてみます。

こちらは新品のホイッスルです。眩いばかりの輝きを放っています。

IMGP1438.JPG 

 

そしてこちらは、約20年間使用したホイッスルになります。

IMGP1446.JPG

 

表面はどんより曇り、傷だらけになっています。これはこれで味があり良い感じなのですが、一つ困った問題が...。

これを見てください。

 旧.JPG

 

くわえる部分がすり減っています。そう、噛み過ぎて削れてしまっているのです。この写真のものはまだ使用できますが、ひどいものでは噛み切られ完全にちぎれてしまったものもあるんです。

ちなみにこれは新品になります。

IMGP1439.JPG 

まあ、20年間もつかえばこうもなりますよねぇ。

「カワウソ写真展」はじまりました

本日から9月1日(日)まで、海遊館の5階にある企画展示室で、カワウソおもろいねん!「佐藤淳一・カワウソ写真展」を開催します。

佐藤淳一さんは、"土木構造物"、例えば水門などの写真を撮影されていたのですが、同じ水に関係するカワウソに魅せられてしまったというおもろい(失礼しました!)経緯をお持ちの方です。

その佐藤さんが全国の動物園や水族館で撮影された作品を中心に、カワウソのことを皆さんにもっと知っていただきたいと考え、この企画展を行うことになりました。

kawaphoto1.JPG

佐藤さんの写真だけでなく、毛皮や骨格、レプリカなども展示しています。

kawaphoto2.JPG

私のおすすめは、4コマ漫画風の作品です。

佐藤さんのカワウソに対するやさしい思いが伝わってきますよ。
一見の価値ありです!!

また、7月21日(日)14時から、佐藤さんをお招きして、カワウソの話満載!の講演会を海遊館ホールで開催します。

ご興味のある方は、こちらにもぜひお越しください。

くわしくは、こちらから
https://www.kaiyukan.com/topics/2013/06/topic_000622.html


今年も順調です♪今のところは・・・

「南極大陸」水槽で暮らすペンギンたちは現在、繁殖シーズン真っ最中!
今年の産卵はアデリーペンギンから始まり、現在は飼育している3種全てで産卵、抱卵が始まりました。

アデリーペンギンとジェンツーペンギンは巣を作り、1回で2個産卵します。
が、なかなか卵を見せてくれません。

抱卵中のアデリーペンギン。
IMGP1727.JPG

このジェンツーペンギンは卵がちょっと見えてます。タイミングが良ければこんな場面も観察出来ます。
IMGP1725.JPG

オウサマペンギンは巣を作らず、足の上に卵を乗せ、お腹の皮を被せて卵を温めます。
ちなみに抱卵し、この姿勢のまま移動することも可能!
IMGP1726.JPG
オウサマペンギンは1回で1個しか産卵しませんが、とても大きな卵を産みます。
だいたいニワトリの卵の6倍ぐらいですね。

私たち担当者は毎朝、ドキドキしながら産卵チェックをしています。
新しい卵産んでへんかな...
抱いている卵が割れてへんかな...
卵の中で雛は順調に成長してるかな...
などなど、この時期は心配が尽きません。

順調にいけば、7月中旬以降には可愛らしい雛が誕生します。
今は1羽でも多く孵化するように神頼みの毎日。
あぁ~、今年は何羽生まれてくれるかな...。

皆さまも「南極大陸」水槽で抱卵中のペンギンを発見したら、孵化するように祈っていただけると幸いです。

涼を求めて

毎日暑い日が続きますね。

カピバラやリスザルのいる「エクアドル熱帯雨林」水槽の最高気温は36℃!!連続高温記録を更新中です。

担当は大粒の汗を流しながら日々奮闘しています。しかし、熱中症にならないよう、水分補給は忘れずに!

バックヤードにいる高齢のリスザルたちは若干夏バテ気味。そろそろ夏のおいしい果物でも買ってご機嫌をとらなければ...。

カピバラも水の中に入って体を冷やしながら涼んでいます。ぼーっとして何も考えていないように見えますが、暑いものは暑いんです。

私はたまにカワウソの担当もするのですが、こちらにも暑がってるコがいました!バックヤードにいるゴボウです。

20130717_1.JPG

掃除のときにホースで水をためていると、必ずこうやって真っ向勝負を挑んできます。まるでマーライオンの巻き戻しバージョン!!

写真を撮るのが難しいのですが、この感じ少しでも伝わりますでしょうか。

こちらは横から水を食らうの巻!!

20130717_2.JPG

ちなみにこれをするのはゴボウだけではありません。

みなさんも、我こそは!と夏の面白い暑さ対策があったら是非教えてください♪

イルカ通信7月号~大がかりな作業~編

今月はカマイルカの健康診断月間なので、健康管理について紹介します。

今回は体重測定のやりかたをご紹介。

まずはイルカを「タスマン海」水槽の裏側にある、ホールディングプールという狭くなっている場所に移動させ、そして追いこんでいきます。
IMGP1706.JPG

うまく体を固定することができれば、担架に乗せます。
このとき、イルカの鼻を水中に沈めないように、暴れてケガをしないように、ショックを起こさないように・・・
と細心の注意を払います。
IMGP1712.JPG

そして、体重計をホイストクレーンに吊り下げて、担架ごと体重を計ってしまいます。
IMGP1722.JPG
今月のキールの体重は99.5㎏でした。

担架に吊られるのが苦手で、プルプル文句を言ったり、暴れるイルカも中にはいます。
キールは初めから終わりまでとってもおとなしくて、作業がスムーズにできました。

でも、体重を計るこの方法、人手は要るし、時間もかかる大掛かりな作業。
改良していかないといけません。

トレーニングしてみようかな・・・。



真夏は目前!ということで、ルーシーの華麗なジャンプで涼しさをおすそ分け☆
IMGP1465.JPG

がんばれサンゴくん!

「新・体感エリア」のモルディブ諸島ゾーンには、生きたサンゴを展示している水槽があります。

いろいろなサンゴを展示していますが、もっとも注目すべきサンゴはこれ。

20130715.jpg

シコロサンゴの仲間と思うのですが、実はサンゴとしてこの水槽に入れたものではなく、岩として入れたのです。

きっと小さな赤ちゃんサンゴが岩についていたのでしょう。それが水槽に入れてから成長してきました。

サンゴの飼育は苦労が多く、なかなかうまくいきません。そんな中で、このサンゴは担当者の「希望の星」なのです。いちおう曲がりなりにも水槽内がサンゴの育つ環境になってきたという証拠ですからね。

がんばれ、勝手に生えてきたサンゴくん! 君が枯れたら僕泣いちゃうかも。

ゴマフアザラシのあかちゃん成長記録「デビューしました!」

みなさまに今日は嬉しいご報告があります。
今年の3月に海遊館で生まれたゴマフアザラシの男の子「ニコちゃん」。
4月には日光浴でたくさんの方に会いに来ていただいたあの子です。
ついにモンタレー湾水槽へデビューしました!!
ニコちゃんはゴマ模様の中にニコッと笑ったようなスマイルマークがあるのが特徴です。
(詳しくは前回のブログ記事をご覧ください)


DSC01607.JPG
(展示水槽へ移動直前のバックヤードでのニコちゃん)

ニコは飼育係員が親代わりとなり哺乳瓶でミルクをあたえて大きくなりました。
そして、その後離乳(ミルクを卒業して魚を食べるようになること)が完了し、健康状態も良好ということで今回めでたくお母さんアザラシ「ショウ」が暮らすモンタレー湾水槽へデビューしたのです。

「ちゃんと泳げるかな?」「みんなと仲良くできるかな?」
という係員の心配をよそに、すぐ泳ぎ始めるニコちゃん。
DSC01685.JPG
初日から一番深い底まで余裕で潜っていきます。

そして・・・
DSC01691.JPG
母との感動の再会!ショウの後をついて泳いでいます。
(たぶんお互い気付いてないな・・・)

そしてそして・・・
DSC01717.JPG
1年先輩のラピスにつきまとわれる(笑)
「え?自分だれなん?どっから来たん?」
ラピちゃんもお友達ができて嬉しいようです。

とりあえず無事にデビューできてほっと一安心。DSC01682.JPG
生後約3.5カ月のニコちゃんは体重も30kgと、おとなアザラシの3分の1しかありません。
小さな体で元気いっぱいに泳ぐニコちゃんにぜひ会いに来てくださいね。


みんな、集まれ~!!(以布利センターより)

高知県土佐清水市以布利の港の中では、毎年この時期にその年生まれた小さなゴンズイを見かけます。

20130713_1.jpg

大きくなると日中は岩の下などに隠れていることも多いゴンズイですが、この小さなゴンズイは昼間でもよく見かけることができます。

ゴンズイはフェロモンを分泌して密集した群れをつくり、その群れはゴンズイ玉と呼ばれたりします。


20130713_2.jpg

集まる理由は外敵に襲われないためなどいろいろな理由があるそうですが、観察していると逆に目立つことで「僕たちはゴンズイですよ~。毒がありますよ~。」とアピールしているように思ったりします。

散らばったり、集まったりして次々に群れの形を変えるので見ていて飽きません。

近くで見ると、ひげもあって大人のゴンズイと同じ格好です。

20130713_3.jpg

小さくてもゴンズイには背鰭と胸鰭に毒のある棘がありますので海に行って見かけても直接、触らないように気をつけましょう。

これから春に生まれた魚たちが少し大きくなって、港の中をにぎやかにしていくことが楽しみです。

イルカ通信7月号~おめでとう、アクア~編

海遊館生まれのカマイルカ「アクア」がお誕生日を迎えました。

2010年の7月9日にタスマン海水槽でうまれたアクア、3歳になりました。

この3年間、たくさんの苦労とたくさんの喜びとを飼育係員の私たちにもたらしてくれました。


さっそく、お祝いを伝えに行ってみましょう!


 

アクア~おめでとう~♪

130709ishikawa1.JPG

なんだかつれない。

 

アクア、3歳だよ、おめでとう♪

130709ishikawa2.JPG

まだテンション低い。

 

むむむ...

130709ishikawa3.JPG

ミュー、しゃしゃり出んといて~!!

 

今日はアクアの晴れの日なのに、結局ミューに持っていかれちゃったアクアでした。

現在、アクアはバックヤードで年上のイルカ「ミュー」とともに元気に生活しています。

残念なお知らせ

6月10日号の「海遊館日記」でお伝えしたアカハナグマ・イチゴについてお知らせします。

20130710_1.jpg

その後、順調にお腹も大きくなり、体重の増加がみられ、7月1日の夕方には陣痛を伴った行動が観察されました。

しかし、それは一瞬にして終わり、2日になっても3日になっても出産の兆候をみることができませんでした。

4日の朝、体重の減少や腹のはりがやや少なくなったように思われたため、再度エコー検査を実施しました。

その結果、こどもの心拍をとることができず、死亡している可能性が高いとのこと。

すぐに陣痛を促進する注射を数回打ちましたが、やはり出産の気配はなく、開腹してこどもを取りだしました。

こどもはエコー検査でみた通り2頭、全長は約20cm、体重は約100g、取りだした時にはすでに死亡しておりました。

ここまで成長してたのに...非常に残念です。 

20130710_2.jpg

20130710_3.jpg

ただ、イチゴは術後、食欲もあり、エコー検査でも経過は順調です。こどもを自力で排出できなかった原因はよくわかりません。

でも、もしお腹の中でこどもが腐敗すればイチゴの命も危ないところでした。

出産の前後はいつ、どのタイミングで検査や処置をするか迷います。

今回は早い段階で判断できたのはよかったと思います。出産って本当に命がけなんですね!!

今はイチゴが前の生活に戻られるよう、見守っていきたいと思います。

 

大阪湾一斉調査

少し前のイベントになってしまったのですが、大阪湾一斉調査のお話を。。。


6月上旬、大阪湾をめぐる様々な場所で一斉に生き物調査をする「大阪湾一斉調査」が行われました。
海遊館では、午前中は海遊館の岸壁の生き物調査、午後は大阪コミュニケーションアート専門学校(OCA)と協力して船に乗って
スナメリの生息調査を行いました。

まず、調査に入る前にOCAの近藤先生によるスナメリのレクチャーです。
スナメリの生態やスナメリの呼び名など、とても興味深い内容でした。
130702ishikawa1.JPG


さて、調査開始!
海岸の生き物を専門に活動されている大谷先生に採集できた生き物の名前や生態を教えていただきました。
130702ishikawa2.JPG


そして、スナメリ調査に出発!
130702ishikawa3.JPG

調査開始してしばらく、ボラが飛び跳ねていたり、アジサシが水中に飛び込んでハンティングしている姿を見かけることは
見られました。
しかし・・・


スナメリ...


いる気配が全くない...



今日はいなかったなぁと帰ろうとしていたら、

「いたいた~!!」
130702ishikawa4.JPG
少数の方でしたが、スナメリの姿を発見することができました。

海遊館では今後もスナメリの姿を追っていきます。




おかえり!!エビちゃん♪

高知県土佐清水市の海遊館以布利センターから、「エビちゃん」ことエビスザメが「チリの岩礁地帯」に帰ってきました\(^o^)/

エビちゃんは今年の1月から以布利センターで傷の療養をしていましたが、好転したため、この度復活です♪

20130708_1ebi.jpg

サメの多くは5つの鰓穴(えらあな)と2つの背鰭をもちますが、エビスザメは7つの鰓穴をもち、背鰭を1つしかもっていません。

そのようなことから、古代の姿を残したサメといわれています。

「エビス」は七福神の恵比寿さまのような微笑みを浮かべているようにみえることから付けられたそうですが、どうもニヒルな笑みにしか見えないのは内緒です(^_^;))

エビちゃんが初めて海遊館やってきたのは2010年。

その時の全長は130㎝でしたが、今回計測するとなんと。。。。。。

全長204㎝、体重68㎏ でした。

20130708_2ebi.jpg

成長して迫力を増したエビちゃん、ぜひ見てくださいね。

この時期のやっかいなこと!

 20130707_1.jpg
さてこの宝石のようなものはなんでしょうか?
とってもきれいですね~。これがやっかいなことを起こすなんて信じられませんね。

20130707_2.jpg
正解は、新・体感エリア「北極圏ゾーン」のハダカカメガイ(クリオネ)水槽の底に付いた水滴です!
この水槽の水温は、とても低い為に水槽の外側に水滴が付きます。(冷たいお茶を入れたコップに水滴が付くのと同じ)

20130707_3.jpg
なぜ、水滴がやっかいなことを起こすのでしょうか?
水槽の下に配管やポンプが設置されていて、そこに水滴がかかると漏電の原因になったり、漏水センサーが誤作動を起こしたりして、故障の原因になります。タオルを置いて出来るだけ、水滴が落ちないようにしています。

ちなみに、展示通路からもハダカカメガイ水槽の底に水滴が見えることがあります(いつも見れるとは限りません)。

ジンベエザメに続け!!

先日ジンベエザメが新たに仲間入りし、より一層にぎやかになった「太平洋」水槽ですが、その向かいの「日本海溝」水槽でも。。。。

ハチビキが仲間入りしましたぁぁぁぁぁ(^◇^)

20130703_1.jpg

ハチビキは水深100~300mほどの深い海に生息し、大きくなると体長70cmほどになります。関東では「アカサバ」と呼ばれているようです。

思い切って300匹ほど展示してみましたが、これがみんな大きくなったら。。。。。とちょっと心配なのはおいといて(^_^;)

ハチビキは「日本海溝」水槽の主役タカアシガニの上を群れで泳いでいます。

ライトの下を通ると体の赤色がとても綺麗です。必見です!!!

20130703_2.jpg

もうすぐ七夕☆

7月に入り、七夕も近づいてきましたね!

七夕と言えば、

笹に飾りをつけたり、
短冊にお願い事を書いたり、
満天の星空を見上げたり。。。

風流な夏の行事ですよね(^^)


そんな七夕にちなんで、こんなものを用意してみました!

ジャーーーン!!!

P7010498.JPG

はい、氷でできたお星様です☆彡
涼しげでしょ♪

この星氷を7/5(金)~7/7(日)に、ある動物に渡して食べてもらおうと思います!!!
時間は11:00と13:45のご飯の後です。

誰に渡すかは・・・秘密( ´艸`)♡


ここまで聞いて、どの動物かパッと分かった方は、なかなかの海遊館フリークですね(^皿^)笑)


では分からなかった方のために大ヒント☆

寒いところに住む、氷の大好きなあの子達ですよ!

P10205271.JPG

もう分かりましたか?

さぁ、分かった方も分からなかった方も、是非海遊館に来て、
涼しい七夕を感じてください(≧▽≦)

ワモログ☆その6

ワモログ更新します。
今日はワモさんたちのお食事について。

海遊館のワモンアザラシが食べているのは主にシシャモとアジ。
ちなみに海遊館で暮らしているもう1種類のアザラシ、ゴマフアザラシにはこの2種類に加え、サバやホッケもあげています。
小柄なワモンアザラシはサバやホッケだと大きすぎて食べられないのです。
大きめのアジもぺっと吐き出すことがあります。
けっこう好き嫌いははっきりしているワモさんたち。。

さてさて、気になるお食事風景はこちら。
IMGP1697.JPG
フブキくん。お兄さんと友情の握手・・・ではなくて、
お食事タイムは動物たちを一番近くで観察できる時なので、体に異常がないか色々チェックします。

モヤくん、ゆきちゃんは雪の上で。
IMGP1688.JPG
2頭そろって吻タッチ。
デビュー当初は怖がってなかなか上陸してくれませんでしたが、最近は上陸してがんばっています。
あれ?アラレちゃんは・・・

あ、もう食べ終わったのね。
IMGP1680.JPG
「ごちそうさまでした。」
ユキちゃんは後肢のチェックをしているようす。

体感エリアではお客様にも冷たい同じ空間を感じていただくことができます。
ただし、ワモさんが近づいてきても決して水槽の中には手などを入れないようご協力お願いします。
可愛い顔をしていますが歯はとても鋭いので。

ワモンアザラシのお食事タイムは10:45と16:40です。
お客様のとても近くに行くこともありますのでワモさんファンの皆さま要チェックですよ!
怖がりなワモさんたちですが頑張っておりますので応援よろしくお願いします。

ほっこりします

海遊館8階の「日本の森」では今、花が真っ盛りです。

これはミソハギ。「盆花」と呼ばれ、お盆の頃に咲くとのことですが、当館では今が盛り。

20130701.JPG

 

花の名前は割と旧暦を基に付けられていることが多いので、夏に咲く花も秋にちなんでいることが多いようです。

その代表は「秋の七草」では「朝顔の花」と呼ばれるキキョウ。

20130702.JPG

葛や撫子の花もだいたい今頃から咲きますが、「秋の七草」のメンバーです。

当館ではキキョウを屋上で育てています。でも、まめに世話をしてないのに、毎年花をつけます。えらいっ!

花が終わって、花芽をつむと、2~3回、花をつける優秀なキキョウちゃんです。

あっ、今度、カワウソの女の子にキキョウってつけたいなあ(当館のカワウソの愛称は植物から選んでつけています)。

 

そして、こちらは久々に咲いたネジバナ。こんなに小さいけど、ランの仲間です。

20130703.JPG

「ねじり花」と呼ばれてますが、ねじれ方は右巻きと左巻きがあるのだそうですね。

以前はよく咲いていたのに、ここ数年あまり見かけることがありませんでした。もしかすると見落としていただけかもしれないのですけど...。

それが今年は立派に咲いたので展示しました。

 

皆様にもこの華やかさをおすそわけしますね!

カテゴリー
ブログメンバー
最近の記事
アーカイブ
sp